ジョーカー...強くいきろ。
最近展開が遅いせいでサブタイトル考えるの難しすぎ。
今回は女性メインにする筈だったんだけどなぁ...なんか...どうしてもライバル戦闘が燃えるから...
タイトル詐欺ですね
「こいつ...!どうやって...まさか、ナノミラーチャフ!?」
グレイズクルーガのコックピットの中で種も仕掛けもないその視界から急に現れたその機体に驚く。止め、というわけではないが損傷を期待できた筈の一撃を横から反らされたのだ。驚きながらもすぐに答えを探そうとしている最中に予想がついた。乱入してきた速度から言ってすぐ近くまで接近した後にさもいままでそこにいたのかと思わせるように出てきて気が緩んだ瞬間の一撃を期待したのだろう。
そしてライルの頭の中で導きされた答え。それはラノナミネートチャフ。LCSを妨害して完全にモビルスーツ間の会話を接触通信のみにしてしまう代物。それでレーダーをごまかしてある程度近づいた後に暗殺。
いなかったのではない。
結局こちらも相手の安っぽい罠に嵌まってしまったのか。
しかし見るからにその攻略は難しいものではない。
「罠なら罠らしく一撃で沈めるようにしろよ。素人」
二本目の剣を振るって、鎌を弾く。
そのモビルスーツは先程連撃をして、中破した筈だが損傷をモニターから見る限り、小破程度で留まっている。
パイロットも何も無しでは終わるとは思えないがこの様子を見ると動く事は出来るようだ。
これで敵機は二機になったが、それぞれ小破したモビルスーツで急襲も失敗。
「殺れるもんなら殺ってみろ」
自信に満ち溢れた状態で剣を軽く降って煽る。
此方だ。来い。そう思っていながら相手の事を軽視せず警戒しながらも誘う。
「最後まで力を貸してもらうぞ。カルタ司令」
グレイズクルーガのメインカメラのバイザーが開いた。そこから黄色の光が出てきて、敵モビルスーツを照らす。モニターに【ASW-G-63】と【STH-16】が表示されている。そのモニターの反応を見ながら舌で下唇を濡らした。
「大丈夫か?」
「...お前のせいだよ!...まぁ今回は許す」
ジョーカーの声に激しく反応しながら安堵する。よかった。ここまで危険な手を使うということは信用していい。いままで信用出来ないような肩書きを持ちながら信じてくれとは言わずに作戦に参加した彼を、少しでも信じていてよかったと思う。
剣の勢いをそのまま反らし、追撃は出来なかったものの僕は生きている。そしてジョーカーも続行可能。
今は第三者が息を吹きかけるだけでも切れてしまいそうなほどのはりつめた空気(宇宙なので空気はないが)になっている。
しかしその中でも少し安心しながらジョーカー機を見る。小破というより中破辺りまで行ってしまっているため高速戦闘に持ち込むとジョーカーが追随できず、遅れていい的だ。
「無理するな」
ジョーカーから接触回線が開かれる。何故ジョーカーが何もない空間から出てこれたかわからないがそれを聞くのは終わって落ち着いてから酒でも飲みながら話した方がいい。
無理をせず、お前の
「わかった。ありがとう」
アンドラスに頷くモーションをさせながら深呼吸をする。高速戦闘の後は酸素が少ないと思ったが想像よりもあるようでモニターに表示されている数値も安定している。
狙撃で相手を仕留めるには動くにしても弱点が見えて、アンドラスが引き金を引くまでの若干のラグと弾が当たるまでの時間の差を考える必要がある。
でもそれは一人かつ、乗っているモビルスーツに慣れていない場合のみ。
前衛としてジョーカーがいる。機体の損傷もあるがここまで動けているので敵意を向けさせるくらいなら出来るだろう。
機体を至っては最高だ。なんたって10年もこの機体を使っているのだから。
「三コンマ後に行く。遅れるなよ」
3。2。
