東方蒼記伝   作:桐生皆無

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こんにちは、桐生皆無です・・・。

また、仕上げるのに1週間かかってしまいましたm(_ _)m
もっと早く書ける努力をしようと思います^^;

でわ、第4話!どうぞ!


4話 異変

 時刻は、ちょうど昼を回ったあたり。それだというのに、魔法の森は所々陽は射してるものの、夕刻と勘違いしそうなぐらいの薄暗さである。

 

 その森を歩く人影が3つ。ラグナ、霊夢、魔理沙である。3人は、すでに人が通るような道にはおらず、道なき道をただひたすらに、奥へ奥へと進んでいた。すでに、魔法の森を歩き始めてから半刻ほど経っていた。

 

 耐え切れなくなった霊夢が声を上げた。

 

「ちょっと!まだ着かないの!?」

 

「・・・うるせぇな。だから1人でいいって言っただろーが。」

 

「あら、そんなこと言ってた?」

 

「言ったわ!お前が俺の話を最後まで聞かねーのが悪ぃんだよ!」

 

「聞いてたわよっ!でも、こんなに時間かかるなんて聞いてないわ!」

 

「たったの1時間だろうがっ!」

 

「飛べばすぐなのよ!」

 

「あのなぁ、普通、人は飛べねぇんだよってさっきも言っただろーが!」

 

 魔法の森に向かう前、霊夢が空を飛んで行く、と言ったが、もちろんラグナは飛べるはずもなく、仕方がないという理由で3人で歩くことにしたのだ。

 

 そんな言い合いを黙って聞いていた魔理沙は、見かねて2人のあいだに割って入った。

 

「まぁまぁ2人とも落ち着けって。あんまり騒ぐと、低級妖怪に見つかるぜ?」

 

「ふん。だったら、このストレスを妖怪にぶつけてやるわ!」

 

「はぁ、やれやれだぜ。・・・・・なぁラグナ、あとどれくらいかかるんだ?私はいいけど、霊夢のやつがもたないぜ?」

 

「わーってるよ。確かこの辺のはずなんだけどな・・・・・。」

 

 そうしてラグナは辺りを見回して、昨日、自分が倒れていた痕跡を探した。

 

 そして、少し離れた地面に違和感を覚えて、ラグナはそこに向かって歩いた。地面には、刀身の幅広い剣が刺さっていた跡がついていた。

 ラグナは足を止めて2人に呼びかけた。

 

「ここだ。昨日、俺がいた場所は・・・。」

 

「なんだ、もう着いてたのか。良かったぜ。」

 

「まったく・・・・。」

 

 2人が近づいてくるのを認識しながら、ラグナは辺りを見回した。

 

「どう?何かありそう?」

 

「・・・・まだわからねぇ。」

 

 首を振ってラグナはそう応えた。

 

(もし、境界を通ってここに来たんだとしたら、何かしらの痕跡が残っててもおかしくはねーんだけどな・・・・。)

 

「はぁ・・・疲れ損かしら。」

 

「まぁ霊夢にはいい運動になったんじゃないか?最近、異変も起きてないし、それにどうせ修行もしてないんだろ?」

 

「あんたには言われたくないわよ。いつも、暇さえあればうちの神社に来て遊んで行くくせに。」

 

「私はやることはちゃんとやってるぜ?」

 

「私だってやってるわよ!」

 

 と、霊夢と魔理沙の言い合いが聞こえてきたが、ラグナはそれを無視して、辺りに痕跡がないかどうかを探し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ラグナは、しばらく辺りの大木の側や地面を探してみたが、それらしい痕跡は見つけられなかった。

 

(くそっ、なんにもねぇ・・・。やっぱり、境界は関係ねぇのか?)

 

 心の中で悪態を吐きながら、ラグナは2人のところ戻ってきた。戻ってきたのだが、2人はいまだに言い合い、というより、もはや口喧嘩に発展していた。

 

「ったく。霊夢がそんなんだから、いつまでも賽銭箱が空なんだよ!」

 

「・・・・今何か言った?」

 

「はは、何回でも言ってやるぜ!」

 

(・・・なんか、さっきと立場逆になってねーか?)

