魔法科高校の鋼の錬金術師   作:Gussan0

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どうも。

お久しゅうござんす(゜▽゜*)

軽くリハビリがてらに投稿。

今回は軽く機械鎧(オートメイル)に触れます。

といってもホントに軽くですけど。

では、どうぞ( *・ω・)ノ


第二十話 機械鎧(オートメイル)

現在エドと達也の二人は、第二体育館での乱闘騒ぎの報告で部活連本部へと足を運んでいた。

 

 

「……で当初の経緯は見ていないのだな?」

 

 

「はい。自分達が見たのは剣道部の壬生(みぶ)先輩と、剣術部の桐原(きりはら)先輩が言い争っているところからです」

 

 

達也が前に座っている風紀委員長:渡辺摩利へと説明する。

 

 

「最初、達也君達が手を出さなかったのはそのせいかしら?」

 

 

そして生徒会長:七草(さえぐさ)真由美も質問する。

 

 

「打ち身程度で済むのであれば当人同士の問題かと」

 

 

「取り押さえた桐原はどうした?」

 

 

「負傷していましたので保健委員に引き渡しました。ご自分の非を認められたのでそれ以上の処置は必要ないと判断しました」

 

 

「ふむ、いいだろう。風紀委員会としては今回の事件を懲罰委員会に持ち込むつもりはない」

 

 

摩利は隣に座っている大柄の同級生に話を振る。

 

 

「どうだ、十文字?」

 

 

十文字と呼ばれた男子生徒は答える。

 

 

「寛大な決定に感謝する。殺傷性の高い魔法を使ったのだ。本来なら停学処分もやむを得ないところ……。それは本人も分かっているだろう。今回のことを教訓とするよう、よく言い聞かせておく」

 

 

「頼んだぞ」

 

 

摩利と十文字が話す傍ら、達也は十文字に目を向ける。

 

 

(この人が全クラブ活動の統括組織、部活連の会頭、十文字克人(じゅうもんじかつと))

 

 

達也は情報を思い出していく。

 

 

(苗字に「十」を冠する数字付き(ナンバーズ)の名門、十文字家の次期党首)

 

 

そして観察する。

 

 

(分厚い胸板、広い肩幅、制服越しでも分かる隆起した筋肉……肉体だけじゃない、彼を構成する全ての要素が……存在感の密度が……桁外れに濃い)

 

 

ここで数字付き(ナンバーズ)について簡単に説明しよう。

 

達也の言う数字付き(ナンバーズ)とは、十師族のひとつ、九島家(くどうけ)九島烈(くどうれつ)が確立した序列のことを言う。

 

ちなみに十師族とは日本で最強の魔法師の家系を持つ一団とされており、それぞれ……

 

一条(いちじょう)家、二木(ふたつぎ)家、三矢(みつや)家、四葉(よつば)家、五輪(いつわ)家、六塚(むつづか)家、七草(さえぐさ)家、八代(やつしろ)家、九島(くどう)家、十文字(じゅうもんじ)

 

とされている。

 

十師族の制度は互いに牽制し合うことで魔法師の暴走を予防するという一種の抑止力の意味合いを持つ。

 

そして魔法師が国家権力……主に日本政府などによって、使い捨ての駒にされない為の仕組みとして組織として形成された面もある。

 

表向きは各々民間人として振る舞っている。

 

だがその裏では司法当局を凌駕する権勢、超法規的な特権など……絶大な権力を持っている。

 

十師族とはそれだけ権威が高いのだ。

 

するとここで真由美が疑問の声をあげる。

 

 

「でも剣道部はそれでいいの?」

 

 

「挑発に乗って喧嘩を買った時点で同罪だ。文句をつけられる筋合いじゃない」

 

 

真由美の懸念を摩利がバッサリと切り捨てた。

 

そして()()()()()()()に目を向ける。

 

正確に言えば達也の隣に立っている金髪の少年に……。

 

 

「そういえば……()()()()()()()()()()()()……で思い出したが……何か弁明はあるかエドワード?」

 

 

「……せ、正当防衛です」

 

 

エドは冷や汗をかきながら答える。

 

心なしか摩利の放つ威圧感が強まった気がした。

 

 

「正当防衛か。確かにそれは間違いないな。なんせ剣術部十四名全員が襲ってきたのだからな」

 