状況は全く変わらない。
空気はコックピット内しか無いのに、その外にもあるように感じることはたまにある。しかしその空気がこんなにも張り詰めているのははじめてだ。
1。
空気は変わらない。こちらが動かないので相手も動けない。逆に言えば片方が一瞬でも動いた瞬間、また始まる。このような張り詰めた状態はモビルスーツ戦ではあまりないことだ。おそらく、それは相手も同じ。同じ土俵に立っているならば、数がいる此方が有利。
「ゴー!」
機体のバーニアをいいタイミングで吹かしてグレイズクルーガを狙った。
その機体に何かの意志が汲み取れた。
「だからっ!行かせないって!」
そう叫びながら一機の獅電がライフルで牽制射撃を行う。その声の主であるシュインは余裕が無いことに気付きながらも声を出して自信を鼓舞する。そのライフルの射撃に気をとられたグレイズの上にパーソナルカラーのピンク色に染めたシングルナンバーと言われる高級な素材が使われていて性能の優れる百錬が重なりコックピットに目掛けて0距離射撃をして一機仕留める。
その百錬が重なった時出来た隙に攻めてきた謎のモビルスーツに敵モビルスーツの残骸を蹴って牽制がわりに使う。
「この!邪魔をするっ!」
「ちょーっと動きが単調だねぇ。まるで小さい頃のあの子を見ているようだ」
その謎のモビルスーツはこの前の火星で見た、新型であるレギンレイズに似ており、灰色のブレードが両腕に出てきている。その他にも型と腰から出る細長いパーツが武器にも見えなくはない。それでは全身刃物だ。機動性能はとてもよく、いままで見たどんなモビルスーツも凌駕している。
その証拠に先程蹴飛ばしたモビルスーツの残骸を軽くかわして一撃入れられる。
「入った...!」
衝撃が来るが予想よりそれは小さくすぐに抜け出す。
逃がすかとでも言っているのかすぐに追い付ける速度で接近するその機体目掛けて牽制していると横からアミダの百錬が蹴りを入れて蹴り飛ばす。
「私は!ラスタル様の剣に!」
通信越しに聞こえるその声は若い女だった。丁度自分と同じくらいの。
しかしだからといって手を抜く気はないし、何かを変えるわけではない。でも少なからずその声に驚く。
ブレードをぐるぐる回してそれを蛇腹状にして、アミダの百錬に攻撃をするがそれを軽くかわす。
「もっと頭で考えたらどうだい?闇雲に振っていたら当たるもんも当たらんよ」
そのモビルスーツは子供のチャンバラのように素早くはあるが闇雲にその武器を振るっている。
新型を任されると言うことはパイロットとしてエースであることは間違いない。その機体の性能差が大きくいたエース機にここまでの差を見せつけるとは。アミダの強さが伺える。
適当にあしらわれて敵パイロットも流石に堪えたのか機体性能を生かしてバルカンで牽制しながら突っ込む。あれなら大丈夫だろう。アミダ相手だと単純な攻撃は通じない。彼女程のパイロットとタメを張るには
「それじゃあこっちもやりますか」
獅電のパルチザンを振り回しながら敵モビルスーツを弾いて、ハンマーヘッドの護衛をする。
名瀬にはユウのことを説明した。
それを知って名瀬は敵艦隊に突っ込むのだ。今回の件を出来るだけ穏便に済ませる方法。それは交渉に持ち込むこと。今回の件はギャラルホルンのミスでした。等と言わせるのが一番だが出来て今回の違法兵器の運搬は俺一人のせいだ。程度だろう。ギャラルホルンはそういうことをするのに長けた連中が本当に多い。
「名瀬さん...」
守ってくれる。しかしこちらは守れない。その事実がまた悲しく心に突き刺さる。もう二度とユウの目の前に立つことが出来ないんじゃないかと苦しくなる。
あの日だって救ってくれたのはタービンズだ。仕事は運搬だけのはずなのに精鋭部隊を蹴散らせる護衛を引き連れて助けを必要とする人を救う。
