魔法科高校の鋼の錬金術師   作:Gussan0

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どうもΣ(゚Д゚)

続き書けたで候。

一年も期間開けて申し訳ないです。

なんというかモチベーションが上がらなくて、全然書けませんでした。

久しぶりなのでリハビリがてら。

では、どうぞ∠( ゚д゚)/


第六十五話 プチ祝賀会

「エドワード君、国防陸軍に興味はない?」

 

 

藤林は用意したお菓子を摘みながら、エドへと提案する。

 

 

「オレに軍人になれ……と?」

 

 

対してエドも用意されたショートケーキを食べながら、返事をする。

 

 

「ええ。貴方の錬金術は汎用性が高いし、貴方自身の戦闘能力もかなりのもの。興味があるなら、ぜひ一考してほしいのよ」

 

 

「んー……国防陸軍ねぇ」

 

 

エドは前世で国家錬金術師として、アメストリス軍に所属していた。

 

それは一重に、自分の手足と弟の身体を取り戻すために、賢者の石を探すのに、その方が都合が良かったからだ。

 

 

「まあ、将来の夢とか、なりたいものとかも特にねぇし、選択肢の一つとして考えとく」

 

 

「ええ。それで十分よ」

 

 

エドの返答に藤林は満足したように頷く。

 

 

「それにしても、モノリス・コードや昼間の件でも思ったが、君は年齢の割にかなり戦い慣れているな。何かやっていたのか?」

 

 

柳の質問にエドは答える。

 

 

「あー……まあ、オレの師匠(せんせい)が『精神を鍛えるなら、まず肉体から』ってので、ガキの頃に結構スパルタで鍛えられたんだよ。その時の弟子入り条件も、ナイフ一本で無人島を一ヶ月生き延びろって言われた事があるくらいだしな。勿論、魔法や錬金術は使用禁止でな」

 

 

「……な、中々ユニークな人だったんだね」

 

 

真田が口元を引き攣らせる。

 

彼からしたら、到底考えられない出来事だったらしい。

 

 

「へぇ。それで一体どんな修業をしていたの?」

 

 

「あー……修業なぁ……」

 

 

藤林の質問に、エドは目を瞑って考える……が、段々と険しい表情になっていくと、顔から尋常ではない程の汗が流れていく。

 

次第に身体全体も小刻みに震え出し、あげくの果てにはバイブみたいに震え出した。

 

ガクッガクッガクッガクッ……と。

 

それを見た藤林は慌てて言う。

 

 

「……言いたくないなら、無理して言わなくてもいいわよ!うん!!」

 

 

どうやらエドのトラウマを刺激してしまったらしい。

 

たとえ転生しても、彼の師匠、イズミ・カーティスはエドの恐怖の象徴だった。

 

 

「藤林……」

 

 

「藤林君……」

 

 

柳と真田は藤林に、思わずジト目を向ける、

 

 

「あー……そういえば後数時間でミラージ・バットの決勝が始まるわね」

 

 

藤林は露骨に話題を変えるが、誰も特にツッコむ事はなかった。

 

 

「司波深雪さんが出るわね。応援しないの?」

 

 

「……あいつなら問題ねぇよ」

 

 

なんとかトラウマから復活したのか、再びケーキを食べ始めるエド。

 

 

「なんせ、天下無敵の最強シスコンお兄様が側についてるからな」

 

 

エドの言葉に藤林、柳、真田の三人は吹き出しそうになる。

 

 

「し、司波……た、達也君の事ね……」

 

 

「ああ。あいつ、深雪の事になると兄馬鹿って言葉が可愛く思うくらいに、常識と自重を外に放り投げる奴だからな。まあ、それは妹の方も同じなんだけどよ……」

 

 

「そ、そ……そうなの……か?」

 

 

「ああ。兄貴の側に容姿端麗な女が近付くだけで、すぐ嫉妬して周りに冷気振り回しやがるんだよ……ったく、兄好きなのはいいが、限度を覚えろっつーんだよ。近くで巻き込まれるこっちは溜まったもんじゃねー」

 

 

エドは段々と愚痴っぽくなっていく。

 

 