 

「……は、はい」

 

 

「だが他にもやり様はあっただろう?私はあのとき言ったな?『くれぐれも風紀委員が率先して騒ぎを起こすことのないように』……と。それをお前は……十四人全員返り討ちにするとは……それも全員無傷で無力化ときた……」

 

 

摩利は額に手を当てて呆れる。

 

 

「お、オレだけじゃなく達也もいました!」

 

 

「おいエドワード、俺を巻き込むんじゃない」

 

 

エドは咄嗟に横にいる達也を巻き込む。

 

そうはさせまいと達也も反撃する。

 

 

「元はといえばエドワード……お前が挑発に乗らなければもっと穏便にすんだかもしれないんだ」

 

 

「オレだけかよ!お前だって桐原先輩を力ずくで押さえ込んでただろうが!!」

 

 

「あれは桐原先輩が武器を所持していたままだったから優先して取り押さえたんだ」

 

 

三年生がいる前で言い合いを始める二人。

 

それを見かねた真由美が止めに入る。

 

 

「はいはい。二人とも落ち着きなさい。今は言い合いをしている場合じゃありませんよ」

 

 

「……申し訳ありません」

 

 

「…………すいません」

 

 

達也とエドは謝罪する。

 

そして数秒ほど、沈黙が場を支配する。

 

 

「まぁ、誰もこれといったケガはないから、お咎め等は特にない。これからは十分に気をつけてくれ」

 

 

「……はい」

 

 

そして摩利は最後に質問した。

 

 

「……最後に一つだけ確認だ。()()()使()()()()()()()()だけか?」

 

 

「そうです」

 

 

「…………」

 

 

その質問に達也が間髪いれずに答える。

 

エドはそれを複雑そうに見ていた。

 

実を言えば他にも魔法を放とうとしていた生徒はいたのだが、達也が()()()()()()()()()()()()させたのだ。

 

だから言葉の上では間違ってはいない。

 

 

「そうか。二人ともご苦労だったな。もう下がってもいいぞ」

 

 

「失礼します」

 

 

「……します」

 

 

そして達也とエドの二人は部活連本部室を後にした。

 

 

 

────────

──────

────

 

 

 

「……ったく、ひでぇ目にあったぜ」

 

 

「自業自得だと思うんだが……」

 

 

エドと達也の二人は生徒会室へと向かっていた。

 

日没までもう時間もないので深雪を迎えにいくついでにそのまま帰路につくためだ。

 

だが二人が生徒会室へ向かおうと中庭に出たところ、見知った顔達がいた。

 

 

「あっ、おつかれ~」

 

 

「お兄様、エドワードさんお疲れ様です」

 

 

「あ、エド!達也さん!!」

 

 

「……エド」

 

 

最初に二人に気付いたエリカが声をかけ、深雪が駆け寄る。

 

そこに遅れてほのかとしずくが寄ってくる。

 

そして深雪は真っ先に達也へと声をかける。

 

 

「お疲れ様です。本日は、ご活躍でしたね」

 

 

「大したことはしてないさ。深雪の方こそ、御苦労様」

 

 

深雪は両手で鞄を持ったまま達也を上目遣いで見つめる。

 

そして達也は深雪の髪をゆっくりと二度、三度撫でた。

 

深雪はまるで猫のように目を細めながら、気持ち良さそうに兄を見つめていた。

 

 

「「…………」」

 

 

見つめ合う二人。

 

それを他の面々は顔を赤くさせながら見ていた。

 

二人の甘酸っぱい雰囲気は年相応の少年少女には少し刺激が強いようだ。

 

 

「兄妹だと分かっちゃいるんだけどなぁ……」

 

 

「何だか、すごく絵になってますよね……」

 

 

レオが微妙に視線をそらしながら、美月が顔を赤くさせながらも食い入るように二人を見ていた。

 

そんな二人にエリカが半眼を向ける。

 

 

「あのね、君たち……あの二人に一体何を期待しているのかな?」

 

 

「ババババカ言うなよ!なな何も期待してねえって!」

 

 

「そそそそうですよ、エリカちゃん!へへ変なこと言わないで!」

 

 

「……ハイハイ、そういうことにしといてあげる」

 

 

そして当然それは他の者も目撃している。

 

 

「あ、あわわわわ」

 

 

