不思議な姉妹と生活する陰キャラ学生!? 作:ユキ・E.L.F
しかも、短くて申し訳ございません。
次回こそ、一週間以内に頑張りたいと思います。
では、どうぞ
紅く染まった空、まだ寒さを感じさせる風が吹いて、カラスの鳴き声やグランドから運動部の暑苦しいかけ声が聞こえてくる。
パッと見たら、陰キャラで目つきの悪い男子高校生がおもりを体にへばりついたように重く感じるくらい体に疲れが溜まり、だるそうに歩いている。
疲れた・・・・・早く帰って夕食も作らないといけないのか。ダルイな・・・。まぁ、あの子達の笑顔を見たら疲れも取れるけど...
歩きながらBluetoothを耳にかけ、曲を流して学校を出ようとすると、校門で藤白玲美が壁によって誰かを待っている様子だった。
今回は俺じゃないな・・・・・どうせ、彼氏でも出来て、約束して待ってるんだろ。
藤白の堂々と目の前を通り過ぎた。だが、彼女は見逃さなかった。
近づき声をかけたが音楽を聴いてるため聞こえず、急に足を止めたので、昼の力の無さの要件で屈辱を思い出し、彼女は拳を作り、大きく息を吸って葵の背中を殴った。
「痛てぇ!」
「あっ!、痛がった」
背中を右手で抑えた。内心で世間の嫌がらせかよと思いながら後ろを向いた。
「痛がったじゃないよ。痛がって欲しかったかよ。Sなの・・・・・」
「あっ!、でも意外と快感でしたね。少し扉が開いたかもです。」
Close!!
痛みが引いてきたので膝についた土を落としながら、立ち上がり背筋を伸ばし一呼吸入れた。
だが、彼女はやや呼吸が荒々しく、頬を赤らめて可愛らしげのある顔で少し興奮していた。
マジで、変な扉開いたのか・・・・・
だんだん落ち着いてパッと表情が変わり、本題に変えた。
「まぁ、冗談は置いといて、何で無視したんですか?」
ホントに冗談かよ・・・・マジで目覚めた表情してたぞ......
「無視って、お前、彼氏でも待ってたんじゃないのかよ」
肩掛けの黒いカバンを拾って、土をはらって自分の推測を答えた。
「彼氏?私、彼氏一回も作った事はないですよ。イコール、私はれっきとした。しょ...処女です」
思春期真っ盛りの男子高校生がいる前で、ハーフ美女が堂々と処女宣言をして、葵はそんな発言に驚き、周りに人がいないか確認を行い、幸い人がいなくて安心した。
おい、コラ、いい直せてないぞ。痴女。(言葉の綾だがな)
「まぁ・・・悪かった。で...俺に何のようだ・・・・・」
「もちろん、先輩と一緒に帰るんですよ。妹ちゃん達がいないのが悲しいですが、たまには、いいですね。」
たまにはと言うか、まだ、片手で数えれる数しか一緒に帰ってないけどね・・・・・
正直、そんな理由で先輩を殴ったのかと拍子抜けに呆れつつあるし、藤白は何でこんな陰キャラと関わろうとするのかが、葵にとっては理解不能だった。
「ところで、先輩。」
ハイハイ、何ですか?、藤白妹よ。
「そこに落ちているフルーツ缶みたいな物、近づいて来てません?」
約10メートル先にある。フルーツ缶みたいな物が銀ピカな開け口の反対を向けて転がっている。
「お前、等々、目がおかしくなったんじゃないか。今から、眼科でも行くか?」
「先輩と一緒なら喜んで!、じゃなくて、いや、本当に向かって来てますって!」
半信半疑で聞きながらやり取りしていたら、だんだん前からカランカランと音が聞こえて来た。
ふたりは「何だ?」と思い、小首を傾げて前方を見ると、本来なら、円形の缶は横に転がって来るが、しかし、この缶は開け口の反対側を葵たちに向けながら不規則に向かってくる。
藤白は葵の背中に隠れた。
おいっ、さり気ないく俺を盾にするな。
「やっぱり、そうですよ。センパイ...見に行ってくださいよ。」
「えっ・・・マジかよ。どうするよ。大きなGだったら...」
「そんなこと言わないでください。早く早く」
背中を押してきた。葵は抵抗したが覚悟を決めて止む負えなく、藤白の壁になりながら、じゃりじゃりと音を立てて近づき、様子を見ると、どうやら、銀色の毛をした子犬?が誤って缶に顔をハマってしまい、一匹で取れなくなって、困っていた様だ。
「・・・可哀想に、取ってあげましょう。先輩」
「そうだな」
缶を掴み、ゆっくり上に引っ張りあげた。子犬は痛そうに、声高く鳴き声をあげていた。
「キューーーん!」
?・・・・・犬ってこんな鳴き声か?
