不思議な姉妹と生活する陰キャラ学生!?   作:ユキ・E.L.F

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すいませんすいませんすいませんすいません!!。(更新遅れて)
ストーリーが段々ズレないように頑張らなければ...。
ぼちぼち、今後とも下手でベタな小説に付き合ってください。
ではどうぞ。


葵光は自我を失い脆くなる。

葵光という一人の人間は何者か・・・・・3月に藤白財閥のシルバーウォリアーズの創始者、藤白美蓮みずからの足を運び葵光をスカウトそして契約を結んだ。4月はチームに馴染むまで試合には出場せず、ベンチで応援に徹した。

 

5月にはチームに馴染み試合する時には、同じチームのエースである黒人のマイケル・ヴェールさんに「That's my best partner!(訳・さすが俺の最高のパートナーだ!)」と言われ背中を叩かれた。すごい痛かったがそれを忘れるくらい悪くないバスケだった。

 

6月、ヴェールさんはとても人気がある選手でもありメディアから注目されている。ある時、ヴェールさんのメディア取材に一緒に来いと言われて拒否ったら丸太を担ぐように連れてかれメディアに無理やり紹介された。ヴェールさんはメディアに「マイパートナーorフォロワー、ミスターアオイコウ、コイツ、イレバ、オレハサイキョウデス」と言った。

 

だけど、メディアは目を点として俺を見ていた。なぜなら試合に出ているが特に目立っていない人を紹介されても困るような反応された。そんな反応にヴェールさんはキレてメディアを放り出した。ヴェールさんは「NEXT GAMES リミットダッシュ!」と笑顔で言われ、言われた通り全力で走り...観察力のある一部のメディアに目をつけられていた。

 

7月、シルバーウォリアーズには3人の選手に二つ名が付けられていた。一人目はチームのキャプテンである塔山 導(とうやま みちび)選手は「狼王の瞳」。普段優しい人で目をしているのだが試合になると狼のように鋭い瞳に変わりキレのある判断力の持ち主。

 

二人目、マイケル・ヴェール選手は「牙王」。相手のすべての努力を無駄だと思わせる力の差。全てにおいて荒々しく。なぜNBAに行ける実力があるにも関わらず行かないのか分からないが、マイケル・ジョーダンの生まれ変わりだと言われる天才エース。

 

三人目、葵光は「閃光」。攻めようと見方が前を見た時には敵も見方も会場全体が気が付かないうちに、彼は相手陣地のコートを一人走って速攻をしていた。そして誰かが呟いたまさに「閃光」、「電光石火」だと・・・・・。

 

この三人が入れば最強だとも言われるほど、ニュースに報道されていた。葵光だけは外側から目が見えないくらい真っ黒なスポーツメガネをかけていて素顔が見えないが案外評判が良いらしい。他にも監督しか葵光の素顔を見たことがないというニュースにもなっていた。

 

俺には閃光や電光石火という二つ名には少し不満がある。一つは周りが気が付かないのではなく、単に存在感が薄いのでは?と思うのだが、そうなってしまうと今度は幻のシックスマンと言われそうなので口を閉ざした。

 

二つは電光石火って俺は電気ネズミじゃないからね!。昔は前歯が少し出てたから言われてたけど、今は歯の矯正したから何ともないけど。

 

三つは閃光は忍者物語の四代目火影じゃないですか!。いや、むしろ嬉しいけどね。カッコイイじゃん!。世界のパパの憧れだよ!。本当に泣けたよ。岸本さんありがとうございます!。

 

まぁ...正直、そこのところはどうでもいいかなって今となっては思う。これからもう俺はバスケが出来ないからな。まだ分からないが、走ることを許されないバスケ選手は引退をする道しかないと覚悟をしている。

 

 

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葵光の体の現状は応急処置で右脇の2cm下辺りに体にチューブからポンプに繋がっており、右腕がうまく動作ができない。そして、呼吸が荒々しい。正直、動くだけでも苦痛を味わい身体中が悲鳴をあげている。

 

朝、目覚めると雪音と雪菜が目の前にいた。ふたりは嬉しさと悲しみが開放された表情を浮かべ、胸に抱きつこうと思ったが葵の体の状態を気にして強く我慢した。

 

 

「パパ...大丈夫なの?」

 

「ああぁ...大丈夫だ...気にするな...すぐ治る...ハァ」

 

「お父さん...心配かけないでください...」

 

「悪いな...雪菜...ハァ」

 

 

