それと温泉回は次回になりますね。書こうとしたら長くなりそうだったので。
さてあの銀髪の少年を出す事も決まったし頑張らなくちゃね
「うぅーん久しぶりに帰ってきたな。1ヶ月ぶりぐらいか?」
「私は初めてですよ。一誠様に付き合ってたせいでな」
「けどさ、どうにか新たに二本ゲット出来た訳だしいいだろ」
一誠達は目覚めてからすぐに七聖剣を手に入れるために軽くギフトゲーム巡りをしていた。
その甲斐あって新たに二本の七聖剣を手に入れ、現在所持数は五本となった。
現在所在が分かっていた七聖剣は全て集め終わり、もうする事が無いので一月ぶりにコミュニティに帰宅を果たす。
門は相変わらずボロボロだが、中の土地は少しだけ生命が満ちてきている。
「これが...ノーネームか...」
「おう。とりあえず誰か捕まえて...あっおーーい!黒ウサギ!!!」
久しぶりの帰還に何かしら変化が起きている可能性もあるので、それを確認するため誰かを探すと、遠くの方に黒ウサギがいるのが見え手を振って大きな声で呼ぶ。
声がギリギリ聞こえたのか辺りを見渡し、一誠を見つけた途端髪を緋色に変化させ一気に近づく。
「お帰りになられたのですね!色々白夜叉様から聞いていましたよ。色々文句を言いたいのですが、今からサウザンドアイズに行かねばならないのでまた今度に致します!」
「おっおう」
黒ウサギはそのまま急いで門を駆け抜けていく。それだけ急ぎたかったんだろう。
今の時刻は丁度昼食時なので食事場へと足を運ぶ事にした。それと同時にノーネームを紹介しながら進んでいるのだが、
「危ない怪我はなかったか?ないなら良かった」
「私が代わりに取ろう」
転び始めた少女を抱き抱え怪我ないか確かめながら立たせ、高い位置にある物を取ろうとしている少女の代わりに取るなど紳士的な行いをランスロットが行っている。
流石は騎士だと言わんばかりの事をしている。それに対し一誠はいつもの事をしていた。
「危な!...違うこれは事故だァァ!!」
「俺が代わりに...もう好きにしてくれ」
転びかけている少女を抱き抱えるが自分も転び、胸を鷲掴みにした状態でその場に倒れ平手打ちを食らう。
次も高い位置にある物を代わりに取るのだが、雪崩のように落ちてきて少女に怪我をさせないように押し飛ばしたのだが、股に一誠は顔を押し付け陰部に蹴りを食らってしまう。
これぞ変態紳士の所業である。
「こんな者の手に宝剣が...」
「ランスロットも見てただろ?事故だろどう見ても」
陰部を抑えながら言っては説得力は皆無である。
軽く案内していると鼻腔をつく美味しそうな匂いを感じる。自分の嗅覚を頼りに進んでいきある部屋の前に辿り着く。
全体が木でできた扉で中から美味しそうな匂いが漂っているようだった。
本能に従いノックをせずに中に入る。
「いえっいー!元気にしてたか?」
「え」
中で食事をしていた全員の手が停止する。
まるで亡霊を見るようなそんな視線を全員が送っていた。中でも春日部は涙を流しながらだ。
場違い感極まりないテンションで中に入った一誠は、ランスロットに頭部を叩かれる。
「少しは空気を読め馬鹿者」
「いや、壁越しだし無理じゃね?」
「それでも貴様は英雄か?無理など口にするな、何でも出来るとな」
子供をしかる親のように説教を始める。と言ってもこれが毎日のように行われているのでいつも通りであった。
しかし、一人だけ納得が出来ていない者がいた。
「やめて一誠が可哀想」
「可哀想だと?はぁ分かっていないな。イッセーは叱らねばならない、それともなんだお前のように未だ名前呼びのやつがこいつの事を知っていると?笑止。寝言は寝ていえ小娘」
「...貴方こそ誰?てかそもそもここは私と一誠のコミュニティのはず。なのに何で部外者がいるの?貴方こそ頭がおかしいと思うよおばさん」