「世間じゃ、深雪の事は妖精みたいに可憐なイメージがあるんだろうが、オレから言わせりゃ、ただの嫉妬深いブラコン女だなありゃ」

 

 

「そ、そう……なん……だね……」

 

 

「でもまあ、ツッコミ所満載な兄妹だけど、気の良い奴らだよ、あいつらは。友人になって、まだ四ヶ月くらいの付き合いだけどな」

 

 

そう言うエドの顔はとても優しげな表情をしていた。

 

それと同時に、エドはケーキを食べ終える。

 

 

「ふぅ……ケーキ、ご馳走さん。美味かったよ」

 

 

「それなら良かったわ」

 

 

「で、いつまで事情聴取という名の、このお茶会は続くんだ?」

 

 

エドが三人と話を始めて、既に数時間が経過していた。

 

この数時間で話せる事は、簡単に話した。

 

自身の家族や、普段の学校生活、錬金術について。

 

時折、三人も自身の事を交えながら話した。

 

藤林は元々研究者であったこと、柳は古式魔法師で体術が得意であること、真田は軍人でもあるが魔工師でもあること。

 

三人と話してみて、エドは悪い人達ではないと判断した。

 

 

「そうね。良い時間だし、そろそろ解散しましょうか。それでいいですよね、お二人共?」

 

 

「ああ」

 

 

「大丈夫だよ」

 

 

藤林の提案に、柳と真田の二人も頷く。

 

 

「ようやく解散かよ……なら、部屋に戻って昼寝でもすっか」

 

 

お菓子を食べた後だからか、眠気を感じたエドは部屋に戻って寝る事にしたようだ。

 

すると、部屋を出ようとしたエドを藤林が引き止める。

 

 

「あ、そうだ。エドワード君……これを渡しておくわ」

 

 

「あん?」

 

 

エドは藤林から小さな紙切れを受け取る。

 

そこに書かれていたのは藤林の携帯番号であった。

 

 

「これは……?」

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、困った事があったら連絡してきなさい」

 

 

「いいのかよ……?軍の人間なら、オレの事はあらかた調べてんだろ。なら、()()()()()?」

 

 

エドの遠回しの警告に、藤林らはその意味を理解する。

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()……と。

 

 

(やっぱりこの子は、自分の立場をキチンと理解している。自分に近付いてくる者達がなんの目的があって、なんのために来ているのか……そして、()()()()()()()()()()()()()()())

 

 

藤林は推測する。

 

 

(恐らく、彼の穴だらけの経歴は何者かを誘き寄せるための罠。いわゆる関係者だけにしか分からない特別なメッセージ。つまり、自らを囮にしてでも接触しなければならない者達がいるという事。そして、無関係な私達を巻き込ませまいと……それをわざわざ口に出している)

 

 

藤林はエドと十七号との戦闘を見たこと、エドと直接話した事で、エドの人柄を完璧に理解した。

 

 

(基本的に口調は荒っぽいけど、困っている人や、助けを求める人がいると、放っておけないお人好しな性格なのでしょう……優しい子ね)

 

 

()()()()()……よ。それに軍の人間と関わりがある方が貴方にもメリットがあるんじゃなくて?」

 

 

「分かった……ありがたくもらっとく」

 

 

「ええ」

 

 

エドは渋々、紙切れを受け取ると小さくお礼を言った。

 

藤林はそれを見て満足そうに頷いた。

 

 

「じゃあ、オレはそろそろ部屋に戻るよ」

 

 

「ええ、今日は楽しかったわ。また機会があったら会いましょう、エドワード君」

 

 

「またな」

 

 

「またね、エドワード君」

 

 

そうしてエドは三人と別れると、自分の部屋へと戻るのだった。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

部屋に戻って三時間程昼寝をした後、エドは部屋のテレビでミラージ・バットの決勝を見ていた。

 

結果は一位が司波深雪、二位が一色愛梨となりこの時点で一高の総合優勝が決まった。

 

深雪の嬉しそうな表情に、愛梨のやり切った表情がエドの印象に残っていた。

 

 

「ふーん……中々やるじゃねえか、あの金髪女」

 

 

