もしかすると俺TSUEEEEEE!にしちゃうかもしれないです。
目が覚めると、視点が低かった。どう見積もっても他の人間が自分より大きく見える。それから、考えている頭と行動している体が別々に作動しているーーー要するに、冷静にものを見てはいるが、オギャア、オギャアという声が聞こえているーーーことから、
先程までのサリエルとの会話は覚えている。彼女の言葉を信じるのなら、転生し、『落第騎士の英雄譚』の世界に来ることができたのだろう。しかし…と、廻兎は思う。
(そうか…よく考えれば転生ということは、赤ん坊から人生をやり直すということなのか…。異世界転生って…簡単なことじゃないんだな…。)
それでも自分が望んだ世界に来ることができたのだ。廻兎にとって、特に不満はない。
舞台はそれから16年後、廻兎が破軍学園に入学するところから始まる。そのため、彼の成長パートはない。まあご想像にお任せする。
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その日、日課のランニングを終え、自らの
「あの、すみません。破軍学園の先輩…ですか?」
「え?ああ、いる年数で言えば…2年目にはなるかな。」
「申し訳ないのですが、入学式の会場ってどこですか?下見のために来たはいいものの、まだ来たばかりで…場所がわからなくて。」
「ああ、それならあっちの方だよ。この学園は広いからね。最初のうちはよく迷うから、注意して。」
一輝は入学式の会場の方向に指を指す。
「ありがとうございます。同じ学校にいるのでしたら、顔を合わせることもあるかもしれませんね。それではさようなら。」
「ああ、そうだね。会えるといいね。」
これが、神無月廻兎と
この後、一輝はちょっとした災難に見舞われるのだが、それはこの話には関係ないことのため割愛する。
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「確か…こっちに…あれか!第三訓練場!」
廻兎は落ちこぼれの
しかし、期待はことごとく打ち砕かれた。廻兎が訓練場に入った時にはすでに、黒鉄一輝は自らの
「ハァ…ハァ…。遅かったか…。まあでも一刀修羅だけは生で見れたし、よしとしとこうかな。」
廻兎はそう言い残すと、1分もしないうちにそそくさと出て行ってしまった。
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入学式当日。廻兎は教室の椅子に座っていた。期待しすぎて早く来てしまったため、周りには誰もいない。
(しまった…早過ぎたら誰もいないのは当たり前だよなあ…。)
と反省している廻兎の前に、不意に影が落ちる。誰か来たのだろうか。自分が言うのもなんだけどこんなに早い時間に?廻兎が上を見ると、そこには一度見た黒鉄一輝の姿があった。
「君もこのクラスなんだ。前にもあったけど、こんにちは。」
「あれ?前に会った…。先輩じゃないんですか?」
ちなみに今、廻兎は怪しまれないよう、言葉に注意している。別の世界から来たとか言ったら恥ずかしいことこの上ない。廻兎が元の世界にいたならば、きっとそう思っただろうからだ。
「ハハ…。痛いところを突いてくるね、君は。まあ訳ありでね。…留年してしまったんだ。」
「留年?お言葉ですが、それはなぜ…?」
廻兎は、この質問は一輝の傷を抉ることになるだろうとわかっていた。わかってはいたがしかし、この質問をせずにはいられなかった。それに対し一輝は笑みを浮かべてーーー非常に無理をしているように見える笑みを浮かべてーーーこう答えた。
「実践の単位が足りなかっただけだよ。まあ…去年色々あってね。」
「そうでしたか…。不躾な質問、すみませんでした。」
「いや、いいよ。…それにしても早いね。なんでこんなに早く教室に?」
「ちょっと期待し過ぎちゃいまして…。それに、早く起きてやることもありませんでしたし。」
「そっか、僕はいつも鍛錬してるけど、他の人もそうとはかぎらないもんね。」
この後は30分ほど他に誰もいない教室で遅めの自己紹介をし、歓談していた。時間が経てば当然人が入ってくる。3人目が教室内に入った時点で、2人は会話をやめた。とりあえず、黒鉄一輝と同じクラスということは、ステラ・ヴァーミリオンと同じクラスである、ということも明記しておく。
そうして入学式当日が始まり、入学式が終わり、もう一度教室に戻って来てしばらくすると、担任と思しき女性が入ってくる。
「はーい☆新入生のみなさんっ!入学おめでとーーーーっ!♡」
折木有里先生…入学式の日のキャラは知ってたけど…目の前でされると確かにドン引きしかできねぇ!『ユリちゃん☆』って呼べる歳じゃないと思うなー、俺。以上、神無月廻兎の折木有里先生に対する第一印象。
「えー、今日は初日なので授業はありません!でもでも、先生から一つだけみんなに『七星剣舞祭代表選抜戦』についての連絡があります。みんな、生徒手帳を出してくれる?」
確か…対戦前に対戦相手の名前と日付がメールで送られてくるんだっけ?正直な話、知ってるから説明は受けなくてもいいんだよなあ…。と思いながらも律儀に手のひらサイズの液晶端末を取り出す。破軍学園の生徒手帳は、身分証明、財布、携帯電話、インターネット端末と、何にでも使える優れものである。
折木先生…ユリちゃんが言うには、
・勝ち抜いた6名が『七星剣舞祭』出場資格を得る
・一人十試合以上は軽くかかる。
・不参加も可である。
…らしい。
((……あ、そういえば折木先生って……。))
「じゃあみんな、これから一年、全力全開でがんばろーーーっ!はーいみんなで一緒に
えいえい・おブファーーッッ‼︎(吐血)」
…ものすごい病弱だったっけ、と一輝と廻兎はそのことを今更思い出した。
その後、一輝が指示した通りにことは進み、折木先生は保健室へ、吐いた血はピーチブロンドの女子たちが処理していた。
新入生たちにウザがられていたと知った時の折木先生は…とても、可哀想だった。
大丈夫そうですかね?重めの批判飛んでくるんじゃないかと内心バクバクしてます。
誤字脱字等、よろしくお願いします。