問題児と一緒に変態赤龍帝も来るそうでよ?   作:暁紅

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1ヶ月間も空いちまったぜ。
少しモチベが下がってたからまじすまねぇ。書き方も忘れちゃったから、読みにくかったらすまんな。


それと、本当はこの話に挿絵を入れる予定だったが、鎧が上手くかけずに辞めた。デジタル絵を上手く書いてる人達本当に尊敬いたします。


変態とはいかにしてなるのか。

 

 

「ヤハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!」

「クスッ...」

「ひはふぅぁ」

 

三者三様ではあるがその反応は総じて爆笑だった。

 

腹を抱えその場で蹲るように笑う十六夜。

顔を逸らし目元を覆いながら笑う春日部。

笑いすぎで過呼吸気味の飛鳥。

 

何故そんな反応をしているのか、その理由は単純明快だ。三人の前にいる一誠の姿のせいである。

 

腰に巻かれている唯一の衣類─純白の褌。日本古来より伝わる下着の類のそれだが、一誠は隠すことをせず逆にそれ以外の衣類をすべて脱ぎ去っている。

 

その上失った右手を隠すため部分禁手をしていて、頭部も同じく部分禁手で隠している。

 

どこからどう見ても変態である。

 

 

変態がそこにいる。

 

 

白夜叉(師匠)に騙されたァァァァァァ!!」

 

鎧頭を抱えながら叫んだ声は虚しくも余計白い目で見られることになる。

 

 

 

 

冒涜的なまでの変態格好を取った理由は数時間前に遡る。

 

白夜叉は魔王の襲来により活気が下降気味のアンダーウッドをどうにかするため、とあるギフトゲームを企画した。

 

ギフトゲーム名″ヒッポカンプの騎手″

 

・参加条件

          一、水上を駆ける事が出来る幻獣と騎手(飛行は不可)

          二、騎手・騎馬を川辺からサポートする者を三人まで選出可。

          三、本部で海馬を貸し入れる場合、コミュニティの女性は水着着用。

 

・禁止事項

          一、騎馬へ危害を加える行為は全て禁止。

          二、水中に落ちた者は落馬扱いで失格とする。

 

・勝利条件

          一、アンダーウッドから激流を遡り、海樹の果実を収穫。

          二、最速で抜けた者が優勝。

 

宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗をホストマスターの名の下、ギフトゲームを開催します。″龍角を持つ鷲獅子(ドラコ・グライフ)連盟″印

 

 

全男達が今後先白夜叉へ足を向けて寝れないほどの興奮を見せる。だが、その裏で動く思惑に気づくものは少ない。

 

サラが先日の魔王との一件で角を失い、そのせいで階層支配者を辞退する事となり後釜を決めようとなっているのだ。

 

二翼のヒッポグリフのグリフィスはこの時を狙ったかのように参加を表明し、優勝すれば階層支配者の座を受け継ぐと豪語する。

 

それを阻止するためにもノーネームは参加する事にした。元はただ楽しむために参加だったのだが......

 

と、そんな折一誠は白夜叉から何故か呼び出しを食らっていた。胸を揉んだ件はボコされ帳消しになったはずだと、他の原因数十個程を思い浮かべながら歩を進めている。

 

たどり着いたのは館の貴賓室と呼ばれる場所だ。扉の模様は知識の乏しい一誠ですら見て感嘆してしまうレベルで美しい。

 

普通ならばここでノックをして確認をとるなりするのだが、一誠にそんな考えはなく扉を押し開ける。

 

「なッ─」

「すみませんでしたァァァァ!!」

 

ひとまず原因が多すぎて何で呼ばれたのか考えが纏まらなかったので謝ることにした。

 

日本特有の謝罪方法【土下座】

 

仕方は文字そのままであり、土に座ってひたすらに頭を下げる事である。

 

綺麗にビシッと決まり謝罪の意思は伝わる。が、早速怒られる原因を一つ増やすことになる。

 