弱々しい声で心配をする愛娘たちに対して、義父として酷く無力差を感じる。俺はこの子達の為に生きると決めたのに心配をかけてしまい尚且つ安心させる為に頭を撫でることしか出来ない...情けなくて心が痛む。

 

 

「せんぱい起きてたんですか。良かったです。」

 

「藤白...ありがとう...二人を連れてきてくれて...ハァ」

 

「...なんか...せんぱいがお礼を言うと...違和感と悪寒を感じる何ででしょう?」

 

「なんでだよ...前にも同じやり取りしたような気がするが...ハァ」

 

 

他わいもない茶番話に付き合い昨日の夜より藤白は少し楽な表情になっていた。ドアから俺の名前を呼ぶ声が聞こえカーテンが開いたそこには看護婦の姿が見えた。

 

 

「失礼します。葵光くんではそろそろ時間なので呼吸器外科に検診を受けてください」

 

「分かりました...ハァ」

 

 

横にある手すりに捕まりゆっくり体を起こしベットから降りた。大袈裟だと思うが、正直この動作だけでも50メートル走を全力で走らされた感じでシンドい。案内図と診断書を取ろうとすると雪菜が持ってくれた。

 

 

「お父さんは病人なので私たちに任せてください」

 

「そうだよ。パパ」

 

「...ありがとう...」

 

「良い妹がいますね...せんぱい...」グッスン

 

「なぜお前が泣く...そこは俺だろう...」

 

でも...いつも本当に...泣きそうだよ...いつか...この子達は...自立して俺から離れ...秘密を打ち明けてもいい相手が見つかり...その人と結婚するのであろうか...。

 

 

心に温かさとしんみりと冷たい感情が流れ込んでくるがグッと堪え、念の為、置いてある車椅子に座り藤白が俺に振動を与えないように優しく押してくれた。

 

廊下に出て周りを見渡すと、どこか見た事のある風景だった。エレベーターに乗り一階に降りてドアが開くとやはり見たことがある風景である。道中、見渡すと図書館。相談所、コンビニがあり病院の入口が見えた。そうか...思い出した。ここは祖父がお世話になった病院だと確信を得た。

 

そして呼吸器外科に到着して受付窓口に向かい体温計とアンケート用紙を渡され横に並んだソファに左から藤白、雪音、葵、雪菜の順番で座った。何故か美少女三人はじゃんけんをし始め、藤白がやけに喜んで藤白と雪菜が代わり隣に座った。

 

 

「せんぱい♪、脇を上げてください♪」フフフ

 

「何でだよ...体温測るくらい一人で...イテテッ...」

 

「ほーら遠慮なく♪」

 

「ちくしょう...ハァ」

 

「はい♪失礼します。」

 

 

素直に左脇を上げて藤白が抱擁するような形で脇に体温計を運び、葵は体温計を挟んだ。数秒待ちピピピッっと鳴ったので取ってもらい、雪菜に体温を伝えた。

 

 

「お前...ハァハァ...変なところ触っただろう...」

 

「ッッ!...そっそんなわけないじゃないですか」

 

「いや...お前は嘘つく時...左腕を右手で...ハァハァ...抑える癖が出てるんだよ...」

 

「えっホントですか!。よく私を見てますね」

 

「毎日...一緒にいれば気づくだろう...ハァハァ...シンドッ...」

 

 

左手で雪音と指相撲の相手をしながら面倒くさそうに吐き捨てた。藤白は嬉しさに頬が緩みそうになったが我慢をして気を取り戻し受付窓口まで体温計とアンケートを提出しに行った。

 

 

「パパずるいよ。力が強い~」ブー

 

「えぇ...じゃあ...しりとりやるか?...ハァ...雪菜も本を閉じて相手してあげて...ハァ...」

 

「分かりました...」

 

 

俺がプレゼントした四つ葉のクローバーのしおりを挟んで本を閉じた。丁度、藤白も帰ってきて参加した。葵→藤白→雪菜→雪音の順番で始めた。

 

 

「じゃあ...俺の名前でいいや...葵光...ハァ...」

 

「後ろ向きな人♪」

 

「友達がいない...」

 

「いつも一緒にお風呂とか寝てくれるパパ♪♪」

 

「いやいや...待て待て...しりとりでは無いよね...完璧に俺の日常的な事だよね...しかも最初の二人...絶対悪意あるよね...雪音に関しては公共の場でそんなことを言っちゃダメだよ...パパ...社会的に終わるから...」

 

 