 

 霊夢の額に青筋が浮かんでいるのが見たラグナは、さすがに止めに入った。

 

「おい。そこまでにして・・・っ!なんだ・・・?」

 

 最後まで言い切る前に、ラグナは辺りの光景に目を見開いた。それに気付いた2人も、同じように辺りを見回した。

 

「なによ。この紅い霧・・・。」

 

「・・・ただの霧じゃないみたいだぜ?」

 

「これは、妖霧ね。」

 

 霊夢はそう言うと、一度ラグナを見た。

 

(・・・・なんともなさそうね。紫から聞いてはいたけど、やっぱり普通の人間とは違うのね。)

 

 霊夢がそう考えていると、いきなりラグナの背後からスキマが現れ、中から紫が出てきた。

 

「うおっ!!」

 

「あら、失礼したわ。」

 

「テメェ!毎度毎度、人を驚かすような位置から出てくんじゃねぇよ!」

 

「だから今、失礼、と言ったでしょ?・・・ってそんな話をしに来たんじゃないわ。」

 

 怒るラグナを無視して、紫は霊夢の方へと寄ってきた。

 

「霊夢、わかってると思うけど、異変よ。」

 

「えぇ。この紅い妖霧ね。」

 

「人間の里の方でも被害が出ているわ。・・・異変を解決するのが博麗の巫女の仕事、でしょ?」

 

「わかってるわよ!魔理沙、ラグナ!一旦神社に戻るわよ!」

 

「わかったぜ!」「あぁ。」

 

「そうそう、驚かしたお詫びに、ラグナは私のスキマで送ってあげるわ。」

 

 そう言うと、紫はラグナの真下にスキマを開いた。

 

「は?おい、ちょっとま・・・・・・。」

 

 そして、有無を言わさずにラグナをスキマへ落とした。

 

「紫・・・あんた、またラグナに怒られるわよ?」

 

「ふふふ。・・・それじゃぁ先に神社にいるわよ。」

 

 そして、ラグナの後を追うように、紫も姿を消した。

 

「はぁ。私たちも急ぐわよ。」

 

「あぁ!」

 

 霊夢は宙に浮き、魔理沙は箒に乗って、2人は文字通り飛んで神社に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ラグナside

 

 ラグナは、境内に横になっていた。好き好んで横になっているのではなく、紫のスキマに落とされ、気づいたらこうなっていたのだ。

 

(あのヤロォ・・・・。)

 

 紫に対しての怒りの感情を抑えながら、身を起こして立ち上がり、ラグナは空を見た。

 

(・・・さっきまで太陽が出てたのに、この霧のせいか、日が遮られてやがる。)

 

 そう思いながら見ていると、背後から紫の声がした。

 

「ラグナ。・・・あなたに話があるの。」

 

「・・・なんだよ。」

 

 そう言い、ラグナは振り返って紫を見た。ラグナは、文句の1つでも言ってやろうと思っていたが、紫の顔を見て止めた。これから真剣な話をする、という雰囲気を感じたからだ。

 紫はラグナの目をまっすぐに見つめると話し始めた。

 

「さっきの場所で何か見つかったかしら?」

 

「・・・・・・なにも見つかってねぇよ。」

 

 ラグナは頭を掻きながらそう答えた。

 

「そう。・・・ねぇ、ラグナ。私、能力を使ってあなたの世界につなげてみたの。」

 

「結界、直ったのか?」

 

「まぁ、その話は後でするわ。」

 

「・・・・・・。」

 

「話を戻すわね。・・・あなたの世界につなげてみたのだけれど、結論から言うと、つながらなかったわ。」

 

 それを聞いたラグナは、押し黙った。それに構わず、紫は話を続けた。

 

「私の仮説では、ラグナの世界は消滅しているわ。・・・あくまで仮説だから、違うのかもしれないけど。」

 

「・・・・・・。」

 

「黙ってるってことは、心当たりがあるって事かしら?」

 

 その問いに対してもラグナは沈黙していた。

 

