魔法科高校の鋼の錬金術師   作:Gussan0

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どうも(゜▽゜*)

祝 日間ランキング2位 2017 9/10(日)

昨日ランキング見たときに自分の作品のっててびっくりしました。そしてお気に入り数が1日で一気に500以上増えてたのには焦りましたorz

やっぱり『鋼の錬金術師』と『魔法科高校の劣等生』の人気は凄いですね。

とりあえず前書きはここまでにして続きが書けたので投稿します。

では、どうぞ( *・ω・)ノ


第十三話 くだらないプライド

エド、雫、ほのか、深雪の四人は午前中は常に一緒に行動していた。専門授業の見学があったからだ。

 

午前は基礎魔法学・応用魔法学の授業の見学をした。

 

肝心の授業内容は、放出系魔法の基礎授業であった。静電気を発生させ空中放電で帯電状態を解消するという内容の実験授業だ。

 

少し小難しく言っているが、要は魔法を使って静電気を消す実験をした訳である。

 

そしてその授業に参加した茶髪の少年、森崎駿(もりさきしゅん)はある意気込みを持って望んでいた。

 

それが彼が(勝手に)ライバル視しているエドワード・エルリックに己の実力を思い知らせることと……想い人になりつつある司波深雪に良いところを見せようとしていることだった。

 

だが彼の意気込みは(はかな)く散ることになる。

 

彼は「百家(ひゃっけ)」の支流に連なる森崎家の息子で、高校入学前から、家の家業であるボディガードの仕事もこなす世間一般でいういわゆるエリートなのだが……

 

そんな彼でも……エドと深雪の実力には遠く及ばなかった。

 

担当の先生が森崎に質問をしたのだが、彼はうまく答えられない上に注意まで受けてしまったからだ。

 

とはいってもほんの些細なことなのだが。

 

しかし、そんな森崎と違いエドと深雪の二人は先生に当てられても、特に焦りもせず普通に答えていた。

 

そのため、二人はクラスから既に認められつつあった。

 

しかしエドの場合、特に男子から嫉妬と羨望の眼差しで見られていた。

 

なぜなら深雪やほのか、雫といった美少女の生徒が常に側にいたからだ。

 

だが空気が読めても、自分がどう見られてるかまでは分からない男エドワード・エルリック……彼はクラスの男子からそんな風に見られているとは、蚊ほども気付いていなかった。

 

そして午前の授業が終わった後、四人は昼食を食べるため食堂へと来ていた。

 

そこで見知った顔を発見する。

 

 

「おーい!エドー!ほのかー!雫ー!深雪ー!こっちこっちー!!」

 

 

「あ、エリカ!美月!お兄様!!」

 

 

深雪が走って近寄る。

 

エド達もその後を小走りでついていく。

 

食堂には既に達也、エリカ、美月そして見たことのないもう一人の男子生徒がいた。

 

エドは達也に話しかける。

 

 

「よっ。お前ら、もう昼飯食ってんのか?」

 

 

「ああ。早目に切り上げてきたからな」

 

 

「ふーん」

 

 

そこで達也の隣にいた男子生徒とエドの視線が合う。

 

 

「なあ達也、そっちの奴はクラスメートか?」

 

 

エドは気になったので達也に質問する。

 

 

「ああ、紹介しよう。同じクラスの……」

 

 

「ちょっと待て達也。自己紹介くらい自分でやるって。俺はレオンハルト、西城(さいじょう)レオンハルトだ。レオでいいぜ」

 

 

「オレはエドワード、エドワード・エルリックだ。こっちもエドでいいぜ」

 

 

「おう!よろしくなエド!それにしてもお前……ちっちぇーなー」

 

 

「ちっさい言うな!!」

 

 

レオが笑顔でエドをからかいつつ、エドもさっそくレオにツッコミを入れていた。

 

 

「しっかし……どこも混んでて席が空いてねぇな。おいお前らどうする……「エドワード・エルリック!!」……あん?」

 

 

そしてレオとの会話を終わらせたエドは周囲を見渡し、深雪達にどうするか聞こうとしたところ、彼の名を呼ぶ声が突如聞こえた。

 

