シルヴァリオシリーズ短編集   作:ライアン

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前回までのあらすじ

グレイくんがまたアッシュを娼館に誘って、ゼファーさんがそれに乗っかって、ヴェンデッタに叱られたいルシード君も乗り気になったよ!

歓楽街に関する部分は某5クリック皇のやったことを参考にさせてもらっています。
なおやったのが総統閣下のため特に好色だとかいう噂は一切立たなかった模様


天は全てを照覧し、人は日々の積み重ねを見ている(中)

「あら、いらっしゃいゼファー君にルシード君。うふふ、こうして来てくれるのは久しぶりね」

 

聖母のような慈愛の籠った笑みを浮かべ、この館の否、この歓楽街の主たるイヴ・アガペーは客人たちを出迎える。

 

「やあイヴ!早速だが今回君の所に来たのは僕が!この僕が発案してゼファーたちを誘ったことによるものなんだ!どうかその事を銘記しておいてくれたまえ!」

 

ヴェンデッタに叱られるところを想像してルシードは頬を紅潮させそんな事を主張する。そんなルシードに対してイヴは訝しがりながらも笑顔で応じる

 

「あら、そうなの?知っての通り生憎だけど子どもにそういう事をさせようものなら、即座に捕まってしまうからルシード君の好みになるような子はいないけど……もしかして好みのタイプが変わったの?」

 

「いや、それは全くない。僕が愛しているのは未成熟な果実たちのみだけだ。そして僕はそんな女神達の心の底からの笑顔が大好きな紳士を自認している。どこかの変態どもみたいに可憐に咲く花を手折る願望など一切持ち合わせていないから安心してほしい。今回は純粋に歓談を楽しみに来たといったところさ」

 

現在帝国の歓楽街は帝国政府の管理下に置かれている。娼婦というものはそれこそ最古の職業とすら謳われる人間社会とは切っても切り離せないもの。無理に根絶しようとしてもそれらは闇へと潜り、非合法組織の資金源になる。ならばいっそのこと国の管理下に置き、度を超したものを取締り、一定のマージンを国が得るのが得策という判断が下された。

そしてその度を越したものというのには主にルシードの性癖の対象である年齢の少女達にその手の行為をさせる事が含まれている。こちらを破った場合の罰則は非常に重く、問答無用での営業許可の停止、責任者に対する実刑が定められている。

 

閑話休題。そんなわけでイヴの店にはルシードの性癖の対象となるような少女たちは存在しない訳だが、ルシード自身もそのことは百も承知であり、そもそも彼は少女にいじめられたりするとブヒィと啼いて喜ぶ変態ではあるが、決して下種でも外道でもない。仮に彼が財力にものを言わせて無垢な少女たちを汚すような下種であれば、ゼファーたちとの交友は続いてなかっただろう。そんなルシードの変態なのだか紳士なのだかわからないぶれない発言を聞いてイヴはクスリと笑みを溢して

 

「ルシード君は本当にぶれないわね。わかったわ、そういう事だったら存分に歓談を楽しんで行ってね。もちろん、その気になったら最後まで行っても自由だから」

 

そんな風にルシードへの挨拶を終えると、続いてゼファーへとどこか妖艶な笑みを向けながら挨拶を行う

 

「いらっしゃいゼファー君。もう、ここのところ来てくれないから、私、飽きられちゃったのかと心配になったのよ?」

 

「わりぃなイヴ。何分家に口うるさいのがいてよう、俺としても来たいのはやまやまだったんだが……」

 

そんな事を告げるゼファーへとイヴは幾多の男たちを蕩かせた微笑を浮かべて

 

「うふふ、そんな事言って満更でもないくせに。いいのよ、私は別に何番目だって。ゼファー君が弱った時にいくらでも癒してあげるから」

 

だから一杯気持ちよくなってねと蠱惑的な声でイヴはゼファーを誘う。愛して癒してあげる事こそ自分の本懐なのだからと。そんなイヴの表情と言葉だけでゼファーの股間のアダマンタイトはすでにシルヴァリオ・クライだ。

 

「いや~お前さんは本当に……イイ女だぜイヴ!全くどっかの毒舌ロリオカンはせめてお前くらいのオッパイになってから出直して欲しいぜ!!!」

 

つるーんでぺたーんな無い胸を張って説教をしてくる同居人の少女を思い出しゼファーはそんな言葉を口にする。

 

