不思議な姉妹と生活する陰キャラ学生!? 作:ユキ・E.L.F
ここまで読んでくださった方々に申し訳ないです。
ではどうぞ。
俺の記憶が正しければ散々な夏休みだった。自然気胸、気管支拡張症になり入院生活が1ヶ月は続き、その間、手術を2回おこなった。
1回目の手術は穴が空いた肺を塞いで、上葉と呼ばれる肺の一部に出来物があり、それを焼き消したらしい。
1週と4日おいて2回目の手術を開始した。右胸部から左胸部へ大きく15度斜めにメスを入れ、そして切り込みに手を入れて大きく開き、そうするとあばら骨が見える。
右側のあばら骨を数本折ると肺が見える。右肺には3つの空間があり肺の真ん中にある中葉と呼ばれる肺の一部の臓器が本来であれば動いているはずなんだが、葵の場合は菌の塊であり動いてすらしてない。
寧ろ、邪魔までもある。そんな状況で知らずに運動してきたのだ。中葉と繋がる気管支を取り除き、あばら骨をくっつけ胸部を閉じ糸で縫ったらしい。
俺が起きた時は・・・いや、起きれなかったな。正確には目が覚めたか・・・。身体中に痛みが・・・特に胸部が痛かった。まぁ当たり前だけどね。誰かに日本刀で切られたようなメスされ骨折しているわけだし。
退院後はまともに歩けなくて高齢者の方々が扱う杖を買った。なぜ松葉杖じゃないのかって?。それは右脇下の傷が痛いからである。あと片手松葉杖でも呼吸がしにくいからである。いや...本当にすごーく痛いんだよ。(とあるエルフキャラのマネ)
そんな困難な体で我が麗しい娘達と久々の登校。いつもだったら平然と歩いていた距離が凄くシンドい。未だに呼吸が荒々しい。時期に肺が慣れて3週間したら治るとか言われたけど、治る気配がないのだ。はぁ...シンドい...。
登校途中で葵は同じ学校の生徒の目線の的になってしまった。
教室に着いたら着いたらで、クラスは俺を見てザワザワと森に風が吹くような空気になり、担任の赤メガネをかけたスタイルのいいワイン好きの女性...萩本先生が教室に来た時はすぐにカウンセリング室に呼び出され、コーヒーを差し出し腕を組んで眩しい瞳を濁った瞳の生徒に合わせた。夏休みにあった体のことを隅から隅まで聞かれ吐き出した。
「そうか...事情は把握したから、まぁ...無理せず安静しろよ。てかそんなことになったなら連絡しなさい!」
「すいません...」
「お前は...私に信頼はないのか...」ハァ…
「すいません...正直...今まであなたと時間を過ごして...信頼は...なんとも...!、拳を握らないでください!...これでも病人なんで...一応...」
「はぁ...分かってる...当分はキミは病人だ...手は出さない...」
出来れば...病人でなくとも...今後とも...俺に手を出すのをやめてもらえたい...。
「キミは人を頼るということを知らない奴だな...まったく...困った生徒だ...はぁ...」
「まぁ...人を信頼してないので...」
「なぁ葵。その捻くれた根気が人を寄せ付けない性格が今回の病気の要因ではないのか。私の独自理論だが人間は怪我や病気になる事には何か...神様に人の日頃の欠点を教えてもらっている気がする。」
「そうですか...」
葵は適当に聞き流したつもりなのだが、なにか見破ったような表情が緩んで言い直した。
「...フフ...いや、訂正するよ。キミは夏休み明けて少し雰囲気が変わった。人に対して少し心を開いたようだな。それも成長の1歩というわけか...なるほどなるほど...興味深い...」
「先生...俺はあなたの人間観察モルモットではないんですよ...」
「ごめんごめん許してくれ、それにしても...そうかそうか、一体誰に頼ったんだろうな」フフフ
「アンタは俺のオカンかよ...」
「?...私はそのつもりだよ」
「えっ?...」
葵は頭に何か引っかかった。何故そんな返答をしたのか。不思議で且つ違和感を感じ取れた。萩本先生の目を合わせると純粋に平然としたその何かに感ずいた。
「...それは...まるで俺に親がいないと思われているよな...返答ですね...」
「やはり...今ので確信を持ってたよ、この4ヶ月間、キミには家に親がいない」
「.....」
「この違和感を覚えたのは葵の妹さん達の家庭訪問の時に失礼した時だ。」
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あの時か...6月くらい萩本先生は小学校の方も担当をしている。具体的には小学生2年と5年の学年主任をされている。でもあまり仕事がない。だから主に俺の担任をしている。で家庭訪問に普通は小学生の担任が来るはずたのだが、問題児扱いされている俺の担任でもあるので家に来た。
