個性『桃球』 作:猫好き
プロローグ
個性…数十年前中国の赤子が光って産まれた事から世界のあちこちで見られる異常現象。
それまで空想の世界だった非日常の世界が日常へと変化していった。それとともに個性を使った犯罪が増え、しばらく社会問題となっていた。
そんな中かつて誰もが憧れ、夢に見た一つの職業が脚光を浴びていた。悪を葬り正義を貫く『ヒーロー』。
これは1人の少女がヒーローになるまでの話である。
………
私の名前は八月桃。どこにでもいる中学3年生だ。いや、どこにでもいるというのはおかしいな。何故なら私は今学校にセーラー服ではなく白のロングワンピースで来ている。
普通なら校則違反になるのだが、私の場合個性の副作用でこの服しか着られないので仕方ない。私の個性は今の所よく分かってない。
ただ、確実に言えるのはこの個性は場所や時間を選ばずに使えるという事。後は個性により様々な事ができる事。服がこれしか着れない事を差し引けばかなり有効な個性だ。
「さて、そろそろ進学について考えるべきだが、お前ら全員ヒーロー科希望だろ?」
「「「イェーイ!!」」」
担任の
「さて、今年は…おお!1人だけ雄英高校合格圏内がいるな。」
「おお!誰だ誰だ?」
「ふっ!遂に俺の時代が…「いやいや、おめぇの時代ねぇから!」
「俺その人物100%分かるわ。というかその人しかいねぇよな。」
男子共がうるさいけど、いつもの事だしこの流れももう慣れたものだ。
「ズバリ八月桃さんだ!」
「やっぱりか〜今回は勝てたと思ったのに(棒)」
「またお前か!」
毎回同じ下りをしているのだが、男と言う物は馬鹿なのか?取り敢えず正和先生皆の前で発表はしないでください。
「ありがとうございます。」
私の個性上色々と多く知っておかなければならない事があり、学業においては問題ない。実技の方も制御を間違えれば辺り一面を壊す事がある為、そこら辺の男子より強いと思う。
「この調子でこの学校初めての雄英合格者になってほしいものだな。」
この学校は未だ雄英合格者を出してない田舎の学校にある為、私に並々ならぬ期待されている。まあそれだけ雄英高校というのは凄い所なのだ。
なにせNO.1ヒーローオールマイトや、NO.2ヒーローエンデヴァーなどの1流プロヒーローの出身校であり、国内最大級のプロヒーロー育成高校。
『プロヒーローを目指すなら雄英を卒業しろ!』と言われる程で、毎年競争率300倍もなることもある高校である。
「それじゃあ今日はここまで!4ヶ月後には高校試験だ!先生は皆の合格報告を待ってるぞ。」
「「「はい!不合格報告を持ってやってきます!」」」
この流れもまたいつもの流れで、最近同じ光景を見ている私の身になってほしいものだ。
私の家は学校から自動車で約1時間離れた山の中にある。田舎の中でも田舎にある私の家はプロヒーロー達にとって特別な場所になっている。
その場所こそ『八月道場』である。まあ、私の家だけどね。何故プロヒーロー達にとって特別な場所となっているかと言うと、以前オールマイトがテレビで堂々と発言したのがきっかけである。
『私だって何でも出来る訳では無い。こう見えても出来ないことの方が多いのさ。若い頃に八月道場に行った時は自分が無力だと落ち込んだこともあったさ。でもそれを乗り越え今の私がいると言ってもいいね。』
つまり、あのオールマイトが1度挫折を経験した道場としてこんな田舎にやってくるヒーローは多い。その為かこの地域の犯罪率は全国で見てもかなり低い方になる。
そして今日は…
「やあ。久しぶりだね八月君。」
「お久しぶりです。あの後の身体の調子はいかがですか?八木俊典さん。」
「君のおかげでかなり絶好調さ。」
この人こそNO.1ヒーローであるオールマイトである。いつものテレビで見せる姿ではなく、痩せ細った姿だけどな…
その姿を見ても健康とはいえないが、これも彼の個性の弊害のようなものだ。今から2年前その地域で大規模な土砂災害が起こった時にに出会いそこからちょくちょくこうやってくる。
私は父の手伝いとして救助活動をしていた。プロヒーロー以外が個性を使うことは原則違反だが、あいにく捜索系個性や医療系個性が少なかった為私も手伝うことになった。
私の個性ではそういった戦闘系だけではなく、救助系も出来るオールマイティな活動が出来るのが魅力的だ。そして、その最後の患者としてやってきたのがオールマイトだった。
その時はオールマイトの本当の姿に驚いたものだが、怪我を見て酷いものだと分かった。よくもまあこれでNO.1ヒーローが務まるのか疑問に思う程だった。
私の個性で完全に治したのはいいが、療養中に抜け出さないよう異空間に放り込んだり(異空間を破壊して脱出)、重大犯罪者用個性封じ道具を使ったりした。(無理矢理破壊して脱出)まあ全部無駄だったけど…
「それで何のようです?あの件ならお断りしましたが?」
「いや、個性の件についてはもういい。渡す相手が決まったからね。」
正直意外だった。私はてっきりオールマイトの個性『ワン・フォー・オール』を受け取って欲しいとまた言われるものだと思っていたからだ。
じゃあいったい何の用で来たのだろうか?
「実は君を雄英高校の特待生として迎え入れようとしてね。」
「雄英の特待生?でも何故貴方が?」
「何故って?それは勿論私が来年から雄英の先生をすることになったからさ!」
私はその日1番に驚いたかもしれない。まあ他に驚くような出来事が起きてないから普通か…しかし、オールマイトが教師ね…
「それについてもお断りします。」
私はその日1番の笑顔でその誘いも断った。
後書きにいくつかヒントを書いていきます。まあ、関係ないようで関係あるようなヒントですがどうぞ。
○初めはその個性の元ネタの人が僕アカに行くのも考えたけど、こちらの方がしっくりきたのでこちらを採用。
○父の個性は『全てを断ち切る』
○母の個性は『九尾』
今回はこんな感じちなみに主人公は母の個性に…近いのかな…
修正ー
来月には高校試験→4ヶ月後には高校試験に変更。いくら田舎でも来月に試験が迫るまで志望校を決めないのはおかしいと感じた為。
オールマイトに初めて出会ったのは→久しぶりにオールマイトに出会ったのはに変更。ストーリーの流れ上こっちになる為。