「おい、ちょっと待て親友。今の言葉は聞き捨てならないぞ!レディはあの無駄のない身体こそが至高なんだ!そのレディに駄肉を纏わせる?なんという所業!まさに美に対する冒涜という他ない!!!」

 

だがそれにいきり立つのがB以上の膨らみに一切興味はない!と豪語する男ルシード・グランセニック。かくして二人の男は何べんも繰り返した巨乳派と貧乳派の争いを繰り広げだす。そんな二人をまるで母親のような優しげな表情を浮かべてイヴは眺めながら、今度はグレイへと挨拶を行う。

 

「ふふふ、あなたはうちに来てくれるのは初めてですよね。初めまして、ハートヴェイン少佐。いつもお勤めご苦労様です。貴方方軍人さんのおかげで、私たちはこうして平和に暮らせているんですからいつも本当に感謝しています。今日は日頃のお礼も兼ねて精一杯ご奉仕させていただきますので、たっぷりと癒されていってくださいね」

 

スタイル、容姿、所作、言動何から何までが極上と形容する他ない女性と出会いグレイは今にも涙を流さんばかりに感動する。つらい時、苦しい時にそっと癒してくれるエロくて優しいお姉さん、そんな童貞たちが一度は夢見るような理想の女性、それが今目の前にいる。そんな奇跡にグレイ・ハートヴェインの総身を感動が雷のようにうち貫く。しかも、費用は国持ち。なんという事だろう、自分の夢見た桃源郷はここにあったのだとグレイは歓喜に打ち震える。

 

「ハートヴェイン少佐なんてそんな堅苦しい呼び方は止めてどうかグレイとお呼びください、イヴさん。今宵ここにいるのは貴方という蜜に溺れ様としている一人の男なのですから」

 

そんな普通なら何言ってんだコイツみたいな感じの対応をされるであろう芝居がかった言葉にもイヴは笑顔で対応する

 

「まあ……それではグレイ君とそう呼ばせてもらうわね。うふふふ、一杯一杯愛させてね」

 

そんなイヴの言葉を受けてグレイはその身に味わった感動のままにルシードと喧嘩していたゼファーを見据える。視線に気づいたゼファーがルシードとの喧嘩を一時的にやめて、しっかりと見つめ返す。

 

みなまで言うな、俺たちの思いは一つだ

 

と言わんばかりに二人は固い握手を交わす。グレイのゼファーに対する思いは一つ、感謝。ただ圧倒的な感謝である。ありがとう、ありがとうこんなにも素晴らしい店を紹介してくれてありがとう!という思いである。今、二人の副隊長の思いは一つだった。やはりこの国はもう駄目かもしれない。

 

「そしてアッシュ君はまた来てくれたのね嬉しいわ。うちにもアッシュ君に会いたいって子たちが一杯いるのにアッシュ君ったら全然来てくれないんだもの……もういけずなんだから」

 

潤んだ瞳で頬を赤らめて男を誘う蠱惑的な表情でイヴ・アガペーは次にアッシュへと挨拶をする。そんなイヴの様子にアッシュは初めて会った時の苦手意識のままに答える

 

「ああ、いやその俺としては正直こういう店は不慣れで苦手と言いますか……ナギサたちに申し訳ない気がすると言いますか……その、俺もルシードと同じで会話するだけで良いので、はい」

 

一応それなりに恩義も友誼も感じている友人たちに、衆人環視の中で土下座までされたために結局押し切られてしまったことをアシュレイ・ホライゾンは早くも後悔していた。正直今こうしてここにいるだけでナギサたちに対して物凄い不義理を働いてしまった気分で一杯で、全く落ち着かない。そんなアッシュの様子にイヴはクスリと笑みを溢して

 

「真面目なのね。良いのよ別に我慢せずにあなたの内に秘めた欲望を吐き出して。私たちはそのためにいるんだから」

 

そんな事を言いながら扇情的にお腹をさするものだからアッシュはすっかり顔を赤くしてしまい、やはりこういう女性は苦手だという思いを強くするのであった。そんなどこまでも初心で真面目な青年と言った様子が、この手の業界にいる女性にとっては可愛らしいものに写り、からかわれる要因となっているのだが、おそらくそれを自覚したとしても改善は難しい事だろう。

