頂上決戦の足音がしてきました。頂上決戦の参戦の仕方どうしよう……。
・真面目な人、不まじめな人 の巻
海軍本部マリンフォード
「……クザン、お前は行かなくてよかったのか?」
「いや、さすがに子供のお使いじゃないんですから……。」
「ヤツは『孫だから』―――で見逃したばかりなんだがなぁ………」
海軍司令官、元帥:センゴクに叱られているのは海軍最高戦力、大将:青キジことクザン。
「いや、あの…。見逃しかけただけで、二度目はちゃんと捕らえに行って、船で逃げられたんですけど……。」
「なんで一度目で捕らえないんだ!?―――しかも、お前も一緒にいながら!!」
自身に矛先を向けられると小さくならざる得ない。
彼自身、その海賊団を射程範囲に収めながら何度も見逃している。
「…センゴクさん…そう言わないでくださいよ。数キロ飛ぶ船なんて思わなかったし。それに今回はちゃんと目ぼしい部下を【昇格祝い】ってことで付けましたから……。」
「【白猟】か……あいつもいい加減、勝手にあっちに行ったり、こっちに行ったりと……。ん?クザン!貴様!!逃げるな!!!」
どのみち、元帥からの口撃は降ってくると諦め、戦略的撤退を敢行するクザン。
「お前ら師弟達は、どいつもこいつもーーーー!!」
今日もここはこれでも通常運転である。
新世界某海域
「……安いな。」「ああ、安い。初頭手配でも……。」
「いや、初頭手配でこれはケタ違いだろ?」
「そうじゃない。政府と海軍の奴ら、オヤジを安く見てるんじゃないか!?」
…(喧々諤々)…
モビーディック号にいる【白ひげ海賊団】戦闘部隊長たちは、口々に男の賞金額について言い合っていた。
先日船長と引き分けた。【拳皇】と二つ名を付けられた男についてである。
エースの定期連絡からの情報では『全力の相手と戦いたい』利己的な目的もあったそうだが、結果的に彼らが慕う者は体調をよくした。これに【白ひげ海賊団】は多少の恩を感じている。また結果は決闘となったが、その警告の原因であるティーチが最悪のルール違反をした以上、あの諫言立ては純粋な忠告だったことに畏敬の念を面々は持っていた。
「マルコ。エースからの連絡は?」
「………………。」
「……そうか。」
マルコは質問に対し、沈黙しつつ首を振る。定期連絡を絶って数日。エースからの最後の連絡は『ヤツを補足した』だった。
船長:エドワード・ニューゲートは不安を覚えていた。もしあの息子が捕まったのならば……。そして最悪の可能性を想定し、一つ決意した。
「―――戦争の準備だ。息子たち」
マリージョア某所
「さて、クロコダイルの後任となる七武海だが、どうしたものか……」
古代兵器の探索と保持を目的にとんでもないことをしでかし、称号を剥奪された世界政府公認の海賊:七武海の一角。―――その後釜をどうするべきか。
世界を統べる老人5名の内の一人が議題に上げる。それぞれの手元には二人の人物の資料がある。
「一人はわかりやすい。腹の中に何を秘めてるかわからんが、期待できそうだ。」
『マーシャル・D・ティーチ:【黒ひげ】
先日、仲間殺しの罪に対する誅殺に向かった白ヒゲ海賊団2番隊隊長:【火拳】ポートガス・D・エースを討ち取り捕縛。
白ヒゲ海賊団に所属していたという過去から、【四皇】の頂点、すなわち世の海賊のトップに君臨する者を裏まで知っているという利点がある』
「しかし、こちらも捨てがたい。海賊への脅威となるなら、こちらのほうが上だろう。だが……」
「未知数どころではないな……」
もう一人。こちらが問題だった。
『ラオウ:【拳皇】
拳法家を名乗り『世界最強』の異名を持つ【白ひげ】と引き分ける。―――不確定な情報だが【赤髪】とも引き分けたとされる。
驚異的な戦闘力の高さから、CP(サイファーポール)各諜報機関を以って経歴、出身を調べたが全くの不明。
これに焦れ、スパンダインが元CP9の凄腕を彼の者の滞在地に送り込み、威力偵察を行う。