その時は腰が抜けた。いや...インターホンが鳴って玄関を開けると萩本先生が
「よっ、葵、君の家に失礼するぅ...」
「雪音!雪菜!逃げろ!玄関にアラサー鬼が!」
「誰がアラサー鬼だ!」
「ぐはぁ!」
「私はまだ29だ!」
変わらねぇ...じゃねぇか...。
腹パンされた...。いや、俺、かなり腹筋鍛えてるんだけど、その腹筋を反射的に硬化させたのに...崩されるパンチ力に驚いた。赤い拳の跡ついたし...。
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そんな事があった家庭訪問に何か親がいないと思わせる根拠的な証拠となるものが俺には思い当たらない。
「なぜ私がそう思ったか...それは君たちの玄関だ。玄関にあったタンスが空いていたが、そのタンスには女性らしい靴が無く、兄妹の下駄3足。玄関にあるのも兄妹の靴が3足だった。」
「それで違和感を感じた。家の中は煙草の匂いもない。私が頼んで冷蔵庫を見せてもらった時、酒やワインがなかった。それで親がいないと言う理由にはならない。それに大人には酒やタバコを扱わない人だっている。だから根拠となるものは玄関の靴だった...まぁ...今ので確信を持てた。君たちには両親が今いない。それだけは私は言える」
「それはただの思い違いだと思いますけど...」
ここの人たちって何でこんなにも感がいいんだよ...。
「そういう事にしておこう。ただ一つだけ合わせてくれ」
「何ですか...」
「私はキミの味方だと心の片隅にでいいから置いといてくれ。」ニコリ
//っ...!...アラサーに惚れかけた...。
「考えときます...」
俺の病気になってもなお、適当極まりない返事を返しドアをガラガラっと閉めた。
カンッ...カンッ...と杖をつく音が廊下に響き渡る。教室に戻る時には授業が開始していた。担当教科の先生には事前に萩本先生から話されている。なので先生は承知して遅れた事に何も言わなかった。
それからいつも通りのダルく眠い授業が適当気ままに過ぎる。起きた時には終礼が始まっていた。内心、ラッキーと思ってしまった自分がいる。
帰る準備をしようと引き出しに手を入れるとクシャっとなり、取り出すとルーズリーフの二枚折りに畳んだ手紙があった。一瞬、捨てようと思ったがなんか嫌な予感しかしないから恐る恐る開いた。
文章には「教室に残れ」と雑な字で書かれて、嫌な予感が的中している。まるで空気を読んだように周りには誰もいなかった。それどころか教室内に3人の男がドア際にいるぅ。
やべぇ...なんか...一難去ってまた一難って感じだな...。まぁ...一難どころか...五難ぐらいなような気がするんだけどね...。
「葵くん...いいザマだな...クックック...」
「あぁ...滑稽だな...」
「これじゃあ...虐めてくださいって言っているようだな...」
あぁ...この人達...俺を虐める気だな...うーん...あ...思い出した...久我仁とかいう人のまわりにいつもいた奴だな...なるほど...なんとなく...察したわ...。
久我仁が俺をいじめの対象かつナンパの邪魔をしたことで逆恨みが俺が対象になった。まぁ...ここからは単略的に...俺と勝負して負けて挙句の果てには久我仁の人間関係を崩壊させた原因が俺。その元お友達が復讐しに来た。まぁ...久我仁の噂がパチなのに自ら事実に変えてしまったのが失敗だったかもな...。
「お前のせいで久我の様子がずっと可笑しいんだよ」
「だから、てめぇをボコって弱みを握ればお返しができるわけだ」
「そして、久我がいつも通りになる...俺たちの友情を崩すようなことをしやがって...やれ...」
誰だか知らないから真ん中のリーダー格をアルファとしよう。左側を ベータで右側はガンマと例えよう、アルファは2人に合図を出し、二人は葵の腕を掴み取り押さえた。
「おいおい...一応...これでも病人なんですけど...お前達には戸惑いはないのかい...」
「一切ないな。ましてはお前は学園の嫌われ者だぞ。そんな奴をいたぶっても何も言わねぇよ」
「確かに...一理ある...」
声が漏れるほど納得してしまった...自分がいる...ほんとうに...虚しいな...俺...。
「お前...妙に冷静だな...チッ...透かしたヅラしやがって...」
「まぁ...久我仁って...友達センスはないな...」
