個性『桃球』 作:猫好き
葬式…それは亡くなった人を安らかに送るために、生きている人が誠意を持って亡くなった人を送る為の行為である。
そんな場所では普通ふざけたり、亡くなった人を冒涜するような行為は禁止されている。そんな中葬式に参列する事になった1年A組はピンチを迎えていた。
「お、おい。いつの間にか焼香の順番が回ってきたようだぞ。」
「ふざけんじゃねぇぞ。この距離でも出そうなのに、あそこに行ったらケツから別のアロマセロビーが出てくるわ。…そもそも焼香ってどんな感じだっけ?大体の事は覚えているけと、作法とか知らないんだけど?」
「アホか。遺族に礼してあれをあれしてあれするあれだよ。」
「おい!後半あれしか入ってないんですけど!」
「クソ野郎!お前と違ってあそこに行ったら出来るわ!」
それは作法について知らないという事。このままでは葬式を無事に終わる事はできないだろう。
「仕方ないですわね。私がお手本をお見せいたしますから、その通りにやって見て下さい。」
そんな中始めの1人として声をあげたのは八百万だった。
「おい!早まるな!」
「早まる?麗日さんが分からないっておっしゃったので、お手本をお見せしようと思いましたのに?」
「出来るのか?いや、八百万だから大丈夫だと思うけど、生きて帰ってこいよ!」
「馬鹿にしないで下さいませ。葬式の作法など常識ですわ。」
…それは失敗フラグである。
八百万式焼香の手順
①まず遺族に対して細やかな粗品を送る。
「つまらないものですが…」
「おい!国産のA5の松坂牛って粗品じゃ無いだろ!」
②焼香の前に行って薔薇のアロマオイルかけ、静かに手を合わせる。
「アロマオイルなんて持ってるわけ無いだろ!」
③最後にお坊さんに一礼して終了。
「ね、簡単でしょう?」
「あれ?焼香ってこんな感じだっけ?」
「いやいや、ちょっとおかしいような気が…」
ちょっとどころじゃない。かなり偏見的な考え方のような…
「分かった!行ってくる。」
「っておい!行くな!絶対何かおかしいから!」
「任せてよ!バッチリ頭に叩き込んどいたから!」
八百万の焼香を見て、次に焼香に向かったのは麗日だった。…最初から嫌な予感しかしないが…
麗日式焼香の手順
「えっと…先ずは…」
①坊さんに棺桶で…
「彗星ホームラン!」
「坊さん‼︎」
②元に戻して焼香。
「坊さんが何事もないようにお経を唱え始めたぞ!どんだけ頑丈なんだ!」
③最後にもう一度坊さんに棺桶で…
「彗星ホームラン!」
「坊さん‼︎」
「こんな感じでだっけ?」
「お前は八百万のどこを見たらそうなる!」
どこを見てもああはならない筈だが…
「足が痺れてそれで…」
「足が痺れてもああはならねえよ!」
「全く…見てられないわ。私が本当の作法の方法を教えてあげるわ。」
クラスメイトが変な焼香にいても立ってられずに、八月が名乗りをあげる。
「桃…」
「いつもとは違ってお坊さんの蘇生をしないといけないけど、まあ、何とかなるでしょう。」
八月式焼香の手順
①遺族と坊さんに一礼。その後坊さんの蘇生。
「ピ○チュー。10万ボルト!」
「おい!何処からか絶対怒られるって!」
②焼香台の前に座り、左手に数珠、右手親指・人差し指・中指でお香を摘んで、おでこに持っていき香炉に落とす。これを三回。
③最後にお坊さんと遺族に一礼。
「ね?簡単でしょ?」
「うん。1部を除いて普通だ。」
「1部を除いて普通過ぎてどう返せばいいのか分からん。」
「何よ!普通なのが悪いわけ!」
「では拙者がいこう。こういう所は不慣れだが、八月殿の真似をすればいいのだろ?」
内藤式焼香の手順
①→→B↑アピ
「何か違うコマンドみたいな者が出てきたんですけど!」
②→アピ×3
③↓→B
「こんな感じか?」
「お前は何のゲームをやっているだ!」
「すまない体が勝手に動いたのだ。」
ゲームキャラが元ネタ故致し方なし。
「では、今度は私が行くわ。」
蛙吹式焼香の手順
①遺族と坊さんに一礼。
②焼香台の前に座り…線香の上にいる蚊を食べる。
「おい!そんな物食べちゃ駄目だろ!」
「いや、蛙吹さんは蛙だし仕方な…くねぇよ!普通にこえーよ。」
③最後に慰霊に向かって一礼。
「こんな感じかしら?」
「蚊を食べるのは駄目だと思うけどな!」
「美味しそうだったからつい。」
「ついで食べるなよ!」
蛙吹は蛙の特性上蚊を食べたくなるは分かる…訳がない。そもそも蛙って蚊を食べたっけ?(作者の無知故致し方なし)
「ふっ、動かずに焼香するなど造作もない。」
「いや、行けよ!」
常闇式焼香の手順
「
『はいよ!』
①遺族と坊さんに
②焼香をすることは出来ないので慰霊に
③最後に遺族と坊さんに
「ふっ、たわいもない。」
「凄い個性の凄い無駄遣いを見たような気がした!」
いや、個性を使って焼香するなど普通はない筈なのだが…
「ちょっと待て!遺体が増えてる。遺族だ!」
「常闇の個性に驚いて倒れやがったんだ。と言うか何で全員ガン無視?別に倒れても良い人間なの?」
「仕方ない。俺が出よう。このままでは葬式が滅茶苦茶になる。ここはクラス委員長として皆の尻拭いをなければならない。」
真面目が売りの飯田なら…その変な流れを止めてくれる筈!頼んだぞ!クラス委員長!
