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※最後が一部抜けていたので付け加えました。
(46週目)
「ラ・ムー! ネンシン、キリキ…こ、コウショウ、コンライ? フェード、イン! ……ってかおい! 無視すんじゃねーよ爆雷投げ込まれてーかオラァッッ!!」
雲一つない空の下、ボートの上でメガホン片手に海に向かって叫ぶ。
後半が脅迫になってる気がするが、俺は気にしない。気にして如何にかなるならこんな事してない。
「無視するって事は投げ込んでいいって事だな!? 喰らいやがれ!!」
呼びかけに一切反応が無いので、ボートに積んできた爆雷を投下。
投げ込まれた爆雷は狙い通りに海中の
「うそっ!?」
ピラミッドへと向かっていた筈の爆雷は、どういう原理か光に包まれてボートの上へと帰って来た。作動した信管はそのままで。
「やば」
戻って来た爆雷は計3個。
世話になってる将官殿に無理言って流してもらった新型のそれは、俺ごとボートを吹き飛ばすには十分すぎた。
(47週目)
現在、俺がやっているのは、超機人とは別の超技術との接触である。
何故こんな事をやってるかというと……まあアレだ。
鋼機人や妖機人じゃ性能足りな過ぎて、霊亀皇の森羅万象甲を如何にも出来ないからだ。
超機人最強の盾にして最強の矛。遮断、吸収、消失、反射の能力を持った光膜を操るあのクソ亀を突破し、中でふんぞり返っている孫光龍をぶち殺す為にはこの時代の兵器では全然足りない。
今まで何十回と試して確信したのだが、鋼機人じゃ妖機人化しても性能足りなさ過ぎて駄目、引っ張り出したジョウヨウでも足りない…つーか、あいつ自身が駄目過ぎる。隙あらば逃げようとするし。
という訳で、鋼機人よりも強力で妖機人よりも人類に友好的な物が無いかなーと色々調べていた所、ライディーンでお馴染みの神顔岩を発見。嫌な予感がしたので各地の伝承を調べてみれば、ミケーネやら妖魔帝国っぽい伝承がちらほらと。
OGの世界ではなくαの世界だったことに驚きつつ、取りあえずライディーンと接触する為に色々とやった結果、前回のアレに繋がる訳だが…あんのガラクタめ、どれだけ叫んでも喚いても一切反応しやがらねぇ。
頭に来たから眠ってるピラミッド爆破しようとしたら投下した爆雷送り返してくるし、マジで妖魔帝国の封印が解けるまで引きこもりを続ける気らしい。
畜生! ここにお前の力を必要としてる人間がいるんだから応えろよ!! 応えて孫光龍ぶっ殺す手伝いをしてくれよ!! やっぱり念動力か、念動力がないからか!? それともラ・ムーの血筋じゃなきゃ駄目なのか!?
仕方ないだろ!? 俺はそんなもの欠片も引いてないし、この時代のひびき家はまだラ・ムーの血が入ってないから巻き込んでも意味ないんだから……いかんいかん、落ち着け俺。深呼吸深呼吸……ふう。
しかし、ライディーンも駄目となると、他の候補も駄目だろうし、本当にどうしよう?
富士山の麓のジャパニウムは技術がないからどうにも出来ないし、この時代の政府にバレたら間違いなく酷い事になるから迂闊に手が出せない。ゲッター線やビムラーは怖すぎて関わりたくない。
バードス島の機械獣は弱すぎて使う意味ないし、下手すればエーゲ海に潜伏してる連中が這い出て来る切っ掛けになりかねないから触りたくもない。
……あー、いっその事ゾンダーでも来てくれないかなー?
俺マイナス思念の塊よ? 孫光龍殺させてくれるなら阿蘇山も吹き飛ばすし、木星のザ・パワーの事も教えちゃうよ? サルファの事考えると機械昇華も選択肢の一つとしちゃ有りだし……あ、流石にゾンダー人間になるのは嫌なので無しで。
というかさ! この時代の技術のみで超機人や妖機人と殴り合えって無理あり過ぎじゃないだろうか!? 凄い今更だけど!!
MSどころか戦車とかの時代ですよ? レシプロ機ばっかりの時代ですよ?
純粋に火力が足りねーんだよ火力が!! 森羅万象甲破ろうと思ったら核でも足んねーよ……って、核? 核以上の威力? この時代の技術?