(心当たり、か。・・・・・あぁ、あるな。本当はこの世界で目を覚ましてから、今日まで忘れてなんかいなかった。ただ、見えないふりをしてただけだ。見えないふりして、この世界に来ちまった理由を探し続けた。ま、実際この世界に来ちまった理由はわかんねぇままだが。)

 

(そう、ニューと窯に落ちたあと、俺は全く別の存在になった。世界の災厄とも破壊者とも呼べる存在に・・・。そして・・・。)

 

 ラグナが目を瞑って思案していると、紫が声をかけた。

 

「もし、今はまだ話せないような事なら、言わなくていいわ。ただ、私の言った仮説が正しいのなら・・・・・ラグナを元の世界に戻すことはできないわ。そこはわかってちょうだい。」

 

「・・・そうか。」

 

「・・・ねぇ、ラグナ。1つ、私なりに考えてみたのだけれど、あなたがこの幻想郷に来たのは偶然ではないかもしれないわ。」

 

「どう言う意味だ?」

 

「ラグナには、この幻想郷でなすべき役目があって、運命に導かれた。そしてあなたの行いは、いつかこの幻想郷に大きな結果をもたらす。」

 

 その話を聞いたラグナは、子供の扱いを受けているような気になって、渋面になった。

 

「そう思うんなら、ついでに俺にどんなお役目があるのかってあたりも、教えてもらえると助かるんだけどな。」

 

「ふふふ。言ったでしょ?これは私が考えた、あなたの可能性の1つ。本当に役目があるかなんて、私にもわからないわ。」

 

 それに対して、ラグナは苦笑しながら言った。

 

「テメェで考えついといてそれかよ。・・・・・でも、まぁ確かに、そう考えれば俺も少しは気が楽んなるな。」

 

「そう。なら、良かったわ。」

 

 そう言いながら、紫は微笑んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ラグナと紫がそんな話をしていると、霊夢が神社の境内に降り立った。霊夢は紫とラグナの方に近づいて言った。

 

「この霧、幻想郷全体を覆ってるわね。」

 

「・・・そうね。何が目的かは知らないけれど。あら?魔理沙はどうしたの?」

 

「人間の里に様子見に行ってるわ。すぐ戻ると思うけれど。」

 

「そう。・・・って言ってるそばから、もう来たみたいね。」

 

 そう言って、空を見上げると箒に乗った魔理沙が境内に降りてきた。

 

「待たせたな。人間の里の方は、今のところは大丈夫みたいだぜ?ただ、人間はこの妖霧に長時間耐えられないから、みんな家の中に閉じこもってるけどな。」

 

「でしょうね。・・・それで、どこからこの霧が出てきてるのかわかってるんでしょ?紫。」

 

「えぇ。・・・霧の湖の畔に建つ、紅く窓が少ない洋館。おそらくそこに今回の犯人がいるわ。」

 

「洋館ね、わかったわ。準備が済んだらすぐに向かうわ。魔理沙、霧の湖で待ち合わせましょう。」

 

「あぁ。わかったぜ。」

 

 そう言って、霊夢は社の中に入っていき、魔理沙は魔法の森の方へと飛んでいった。

 

 

 紫はラグナの方に向き直り、どこか試すように言った。

 

「ラグナ、あなたはどうする?ここで霊夢たちの帰りを待ってる?それとも、異変解決を手伝ってくれるかしら?」

 

 その問いに対して、ラグナは苦笑した。

 

「はっ。選ぶ必要はねぇ。霊夢には借りもあるしな。それに、お前がさっき言ったんだろ?俺には、この幻想郷でなすべき役目があるって。・・・だったら、やることは一つだろ?」

 

「ふふ。そうだったわね。」

 

 その答えを聞いた紫は、微笑みながら、紅い霧に覆われた空を見上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、このあとラグナは、霊夢たちと共に異変を解決するために、霧の湖の畔にある洋館へ向かうことになる。

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか?^^

相変わらずの駄文で申し訳ありません;;

次の話では、戦闘シーンが多くなるかもです^^;
まぁ温かく見守ってやってくださいw

それでは、また(o・・o)/~
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