すると、スポンと抜けて、一安心したところで子犬の状態を伺った。
しかし、ふたりは子犬だと思っていたが、ここら辺に生息しない別種の動物だった。
「・・・・・キツネか?」
背後からひょっと顔を出して、手を少し震えわせながら、小動物を見て答えてきた。
「・・・・・キタキツネの突然変異種、ギンギツネですね。野生環境では非常に珍しく、模様は黒を基調にして顔の周りや体は白毛が混ざった銀髪が特徴です」ブルブル
「随分と詳しいな」ヘェー
「小さい頃、本しか読んでないので」ブルブル
ギンギツネの子どもは葵の足に近づき、愛くるしい顔、フワフワした毛並みでスリスリと擦り付けた。
「キュー」スリスリ
「藤白、なんで震えてるんだ?」ナデナデ
「動物触ったこと無くて...それで...怖くて」
清らかな顔が少し青ざめた顔に変わり、子ギツネが近づこうとしても、怖がり葵を壁にして隠れてしまう。
その様子を見て、昔、5歳の頃の葵が、藤白に重なり、葵が動物嫌いを克服させてくれた。亡き姉がしてくれた事を思い出した。
「藤白、手を貸せ」
「えっ......何でですか?」
背中でオドオドと慌てているが無理やり彼女の手を掴み、子ギツネに近づけた。
すると、子ギツネは傷一つもない綺麗な人差し指の先をぺろぺろと舐め始めた。
「えっ......何か舐められてる。先輩が舐めてるんですか?」
「な訳あるか!!」
どさくさに紛れて美少女後輩の指を舐めるとか、どこの変態野郎だよ。
背中に隠れながら彼女は未だに目を瞑っていた。
「えっ...誰が・・・・・」
「子ギツネがお前の指を舐めてるんだよ」
「えっ・・・・・そうなんですか?」
ゆっくりと目を開けた。藤白にとっては初めての経験なのであろう。段々、子ギツネとの距離を縮めて、無意識に抱き上げていた。
「怖くないだろ」
「はい、とても可愛いです。♪~」ナデナデ
「キュ~♪」
すっかり、数分前と表情が変わり、すごく良い表情になって愛玩にしていた。
「可愛がっているところ悪いが、この子にも親がいるから離して、帰るぞ」
「たぶん...それは無いと思います」
彼女の一言に、ピクリと足を止めた。
「どういう事だ・・・・・」
「ギンギツネはこの辺りには生息していません。つまり、捨て狐かもしれません」
「キュー......」
彼女の説明により、空気が重くなった。子ギツネも人の心がわかったのか、寂しそうな表情をして葵を見つめていた。
親もいない一人ぽっちの子ギツネを見て、葵は昔の自分が脳に通り過ぎるの様に思い出し、そんな状況に心が動かされた。
「こいつの飼い主が見つかるまで、俺が預かるよ」
「えっ、親の方たちに迷惑にならないんですか?」
「大丈夫だ。許してくれる」
俺が家主だからな・・・・・
「そうですか。良かったです。私は家系が厳しいので・・・・・すいません」
彼女は視線を下にして、しょぼくれた表情で子ギツネ撫でながら謝った。
「謝るな。また、こいつに会いに来てくれ」
「そうですね。じゃあ、これからどうしますか?」
「とりあえず、近くに動物病院があるから、徒歩で行って健康診断してもらう」
「私も一緒に行ってもいいですか?」
子ギツネを抱えて歩きながら。彼女はあざとらしい甘えた声、心細いそうな瞳、少しずつ近づき頼んできた。
「お前は帰ってろ、時期暗くなる。もしもの時があっては、困るからな」
「もしもの時?」
学校中の男共に釘付けにする程、人気があるからな。(二次元にしか興味無い奴まで、藤白姉妹の美貌にメロメロだし) いつ、ナンパされてもおかしくない・・・・・
「とにかく、今日は帰ってろ。分かったな」
道中、看板に色々な動物の絵を書いてある動物病院に着いていた。玄関口で彼女はしつこく「私も一緒に」と何度も言っていたが、どうにか納得させて、寂しそうに帰ってた。
やっとの思いで、病院に中に足を運び、獣医に健康診断を受けてもらい、特に異常がなかったので安心した。
「良かったな」ナデナデ
「キュ~♪」
抱えている子ギツネに話しかけたりして帰ったが、愛娘たちがお腹空かせて、少し心配なので歩くスピードを上げ我が家に帰った。
少し大きめの黒いドアを引いて開けると愛娘たちが尻尾と耳を出してお迎いに近づいてくる。
「ただいま・・・」
「おかえり、パパ~」
「おかえり、おとうさん」
雪音がいち早く抱えている子ギツネに気づき、尻尾をフリフリと興味津々に距離を縮めた。
「まっくろくろすけだ!」
何、その名前ジバリ作品じゃん。だけど、可愛いな。
雪音に指摘され、雪菜も気づいたが、足を一歩引いて、まっくろすけ(子ギツネ)を集中的に見ていた。
