不思議な姉妹と生活する陰キャラ学生!? 作:ユキ・E.L.F
玄関のドアを開けると白い猫耳を出し尻尾をフリフリして、黄金色の髪が肩に掛かっている少女が出迎え、葵の抱きついてきてお腹に顔を埋めて上げた。
「おかえり。パパ」ニコ
「ただいま。雪音」ナデナデ
葵は少女の綺麗な髪を撫でた。墨みたいに真っ黒な髪が腰まで長く凛々しい艷麗な少女が雪音の後から来た。
「おかえり。お父さん」
「ただいま。雪菜、今日の夕食はハンバーグだから、テレビでも見て待っててくれ」
「少しは手伝います。疲れてるじゃないですか?」
「そうだよ」
雪音と雪菜は心配そうに気を使ってくれた。
心遣いに葵は微笑んでふたりを撫でた。
「ありがとう。じゃあ...お言葉に甘えて、一緒に作るか」
「わぁい、ハンバーグだ」ピョンピョン
「早く作りましょう」
雪菜は少し楽しみにしているな。料理を作るの好きなのか?
玄関を上がり、リビングに向かい、3人でハンバーグを作り始めた。
三人が一緒にいる時間は、とてもゆっくりで楽しく笑顔が絶えない。いい時の流れだった。
葵はずっとこの光景が続けばいいなと思った。
「あとはやるから、ふたりとも先に風呂入って」
「今日も一緒に入るぅ」ダダコネル
「ダメだ。早く入って来い...」
「お姉ちゃんも一緒がいいよね」
雪音は雪菜に話を振った。雪菜は顔を赤らめて髪をクルクルと指で回しながら答えた。
「別に一緒に入りたいわけじゃないけど、雪音だと背中を洗う時、痛いから、お父さんが洗ってくれる助かります・・・・・」クルクル
「・・・・・・・・・・わかった」
結局、入る目になったか。
これが毎日続きそうな予感・・・・・
小さな溜息をつき。一緒に入り、ふたりの背中と頭を洗った。流石に体までは自分で洗ってもらい、
ふたりより先に風呂に浸かった。
「疲れた~、今日は特に...」プクプク
「何かあったんですか?」
「まぁ...色々・・・・・」
雪音と雪菜が一緒に葵の体の上で湯船を浸かり。
心配そうに聞いてきたが、細かい事は言わず、誤魔化した。
「ふたりとも今日の留守番は大丈夫だったか?」
「はい。メモに書いてあった。届いた荷物は二階の奥の部屋に運んでもらってあります」
「そうか。雪菜ありがとう。じゃあ先に上がるな」
タオルが落ちないように手で抑えて上がり、「俺はまだまだ強くなる」というセリフが書いてあるバスケTシャツを着て、料理を作り始めた。
ふたりが風呂から上がってくる時には、もうすでに腰の高いテーブルに夕食が置かれていた。
3人は白い椅子に座って手を合わせて「いただきます」と言って食べ始めた。
「明日から学校行けるから。準備しろよ」
「はい」
「はーい」
「ちなみにどこの小学校なんですか?」
雪菜が箸を止めて聞いてきた。
雪音は自分で作ったハンバーグをふうふうして食べていた。
「私立桜花(おうか)学園。俺と同じ学校だ」
「小中高一貫校のところですか?」
「そうそう」モグモグ
ハンバーグを箸で小さくして切ってご飯と食べながら答えた。
少し時間が立ち。葵は一足先に食べ終わった。
「今日は早く寝ろよ。食器は台所に置いて洗うから。今から、ふたりのベット組み立てるから」
雪菜が何か言いたそうな顔をしていたが、二階に上がり。二人のベットの設計図を見ながら組み立て始めた。
少し時間が立ち、ふたりは雪音が食べ終わり。台所に食器を置き、ふたりは二階の奥の新しい寝室に向かい入った。
「ふたりのベット出来たぞ」
「わぁ!、大きい」
嬉しそうな顔でベットに飛び込んだ。
雪菜はテクテクとベットに近づき、手で寝心地を調べ始めた。
その様子を見ていた葵は少しニアニアした顔で雪菜を見た。
「どうだ。いいベットだろう」
「はい、朝が弱い私でも早く起きれそうです」
自覚あったんだ.....。
「そうか。歯磨きして寝ろよ。明日から学校だから、じゃあ、おやすみ」
あくびをしてドアを閉めようとしたが、ふたりに袖を掴まれて後ろを向いた。
「どうした?」
「今日も一緒に寝よう...」
「今日の朝、パパが居なくなってから怖い夢見たから・・・・・」
ふたりは不安な顔で見てきて。葵は心の中で強く「そんな顔はさせたくない」と思い、腰を下ろし綺麗な目を見た。
「・・・・・わかった、良いよ。寝れる準備しろよ。俺はまだやる事が残っているから」
「やった。良かったね。お姉ちゃん」
「うん」
