バカとテストと恐怖心 作:愚龍
清涼祭は初めてだが、中々に面白かった。昼食を終えた俺はバトルをする会場を見に行くことにした。
「よぉ明久、いや、今は狼鬼か?」
声のした方を見てみると雄二の姿があった。
『よぅ。よく俺の方だってわかったな?』
「まぁな。気配と・・長年の勘だな。」
『おいおい、そんなに生きてねぇだろうが』
軽口をたたきあいながら会場へと向かう。
『此処か・・・』
「・・・緊張するか?」
そう聞いてくる雄二に
『八ッ、緊張なんかするかよ。ー逆に血が騒いできたぜ』
「はぁ・・・まぁ、無茶はするなよ?」
何かをあきらめた様子で釘を刺してくる雄二に
『あぁ』
とだけ返事をする。と、
≪これより試召戦争のテストを行います・・・出場者は会場入り口までお越しください・・・≫
『・・・じゃぁ、行ってくるぜ』
「おぅ、ガンバレよ」
テスト会場には姫路と美波の姿があった。
こちらに気付くと睨んできた。何か言っているようだ。
《 お ぼ え て な さ い 》・・・か?
それはこっちのセリフだ、と俺は獰猛な笑みを浮かべた。
甘く見てると後悔するぞ・・・と胸中で思い、
テストを受けに向かった・・・・・。
テストが終了し、今は教師どもが採点をしている。
「狼鬼、どうだった?」
『まぁ、そこそこだったな』
・・・
「そうか・・・試召、見てるからな」
見てる、を強調していう雄二に肩をすくめて見せる。
『大丈夫だって。無茶はしないし手荒なこともしない』
試召戦争本番。
《さぁ!いよいよやってきました!この熱気はすさまじいですね!》
司会の元気な声に観客の歓声が混じり反響する。
《では、1ペア目!》
・・・・・・・・・。
そんなこんなで俺の番が回ってきた。
《おぉっと!姫路、美波ペアだ!対するは・・・な、なんと吉井明久だー!》
《し、しかも一人です!これは死亡グラフ成立か!?》
そんな司会の言葉と、
≪≪ヤレーっヤッちまえ!≫≫
とどちらの味方かわからないヤジが飛ぶ。
「アキ・・・覚悟しなさい・・あの時の恨み倍にして返してあげるわ・・・!」
怨嗟のこもった声。俺は獰猛な笑みを浮かべて
『さぁ、始めようぜ・・・!』
《サモンっ》
ほぼ同時に召喚する。
姫路たちの召喚獣は・・・まぁ、いつも道理か。だが・・・
総合 二年Fクラス姫路瑞希 5890点
二年Fクラス島田美波 3765点
ほぅ・・・なかなか・・・
《おぉぉ!?明久君の点数が素晴らしいです!?》
司会の声で自分の点数を見てみる
二年Aクラス吉井明久 15000点
まぁ、これで上等だろう、と姫路たちに向き直る。
そして・・・俺の召喚獣は・・・
黄金の鎧に身を包み、牙の生えた獰猛な顔。そして、手には大剣が握られていた。もちろん金の腕輪もはめている。
中々俺好みの格好だ。
「アキ・・どんな汚い手を使ったの!許さない!」
『使ってねぇよ、俺の実力だ。さぁ、ショーを始めようぜ』
「「覚悟しなさい!!」」
姫路と美波が同時に襲い掛かってくる。
さぁ、どう料理してやろうか・・・・・!!
to be next・・・・
清涼祭でバトルするとだいぶ前から言っていたのにかかわらずこんなにひっぱてしまってすみません(汗
次回は白熱のバトルをお送りします!お楽しみに!