「あァ!、なんだとおいゴラァ!」
「ドスッ!」
葵に対する怒りが爆発して胸部に一発アッパーを入れ鈍い音がした。それと同時に葵の胸部に激痛が走り、葵の苦しむ声が教室に弱く響く。
「グゥ!...我ァ!...我ァ...ハァ...ハァ...ハァ...きょうぶは...やめろよぃ...」
「オイオイ、いきなり弱いとこ発見したねぇ。」クックッ
「ちぃと...拝見させて頂こっかな...」チョキチョキ
ベータが葵の弱みを呟き、アルファが誰だか知らない机の上からハサミを取り出し、葵のTシャツに力強く縦直線に切った。
「何コレ!超厨二病な傷が綺麗についちゃってるじゃん!写メ撮るかこれグループに送ろう」カシャカシャ
「ガハハハ!」
「ウケるぅ!」
「おいおい...やめてくれよ...照れるじゃねぇか...」
「いつまでそんな余裕ズラできるかな~?」
「えぇ...まだやんのかよ...流石に...やめてほしいんだけどねぇ...クッソ...痛てぇ...」
ヤベぇ...流石に何回も殴られたら激痛に耐えられないで気絶するぞ...。
ベータとガンマに腕を掴まれ激痛に耐えている状況だからこそ、脳を絞り...絞って...光を導き結論を出した。
「話を戻すが...久我仁の友達センスがないって話...」
「まだそれ言ってるのかよ。口が塞がらない奴だな」
「なぁ...久我仁って...元々は大人しく真面目な奴...だったろう...」
「.....それがどうした」
「で...だ...俺が目をつけたところはそこだ...1年の時は大人しかった奴が...2年生になって...あんなチャラ男になったんだ...1年のあいだに一体何があったんだ...と...それは環境にあるんだよ...」
「...何をペラペラペラペラと言ってやがる!」
葵が息を切らけながらも言い続けた。それを邪魔するように殴り始めた。特に胸部を痛みつけるように。
「グッ!...だから...グッ...そうなったのは...グッ...お前らが唆したからだろう...お前ら三人...中学の時から一緒だろう...グッ...」
「それがどうしたァ!」
「久我仁は...グッ...高等からだ...さぞかし...グッ...操りがいのある...人形だったろうな...」
「...」
「...」
「...」
葵の一言でアルファは殴るのを止め、ベータとガンマは腕を離し、葵は胸を抑えて膝をついた。三人は葵の視界内に集まり黙り始めた。そして・・・・・。
「「「.....くっ...くははははぁ!!」」」
高笑い始めた。それは廊下が響くほど、そして、廊下にいる一人の男の心が深く沈んだ。
「ハハハァ...そうだ...そうだとも...操りがいのある奴だったよな」
「だよな~。1年生の時に三人でアイツをターゲットにしてさ~」
「最初はお友達ごっこして奢らせたり調子を伺ってテンションを上げさせるのに苦労したよ~。ちなみにお前の噂の件は俺達が久我に唆したんだんだな」
「なるほどな...まだ...続き...あるんだろう...」
「まぁな。アイツはいい性格をしている友達を信じている。だから、俺達はうわべ上のお友達のまま卒業するまでアイツは俺たちのお小遣いでなければいけないからな。だから、まだバレちゃいけないんだよねぇ。」
「そうかそうか...だとさ...久我仁...」
黒板側のドアにアルファ、ガンマ、ベータの素性を知った久我仁が立っていた。今まで彼に聞かれたくないことをべらべらと喋っていた3人は動揺が隠せなかった。
「なっ!...」
「お前...いつから」
「じ...仁...なっ...なんでいんの?」
「ずっと...最初から...最後まで居たよな...」
葵は激痛に耐え、妙に静かな久我に問いかけた。
「葵光...少し時間をくれ...」
「お前の問題だ...興味ない...」
「それでいい...で...喜志島...北原...佐川...今の話は全て聞いた...そして...動画も撮ってある...これを職員室に提出する...どういう意味か...分かるよな...」
久我仁はスマホを掲げて証拠を三人の前に見せた。
「くっ...クソっ...なら...仁くんもコイツみたいに弱みを握るか」
「そうすればいいね」
「だな」
「悪いが...コイツ一人じゃねぇぞ...増援が来るから...」
葵は四人の会話を遮るように声を漏らした。そして・・・・・。
「変態。早く生徒会室に来てください。仕事が山のようにあるの...で...て...なんですか...この状況...」