エドを呼んだと思われる人物を見ると……そこには数人の男女がいた。

 

その中心には森崎がいた。

 

彼はエドに向けて言い放つ。

 

 

「おいエドワード・エルリック。司波さんを連れ回すのはいい加減やめろ。僕達は彼女に用があるんだ」

 

 

「は?」

 

 

エドは質問の意味が分かっていなかったが、森崎は最初から聞く気はなかった。

 

 

「さあ、司波さん。こんな奴らは放っといて僕達とお昼ごはんを食べましょう。ああ、そうだ君達。ここの席を譲ってくれないか?」

 

 

「「「「「はあ?」」」」」

 

 

今度はエドだけでなく、エリカ達も反応する。

 

だが森崎は止まらない。

 

 

「その男、エドワード・エルリックに(そそのか)されて……司波さんを含めた君達女子もなぜか二科生、ウィードなんかとつるんでいるが良い機会だ。良く覚えておきたまえ。二科は一科の『()()()()()』だ。授業でも食堂でも一科生が使いたいといえば……席を譲るのが当然だろう?」

 

 

森崎の声は自然と食堂中に響く。

 

 

「こちらとしては実力行使で開けさせてもいいんだが……学内ではCADの使用は禁じられているからな」

 

 

森崎は、()()()()()()()()()エド達に向けて言葉を言い放った。

 

 

「……という訳だ。だから()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「「「「「…………」」」」」」

 

 

エリカ達は森崎の言葉に表情を硬くする。

 

 

(いくらなんでもそんな言い方!?)

 

 

その様子を見た深雪が森崎に向けて言おうとしたとき……

 

 

 

「おーーっと!!手が滑ったーーーー!!!!」

 

 

 

バッシャーン……

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「いやー……ごめんごめん!!なんかクソつまんねぇ話してるから……イライラしちゃって!!ちょっと()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()って思ったらついつい手が滑っちゃった!!ごめんねー!!」

 

 

善意で森崎に水を飲ませてあげようとしたエドは、()()()()()()()()()で森崎に謝っていた。

 

 

「き、貴様……な、なんのつもりだわぷっ!?」

 

 

「良かったらそのハンカチ使ってー!あ、別に返さなくていいから!もういらねぇしー!じゃあ俺達もういくわー!というわけで購買でもいこうぜお前らー!!」

 

 

「あ、ちょっと待ってよエドー!!」

 

 

そして先に走っていったエドの後を追いかけて……達也達も食堂を出ていったのだった。

 

 

「「「ぷっ……」」」

 

 

その際に森崎はずぶ濡れになった姿を見られて二科生達(達也除く)に笑われていた。

 

達也だけはその様子を呆れた感じで見ていたのだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エド達が去ってから……

 

 

「エド……ワード……」

 

 

森崎は静かに俯く。

 

 

「エド……ワァァド……」

 

 

そして拳を力一杯握り締め……

 

 

「エドワードオオオォォォ!!!!」

 

 

エドから受け取ったハンカチを勢いよく地面に投げ捨てた。

 

 

そのとき森崎の中で何かが弾けた。

 

 

彼の中で……

 

 

自身のプライドを大きく傷つけた少年エドワード・エルリックに……

 

 

やり返すことしか既に頭になかった。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

結局エド達はあの後、購買でパンなどを買って昼食を済ませた。

 

その際にエドは、エリカやレオに『スッとした』と賛辞をもらっていた。

 

反対にほのかや雫からは、もっと自重するようにと注意を受けたが。

 

そして午後の授業の魔法実技演習の見学もつつがなく終了し、後は帰るだけとなったとき……それは起こった。

 

授業が終わった後、深雪はエドや、ほのか、雫ともに教室を出た後、達也達と合流して校門前まで来たのだが……

 

深雪の帰りにくっついてきたA組の生徒……昼間絡んできた生徒達が再度、難癖をつけてきたのだ。

 

その中にはもちろん森崎の姿もあった。

 

そして言い合いが始まる。

 

 

(めんどくせぇことになったな……)