「ほのか慌てすぎ」

 

 

顔を赤くさせながら慌てるほのかに、雫がツッコミを入れる。

 

そしてエドはというと……

 

 

「よし帰るぞ、お前ら」

 

 

もう慣れたものでスルーしていた。

 

 

「……エドは大丈夫そうね」

 

 

「何度も見せられたら嫌でも慣れる……」

 

 

「あはははは……確かにそうね」

 

 

「「はぁ……」」

 

 

エドの言葉にエリカが同意する。

 

そして二人して溜め息をついた。

 

この二人……案外似た者同士かもしれない。

 

 

「とりあえず……ばっちゃんのところで飯食おうぜ。もう腹減っちまってよ……お前らも来るだろ?待たせたお詫びになんか奢るぜ?」

 

 

エドは未だにイチャイチャしている司波兄妹をスルーして声をかける。

 

 

「おう!よってくぜ!!」

 

 

「私はついさっき、クラブのオリエンテーションが終わったところですから。少しも待ってませんよ?」

 

 

「別に皆と一緒だったし、問題ないわ」

 

 

「私達もついさっき部活終わったところだから大丈夫。ね、雫?」

 

 

「うん」

 

 

エドの言葉にレオ、美月、エリカ、ほのか、雫が答える。

 

 

「よし、じゃああとは……」

 

 

そしてエドは残りの二人にも声をかける。

 

 

「おい!そこのラブラブ兄妹!いつまでもイチャイチャしてないでさっさと来い!でないと置いていっちまうぞ!!」

 

 

エドの言葉に司波兄妹は……

 

 

「ラ、ラブラブ兄妹……イ、イチャイチャ……他の方々からはそのように見えるようですよお兄様!」

 

 

「なぜそんなに嬉しそうなんだ深雪?」

 

 

深雪はなぜかエドの言葉に喜び、達也は深雪の反応に疑問を感じていた。

 

 

「……もう先行くぞ」

 

 

エドはどこか疲れたような顔して先を歩きだした。

 

それを他の面々は苦笑いしながら見ていた。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

いつものごとく喫茶PINAKOにやってきたエド御一行。

 

中はあいかわらず客は居らず、静かな雰囲気を醸し出していた。

 

エド達は指定席になりつつある奥の席へと座る。

 

そこにお冷やを持ってきたピナコがやってきた。

 

 

「今日はいつもに比べて遅かったねあんたたち」

 

 

「まぁ、放課後に呼び出しやらなんやら色々あったんだよ。ばっちゃん、なんか適当なもん人数分くれ」

 

 

「あいよ。ピザでいいかい?」

 

 

エドは皆に確認の意味を込めて、視線を向ける。

 

特に反応はなかったので、全員大丈夫なようだ。

 

 

「ああ」

 

 

「じゃあすぐに作ってくるから、これでもつまんどきな」

 

 

ピナコは色とりどりのお菓子を机に置くと、料理を作りに厨房へと向かった。

 

そして八人は今日一日あったことを話していく。

 

入部したクラブのこと、勧誘と称してされたナンパのこと、部活のオリエンテーションなどの話に花を咲かせた。

 

しかし、最も話の関心をひいたのは第二体育館での乱闘騒ぎだった。

 

 

「でさ、その桐原って二年生、殺傷性ランクBの魔法を使ってたんだろ?よく怪我しなかったよなぁ」

 

 

「あれは有効範囲の狭い魔法だ。良く切れる刀と対処は変わらないさ」

 

 

レオがお菓子をつまみながら達也に質問する。

 

達也はなんでもないように答えるが、美月はやや心配げな視線を向けていた。

 

 

「でもそれって、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()のと同じってことでしょう?危なくなかったんですか?」

 

 

「大丈夫よ、美月。お兄様なら、心配要らないわ」

 

 

だがそれを深雪は余裕のある表情で話す。

 

 

「随分余裕ね、深雪?」

 

 

「ええ。お兄様に勝てる者などいるはずがないもの」

 

 

「あははは……少しも躊躇しないのね。でも桐原先輩の腕も決して鈍刀(なまくら)じゃなかったわ。むしろあそこにいた人達の中では頭一つ飛び抜けてた。まぁ、私としてはその桐原先輩の刀を()()()()()()()()()に無性に聞きたいことがあるんだけどねぇ」