「「チッ」」
すでに馬尾罵声を浴びせ始め終いにはメンチを切り始めた二人は身体を近づけるが、ランスロットのマシュマロに弾き返されその場に倒れる。
残念な胸を一見し鼻で笑う。目の前に君臨する黒ウサギより巨大な胸を睨みつけ、ひとまず鷲掴みにする。
「いたたいいいい!!!」
「くっこんな物...こんな物」
睨みながら親の敵をマシュマロの形を変形させていく。やればやるほど春日部の心は痛くなっていき、やられているランスロットは物理的に胸が痛くなっていく。
犬猿の仲のような二人を見ながら笑っている十六夜の隣に一誠が座る。
一度だけ一誠の変化してしまった身体を見ていたがそれでも動いている姿を見ると生きているのが不思議に思ってしまう。
さらに、今の一誠が纏ってる雰囲気が明らかに強者のそれで、挑んでも勝てるかどうか分からない。それほどまで何故か強くなっている。
今から殴りかかって挑んでもいいのだが、今はサウザンドアイズに報酬を貰いに行かねばならない。
「よし。全員揃ったようだし行くか」
「行くってどこだよ?」
「そう言えばまだ一誠には言ってなかったな。まぁ色々あってなギフトゲームの報酬をもらいに行く、サウザンドアイズにな」
十六夜は獰猛な笑みを浮かべる。なぜ笑うのか分からず子首をかしげながらもサウザンドアイズへと向かう。
いつもの歩道を進みながら軽く駄弁りながら歩いていると、いつもの顔がサウザンドアイズの前で箒を履いている。
「な、どうぞお帰りください」
「おいおい、顔みてすぐに帰れは店としてどうなんだ?」
「私はここを預かる身。進んで問題児を中に入れるわけには行きません」
「なるほどな、なら仕方がないか。邪魔するぜ」
「帰れ!」
握っていた箒が柄から折れるほど力強く握り、敬語も忘れ唸り始める。意地でも進めないように門の前に立ち尽くし何がなんでも入れる気がない。
面白い。そんな表情を取り軽く肩を数回回し始めボクシングの構えをとる。
両者激突必死。何か小さな衝撃が走れば爆発する爆弾。店員も折れた箒を構え衝突の体制になる。
こんな往来で喧嘩を始めれば近隣に迷惑がかかり出入り禁止になりかねない。なので一誠が間に入る。
「やめ」
それが開始の合図となり十六夜は全力とはいかないが拳を突き出し、店員も箒を穿つ。
拳は一誠の頬を抉り箒の突きは尻に深々と刺さる。
「うぎゃぁあ!!」
「おいおんしらぁぁ!」
拳の方が威力が高かったせいで箒が半ばで折れ、拳の力に従い門の方に飛んでいく。
その時丁度暖簾を潜ってきた白夜叉に激突し一誠と白夜叉が絡みまくる。またもや一誠のラッキースケベが発動してしまった。
どうすればそうなるのか分からないが、地面に倒れ背後から和服の隙間に両手を入れ生乳を揉みしだき、両足が二人で絡まり身動きが取れない。
「俺性欲ないから何も問題はない!」
「ワシに問題あるわァァ!!」
一誠は弁明するも生乳を揉まれれた白夜叉は激怒し、そのまま肘で鳩尾を叩きつけ地面にくの字でめり込ませる。
はだけた和服を両手で抑えどうにか見えないようにし、最後に顔面を踏んで近くの部屋に駆け込む。
数分経つとしっかりと着付け直した白夜叉が現れ、目が笑っていない笑みを浮かべながら一誠に近づき、この身体のどこにそんな力があったのか分からないが頭を片手で掴んで持ち上げる。
そして、床に叩きつける。
「忘れろ。忘れろ。忘れろ。忘れろ。忘れろ。忘れろ」
何度も何度も何度も叩きつけた。
記憶を消すには脳に強い衝撃を与えればいいと言うが、これでは記憶が消える前に一誠が死んでしまう。
「はぁ...はぁ......はぁ...よし。行くぞお主ら」
「「「「はい」」」」