キレのあるツッコミ担当になっている俺は冷たい視線を感じ取りながら、どうにかして、この状況を打破しようと思考を回すが、全く思いつかんので諦めたが、丁度いいタイミングで低くて冷めたアナウンスで受付に呼ばれた。

 

 

誤解だよ...マジで...アナウンスの人ガチで引いてる声じゃん...。

 

 

三人にはしばらく待ってもらい、一人で壁にある手すりを使って移動し、番号が3と書かれたドアにノックをして医務室に入った。

 

そこに居たのはスラぁーとした長身で左側に整えられた黒髪。眼鏡をかけていて爽やかで優しそうな男性医師がパソコンを打つのを丁度いいタイミングで終わりこちらに気がついた。

 

 

「どうもこんにちは、葵光さんだね。私の名前は複式 治(ふくしき

なお)と申します。どうぞ腰をかけてください」

 

 

椅子に寄りかかりたいのだが。椅子の背もたれが低いゆえ、楽しようにもできない。もはや癖の猫背になるにも脇が痛くなるので、ちゃんと背筋を伸ばし面と向かった。

 

 

「心拍数確認するから服あげて」

 

「はい...ハァ...」

 

 

手始めは聴診器で3か所胸に当て背後も同様。目にライトを照らされ瞳孔の差異、反応を確認。次は口にライトを照らし虫歯や喉の腫れが無いか検査をして本題に入ると思った。

 

 

「さっきは見かけたけど賑やかだったね。可愛い娘さんと奥さんがいて幸せそうですね」ニコニコ

 

「すいません...可愛い娘は...まぁ娘みたいなものですから...否定しませんけど...ハァ...アイツは奥さんではありません...ハァ...」

 

「えっ!そうなの!?。いやぁ~それは失敬失敬。ついついお似合いな家族に見えたので勘違いだったか」

 

「先生はアイツと自分が...ハァ...お似合いに見えたのなら...ハァ...一度眼科に行かれることを...お勧めますよ...ハァ...そして自分を再び見てください...ハァ...」

 

「私これでも眼科の医師でもあるから、つい最近、自分で検査して視力は両方2あるから大丈夫だよ」

 

oh......2あるのかよ...どうやら呼吸器外科と眼科を両立できるほどハイスペックなマサイ族かな?。

 

 

俺をリラックスさせそうということで、雑談をしているのであろうと既に理解をしている。複式先生の背後に看護婦から資料を受け取り、「あっホントだ。結婚できる年齢ではないね」と呟き、俺は「そんなに老けてるように見えるのか...俺」と思ったが心に閉まった。そして先生の口から本題に入った。

 

 

「さて本題に入るんだけど...昨日のレントゲンとCT検査を見ると残念な結果です...いくつか軽い質問していい?...この質問の答えによってキミの天から地に落とされる人生...例えるとルシファーみたいに天使から堕天使になるような人生に大きく変化する。分かったかい?」

 

「はい...」

 

 

そう...俺は覚悟をしていた11時間の間ずっとずっと短いと思うかもしれないが俺からしたら1日にも思えた。

 

 

「...ではキミは趣味や部活で運動しているかい?」

 

「はい...」

 

「そうか...非常に言い難い事だが...キミはこれからの人生...運動することは許されない...というよりか生まれた頃から既にそれは決まっていた...要するに生まれつきだね...」

 

「そうですか...」

 

「キミはなに部だい?」

 

「バスケ部です...」

 

「そうか...運命とは残酷だ。たぶん...バスケをやってなかったら...さらに酷くなることは無かっただろう...」

 

「・・・・・」

 

 

複式医師は再び気を改めて口が動いた。

 

 

「それで自然気胸以外にもう一つ病気がある...運動できない理由がその病気だ...病名は気管支拡張症という...キミの場合は右の気管支のみならず右肺にも菌が汚染されており...さらに左の気管支も少し汚染されている特に心臓の近くの気管支もやられている...」

 

「・・・・・」

 

「それ以上に深刻な事に右肺には3つの空間がある...それで右肺は3分の2が菌の塊だ。3分の1は自然気胸の穴だ...だが...そこにも変なでき物みたいな物がある...その部分も気管支拡張症で菌に汚染されかけている...気管支拡張症については一生かけても自然に治ることは無い...治る手段は右肺を取り除くのみ...」

 

 

思ったよりキツい事を言われた。つまり、手術以外治る手段が存在しないわけだ。医師は立て続けに語る。

 

 

