バカとテストと恐怖心 作:愚龍
最初に≪自称もう一人の明久≫について紹介しておきます!
・明久が記憶をなくした際に造られた≪記憶≫。なので、記憶を覚えている。
・明久の中にいるため、実体はない。
・明久とは全く別の【存在】。だがしゃべるときは明久を媒体とするため第三者には明久の人格が変わったように見える。
・明久と違い、点数が異常に高い。だが本人はそのことを内緒にしている。
・明久が純白とするとこの明久は漆黒。だが決して悪い奴ではない。
明久side
あれ・・・ここは・・・?
目を開く。どうやらまた気絶してしまったようだ。
『目ぇ覚めたかよ?』
「うわっ!?びっくりするから急にしゃべらないでよ・・・」
まだこの声に慣れていない僕は自称≪もう一人の僕≫に文句を言った。
『悪りぃ悪りぃ。明久が起きないと活動できないものでね。』
そう悪びれた様子もなく言う≪僕≫を僕は睨んだ。・・・まぁ、こいつ実体ないんだけどね・・・。
「・・・はぁ。・・ねぇ、僕どれくらい寝てたの?」
『そうだな・・・5時間ぐらいか・・・?』
そんなに寝てたのか・・・
『お前がのんきに寝ている間面白いことになってたぞ?」
「何があったの?」
『・・・聞きたいのかぁ?』
その笑みを含んだ声に嫌な予感がした。が、
『保護者会があってな・・・島田らはひどくたたかれたらしい。-それに・・・明久喜べよ、お前には保護対象という地位が決まったぞ!』
「・・・・ほぇ?」
僕は間抜けな声を出してしまった。
「保護対象って?え?」
『いや、俺も詳しくは知らんのだがな・・・色々有利になるらしい。』
「・・・僕はそんな特別扱いされたくないんだけど・・・?」
『まぁ、そう言うなって。-っと、誰か来たな。』
ガラ・・・
「明久、目覚めたか?」
そういい入ってきたのは雄二だった。
「うん。すっかり良くなったよ。」
『おかげで俺もしゃべれるようになったぜ。』
「それはよかっt・・・明久、お前今≪俺≫って言わなかったか・・・?」
訝しげにこっちを見る雄二。
「い、言ってないよ!やだなぁ雄二ったら!」
僕は必死に言いつくろった。
貴様後で覚えていやがれ!-見えない僕に向かいそうつぶやく。
≪おぉ怖いですねぇ≫
頭の中で声がする。くそ野郎がっ・・・
「なぁ、ほんとに大丈夫なのかよ?一人でぶつぶつつぶやいて・・・?」
あぁもうっ!見えないことが恨めしい。
「大丈夫だって!僕頭痛いからもうちょっと寝てるね!」
そういって僕は雄二を追い出した。
それから、
「なんで喋るんだよ!?」
『はいはいすいませんでしたねぇwww』
そんな話し合い(?)をしたのはまた別の話である・・・・
此処で切らせていただきます。
今回は短めでした。
では、また後程・・・