機動戦士ガンダムテイワズの狙撃手   作:みっつ─

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エイハブウェーブって本当にどのくらい近づくと感知されるのかわからなすぎて萎える。

活動報告にて大切な事、これからの方針を書きます。



第27話

とりあえず物資を積んだ状態で列車等を乗り継ぎアーブラウのとある場所にて荷を卸す。

鉄華団地球支部。

それを確認していると一人の男が寄ってきた。

 

「なんなんですか。あなた達は。困ります。今すぐに帰っていただかないと」

 

後に聞いたことだが、この男の名はラディーチェ・リロト。鉄華団地球支部の事務系統を全部やっているらしい。

 

「すみません。僕はイプシロンのユウ・タービンです。言われた通りに物資を届けに来たのですが」

 

そう言うとラディーチェは首をかしげて「少し待ってください」といって何かを取りに行った。その間に回りを歩く。

 

どうやらまだまだ戦闘中のようだ。モビルワーカー、モビルスーツは勿論、工具等も大量に無くなっているし、見張りすらいない。

工具棚にある不自然にホコリを被っていない所が無いことから相当の時間空けていると思われる。

 

「...すみません。確かに...って何やっているんですか!?」

 

すると扉から出たラディーチェに止められた。その時にちらっと見えた端末にテイワズの組織ではない、見たことのない名前があるのを確認した。...恋人か?おそらく違う。兵が長い間戦っているというのに恋人に連絡するバカはいないだろう。いま思い出せば男の名っぽかった。ならば友人か?それは上記の理由から違う。

とりあえずこいつは何らかの理由で鉄華団と別の所と通信していたみたいだ。

 

「すみません。少し鉄華団にしてモビルワーカーの数が少ないなぁと思って...実は知っているんですよ。アーブラウの戦争について」

 

ラディーチェの眉が動く。

それをユウは見逃さずに言った。

 

「誰と戦争しているんですか?そして何故?我々の耳に入って来ないのですか?」

 

 

「...SAUとの抗争です」

 

沈黙が流れる。それ以上言う気は無いようだ。言った要件の半分も答えてないが。しかしそのせいで危険を感じる。

 

「そうですか。では鉄華団のメンバーの無事を祈ります」 

「ありがとうございます」

 

そう言って下がる。

その後物資の点検などをすませて渡したことを確認。そしてそのまま背を向けて歩いていった。列車に乗って行くときに女性達に言った。

 

「みんなはこのままシュイン姉さん達に合流してすぐに地球を出れる準備。僕はアンドラスで戦場に行く」

 

そして、ラディーチェの目を掻い潜り戦場へと行った。しかしその時武装がマシンガン一丁と盾そして、バルカンのみだったが。

 

 

 

 

「なんなんだ!あいつら!イプシロンって!名瀬の劣化版が代表とか言ってたやつか!」

 

ユウ達が戻った後、すぐに部屋に戻り頭を抱えるラディーチェ。あの男はもしかしたらこちらに関わってくるのかもしれないのだ。

 

「火星支部の方は上で止めていたのに...どうやってこちらに来た!...はぁ、はぁ、とりあえずガラン・モッサに連絡を...」

 

ラディーチェは急いで部屋へに入って、ガラン・モッサに通信を繋げる。

 

「ガラン・モッサ!今テイワズからガキが来ました!...おそらくそちらに向かうかと」

「そうか。わかった。こちらも動く必要がありそうだ」

 

通信のガランの声は締まっていた。今までと違い、危険を見に染みたような。

 

「お願いします」

 

そうとしか言えなかった。

 

 

 

「アンドラス。こんな静かな戦場は初めて...いや、久しぶりだね」

 

時間は経ち、戦場。そこにはアンドラスに乗るユウがいた。

得物はマシンガン一丁と改修した盾。そして、バルカン。レールガンは殴られた時に損傷、修理中である。ライフルも今は使えない。

しかし地球(ここ)では狙撃より弾幕をはる方がいいのかもしれない。地球は重力、大気等を受けやすい。只でさえ、アンドラスには射撃に対して有効な能力等がない。元々狙撃用ではなく、汎用性に優れた機体を射撃にしか使っていないだけなのだから。しかも改修した盾にはナパーム弾等のミサイルがある。上手く使えば塗装を剥がして通常弾でも決められるかもしれない。つまり汎用性に富んだマシンガンを使った方がいいのかもしれない。

まだ自信はないのでしれないとしか言えないが。

個人的にはマシンガンを使うのは苦手ではあるが。

 

そう思いながら動いていると敵機を見つけた。

 

「...敵機を確認。...三機か。」

 

とりあえずエイハブウェーブは隠せないがしゃがんで相手を見る。タービンズ特有の撹乱と敵の数で少しは接近出来るが。

ヘキサフレームの量産機ジルダが奥に三機。

その内一機にはカスタマイズがされており、それは狙撃用を彷彿とさせる。狙撃といえどモビルスーツを倒すのは相当な技量がいるためすれた筈。

おそらく狙撃で十分な相手、モビルワーカーの始末だろうか。エイハブウェーブの影響が出ない所からの遠距離射撃。モビルスーツの援護がなければ相当難しい芸当だ。戦場だからモビルスーツパイロットはモビルスーツにいると推測されるため、おそらくモビルワーカーで指揮を行う者がいる。鉄華団のメンバーだな。

そう推測して、マシンガンを構える。

やっぱり狙撃銃は欲しい。ちょっと手荒だがもらい受ける!