 

 

エドは辟易しながら様子を見ていた。

 

するとこの中で一番意外な人物がキレた。

 

 

「いい加減にしてください!深雪さんはお兄さんと帰ると言ってるでしょう!!一緒に帰りたかったらついてきてくればいいんです!!」

 

 

丁寧な物腰を思わせる美月が正論を叩きつけたのだ。

 

 

「でも昼もあまり喋れなかったし、何より二科生には分からない話もあるんだ!」

 

 

「そうよ!司波さんには悪いけど、少し時間を貸してもらうだけなんだから!」

 

 

と男子生徒その1と女子生徒その1がほえる。

 

 

「そんなの貴方達の勝手な都合じゃないですか!!なんの権利があって二人の仲を引き裂こうとするんですか!?」

 

 

美月は当然反論する。

 

 

(引き裂くってそんな……美月ったら何を勘違いしているのかしら?)

 

 

肝心の深雪はというと美月の言葉に顔を赤くさせていた。

 

そんな深雪の変化に隣にいた達也は気付く。

 

 

「どうした深雪?」

 

 

「いえ!なんでもありません!!美月ったら何を勘違いしているのでしょうね?」

 

 

「深雪……なぜお前が焦る?」

 

 

「えっ?いえ、焦ってなどおりませんよ?」

 

 

「そして何故に疑問系?」

 

 

渦中にいる兄妹もいい感じで混乱していた。

 

一言で言えばカオスであった。

 

するとここに来て相手の森崎(リーダー)が遂に出てくる。

 

 

「ああ……うっとうしい。だいたいなんで君達はここまで僕達にたてつく?()()()()()()()()

 

 

森崎は得意気に話し始める。

 

 

「いいかい?この魔法科高校は実力主義なんだ。その実力において君達はブルームの僕達に大きく劣っている。つまり存在自体が劣っているということだよ。身のほどをわきまえたらどうだい?」

 

 

今度はエドに視線を向け、話し始めた。

 

 

「お前もだエドワード・エルリック。よくウィードなんかと一緒にいれるね?どうせそこにいる彼女達もお前が脅して、そいつらと関わらせてるんだろ?お前がそんな行動を取ると僕達の品位が落ちるんだよ。いい加減やめてくれないかな?」

 

 

「…………」

 

 

エドは喋らない。

 

代わりに側で聞いていたほのかが怒りそうになっていたが、雫によって止められている。

 

 

「はっ!正論過ぎて反論もできないか?不様だなエドワード・エルリック!!」

 

 

「…………」

 

 

「全く司波さんと同率第一位だというから……期待してみれば……君にはがっかりだよ」

 

 

そこに美月が再度反論する。

 

友人であるエドがバカにされたことが許せなかったらしい。

 

 

「さっきから黙って聞いていれば……エドワードさんをバカにしないで下さい!それにブルームとかウィードとか色々言ってますけど……同じ新入生なのに……今の時点で貴方達がどれだけ優れているというんですか!?」

 

 

「ウィードとブルームを同列に語るな。どれだけ優れているか……その差を教えてやろうか?」

 

 

森崎が挑発する。

 

そのとき……

 

 

「さっきからずっと気になってたんだけどよ……」

 

 

エドが森崎を見て話し始める。

 

だが次のエドの言葉を聞いて森崎は自我を失うような怒りに囚われることになる。

 

 

 

()()……()()()?」

 

 

 

その声は不思議と校庭に響いた。

 

そしてその言葉を投げつられた森崎は信じられないといった表情でエドに話す。

 

 

「は……はははははは。本気でいっているのかエドワード・エルリック?僕のことを覚えてない……だと?仮にもこの僕と同じクラスなんだぞ?」

 

 

「いいや、()()()()()覚えてる。お前あれだろ?昼間にオレ達につまらねぇこと言いながら、イチャモンつけてきた奴だろ?わりぃな。()()()()()()()()()()

 

 

「はははは。なんなんだお前は……なんなんだよお前は!僕をどれだけ侮辱すれば気がすむんだエドワード・エルリック!!」

 

 