喜びをほほに浮かべていた。二人の顔を見て安心した葵は家事をテキパキと終わらせて、ふたりと一緒に広々としたベットで寝た。
瞳に太陽の日差しが指し起き上がり、いつものように朝食を作り始め、少し早めにふたりを起こしに行ったが雪菜がなかなか起きなくて昨日と同じ日課になってしまった。
葵は二人より先に学校に行ける準備が出来て、玄関でスマホをいじりながら座って待っていた。
朝早くからインターホンが鳴り、葵は「朝早くから誰だ?」と思い、玄関を開けた。
アッシュホワイトの髪にハーフアップしている女子が笑顔で立っていた。思わず即座に閉めて鍵を掛けてしまった。
ふたりが丁度、準備が終わり玄関にいた。
「どうしたの?パパ」
「いや...なんでもないって言いたいが・・・・・」ハァ-
「?」
「?」
ふたりとも頭にクエッションマークをつけて首を傾げて、面倒くさそうな顔をした葵を見ていた。恐る恐る。再び玄関を開けた。
「・・・・・なんでお前がいるんだよ。藤白」
「酷くないですか?先輩と一緒に学校に行こっかなと思い来たんですけど...」
「なら、1人で行ってくれ。」
周りの男どもの嫉妬の視線が感じるから。ヤダっ
「何でですか?一緒に行きましょうよ。先輩」
会話をしているうちに、話し相手が気になりふたりは葵の背後から覗き、藤白と目が合った。
「えッ!、この子達可愛い~♡。ふたりとも先輩の妹ですか?」スリスリ
「えっ・・・・・まぁ、そんなところだ」
雪菜たちを抱擁して頬をすりすりしながら撫でていた。葵は彼女の意外な面を見て驚いたが、それよりも危機的な状況だった。
彼女、いや学校に、今の生活がバレたら、この子達と離ればなれになり、正体まで分かってしまうと、葵は少し平常心な顔をしているが心臓はバクバクと焦っている。
しかし、雪音から強烈な一言を聞いてきた。
「パパ。この綺麗なお姉さん誰?」
藤白を置いて、ふたりを家の中に引っ張り、無理やり3人だけにした。
「ふたりとも、学校の時だけ俺の事をパパって呼ぶのはやめて、違う呼び方で名前を呼んでくれないか。雪菜なら分かるだろ」
「うん、そうですね。分かりました。学校の時だけ、おっ...お兄ちゃんでいいんですか?」
「どういう事?」
雪音は会話の内容を掴めていなかった。葵は参ったなと思い、雪菜に任せた。
「雪菜から藤白が聞こえないように登校中、説明してあげて、学校遅れるから行くよ」
玄関を開けて、藤白に待たせたことを謝り、結局一緒に登校した。
登校中に、ふたりを自己紹介をした。やはり藤白玲美と一緒に歩くと、周りの男どもから黒いオーラが出るほど嫉妬の視線を感じた。
歩いてる途中、藤白と並んで歩いていた。ふたりが足を止めて、広くもない公園に大きなソメイヨシノに見とれていた。
「どうしたの?ふたりとも」
「あのサクラ、キレイだね」
「綺麗ですね」
葵はとても懐かしく思えた。幼い頃、祖父と姉で一緒にソメイヨシノを埋めた記憶がある。祖父はとても厳しく、近所の人に避けられるほど怖い人だった。
しかし、俺と姉は知っている。祖父は誰よりも優しかった。このソメイヨシノは近所の人たちが笑顔にする為に埋めている事を。
葵はスマホを取り出し、3人がサクラの木の前に並ぶように頼んだ。
3人は喜んでサクラの木の前まで雪音はピースをしていたが、ふたりは特にポーズも無く並んだ。
「撮るよ」カシャ
撮った写真を確認して、スマホを閉じようとしたが藤白に止められた。
「先輩も一緒に撮りましょう。拒否権は無いですよ」
「えっ...わかった。ちょっと待て」
藤白が少し圧をかけられ、葵は負け、犬と一緒に散歩している女性に写真を2枚撮るように頼んで、雪菜の後ろに立った。
「撮ります。はいチーズ」カシャ
「すいません。ありがとうございます」
女性は犬を引いて去っていった。
撮った写真が少し気になり、スマホのファイルを押して写真を見た。
サクラが乱れ散り、やんちゃな妹と凛々しい姉、まさに美少女姉妹にハーフの上品な美女、そして、目つきの悪い男がいた。
「パパだけ、怖い」
「なんか怖いです。おとぉ...じゃなくてお兄ちゃん...」
「そうですよ。先輩、もっと笑顔になってください」
「・・・・・無理、てか早く学校に行かないと遅刻する」
一気にダメだし食らった。あと雪音、パパ言わないでバレるから...まぁ気づいてないからいいけど・・・・・
時間を見て、3人は文句を言うが、葵は「善処する」と言って、4人で一緒に学校に向かった。
読んでくださり、ありがとうございます。