「それは今覗いたことの謝罪かァ!随分と堂々とした覗きだなぁァァァ!!」

 

そう、白夜叉は着替えていたのである。忙しいタイミングで呼び出してしまったのだから、謝罪の意を込めて水着姿でも見せてやろうと。

 

しかし、水着より先に裸を見せる事になった。それも謝りながらである。

 

ちょうど地べたに転がっている一誠の頭に渾身の蹴りが炸裂した。

 

箱庭広しと言えどこんな事を出来るのは一誠以外に居ないと断言出来る。

 

 

 

 

「全く...貴様には水着ていど見せるのすら何とも思わなくなってくるな......なぁ変態覗き魔」

「違うそうじゃない」

「言い訳か?いいだろう聞いてやる。だが、もししょうもない事だったら分かっているな」

 

赤く腫れた頬を抑えつつ正座している一誠に降り注ぐのは軽蔑の視線だ。

 

何度目か─百を超えた辺りから数えるのをやめ、する度にボコすのだが一向に治らないラッキースケベ癖。

 

呼び出した場所で着替えてた自分もいけないと思いながらも、普通ノックをするのが常識だろと思っている。思春期の男子ですらその辺は徹底しているのに。

 

身体の正面で組んだ腕を解く事なく、ほれほれと足を前後させる。

 

すると、一誠は何を思ったか突如として立ち上がる。

 

「俺は考えた。覗きをして何を怒っているのかと...答えは簡単だったんだ」

「ほほう」

「自分の裸だけを見られるのか嫌なんだ!だから俺も脱ぐ!!これでお相k」

「違うわァ!」

 

上着を脱げ捨て世迷言を言い始めた一誠に今度はゲンコツで鳩尾を穿つ。

 

「ガはッ─」

「変・態・即・斬」

 

正義の拳に悪は屈した。

 

 

 

 

閑話休題。

 

制裁と言うなの説教を終え二人は向かい合うように椅子へ腰を下ろす。

 

「ここから先はおふざけ無しだ一誠」

 

白夜叉の表情から笑みが消える。真面目なそれこそ魔王のようの表情だ。

 

声のトーンが数段落ちた事でさすがの一誠も自覚し、おふざけを抜いた真面目な表情になる。

 

「お主は、ヒッポカンプの騎手には参加するな」

「もちろん」

「ならばだ、聖剣の使用を禁止する。理由は言わずとも分かるだろうが、一応説明しておこう」

 

椅子に座り直したためたわわに実った胸を揺れ、邪魔なので腕を組んで固定する。

 

「まず一つ目、聖剣と言う武器が強すぎるのが原因だ。その気になればスタート同時に勝敗がつく。それではいささかゲームとして面白味がない。

 

次に二つ目だが...赤龍帝の篭手の禁手禁止だ。これに関しては、お主の今の実力を知って欲しいからだ。全身でなければ、片腕などは使って大丈夫だ」

 

白夜叉の語った事は実に理にかなっている。

 

騎馬への危害は禁じられているが騎手への危害は禁じられていないので、開始の合図とともに聖剣をぶっぱすれば、騎馬を避けながら騎手を倒すことが出来る。

 

それでも残る者はいるだろうが、聖剣の一撃を受けてノーダメとはいかず、かなりのダメージを負い追撃で簡単に倒せてしまうはずだ。

 

それでは意味が無いので、白夜叉は禁止を言い渡した。

 

「そんな強いヤツが出るのか?」

「そうだ。剣術においてはランスロット以上の者がおる」

「ラン以上...それってフェイス・レスか?」

「知っておったか」

「いやー軽く聞いてたぐらいだから、詳しくは知らない。教えてくれなくていいぜ、その方が公平だろうし」

「相分かった」

 

頷き両諾を得て最後のルールを告げる。

 

椅子の横に置いてあった紙袋を二人の間にある透明なガラスの机の上に置く。

 