もはや言い合う気すら起きない。額から血を垂れ流し目を覚まさない一誠の首根っこを掴んで、引きずりながら進んでいく。
実はこれも数回起きていたのでランスロットは特に驚いていないが、他の三人は驚いていた。
「ここでまっとれ」
「じゃあ先に入るぜ」
襖を開くと中に極上の光景が広がっていた。
サイズが合っていないピチピチのミニスカ和服を着ている黒ウサギに、先程仲間にした黒ウサギと同じかそれ以上のプロポーションを誇る、同じ服を来ている蛇神。
「眼福だな」
「なっこの問題児様!!早く閉めてください!!」
手元にあった物を適当に投げつけるが十六夜は簡単に全てを交わし、全て白夜叉に的確に当たっていく。
もう打ち合わせしてたのではとしか思えない。そんな面白現象に変態紳士こと兵藤一誠が入らないわけが無い。
「もう少し腹部の締めつけを強くした方がいいな」
「あぅ......どこ触ってるんですかこの変態様がァァ!!」
「もうダメだ...お婿に行けない」
もはや地獄絵図と変わっていっているこれを止めることが出来る人物は一人たりといない。
その後多少時間はかかったものも当初の予定通り『外門利権証』を手に入れた。
『外門利権証』とは外門通しを繋ぐ『境界門』を操作したり、広報やコーディネートを一任する証である。
とてもではないが旗なし名無しのノーネームには受け取れない代物ではあったが、元はノーネームに合ったもので十六夜が取り戻したので丁重に承った。
その夜。一誠の復活などの諸々の事を同時に祝うため宴を開いた。
そこで二人の料理人の対決が行われた。
黒ウサギと一誠である。一体どちらが先に手を出したのか忘れたが何かのいざこざから対決にまで広がったのは分かる。
「一誠様。残念ながら私の勝ちは譲りません。なにせ魚料理は得意分野なのです」
「いや俺が勝つ。じゃあ審査委員長の逆廻頼むぜ、お上がりよ!」
二人の料理が出揃う。
黒ウサギが出したのは素揚げにした魚に特製の餡をかけた物で、そこそこ美味しいと好印象だった。
対して一誠の出した物は開かれた魚の揚げ物だった。
「この匂い...なるほどなそういうわけか」
「さすが十六夜。耀も分かるんじゃないか?」
「うん。この匂いならすぐに分かる」
黒ウサギははてと首を傾げている。一誠が何を作ったのか分からないようだ。
とりあえずひと口を食べる。外はカリカリ中はフワフワの美味しいお柿揚げであった。
一口めで勝敗は決し、勝者は一誠で料理バトルは幕を下ろす。
白熱した料理バトルの終了後互いは熱い握手を交わし、子供達へと振るうためさらに大量の料理を作り始める。
調理中の技術などで盛り上がっている中一人だけが少し離れた場所で三毛猫と会話していた。
「やっぱり凄いね十六夜は。今の私じゃ勝てない...それに一誠の連れてきたあの人ランスロットも多分私じゃ無理」
『そんな事ないでお嬢。なんとかなるで』
「ううん。見た瞬間分かった。私とはレベルが格段に違う...はぁ...行きたかったな」
今回三人の間で軽いゲームが行われていた。
アンダーウッドの大瀑布で行われるゲームにノーネームがVIP待遇で招待されたのだ。是非とも行きたいと思ったが、居残りが一人欲しいとの事でどれだけノーネームに貢献したかで行ける人物を決めることにした。
その結果は聞かなくても分かってしまう。十六夜の成果の黒ウサギ達の喜びようがとてつもなく、飛鳥は土壌を整備し農作物が多少なり育てられるようにした。
自分は言ってしまえばルール違反をして手に入れた成果。負けは決まってしまった。十六夜には意地でも勝ちたいそんな思いで望んだゲームに負け、三毛猫に愚痴を零すようにしながら自室へと戻っていく。
その時の三毛猫をよく見ていたならこのあとの惨事は回避出来ていただろう。