葵が連絡を入れ、その増援が副会長だった。何故、副会長にしたかと言うとこの人は俺が見ている人の中で1番強いからである。そして、俺に気づいていない。
「あのぉ~...こっち...です...ゲホゲホ...副会長...あと...名前が...い...しかあってませんよ...」
「!?...あなた一体何があったんですか...この状況はなんですか...」
壁に背もたれて平然とツッコミを入れると副会長は葵に気づき、すぐさま慌てて近づいた。
「あのぉ...あとは久我の話を聞いてやってください...では...寝まs...」
最後の一言を放って激痛に耐えるのを諦め倒れた。
副会長が珍しく俺の名前で体を揺らしながら読んでいるが、意識が遠くなった。目が覚醒した時には保健室のベットにいた。その周りには副会長、藤白姉妹、萩本先生がいた。
俺が気を失った後の話だ。藤白玲美に聞いたところ1時間寝ていたようだ。傷の方は異常なし、俺が気絶したすぐに先生が来て、久我、喜志島、北原、佐川は職員室に連行され事情聴取しているらしい。俺は萩本先生に担がれて保健室に運ばれた。これは会長が言っていたことだが喜志島、北原、佐川は1ヶ月の停学処分。久我は部活停止らしい。久我が何故、部活停止になっているのかは知らない。
俺が久我仁を知ったような口で言えるのかというと、会長が久我仁のことについて少し呟いていたからである。
久我仁は高一の一学期は大人しく部活熱心で真面目な生徒だった。でも、日が進むごとに彼は変わっていた...と会長が呟いた言葉だった。
話は変わり、次の日、久我仁は髪の毛を黒に染まっていた。いや...戻していた。久我の行動に普段、久我に関わっている人達は「どうしたの?」っと聞くが久我は「気分が変わった...」っと答えたらしい。(盗み聞き情報)
俺の感想は覚悟と目的が決まっているように見えた。これから彼は何をしようが更生しようが知らないがな。娘たちには昨日あった騒動は知らない...というか言っていない。生徒会にも口止めをした。
そして、今日は学校が終わったら放課後に十五夜の練習を見に行かないといけない日。ゆっくりと立ち上がり杖をつき、道中、娘たちに合流、二人に挟まり手助けされながらいつもの公園に向かった。
「そう言えば...二人は...何かやりたい事とかあるか...」
「うぅーん...今のところない...」
「私は.....えっと...」
「?...何かやりたいことがあるのか...雪菜」
可愛い顔を伏せて何か言いにくそうに手をモジモジとして戸惑っていた。
「たまたま...ピアノ弾いてたら...知り合いに...吹奏楽に...誘われて...どうしようかと...迷ってて...」
「いいじゃん...やれば...?...問題ないだろう...太鼓の仙人も...上手かったよ...」
「うんうん♪お姉ちゃん、すごいよ♪」
「えっ...でも...お金がかかるかもしれないから...」
雪菜の言葉に葵は溜息をついて、雪菜の目の前に立ち片手で娘の頬を親指と中指では軽く挟んだが、雪菜の顔をますます可愛くしてしまった...罪だ...。これはこれでいいやと思い話を続けた。
「子供が...そんな事を...気にするなと...何度も言っているだろうが...」プニプニ
「...すいません...気をつけます...」
「やるか...雪菜次第だけどな...」プニプニ
「そうですね...で...それはそれで...そろそろ、ぷにぷにするのやめてください」
「ごめんごめん...」
でも雪菜の顔は満更でもない表情をしている。雪音が嫉妬でもしたのか...ぷにぷにを要求してきた。そうしているうちに公園に到着。
バスケットコートを探し、十五夜が練習の様子を見に行くと誰かと1on1をしていた。ネット越しで誰だか知らんが十五夜がボコボコにされているのは素人が見ても一目瞭然である。その相手の技術を見る限りは良か不可で審査すると良だ。
いつもと同じようにスポーツドリンクを十五夜と俺と知らん人の分も合わせ3人分と娘たちはジュースを買って針金ネットドアを開けてコートに入った。
音に気づいた十五夜が気まずそうに俺に視線を送った。疑問でしかなかった。だが、その疑問はすぐに打ち明けられた。十五夜が相手していたのは久我仁だった。
そして、久我は待ちくたびれた様な口調で・・・・・。
「葵光、俺と勝負しろ」
そして、俺は即答で・・・・・。
「無理...」
今までの過程で葵光という人間を妬み恨んでいるはずなのに、なんの企みか、久我仁は俺に勝負を挑んできた。(俺...一応...病人なんですけど...)
読んで下さりありがとうございます。スイッチ切り替えて試験に集中します。