天龍の改変者   作:

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第12話

オハラへ来て2週間が過ぎた。オハラへ来た僕は最初に空き家の改築から始めた。借りる空き家を見に来てみると…空き家は二階建てで、僕1人で住むには広過ぎる大きさだった。なんでも、オハラに来る学者はこの島で一生を終えるものが多く、このような家がオハラには多いようだ。僕が借りた空き家は庭には草が生い茂り、柵には蔓が巻きついていた。これを見るだけで何年間も放置していることがわかる。そこで、僕は庭の草刈りから始め、綺麗になった畑を作り、最後に家を掃除した。ロビンが手伝ってくれたが全ての工程を終えるには5日間が過ぎてしまっていた。そして、今僕はロビンと図書館で本を読んでいる。オハラに到着して以降は、家の件以外は基本図書館にいる。

 

 

【図書館にて】

 

「レオン〜。レオンは何でそんなに読むのが早いの?しかも、ほとんど覚えてる。ずるぃ〜‼︎」

 

ロビンは少し朱色に染まった頰を膨らまし、僕を睨んで来る。やばい。めちゃくちゃかわいい。

 

 

 

「あははは。僕のこれは一種の病気なんだよ。サヴァン症候群って病気なんだ。この病気は全て暗記することができる便利な病気でね。それで、この記憶を家に帰ったら整理してるんだよ。一種の便利道具だね。」

 

さすがに、転生特典とは教えられないよな。これで誤魔化されてくれたならいいんだけど…

 

 

 

「ぶー。レオンだけずるい。私もその病気欲しい。そしたら、あっという間に考古学者になれて、学者のみんなを驚かすことができるのに。」

 

ロビンは頰を膨らましながら不貞腐れている。けれど、直ぐ諦めてくれたのか本を読み始める。というか、ロビン可愛すぎる。

 

 

あの日、バスターコールのことを伝えられた学者達は、最初はその現実に諦めきれず渋っていた。しかし、この知識の島オハラが消滅する事を考えた時に膨大な歴史資料がなくなる事の方が学者達には大きな損害だったらしい。今では若干数名諦めていない学者もいるが、大半は諦めて次の研究に取り掛かろうとしているようだ。

 

 

 

「ロビンの夢は確か考古学者だもんね。そういえば、ロビンは考古学者になれたらどうするの?」

 

 

 

「うーんとね!私は世界中の遺跡を見てみたいの‼︎それで、空白の100年を解明してみたい‼︎ダメだって博士達には言われたけど、博士達も私に内緒でやってるし…それに過去の人たちが残したものを私の手で解明して見たい‼︎」

 

 

 

「いい目標だね。そのためにも、知識を蓄えないとね‼︎そして、はやく考古学者にならないと‼︎」

 

 

 

「うん‼︎はやく考古学者になって、世界を旅するんだ‼︎……あ‼︎レオンも一緒に世界を旅しようよ‼︎絶対楽しいよ‼︎」

 

ロビンは嬉々とした表情で僕を旅へ連れて行こうと提案する。……その提案の答えは既に決まってる。

 

 

 

「そうだね‼︎一緒に旅しよう。仲間も少なくていいから集めて自由に楽しく世界を旅をしようよ‼︎」

 

 

 

「うん‼︎レオン。約束だよ‼︎絶対に一緒に旅をしようね‼︎」

 

黒髪の少女と白髪の少年は満面の笑顔で笑い合いながら将来を約束し合う。この約束が彼らの未来をどう動かすか、そして、この世界の常識を覆していくことは誰も知らない。

 

 

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知恵の樹にある無数の葉の隙間から溢れる木洩れ陽が幻想的な光景を創り出す島、オハラ島の朝。

 

 

木洩れ陽が静かに照らす僕の家の周辺に人々の気配はない。博士の配慮で人気のない所の家にしてもらえたからだ。おかげで騒音で目が覚める事なく朝を迎える事ができる。

 

ロビンとあの約束してから1週間が過ぎた。長くも短く感じる日々を過ごしている。この生活をくれた、おじいちゃんには本当に頭が上がらない。マリージョアではこんな静かな生活は送れない。

 

 

 

「今日もいい朝だな〜。ロビンも起きなよ。朝だよ。」

 

 

 

「うーん。まだぁ…あと五分寝かせて。」

 

 

 

「ロビン…それ五分後も同じこと言うじゃん。はやく起きないとお仕置きするよ。」

 

 

 

「急に目が覚めてきたよ。だからレオン。お仕置きはしないでください。お願いします。」

 

 

 

「さすがロビンだね。下に降りて、ご飯にしようか。」

 

先の会話でわかると思うが、今僕はロビンと家で住んでいる。元々ロビンが住んでいた親戚の家でのロビンに対する扱いが酷かったから、この家に連れてきたんだ。……決して、やましい考えがあったわけじゃないし起こってもない。何事もなく、健全な生活を送ってる。……まぁ、この話については時間があったら説明するよ。

 

 

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【図書館にて】

 

僕とロビンは普段通りに図書館で本を読んで、知識を増やしたいる。最近は科学の本を中心に読んでいる。ロビンは考古学についての本だ。

 

 

 

「ロビン。そろそろ昼食にしよ『みんな‼︎オルビアが帰ってきたぞ‼︎オリビアは港に着いたみたいだ‼︎』……???ロビン。オルビアってどんな人かわかる?」

 

僕はオルビアを知ってるが、ロビンは知っているのだろうか。

 

 

 

「うーん。だれだろう。私は知らないよ。みんな騒いでるみたいだし有名人かも、見に行ってみる?」

 

きっとオルビアを見たら自分の親だと気付くはず、その時は…その時決めよう。今考えても無駄だ。

 

 

 

「じゃあ、港に行ってみようか。オルビアって人が僕も気になるし。」

 

僕達は周りにある本を本棚に片付けてから港へ走って向かう。

 

 

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【港にて】

 

僕とロビンが港に着くと、港にはオハラの学者達が集まっていた。その中心には長い髪で白髪の綺麗な女性がいた。

 

やはり、住民はオルビアの存在を認知してる人は少ないのか。考古学者達は旅の成果を知りたくて来ているのか。オルビアの周りには住民はおらず、学者達が群がっている。確か原作では次の航海で海軍に捕まり、オハラを知られるんだよな……でも、人が集まり過ぎていてオルビアが全く見えない。これじゃロビンも見えないか…

 

 

 

「ロビン。みんなが集まり過ぎて全然オルビアって人が見えな……」

 

僕はロビンに顔を向け声をかけると、ロビンは声にも出さず、涙を流していた。最初はロビンの両頰には一筋の線ができていたが、次第にそれは大きくなっていく。そして…

 

 

 

「あのじど。ばぁだじぃのおがぁざんがもじれない。なんが、みでぇると、ごごろがあだだがいの。ばじめであっだのにあだだがいぎぼちにになるの…」

 

僕はそっと周りにロビンの顔が見えないように、ロビンを包み込むように抱きしめる。

 

 

 

「ロビン。とりあえず落ち着こう。こんな顔でお母さんかもしれない人に会っても驚かれちゃうよ。一旦、家に戻って出直そう。そして、本物かどうか聞こう。」

 

 

 

「ゔんっ。」

 

そう言い僕らは家へと歩き始めた。それに気付いたものは誰もいないかった。

 

 

 

「あの子。…まさか……………ロビン?」

 

白髪の女性を除いて。

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