 

「でも困ったわねぇ、四人……アッシュ君とルシード君はお話しだけで良いと言っているけど、それでもゼファー君とグレイ君の二人でしょ?私は一体どっちの相手をしたら良いのかしら?」

 

そんな事を告げてどこかからかうような笑みを浮かべて告げるイヴ。その瞬間肩を組み合い友情を確かめ合っていたゼファーとグレイの間に緊張が走る。

 

「ははははは、コールレイン少佐。もちろん、ここは先輩の懐の深さというやつで俺に譲ってくれますよね」

 

「ははははは、何を言っているのかなハートヴェイン少佐。ここは先輩を立てるところだろう?」

 

両者ともに爽やかな笑顔を浮かべているが眼はどちらとも笑っていない。

 

「いやいやいや、良く考えてみてくださいよ。俺はたまにしか帝都に来れないんですよ?ゼファーさんはその気になればいつでも来れるじゃないですか?」

 

「はっはっは、良く考えてみようぜ。お前と違って俺はうちに小うるさいロリオカンがいるんだぜ?おまけにイヴはこの帝都のNO1だ。それこそお偉いさんからの指名もひっきりなしだ。こんなチャンス滅多にないんだよ」

 

ギリギリギリと気が付いたら二人とも顔に青筋を浮かべながら、両手を強く握り合い力比べのような体勢となっている。そうして

 

「だったらなおさら譲れやコラァ!つーか考えてみたらあんたも大概ハーレムじゃねぇか!!」

 

「うるせぇ伊達男!アシュレイのようなハーレムならともかくこちとら毒舌ロリオカンに肉食無敵ゴリラだぞ!ミリィをそういう意味で見たら罪悪感半端ねぇし、問題なく甘えてエロいこと出来る相手はこちとらイヴ位なんだよ!!!」

 

などと罵声をぶつけ合いながら取っ組み合いの喧嘩を始めだすのであった。所詮は欲望によってつながった友情、女が絡むと儚いものである。そんな男二人をイヴはしょうがない子どもを見る母親のような目で見つめて

 

「もう、喧嘩しないで。勘違いさせてからかうような事を言った私が悪いんだけど、別にうちのお店にいるのは私だけじゃないのよ」

 

そんな風にして取っ組み合いの喧嘩を始めた馬鹿二人の仲裁を行い、それはどういう意味かと目を丸くするゼファーとグレイに対して

 

「元々アッシュ君が来たら、VIP待遇で最高のおもてなしをするようにって言われているから、私だけじゃなくて他の子たちも別室で待機しているのよ。そろそろ準備も整ったことだと思うから案内させてもらうわね」

 

そうしてイヴ・アガペーは友人に接するような気やすい態度から客人をもてなす態度へと切り替えて

 

「本日は当館にようこそ、お越しくださいました。アシュレイ・ホライゾン様、ルシード・グランセニック様、ゼファー・コールレイン様、グレイ・ハートヴェイン様。本日は当館のスタッフ一同精一杯ご奉仕させていただきますので、どうかごゆるりとお楽しみいただければと思います」

 

そう告げながら恭しく礼をして、四人をVIP専用の部屋へと案内するのであった。

そんなイヴの言葉にゼファーとグレイの二人はアッシュと友人になって良かったと欲望にまみれた割と最低な友達宣言を行い、ルシードは守備範囲外からの奉仕よりも愛しの女神からの叱責に思いを馳せ恍惚とした表情を浮かべて、アッシュはやっぱり断っておくべきだったという本日何度目になるかもわからない後悔と、しかし何時までもそんな態度でいるのはもてなしてくれる女性たちに失礼なのでは?という思いの板挟みに悩まされながら、多くの男にとっての桃源郷へと足を踏み入れるのであった……

 

 

 

 

 

 




VIP専用待遇のイメージはキャバクラ的な感じで複数の女の子侍らせて、その後VIPが気に入った子と別室で本番に突入的なノリです。もちろんVIPなのでその気になれば複数の子と同時にも可能です。
ただし仮にアッシュが欲望に流されて本番突入しようものならヘリオスさんとの天駆翔会議不可避ですが。
仮に接待とか抜きに利用しようと考えた場合の費用は高給取りのゼファーさんやグレイの収入でも3カ月分位吹っ飛びます。

このssは(多分)健全なssです。
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