「今日から入院してもらう。それで親御さんとお話をしたいのですが、今すぐ来てもらうことは出来るかな?」

 

はぁ...言うしかないのか...。

 

「他人に他言無用でお願いしたいのですが...」

 

「えっ...うん?」

 

 

葵は躊躇なく語る。

 

 

「家族はいません...1年前...自分が家にに帰ってきた時...家が発火して逃げきれなくて家族全員が一酸化炭素中毒になり亡くなりました...ハァハァ...」

 

 

医者と後ろの看護婦は驚きの声が漏れるほど驚愕して、医者の反応は分かっていたが俺のせいで空気が重くなった。

 

 

「そうか...親戚は?」

 

「遠い親戚なら...ただ一人相談できる人がいます...ですが...住んでいる地域が軽井沢なので...すぐ来られるかわかりません...」

 

「ならその方に電話で事情を話して。明日には来てもらう。細かい話はこちらで話します。分かりましたか。」

 

「・・・・・はい」

 

 

言われた通りスマホを取り出し叔父さんの電話番号を押し耳に当て「プルルルルッ」と鳴り出るまで待った。複式先生はとあることに気づき口を閉ざし、ふんわりと優しそうな表情を変えて葵に話しかける。

 

 

「キミは優しいね。もしもの事態を考え覚悟をしていたようだからね。だから、あの子たちを心配させたくないから来させなかったんでしょう?」

 

「まさか...たまたまですよ...ハァ...」

 

 

だるそうな声で軽く手を横に振り言葉を濁すように適当に誤魔化した。会話が途切れると入れ違いでスマホから懐かしく渋い声が耳に通った。

 

 

「もしもし...葵光です...ハァ...久方ぶりです...叔父さん...ハァ...」

 

「もしもし、葵 重春(あおい しげはる)です。丁度いいタイミングだ。急にだけど、光くんの様子を見に妻と電車でそっちに向かってるからもうすぐ着くから待ってなさい。」

 

「そうですか...すいません...叔父さん...ハァ...唐突ですが...そのまま...ハァ...とある病院に来てください...ハァ...訳はこちらで話します...」

 

「!?...そうか分かった...ちゃんとそこで話してくれるんだね。」

 

「すいません...お騒がせします...ハァ...」

 

 

表示されている赤いボタンを押し電話を切った。

 

 

「丁度、自分の様子を見に来たようで、今日の午後には来れるかと思います」

 

「保護者のお名前は?」

 

「葵重春です...」

 

「分かりました。ではそれまで病院内にある図書館で待ってもらって。来られたらそこに病院の受付窓口に誘導してもらうから、合流してこちらに来てください。ではまた改めてお願い致します」

 

「はい...ありがとうございました...」

 

 

膝に手を置いてゆっくりと立ち上がり、手すりを頼りに歩き始め半自動ドアを引いてしんみりと重くした部屋を去った。その後、藤白と合流して図書館で待機するように細かい理由を言わず無理やり説得をさせ移動した。

 

歩いて2分で図書館につき4人席があるが、叔父さんと叔母さんのことも考え6人席に座った。不意に藤白が問いかけた。

 

 

「誰を待ってるんですか?」

 

「えっ...ハァ...何のことだ?」

 

「えっ...だって、ココは6人席じゃないですか?。不自然じゃないです。来た時、目の前にある4人席を座らず、奥の6人席を座るのは誰か待っているんじゃないですか?」

 

うわぁ...さすがです。藤白お嬢様...洞察力、観察力が鋭くありませんかね..世の中で敵に回してはいけないかつ隠し事が出来ない人物を日本の三本の指に入りそうだな。

 

「はぁ...そうだよ...とある人を待っている...ハァ...重要な人達だよ」

 

「へぇ~先輩の親御さんはお母様は出張でいませんから...誰でしょう」

 

「俺のおじいちゃんの兄弟にあたる方だ...つまり叔父だな...ハァ...」

 

「えっ!まさかこの流れは先輩の将来の嫁である私を紹介する為にですか!?。ちょっと、お手洗いに行かないといけませんね。ちゃんと髪を整えていきます」

 

「イヤイヤ...なんで病院でそんな話するんだよ...ハァ...まず...お前が俺の嫁になることはありえない...ハァハァ...」

 

「えぇ~酷くないですか」

 

「そういうのいいから...シンドイ...ハァ...」

 

「ぶぅー、少しお手洗いに行ってきます」プンスカ

 

なんともあ・ざ・と・い仕草だな。

 