十中八九、還ってこないであろうと見込んだものの、予想に反して諜報員は帰還。
情報を報告させたところ、何の任務を与えられたか、誰と何をすべきだったのか。それら任務内容を全て忘却していた。
この一件により、それ以前の捜査・報告で挙がった《人を爆散させる能力》に加え《人の記憶を操作する能力》の2つを持っていると仮定。
前例の無い。悪魔の実2つの能力を保持するのではないかと推察される。
一部の分析班には[悪魔の実と異なった何かではないか]という意見もある。
これを考慮し、現在、捕縛対象のみの賞金首として手配中―――。』
「……しかし【白ひげ】、【赤髪】の四皇二名と渡り合い、どちらにも属さないことを見るに、我の強い者と見られる。こちらの要請に応じるものか?」
「先日の伝書バットの返信には『手紙ではなく。説明を受けた後に決める』とある」
「ふむ、【鷹の目】と似た者かもしれんの。迎えは如何した?」
「センゴクは『英雄ガープ』を差し向けたそうだ。」
件の人物は実力は確かだが、気難しい剣豪と似通った一匹狼ではないかと彼らは予測する。
そして、気まぐれで有名だが、それを補って余りある実力者の出陣に一同は安堵の空気を醸す。
「……想像はさておき、どちらにするか決めねばなるまい。」
「そこは簡単だ。戦わせ。残った方を使えばよい。」
「ふむ、そこで見極めようというか。なるほど。……では次、今最も重要な案件の【火拳】についてだが……」
世界を廻す者達の議題が尽きることはない。
しかし一体なにが本当に重要であったか……蓋を開けてみなければ分からないものである。
新世界某小島
皆、酔っていた。
一体誰がこの連中は世界に名だたる大海賊団だと思うだろうか!?
「ぎゃははははは」「ルフィ、3億、キタ――――!!」「ラオウもいきなり来たーーー!!」
「安くね?」「初頭手配だぞ!ありえねぇだろ」「そーそー」
「ん?ロックスター。泣いてん?」「先輩、いきなり(賞金額を)抜かれて悔しいです」
「あー、気にするな気にしたら負け。アレは規格外」
この酒席の惨状に頭を痛めているのは、いつもどおり副船長ベン・ベックマンである。
エースを見送りに行ったときもまともかと思ったら、戻ってきてスグに酒席だったし、今回もニュース・クーが来て新聞を受け取った途端にこれである。
もうこの島での宝探しは終わったというのに……。
「なぁ、お頭……今日こそ、この島から船を出すんじゃなかったのか?」
「んー、駄目だ。今日は宴!めでたい!!みんな飲むぞ!!!」
「「「「オー!」」」」
ハメを外さなきゃ、外し過ぎなきゃ、この海賊団の船長は最高なのに……。
副船長は10年で増えた白髪に手をかけ、頭を抱えていた。
アルコル島 近海
務めて丁寧に……。尊敬できそうもない人間性であっても丁寧に話す。
「……中将、任務……分ってますよね?」
「わ~っちょるわい。要はブチのめして、ふんじばって来いってことじゃろう!」
「いや、七武海の勧誘ですから、慎重に、丁寧にと………」
ここまで言ってみて(こんな短絡的なセリフを吐くジジイは、やはりあの孫と同列だ)そう思うと共に(駄目だこいつ。もう手遅れだ)と考える。
スモーカーは諦めた。―――近づいてきた島が、仮に灰燼に帰そうとも。
さて、これまでとはちょっと違う形で書いてみました。場所を冒頭に書く……この書き方、我ながらあまり好きじゃない。
次にこんな場面を書くなら振らなくてもわかるようにがんばろう。
サカズキと拳王って水と油どころじゃないですね。きっと……。
自己が定めればなんでも焼き殺す『徹底的な正義:赤犬』。
覇道を邪魔するなら何が何でもブチのめす『世紀末覇者:拳王』
まぁ、このラオウは覇道を捨ててますから、そこまで荒れないと思うけど…最近はキャラクターが動くに任せてるからどうなるやら。
人はこれを『投げ遣り』と言う……。反省はしない。