そう思っていると相手が気づいたのか接近して来る。

まだだ。もっと来い、その姿をしっかり見せろ。

すると敵のモビルスーツから通信がくる。

 

「何処の部隊だ。所属と名前をを言え」

 

やっぱり見せてはくれないか。相手も馬鹿ではないと確認した後マシンガンを構えた状態で目の前に姿を出す。

 

いけるな。アンドラス。

そう思って手に力を入れる。

 

「所属はイプシロン。名前は...そうだな。テイワズの狙撃手!」

 

そう叫んでマシンガンを発砲させながら急接近する。

ジルダも驚き二機ともこちらに狙いをつけて撃つ。

 

「その程度!」

 

一機のジルダのゼロ距離まで接近してコックピットに銃口を刺し、撃つ。

悲鳴は銃声が書き消してくれる。何も聞こえない。

 

倒したジルダを盾にするともう一機が怯えたのか動きが止まる。狙撃用が此方に狙いをつけたのを確認して倒したジルダを狙撃用のモビルスーツに向けて蹴飛ばした。

勿論、届くようなことはない。届く前に落ちる。

しかし虚仮脅しであろうと脅しは脅し。狙撃用の機体が撃つがそれはアンドラスの上を行く。

 

「アンドラス!」

 

阿頼揶識をつけているのか。と思われるような滑らかな動きで腰を落とし、姿勢を低くして丸まって敵モビルスーツの前に出る。

 

もし接触していたら、接触回線で敵の最後の言葉が知れただろうなと他愛もない妄想をしながら引き金を引いた。

止めはささない。狙撃銃が欲しいだけだ。

 

ジルダの胸パーツに当たるがヘキサフレームのジルダはそこにコックピットはない。つまりまだ生きている。

 

相手が倒れて、此方に体を預ける。その影響か、接触回線が開かれる。

 

「このっ...悪魔っ!」

「うるさいなぁ...消えろよ」

 

その声に怒りが籠る。そうやって自分じゃない方向にしないと相手を人と考えてしまう。相手は人じゃない。

殺すべき、相手。

 

コックピット前に銃口を出して間髪入れずに射撃。正確無比な射撃はパイロットのみを殺す。

ジルダが余力で抵抗したのかマシンガンが弾かれる。

それを迎え撃つのではなく、それに従ってマシンガンを落とす。

それと同時に溜めていた息を吐く。

 

「はぁ!」

 

ジルダから奪った狙撃銃を構える。すると目の前には接近用の武器を持ったジルダがいた。

 

「このー!悪魔がー!」

 

お前の声など聞きたくない!

狙撃銃の残弾を確認せず、引き金を引く。

その弾は再びパイロットのみを殺した。

 

「───よし。次」

 

敵のパイロットの実力はそこまで高くはなかった。しかし、時間をかけた。最初の得物がマシンガン一丁という苦手な武装だった事もあるだろう。それより、相手が人である。そして、人を殺しているという事を考えたせいで作業と出来なかった。相手の声を聞かなくていい。聞く可能性が低い狙撃はやはり好みだった。

 

「...アンドラス」

 

ほとんどの場合近くには仲間がいるためその仲間に慰めてもらっていた。

大丈夫だよ。と

他の人が聞けば情けないことこの上無いが、彼は人の声が頭に響いて戦闘だけではなく、私生活の邪魔もするのだ。

だからこうするしかない。仕方ないじゃないか。自分じゃどうにも出来ないのだから。

しかしここには慰めてくれる人はいない。

コックピットの壁にもたれかかる。

アンドラスに頼る。慰めを要求しているわけではない。ただ、頼りたいだけだ。

 

「次は...どうすればいい?」

 

アンドラスはツインカメラを光らせ、体を優しく包み込んだ。

 

しかし、それで終わりとはならない。

 

マシンガンを腰にかけて、狙撃銃を構える。

息を整え、回りの敵影を見る。

エイハブ・ウェーブを見ると端の方に他の機体を見つけた。

動いていて、捕捉しずらいが。これは...おそらくギャラルホルン。いや、違う。ギャラルホルンでも旧式だ。それなりの機械がないとまだ断定は出来ないがカメラを使ってみると、おそらくゲイレールやその改修機シャルフリヒター。その回りにはモビルワーカーがちらほら見え隠れしている。

この狙撃銃の持ち主はエイハブ・ウェーブ外にある敵機を狙撃すると思っていたのだが、これではバレてしまうだろう。

只でさえ地球での狙撃は難易度が高い。しかしここまで近づくことはないが。そう思うと珍しい狙撃手だが、レベルは自分より低そうだ。何より相手は狙撃用にカスタマイズされているのに比べて、此方は狙撃が出来るだけの汎用機なのだから。

 

《スナイプモード》用のライフル型のコントローラーを出す。

別に狙撃に補正がかかるわけではないが狙撃はこちらの方がしやすい。それに機械式のロックオンは遅い。マルチロックオンならば機械の方が速いが。一体を狙い撃ちする場合だったり個人の力量がある場合は機械のロックオンを見ずに撃つ場合もある。

 

「...そこ」

 

シャルフリヒターに狙いをつけて狙撃する。その引き金を引いた後すぐに機械のロックオンが追い付いたが今更気にしない。

 

その弾はシャルフリヒターの頭部に命中。敵が慌てているところで弱点である、コックピットの開閉部分に狙撃をする。

 

「ーーーよし。次」

 

その要領で次々と敵モビルスーツを倒すがすぐに弾が無くなる。

 

「仕方ない。行くよ。アンドラス」

 

スラスターを吹かせて、そこにいた機体の方へと行く。

そこにはゲイレールを駆る、ガラン・モッサもいた。




最後だけ狙撃手っぽいな...本当にユウは若いとわかりますね
次回!ユウ、始めての無双!
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