 

彼女は不機嫌気味に図書館のお手洗いに向かった。娘たちは少し心配そうな表情を浮かべ葵を見ていた。

 

 

「どうした...ハァ...」

 

「そのおじ?っていう人はお姉ちゃんと雪音のこと知ってるの?」

 

「あぁ知ってるよ...確か...雪音と雪菜を預かってから...ハァ...一週間後ぐらいに言ったかな?」

 

「「!?」」

 

 

ふたりは綺麗な瞳を大きく開き驚いていた。葵は察して話を続けた。

 

 

「なるほどな...叔父のことを気にしているのか...ハァ...大丈夫だよ...ある程度は事情を話してある...心配はないよ...寧ろ...ハァ...あの人は...ふところが広い方だから...しげ爺って呼んでいいよとか...奥さんの場合はしょう婆って呼んでねって言うから...ハァ...」

 

「そうなの?」

 

「そうだよ...」

 

「そうなんだ♪」

 

 

雪音が不安そうな表情が消えて、寧ろ、叔父さん達が来るのを楽しみにして待っていた。

 

 

「せんぱーいお待たせしました♪」

 

「待ってねぇよ...ハァ」

 

「あっ、ちょっと待ってくださいね・・・・・ココが図書館ですよ」

 

「ご親切にありがとうございます」

 

「探している方が見つかるといいですね」

 

 

どうやら道案内をしていたようだ。壁が影になって見えなかったが、お礼を言っているご年配な方だろうか...声が少し懐かしく聞こえた。それにしても藤白の猫かぶりっぷりが凄い。

 

壁が影になって見えなかったがゆっくりと姿を現した。まさかのその人は俺の叔父と叔母だった。そう...家族が亡くなった時、俺の一人暮らしに唯一賛成してくれた方。俺は咄嗟に立ち上がり叔父さん達の前に憐れみた姿で現した。

 

 

「光くん!。大丈夫かい!?」

 

「光ちゃん...生きててよかった...心配したよ...もし...もし...また...何かあったら...うぅぅ...うぅ...」

 

「すいません...叔母さん...泣かせるようなことになってしまい...」

 

 

泣き崩れる叔母に叔父は何も言わずに叔母の背中をさすった。俺はハンカチで涙を拭いている手を優しく握り、さっきまで座っていた椅子に移動し座らせた。

 

徐々に落ち着き改めて面と向かい合った。円形のテーブルである時計回りに葵。雪音。藤白。叔父の葵重春。叔父の奥さんの葵昭(しょう)。雪菜が叔父が買ってきた人数分の飲み物をテーブルに置いてある。周りは賑やかだがココだけどんよりと重い空気が漂っているなか叔父から口が開いた。

 

 

「自己紹介が遅れました。葵光くんと雪音ちゃんと雪菜ちゃんの叔父の葵重春です。」

 

「妻の葵昭です。」

 

「葵光さんにお世話になっています。葵玲美です。」

 

「違うだろうが...葵じゃねぇだろう...ハァ...藤白だろうが...勝手に人の名前使うな...ハァ...」

 

「あらっ、光くん、違うの?」

 

「もう~お似合いだから、一層の事、お嫁さんに貰えばいいじゃない。光ちゃん。こんな優しくて親切で綺麗なお嬢さんはなかなかいないよ。」

 

イヤイヤ、叔母さん...あざとくて面倒で猫かぶりのサキュバス後輩を貰えってか、無理無理無理無理!!。可愛いは否定はしないけどね...。

 

「お褒めいただき光栄です♪」

 

「もう...そういうのいいから...ハァ...」

 

 

いつも以上に面倒くさそうでだるそうにため息をついた。叔父と叔母が目と目を合わせて雪音と雪菜に話しかけた。

 

 

「初めまして、あなた達の叔父です。」

 

「叔母です。」

 

 

雪音と雪菜は人見知りなのか葵光に寄り添い少し恥ずかしそうに顔を伏せ雪音から声が出た。

 

 

「しげじいちゃん、しょうばあちゃんってよんでいいの?」

 

「あらあら、懐かしい名前が出てきたね。昔。光ちゃんがよく呼んでくれた。名前が出てきましたよ。重春さん」

 

「そうだね。懐かしいよ。美波ちゃんもよく呼んでくれた名前だね。もう...聞けないと思ってたんだけどね...嬉しいな。」

 

 