……あるじゃねーか、核以上の威力があって、核以上に危険な古代技術つーか
うし、思い立ったら吉日それ以外は凶日、という訳で即行動。
早速金を工面して…うん? 誰だあんた等…え、憲兵隊?
(48週目)
憲兵隊怖い、問答無用で撃って来るとかマジ怖い、笑いながら斬りかかって来るとか超怖い。
これからは官僚とかと繋がるのは程々にしておいた方がいいな、うん。
兎も角、次の目的地への足を確保するべく、中国に渡ってジョウヨウを確保。途中、どっから情報を得たのか変態がやって来たが部下共々返り討ちし、ジョウヨウに造らせた人形【鋳人】に乗って次の目的地である南極へと向かう。
特に苦も無く南極へと到着し、目的のブツを探して片っ端からジョウヨウに掘らせまくるものの、ブリザードに負けて凍死した。
……流石に寒い場所でタンクトップ一丁は不味すぎたな、うん。
(49週目)
探索を続けて30年と少し、漸く念願のブツを発見した。
思ってた以上に大きいが、ジョウヨウで運び出せば問題はない筈。
既にオーダーとバラルの戦いが終了してる事もあり、やる事もないのでクレバスに向かって紐無しバンジーを決行……する直前でジョウヨウに下剋上された。
畜生如きが人間様に逆らうとは何事か。次からは躾をもっとキツクしようと心から誓う。
(50週目)
最後の詰めを誤らない為、久しぶりに変態をおびき寄せて必要な情報をむしり取る。
多分、会うのはこれで最後になる筈。よって念入りに甚振ってから止めを刺す。
――バラルの腐れ仙道と孫光龍、次は貴様等の番だ。
◇ ◇ ◇
光の差さない暗闇の中、その中でも特に暗い最奥で耳障りな異音が響いている。何かを舐め啜りしゃぶり、ゆっくりと噛み砕くような捕食音。光の差す平穏な陽だまりでは聞くことの無い、異質な音。
ぼり、ぼり、ごりごり、ごぎり、ずるずる、ぼり、ぽき、ごり、げっぷ
「あ、そこは喰うなよ……そうそう、その辺りはほどほどに……って喰い過ぎた馬鹿!」
その音の発生源、魚を模した剣型の妖機人【ジョウヨウ】は、飛んでくる指示に従い只管に口を動かし続ける。
何故にこんなものを喰わねばならないのか、せめて美味いものを喰わせて欲しいと、味のしない肉を頬張りながらジョウヨウは思った。
ジョウヨウ自身の名誉の為に言っておくが、彼は同族である機人を喰らう四罪や操者を肉体ごと喰う四凶のような節操のない悪食ではない。寧ろその逆、彼は美味な人間の魂力を主食とする
そんな彼にとって、現在喰わされている味のない肉は、食えなくはないが好んで喰いたくはないもので、そんなものを喰わされている彼の気持ちを言葉にすると次のようになる。
『
「おいこら、口が止まってるぞ。さっさと喰え」
早う喰えと催促してくる操者を睨みつつ、食事という名の作業を再開する。
本音を言えば、このムカつく人間を今すぐ殺してやりたいが、自分の心臓である妖機珠に細工を施されている以上は従うしかない。屈辱極まりないが、これも一時の我慢だと自身に言い聞かせて耐え続ける。
所詮は強念の素質の無い人間。解放された時には散々な目には逢わされ、今も奴隷のように使役されているが、それも時間の問題だ。
強念の素質の無い身で機人を操り続ければ魂力を削られ、肉体は衰え最終的には死に至る。その時こそが解放にして復讐の――
「下らねぇ事考えてないで口動して、こいつを運び出せる大きさにしろよ。本気で
『
……そう、これはあくまで隷従したふりである。断じて痛みに屈した訳ではない。
両の瞳から流れ出る液体も涙ではない、ただ汗が流れてそう見えるだけである……決して悔し涙ではない。
だから妖機珠に蹴り入れるのをやめて下さい。そろそろ罅が入りそうなんです。
夏休みのおかげかお気に入りの数が滅茶苦茶増えてて仰天。
嬉しすぎて言葉が出ません…!
感想あればマジ嬉しいです。