「まっくろくろすけじゃないぞ。ギンギツネの子どもだ。」
「ギンギツネの子ども~♪。初めて見た。」
嬉しそうに子ギツネと触れ合っていた。その様子を見て微笑ましいが、距離をとっている雪菜は子ギツネに未だに近付こうとしない理由に察した。
「雪菜、お前もか・・・・・」
「・・・大丈夫です。犬では無かったので・・・・・」
キツネはイヌ科だぞ。
本心では「知らない方がいい事もあるんだな」と学んだ。耳を尖らし雪菜は警戒しつつ近づき、子ギツネのちっちゃい耳をチョンと一瞬触った。
「怖がりすぎ...」
「だって。怖いんだもん...」
うじうじとしている雪菜を見て。葵と雪音は話さずとも同じ案が思い浮かび、ふたりは目を合わせた。
「雪音、分かってるな」
「ガッテン♪」
雪音は心を小悪魔にみたいに楽しそうに敬礼をして、迅速に行動に移し、雪菜の後ろに周った。雪音の行動に雪菜は悪寒を感じた。
「えっ、雪音、何する気なの・・・・・」
「えい♪」
雪菜の小学生だとは思えない。スタイルの良い(一部除いて)軽い体を雪音は勢いよく押した。
前に倒れそうになったが、子ギツネを抱えている葵が転びそうな雪菜を前に出たら、雪菜はそのまま抱きついた。
「大丈夫か。雪菜」
ナイス!。雪音、作戦通りだ。
葵はナイスサインを送り、笑顔で雪音も同じ事をして返した。
「えっ、うん...大丈夫...」デレ
このまま、時間が止まってくれないかな・・・・・
頬を真っ赤に染めてぼーっと葵を見つめながら非現実的な事を思った。
「そうか。すまないが、子ギツネ持ってくれないか。雪音を追いかけるから」
「うん。分かった」
何も動揺も無く無意識に子ギツネを抱えた。渡した葵は雪音を追いかけに元い、褒めにリビングに向かった。
取り残された雪菜はあんなに怖がっていた子ギツネと頬を染めてなんの躊躇も無く触れ合っていた。
一方、ふたり・・・・・
「良くやった。雪音」
「えへへっ♪」
「雪菜をいきなり驚かせて自然に近づける作戦成功だな。お陰で子ギツネに対して恐怖心が無くなった」
あれ?。ホントはパパにおねえちゃんを抱きつかせたら、苦手な動物でもいい事があったら、無意識に触れ合っちゃう作戦なんだけど・・・・まぁ、いいか。
雪音はまぁいっかと思い、葵に白い尻尾をフリフリと揺らして甘えてきた。
「だけど、おねえちゃんだけパパに抱きついたから、ずるい・・・・・」プクー
「そんな事で膨れるな。雪音、いつでもしてあげるから」
「やった~♪」
満面の笑みで抱きついてきた。ダルそうな顔だが、そのまま抱き上げ、ふたりで雪菜を呼んだ。
夕食や風呂に入り少し時間が過ぎ、葵一家は緊急会議をしていた。その内容は・・・・・
「子ギツネ・・・正確には、ギンギツネの子どもに名前を決めるから、相応しい名前を考えて・・・・・」
「おぉ~。さんせい~♪」
リビングのソファに座って提案をして、雪音も賛同した。同時に雪菜は子ギツネに問いかけた。
「何が良い、名前?」ナデナデ
「キュ~?」
それにしても、すごい変わりようだな。あんなにビクビクしてたのに、等々、話しかけてるよ。
不思議でいっぱいだが、今は関係無いので新しい考えた。誰よりも一番早く、案を出したのは雪音だった。
「やっぱり、まっくろすけ♪」
「いや、それまっくろくろすけのくろを取っただけだろ。却下だ。相応しい名を考えろ」
「えぇ~。じゃあ、パパも言ってよ」
「えっ...えっと......英語でダークとか......」
「・・・・・パパ、それ中二病だよ」
「グハッ...よくそんな単語知ってるな...」
ヤベぇ...愛娘の発言の威力が効果抜群だ。お陰で黒歴史を思い出しそう......
改めて考え始めると雪菜からポロっと名前がこぼれた。
「・・・・・紺(コン)とか良いじゃないんですか?」
「紺か...良いじゃないか。雪音はどう思う」
「さんせい~♪」
雪菜の案にふたりは同意をして、雪菜がギンギツネの子どもに名前を呼んだ。
「今日からあなたの名前は紺、良い?」
「キュ~~♪」
抱いている紺はぺろぺろと雪菜の手を舐め始めた。雪菜はくすぐったそうに笑って、その様子をを見ている葵と雪音も微笑んだ。
こうして、新しい家族が増えた。だが、葵はこんな幸せな時間が時に怖くなりそうになった。
俺はやはり思う。いつか、こんな時間が壊れてしまうのではないのかと・・・・。だから、俺は守らなければならない。何が何でも2度とあんな思いはしたくない・・・
そんな嫌な予感はまだ先の話である・・・・・
読んでくださり、ありがとうございます。
次回こそ、一週間以内に更新していきたいです。