「どうしたー!? 実戦じゃカウントなんざねえんだよ!! 走れ走れぇ!! 賽は投げられてんぞ!!?」
その言葉でようやく試験が始まったことに気付いたのか大勢の生徒たちは一斉に走りた。だがそれは少し遅すぎた。
スタートの合図と共に屋上へと辿り着いた少女。その速度は周りからは消えたようにしか見えなかっただろう。だが実際にはただ走って飛んだだけ。
──まぁ実際には自身の筋力を強化する"エヌルタの灰油"をあらかじめ使っていただけなのだが。
彼女は敵がどの位置に出現したかをすぐさま把握。その位置へと無限かとも思われるほどの数の宝剣、宝斧、宝槍を射出。
一時的にではあるが演習場の全ての敵を撃破してしまう程のスピードが彼女の凄さを現している。
だが生徒が敵の近くに現れるとその場所の射出を停止。すぐさま違う場所へと射出を繰り返す。数もそうだが射出される武器の一つ一つの威力が高いためそうせざるを得ないのだ。もはやこの行動をただひたすら繰り返すだけの作業と化していた。
「ふん、油断するなよ雑種」
四体の機械の塊によって一人の生徒が追い詰めていたので助けておく。怪我をしている生徒がいればその生徒を追っている敵も倒す。
少し手を貸す。そんな余裕すら存在してしまう、ただただ単純な作業を繰り返す。
「残り五分ー!気ィ引き締めていけよぉぉーー!!」
そんな声と共に聞こえる大地を揺らすほどの振動。音のする方に現れたのは彼女の立っているビルをも越える高さの巨大な敵。
勿論それを見て見ぬふりをする訳もない。
「この我を見下すか、面白い。0Pと聞いてただのガラクタかと思っていたが存外に良いではないか」
その巨大な敵を見ても消えない闘気。むしろ見下されたことに彼女は怒りを抱いていた。そして、地にひれ伏せという一方的な決定。
「
巨大な敵が現れたことによって生徒たちの殆どが恐怖に飲まれ背を向け、ただただ逃げている。だがそれすらをも上回る巨大な剣で一刀両断であった。
これには生徒だけではなく教師陣ですら驚いであろう。
正確には別の会場でも同じことが起こっていることに驚いているのだが。
「フハッ、フハハハハハッ!まさか!まさかとは思うがこれが雄英の言うお邪魔虫というやつではあるまいな?ーーこれではてんで拍子抜けだ」
その台詞と共に直前まで見えていた表情とは逆の、凍てついた表情へと変わる。その後何事にも興味を無くしたかのように同じ作業を続ける黄金の少女。
だが教師陣は彼女を評価するしかなかった。
始まるや否や全体を見渡すことのできる場所へと向かう判断力、的確に関節部位を狙い行動不能にするその正確さ、周りに被害が及ばぬよう調整されていた攻撃、ピンチへと陥った生徒たちの迅速な救出、何よりも絶対的な破壊力。
「あれは一体何者なんだ?どうしてこんなやつが推薦ではなく普通に入試を受けに来た?」
「柊
「柊 葵羽。ヴィランP131、レスキューP73、総合P204。最後の0Pを倒して生じた被害からのレスキューPにマイナスが入っているが文句なしの合格さ!」
そうして柊 葵羽の実技試験は教師陣に強烈なインパクトを残し終了した。
口調難しい、英雄王の口調を変にしているのはわざとです。
得点は適当です!とりあえず凄いということが伝わればそれでいいかなと思って。一応最後の方は飽きてサボってる設定です。
名前にも特に意味はないです。