最終日を待たずして総合優勝を決めた一高であるが、明日は九校戦の最後を締め括るモノリス・コードの決勝トーナメントが開催される。

 

一高チームは順当に勝ち上がって、無事予選一位でトーナメント進出を果たしている。

 

残り一競技となったのもあって、ミラージ・バットの優勝により一高の総合優勝を決めた深雪を中心に囲んで、少しだけ早いプチ祝賀会が一高のミーティングルームで今夜開催された。

 

プチ祝賀会の発起人である真由美はグラス片手に、乾杯の音頭を取る

 

 

「まだ明日のモノリス・コード決勝を残してはいますが、ひとまず我が校の九校戦優勝を祝しまして、カンパーイ!」

 

 

「「「「「カンパーイ!」」」」」

 

 

参加者全員がグラスを上げる。

 

中にはエリカや美月、レオと幹比古の姿もあった。

 

無論、()()()

 

そんな中、エドはというと……

 

 

「あー!エドったら!!またがっついて!?」

 

 

大量の料理を手にがっついていた。

 

いつものようにほのかが注意する。

 

 

「……ぶだよ?(んだよ?)べふにだれにもめいふぁふはへへねへんだはらいいだほうが?(別に誰にも迷惑かけてねぇんだからいいだろうが?)」

 

 

「だからってそんなに一気に食べたら身体に悪いでしょ!?自重を覚えなさいよ!自重を!!」

 

 

「ほんふぁぶうほうはほほしへはは(そんな悠長な事してたら)、ほうひははふはふばほうが!!(料理がなくなるだろうが!!)」

 

 

「なくならないよ!?」

 

 

エドとほのかのやり取りを達也達も慣れたもので、少し離れた所から見守っていた。

 

 

「凄いですお兄様。初日の懇親会では分からなかったエドワードさんの言葉が自然と分かります」

 

 

「ああ、正直俺も驚いている。こんなにもはっきり分かるとは……」

 

 

「だから言ったでしょ?嫌でも慣れるって」

 

 

雫はドヤ顔しながら頷く。

 

 

「さすがに慣れたくはなかったな……」

 

 

達也は嘆息しながら、料理を口へ運ぶ。

 

 

「なんだかお疲れだね、達也」

 

 

「そういうときは腹いっぱい食べて気分転換だぜ!」

 

 

「幹比古、レオ」

 

 

すると、そこに幹比古とレオの二人がやって来た。

 

 

「いや、エドワードはどこでもいつも通りだと思ってな」

 

 

「まあ、エドだしな」

 

 

「うん、エドだし」

 

 

エドだからで通じるのは三人の共通認識である。

 

 

「……今回一高が総合優勝出来たのはエドワードの活躍は大きい。アイス・ピラーズ・ブレイクで一条を下して、モノリス・コードで勝てたのもある」

 

 

「それを言うなら達也も、今回の九校戦の立役者だと思うぜ?」

 

 

「そうだね。達也の担当した競技は全て上位独占だし、モノリスでも一条を倒して優勝したし」

 

 

「今思い返しても、改めてすげぇな……」

 

 

担当した選手は全員上位に、何より自分自身でも新人戦総合優勝の立役者にして、一高総合優勝に貢献している。

 

そのとき、達也の持っている端末が音を鳴らした。

 

達也は二人が話している隙に端末を開き、内容を確認する。

 

相手は小野遥だった。

 

無頭竜(ノーヘッドドラゴン)のアジトの場所が判明したという報告だった。

 

達也は明日の夜落ち合う旨を伝え、端末を閉じた。

 

 

(明日の後夜祭は参加出来そうにないな……)

 

 

達也は深雪が不機嫌になるだろうなと予測する。

 

だが、これは彼にとって必要事項だった。

 

 

(奴等は触れてはいけないものに手を出した。その報いは……必ず受けさせる)

 

 

明日の夜、達也は無頭竜のアジトへと襲撃をかける。

 

だが、この時の彼はまだ知らない。

 

時同じくして、その妹がピンチに陥る事を……彼はまだ知らない。

 




後夜祭までいけなかった……。

次回は無頭竜支部襲撃と、後夜祭ですはい。

では、また( `・∀・´)ノ
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