飯田式焼香の手順
①遺族を病院へ
「大丈夫ですか!…‼︎これは早く病院に行かなくては!しっかり捕まっててください!」
「飯田!それ坊さん‼︎」
「大丈夫!俺に任せて皆は葬式を続けるんだ!トルクオーバー・レシプロバースト‼︎」
「だからそれ坊さん‼︎…って行っちゃったよ。」
結果…何故か坊さんと遺族を間違え、坊さんを病院に連れて行ってしまい、遺族はほったらかし…状況が悪化した。
「おいおい。これどうするよ。」
「ふざけんじゃねぇぞクソ野郎!色々仕出かした責任とか取りたくねぇよ。どうしたら…」
その時葬式会場の入り口のドアが開き、1人の男性が姿を現した。その男とは…
「もう大丈夫!何故って?私が来た‼︎」
「オールマイト!」
「HAHAHA!プロヒーローたる者色々な事をしないといけないからね!後は私に任せなさい!」
オールマイト式焼香の手順
①ヒーローらしくド派手に登場する。
「もう大丈夫!何故って?私が来た‼︎」
「天井を壊して来るな!」
「っていうか遺族が下敷きになったぞ!いいのか!あれを真似ていいのか!」
②焼香台の前に座り、右手で焼香を…
「ガシャン!」
「おい!焼香台が壊れたぞ!大丈夫なのかあれ!」
「いやいや、絶対ダメだって!」
③ヒーローらしく去っていく。
「では諸君さらばだ!」
「オールマイト逃げた!!下敷きにした遺族置き去りにして逃げやがった!」
「…成る程…あれがプロの葬式の作法か…」
「いやいや、違うからね!絶対違うからね!」
まだまだ葬式は終わらない。その後も…
「悪りぃ慰霊が親父に見えてついやってしまった。」
「だからって氷漬けにしなくてもいいだろ!さむいから氷漬けを直せよ!」
「分かった。」
轟により、遺族を含めた棺桶ごと凍らしたり…
「これでいいか?」
「棺桶も遺族も灰の一欠片もなく燃やせって誰が言った!」
「…そうか…次から気を付けよう。」
「いやいや、次なんてないから!っていうかなんで皆ガン無視!これが普通なの?こんなの日常茶飯事なの!」
同じく轟により火葬まで終わらせてしまったり、
「ありがとうヒーロー。火葬の手間が減ったわ。」
「なんで喜んでいるだ!」
「って遺族も灰になってるのにそれでいいのか!」
何故か遺族の人に喜ばれたりと1-A組の葬式は終わりを告げ…
「こんな葬式は葬式じゃない!だから断ち切る!」
「ちょっと待て!それをやったら!」
その時これまでの出来事が断ち切られ無かった事にされた。つまり…
「お、おい。いつの間にか焼香の順番が回ってきたようだぞ。」
「ふざけんじゃねぇぞ。この距離でも出そうなのに、あそこに行ったらケツから別のアロマセロビーが出てくるわ。…そもそも焼香ってどんな感じだっけ?大体の事は覚えているけと、作法とか知らないんだけど?」
「アホか。遺族に礼してあれをあれしてあれするあれだよ。」
「おい!後半あれしか入ってないんですけど!」
「クソ野郎!お前と違ってあそこに行ったら出来るわ!」
また最初から葬式が始まることを指していた。
無限ループって怖くない?