 

 

そこでエリカの視線が水を飲んでいる一人の金髪の少年の方へと向く。

 

水を飲んでいたエドは皆の視線に気付くと、少し驚いた顔をする。

 

 

「な、なんだよ?」

 

 

「べぇつにぃ~。ただ一つ気になることがあって……エドはあのときどうやって桐原先輩の攻撃を()()()()()()()()()()()()って。ね、達也くん?」

 

 

「そうだな。それは俺も気になっていた」

 

 

エリカと達也に言われてやっと気付いたエド。

 

 

「……あ」

 

 

「「エド……」」

 

 

そのときエドに向けて、ほのかと雫がジト目を向ける。

 

 

「し、仕方ねぇだろ!咄嗟だったんだから!!」

 

 

「「はぁ……」」

 

 

するとほのかと雫の反応が気になったのか、エリカが質問する。

 

 

「二人は何か知ってるの?」

 

 

「知ってるといえば知ってるといいますか」

 

 

「エド、話してもいいと思うよ。遅かれ早かれ皆には言うつもりだったんでしょ?」

 

 

「あー……まあなぁ。しゃあねぇーか」

 

 

エドは覚悟を決めたような表情をすると、皆に見せるように右手を見せる。

 

それを見た皆が目を見開く。

 

その右手は鋼色だった。

 

エドは静かに告げる。

 

 

「オレが桐原先輩の攻撃を受け止められたのはこいつのおかげだ。この機械鎧(オートメイル)のな」

 

 

 

────────

──────

────

 

 

 

エドの言葉にいち早く反応したのは達也だった。

 

 

機械鎧(オートメイル)……最近(ちまた)で出回り始めた最新型の義手か」

 

 

「知ってるのか?」

 

 

「まあな」

 

 

しかし他の面々は良く分からないといった表情であった。

 

 

機械鎧(オートメイル)ってなんなんだよ?」

 

 

レオの疑問に達也が答える。

 

 

「ここ一年で出始めた最新型の義手だよ。その材質は鋼でできており、耐久性は随一を誇ると言われている」

 

 

すると美月が物憂げに言う。

 

 

「エドワードさんの右手……義手だったんですね」

 

 

「右手だけじゃなくて、左足もなんだけどな」

 

 

そういってエドは左足の(すそ)を上げる。

 

そこには右手と同じ鋼の義足があった。

 

 

「「「「…………」」」」

 

 

エドの言葉に思わず言葉をなくす四人。

 

エドはそれに気付かず説明を続ける。

 

 

「桐原先輩の高周波ブレードを受け止めたのは、錬金術で機械鎧(こいつ)を硬化したんだよ。さすがに魔法といえどダイヤモンドクラスにまで強化したこいつは斬れねぇと思ってな」

 

 

そしてエドは両手を合わせ右腕に触れる。

 

すると機械鎧(オートメイル)が変色し、全体的に黒くなった。

 

 

「ダイヤモンド……なるほど。その機械鎧(オートメイル)には炭素がより多く含まれているのか」

 

 

「お前……ホントにすげぇな」

 

 

エドは達也の知識の多さに脱帽する。

 

主に少し言っただけで解答へとたどり着く頭の回転の速さに。

 

 

「けどエド、あまり機械鎧(オートメイル)に負荷はかけない方がいい。()()()調()()()()()()()()()()()

 

 

「そうだよ?壊れたら色々と大変でしょ?」

 

 

「わぁーってるよ。だから無茶はしてねぇだろ」

 

 

すると達也は雫の言葉に疑問を抱く。

 

 

(繊細?……機械鎧(オートメイル)は確かに細かい部品で出来てはいるが……そこまでの調整は必要としないはず……)

 

 

ここ最近出始めた最新型の義手……機械鎧(オートメイル)はその耐久性から随分と注目されている。

 

その関係で今では機械鎧(オートメイル)の専門会社まであるほどだ。

 

 

(先程の会話に、エドワードが義手にしている事実……どうやらエドワードには……まだまだ秘密があるみたいだな)

 

 

達也はエドを静かに観察しながら水を一口飲んだ。

 




次回はいよいよ立てこもりの話です。

エドらしい解決法が炸裂。

なんとか二週間以内には投稿したいっす。

遅くても一ヶ月以内。

では、また(・∀・)ノ
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