また、しんみりと重い空気に変わり、葵光が話の主導権を握ろうと割り切って入る。雪音と雪菜が叔父さんと叔母さんの初対面同士の疑問が藤白には生まれる為、事前に打ち合わせてある話をした。

 

 

「すいません...叔父さん...叔母さん...ハァ...今まで隠していて...」

 

「いいよ。最初は驚いたけど、寧ろ今の光くんには雪音ちゃんと雪菜ちゃんは必要な存在でもある。だから一緒にいてあげて」

 

「私も同意見です。」

 

「ありがとうございます。」

 

 

叔父さんと叔母さんには雪音と雪菜の事は知っている。ふたりも俺と同じ経験をしてあることも、今回は外野がいるゆえ、そんな話も出来ない、叔父さんと叔母さんは生き別れの妹として表にはそうするように頼んだ。

 

 

改めて雪音と雪菜は立ち上がり叔父と叔母の近くによる。どうやら問題はなさそうだ...何故ならば...。

 

「しげじいちゃん♪」

「雪音ちゃん♪。雪菜ちゃん♪。こんなにも可愛い孫が...ワシはメロメロじゃのぉ~♡」

 

叔父は雪音にメロメロになっている。雪菜はそういうの恥ずかしそうに無理やりハグをされていた。ちょっと悪くない意味で嫌そうだ...。

 

「本当にふたりとも可愛いわね~♡、あっ果物あめ欲しい?」

 

「ほしい♪」

「はい...」

 

ふたりは叔母さんから果物あめを受け取り小さな口に含んだ。

 

 

「ありがとう♪」

「ありがとうございます...」

 

「どういたしまして、ふふふっ」ニコニコ

 

 

どうにか一区切りついたようだと思い、改めて本題にに入った。

 

 

「叔父さんと叔母さんは...自分の後に...ハァ...着いてきてください...」

 

「・・・・・分かった」

 

「藤白...雪音と雪菜のこと頼んだ...ハァ...」

 

「わかりました...」

 

 

自分のペースで歩いて来てくれる叔父さん叔母さんは無言で呼吸器外科に向かった。葵の背後を見た藤白の気持ちは不安、困惑、戸惑い、苦しみが浮かび上がるが葵光が口に出すまで見守るしかなかった。

 

その後、叔父と叔母は葵光の身体の現状を把握した。叔母さんはまた...葵光の為に...葵光の分の涙を流し続けた。もう二人...葵光がプロの選手として活躍していることを知っている人がいる。それが叔父と叔母である。

 

だからこそ。葵光は心配させたくないからずっと走り、苦しみ、足掻き、生きてきた。やっと、世間に注目されるくらいの選手になり迷惑もかけることもなくなると思いきや、突如、どこにも道が無くなり崩落された。

 

話が終わり、結論、俺は二週間の入院のなかで二度の手術する事を決めた。1回目は自然気胸の手術、2回目は気管支拡張症の手術を行う。

 

入院中は叔父と叔母が雪菜と雪菜の面倒を見てくれると言ったが、流石にそこまで迷惑をかけたくないと断った。

 

その代わり雪音と雪菜は藤白が面倒みてくれると一緒の学校で二人のことをよく知っている。そして、俺は信頼している。今日、熱でもあるのかな?。

 

話が尽きている頃には夕方になっていた俺は叔父と叔母を見送り、少し娘たちと雑談をして見送り病院に残った。俺は色々と検査をしなければいけないので、所々、病院中を回り疲れ果て自室のベットで寝た。

 

 

夜10時頃、葵家では雪音と雪菜を面倒を見ている藤白が、ふたりを寝かしつけ11時まで勉強していた時、気分転換に葵光の部屋にエッチなものがないかなってふざけて探してクローゼットを開けるとそこには信じられない光景が目に映った。

 

そこにあったものは葵の祖父、祖母、父、母、姉、各々の親戚の名前と写真が置かれている仏壇が、そこには広がっていた。

 

「えっ...どういう事...」

 

今日、藤白には疑問に思った単語が二つあった。叔母さんが「もし...もし...また...何かあったら...」の〝また〟という部分、そして二つ目は「美波ちゃん」という人の名前が頭に引っかかっていた。

 

藤白は自分のノートパソコンを取り出しある検索単語を詮索した。その検索単語は「葵家一家放火殺人事件」。そして、思わぬ所に藤白玲美と色見のお兄さんが関わっていた事は誰も知らない。

 

 

 

 




2週間くらい開けるかもしれないです。
申し訳ございません。
なるべく対処します。
読んで下さりありがとうございます。
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