「私は貴方のために出来る事をします。ですから...一緒に帰りましょう」
叶わない願いを言ってハンマーヘッドから目を外す。
もう
どうやら作戦内容は兎も角、優秀な人材がそれなりにいるようだ。
「姐さん!それは任せます!」
「あいよ!」
百錬が新型を蹴飛ばしたのを一瞬見た後にハンマーベッドに追随しながらライフルの弾を装填して、回りの機体に牽制射撃をする。何発もハンマーヘッドに当たるが流石にモビルスーツの携帯火器では、ダインスレイヴのような馬鹿みたいな威力の武装かユウ並みの射撃能力がない限りあまり意味はない。塗料を地味に剥がしてしまう程度。一機入れば状況は変わる。敵モビルスーツが獅電を脅威と捉えてこちらに射撃しても外れるか、盾に命中するだけ。
しかしそれは敵モビルスーツが母艦であるハンマーヘッド、もしくは獅電を狙っている時のみ。
モビルスーツのほとんどが輸送艦を有効射程内に入れるつもりだ。だからこそハンマーヘッドに並びながらも牽制射撃を行い、グレイズの動きを止めていく。
「無理かもしれないけど。一機でも多く...ここで止める!」
ライフルの銃身が焼けるまで、この引き金を引き続けるしかない。しかし弾が当たってもナノラミネートアーマーに弾かれるのみ。数が多すぎるから闇雲に狙って撃つしかないので弾が無くなって装填している間に何機も横を通りすぎていく。
こちらにはあまり興味が無いようだ。それもそうだろう。作戦の進行もかなり辛くなっている筈。あまりダメージにならない射撃を繰り返しているだけの脅威となりえないモビルスーツの相手をするより作戦として重要なしっぽ巻いて逃げている輸送艦の相手をした方が手柄もたてやすい。
それでもこの現実がかなり辛かった。いるにも値しない等。悔しいが現実だ。でもそれなりに時間は稼げた。後は護衛の仕事だ。
届いていないかもしれないが悔しい気持ちを押し止めて笑顔で言う。
「後は...任せる!」
結局輸送艦に多数のモビルスーツが向かう結果となる。しかしこちらに項垂れる暇などない。先程の通り、輸送艦の護衛は鉄華団等が行ってくれる。標的を獅電もしくはハンマーヘッドにしたモビルスーツ隊を確認したのでそのモビルスーツに向けて射撃を繰り返す。
残弾を惜しみ無く使う。ハンマーヘッドを破壊されるわけにはいかない。ユウには悪いが今回の作戦、不可能だと自分は感じた。もう違法組織だと認定された事は今更覆らないだろう。なら何故ここに来たか。それは、名瀬が守りたいけど自分のことに精一杯の時に名瀬が守りたい人を守ることだ。タービンズのメンバーは勿論、今戦っているユウも。
今度は自分が守る。
「はぁぁぁぁ!!」
リスクが大きいからか、接近しても全然接触してこないのでパルチザンを抜刀してライフルで牽制しながら突っ込む。
敵モビルスーツであるグレイズのライフルも盾を貫通しないのは勿論の事、獅電のライフルに命中せず、間接等を狙っているようにも見えない。
獅電の機体性能はグレイズより少し下程度だが、すぐに追い付き、パルチザンを一機に差し込む。嫌な音がしたが、パルチザンに異常は無いのでグレイズのナノラミネートアーマーの薄い部分が破壊された映像をモビルスーツが拾ったのだろうと推測してそこから一機しとめたと再確認する。
そのまま流れるように差し込んだ一機を放棄して適当な所にいたグレイズに向けて、蹴り飛ばして他の一機のライフルを此方のライフルで破壊。間髪入れずにパルチザンで一撃。これで二機目。当たりが弱くなってきた。元々攻めてこないのにここまで来ないとなると流石に戦場に立つ兵士としての風格を疑う。でも、止めることはない。二機目を解放してライフルを適当な所に向けて撃ち、当たりが弱い者が近くにいたのですぐに飛び付いて横からパルチザンを叩きつけてる。その一撃でのけぞった所をライフルで0距離射撃をして三機目。