「それは?」

「これは最後の三つ目についてだ。開けてみれば分かる」

 

首を傾げながら袋を受け取り中身を見る。そこにあったのは一枚の細長い白い布だ。

 

すぐに目を逸らし、目くじらを強く抓りもう一度覗く。

 

シロイヌノガアル。

 

「む?分からんか?褌なんだが」

「ぷはぁ!ふ、褌??」

「うむ。男性目線の事ばかりを考えていたせいかな、女子達から文句が上がってのう...中でもケモ耳娘っ子が兵藤一誠を褌にと講義してきたのだ」

 

一体ケモ耳娘っ子が誰かなのか一誠は分からないが、他のノーネームのメンツに聞けば百発百中で正解を知っていることだろう。

 

「ダメか?無理ならあまり」

「いや、まぁ...うん分かった。仮面つければ恥ずかしさ無い?だろうしまぁ頑張るよ」

「そうかそうか!いやー助かったぞ」

 

交渉が成立し笑顔で立ち上がる。その時の笑みを他に見ていた者がいたのならば、邪悪だったと答える事になる。

 

 

と、そんな事があり今に至る。

 

「飛鳥騎手やる?」

「私?けど、春日部さんの方が」

「ヒッポカンプの速度についてこれる?」

「無理ね。大人しく騎手をやるわ」

 

騎手も決まり大体の役割分担が完了した。

 

十六夜・一誠・春日部が外からの妨害を担当し、飛鳥が騎手としてヒッポカンプに跨る。

 

丁度決め終わった所で参加者は準備を開始してくださいとアナウンスが入り、各々気合いを入れ直しギフトゲームへと向かう。

 

「よしやるか!」

「絶対勝つわよ」

「当たり前ブイ」

「面白おかしくしてやるか」

 

ノーネームのほぼ全戦力を投入したギフトゲームは今始まる。

 

 

▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽

 

外ではギフトゲームの影響もありかなり賑わっている。ほとんどの人が観戦に流れていき、大量の書物が眠っているランスロットのいる場所には人っ子一人いない。

 

(私にはこれ(″武″)しかない。今まではそれで良かったが、ノーネームの一員となった今は少ない知識を増やす必要がある)

 

アーサー王を失い絶望に明け暮れていた過去は一誠に吹き飛ばされ、他の皆に迷惑をかけず戦力になりたいと心が変化し始めていた。

 

ひたすら最優の騎手を目指し力や武ばかりを身につけていった過去の自分が恥ずかしいとすら思っている。

 

「くぅっ......あぁ...これで五十冊目......まだまだ先は長いですね」

 

休みは二時間に十分ペースで取り、一切睡眠を取らずここまで飛ばしてきたランスロットの目にも、さすがに疲労の色が見え始めた。

 

それでもと、次の一冊に手を伸ばそうとした時だ背後に現れた気配に気づいたのは。

 

「それで背後を取ったつもりですか?いささか雑ですよ」

「いや、戦闘をしに来たのではないからわざとだ」

 

言い訳をと本をゆっくり棚に戻して振り向く。

 

そこに居たのはどこかの民族衣装に身を包んだ白髪の少年だった。されど、何処と無く雰囲気が十六夜に近しい。

 

いや、近いようで遠い不思議な感覚だ。

 

不気味ながらも肌が感じる強さはアーサー王にすら匹敵しうる。

 

(だが、まだ若い。せめてあと数年すれば間違いなく、この箱庭においてトップクラスになる)

 

確信していた。信じるに値する力がある。

 

腰に指さっている剣の柄にそっと手を添え聞き返す。

 

「何用ですか。私に用があるような言い方でしたが」

「君には私の仲間になって欲しい」

 

何を世迷言をと即断ろうと口が開く前

 

「アーサー王の事について語ると言ってもか?」

「なに!」

 

エサとしては十分で過剰なくらいに獲物は叫び声をあげる。

 

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