「そもそもお前の名前も知らねぇのに侮辱も何もねえよ。それに……()()()()()()()()()()()()で人を見下すクソ野郎なんぞ……侮辱する価値もねぇ」

 

 

 

エドの言った言葉に周囲は静まりかえる。

 

そのとき、森崎が動いた。

 

 

クソチビが……この僕を……森崎を……バカにするな!!クソチビがああああぁぁぁ!!!!」

 

 

森崎がエドに向けて拳銃型CADを向ける。

 

だが……

 

 

「この間合いなら私の方が速いのよねぇ?()()()さん?」

 

 

「なっ!?」

 

 

エリカが既にどこからか取り出した警棒で森崎のCADを弾き飛ばしていた。

 

それを見ていた他の一科生達もCADを構えだす。

 

 

「ブルームがウィードに劣るなどありえるかぁぁぁぁ!!!!」

 

 

「なめないで!」

 

 

それを見たほのか達もCADを構える。

 

 

「いけない!雫!!」

 

 

「うん!!」

 

 

「お兄様!!」

 

 

「…………」

 

 

深雪が咄嗟に達也に顔を向ける。

 

これ以上騒ぎを起こさせないように達也がある力を振るおうと片手を構えたとき……ひとつの声が聞こえた。

 

 

 

「ふふふ……ふふふふふ」

 

 

 

まず異変に気付いたのは、()()と付き合いが一番長い雫とほのかだった。

 

()()の異変を見たとき……両者ともに顔を青くさせた。

 

そして気付く。

 

森崎が()()にとって禁句の言葉を既に口走っていたことに。

 

 

 

パン

 

 

 

「おい……森なんとか……おまえよォ……」

 

 

 

()()は両手をつく。

 

 

 

バシイ……

 

 

 

「いきなりオレらにケンカ売ってくるわ……イチャモンつけてくるわ……」

 

 

 

()()は両手を地面に置く。

 

 

 

ズズズズズズズ………………

 

 

 

「しかも散々言いたい放題言いやがって、そのあげくが逆ギレして魔法で攻撃してくるだぁ?」

 

 

 

校門前の地面が唸りをあげて形を変えていく。

 

 

 

 

 

 

「ざけんなよ………ゴラアアアアアアアアアアァァァァッッッッ!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

()()は10mを越える巨大な石像を生み出した。

 

 

 

「や、やっちゃった……」

 

 

「うん。どうしよう雫……」

 

 

 

巨大な石像が森崎を見下ろす。

 

 

 

「ひ、ひいぃぃぃ」

 

 

 

森崎は身体を震わせて座り込む。

 

 

 

「とりあえず……神の鉄槌(てっつい)くらっとけ」

 

 

 

巨大な石像の拳が森崎に振るわれようとしたそのとき……

 

 

 

「だ、ダメだよエド!さすがに『錬金術』はやりすぎ!!」

 

 

「落ち着いて!!」

 

 

ほのかと雫がエドを押さえつける。

 

だがエドは止まらない。

 

 

「うるせー!このクソ野郎はオレを豆粒クソチビとバカにしやがったんだ!!」

 

 

「そ、それでもだよ!!」

 

 

「大丈夫。エドは小さくない。エドより周りがちょっと大きいだけ。それに攻撃するのはよくない」

 

 

「攻撃なんてしねぇよ!ちょっとビビらせて、もう二度と歯向かう気も起きないように……少し脅そうとしてただけだ!!」

 

 

「それはそれで問題行動だよーー!!」

 

 

あまりの出来事に周囲が一時停止していると……

 

 

「全員そこを動かないで!!」

 

 

そのとき、そこにある二人の人物が現れる。

 

 

「七草生徒会長!渡辺風紀委員長!」

 

 

生徒会長:七草真由美と、風紀委員長:渡辺摩利が現れた。

 




日間ランキングにのると見る人が増えるんだなあ~と昨日テレビ見ながら、しみじみ考えてました。

それと同時に確信しましたが。

下手なこと書けねぇと((((;゜Д゜)))

とりあえずボチボチ更新していきます。

では、また(・∀・)ノ

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