それを仕留めた時には残りのモビルスーツが急に離れていった。三機も倒せば危機感が出てくるのは仕方ないだろう。しかしこれは流石におかしい。全く攻めてこなかった。まるで時間稼ぎをしていたように。
その瞬間、とある事を思い出した。フュンフで見たひとつの兵器。ユウいわく、ナノラミネートアーマーを貫通する射撃兵器。
ダインスレイヴ。
「くるっ...」
機体を反転させながら無理矢理捻る。その瞬間だけは自分の事に頭が一杯だった。
だから自分が避けると何に当たるかあまり考えられなかった。
「しまっ───」
その先にはハンマーヘッド。どうするか今ならまだ強引に戻すことも出来る。しかしそれでは自分が死ぬ。
頭で考えていると間に合わない。
咄嗟に倒したグレイズを盾に押し付けながら前方に出した。それまでの時間はとても早かった。この速度で武器が振るえればユウにも勝てるのではと思うほどに。
その瞬間襲ってきた衝撃は敵グレイズを破壊して盾を粉砕した。それでも勢いは収まらず、後方にアラートか鳴った瞬間には後ろから鈍器で殴られたような衝撃がきた。ダインスレイヴとは違う。貫くのではなく、ただ殴るような感覚。
肺の空気が無理矢理出されて呼吸困難に陥る。
「カハッ!」
見なくてもわかった。ハンマーヘッドに叩きつけられたのだ。破壊されたグレイズは腕が一本明後日の方向へと吹き飛び、残りには一本の黒い槍が刺さった状態で漂っていた。盾の破片が飛び散り、大きめの破片は破壊されたグレイズについて回る。というかダインスレイヴに刺されていた。
「これが...違法兵器...?」
獅電はまだ耐えられるがハンマーヘッドに何発か命中したのかハンマーヘッドは非常に危ない状態だった。
黒い煙が出てきて、これをあと一度か二度繰り返せば破壊出来るほどに。
衝撃に苦しんでいると近くからモビルスーツの反応。
「どうしよ...」
ハンマーヘッドの影に隠れてこの好機を待っていたのだ。それほどのパイロットがこれを見逃す筈がない。
しかしハンマーヘッドは勿論、獅電もマトモに動けない。
衝撃からきた腹痛に腹を押さえる。
グレイズがライフルで獅電のライフルがついに限界を超えて、破壊した。
「うっ...そん...」
そして、接近してくるグレイズ。今度はアックスも出してやる気が伝わる。
でも、まだ抗える。機体はまだ動く。ライフルは失ったものの、パルチザンはまだ生きている。一矢は報いてやろう。そう思った瞬間、残りのグレイズ全機がコックピットの開閉部分から火を一瞬のみ吹いた。
反射的に放たれた方向を見る。
そこには予想通りの人、いやモビルスーツがいた。
「ゆーちゃん...」
「言ったでしょ。守るって」
おかしい。なんで。そう言おうとしたが声がよくでなかった。かすれた弱々しい声がほんの少しだけ出てくる。しかしそれを理解したようにアンドラスは頷く。
「シュインは二人の回収を頼む」
「二人...?ジョーカーも?」
「うん。すまない。ジョーカー...許せ」
そう言いながらアンドラスは敵戦艦に目掛けてレールガンを構えた。そしてオープンチャンネルを開いてその声を無理矢理届けているのがわかる。
そこからの声はどう考えても
「聞こえますか。アリアンロッドの兵士。僕の名前はユウ・タービン。単刀直入に言います。今回の件は冤罪です。証拠もある」
彼らしくはない。流暢に話すその姿は誰かを模しているようだった。
頭に憧れという言葉が出てきて軽く笑う。彼の事をまた一つ知れたのだから。
そう思っていると彼は通信の最後の言葉をタメを作って言った。
「...冷静な判断をお待ちしております」
冷静な判断をお待ちしております
↑一番冷静じゃないやつ
というか誰を模しているんでしょうねぇ(棒)
似ているとは言ってませんよ