魔法科高校の鋼の錬金術師   作:Gussan0

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どうもΣ(゚Д゚)

続き書けたで候。

今回、PS2専用ソフト『鋼の錬金術師 翔べない天使』の設定が登場します。

では、どうぞ∠( ゚д゚)/


第六十七話 解き放たれた陸戦型キメラ

会場にて後夜祭を楽しむ学生達の所へ、一つの所属不明のヘリが近付いていく。

 

そして、ヘリは富士演習場敷地内に巨大なコンテナを投下した。

 

 

 

ドォオオオオオン!!!!!!

 

 

 

巨大な轟音を響かせた後、コンテナの中身が徐々に開かれていく。

 

ヘリはそのまま過ぎ去り、コンテナの中から現れたのは、なんと巨大なキメラだった。

 

カバやサイ、ゾウ、リクガメといった陸生の大型動物が合わせられたかのような風貌で、体長7メートルにも及ぶ巨体と鋼のような外皮を持つ。

 

陸戦型キメラと呼ばれる怪物が、富士演習場敷地内に解き放たれた。

 

陸戦型キメラは地響きを起こしながら後夜祭会場を目指してゆっくりと動いていく。

 

異常を察知した現地駐在の国防軍所属の魔法師達が、戦車隊を率いて応戦しようとするも、陸戦型キメラの桁外れの怪力と、()()()()()()()()の前に一蹴されてしまう。

 

陸戦型キメラは動けない国防軍の魔法師達を次々捕食していくと、再び会場を目指してゆっくりと移動を開始する。

 

途方も無い怪物の出現に、会場内のパニックはさらに激化する。

 

 

「な、何なの、アレ……!」

 

 

九校戦の後夜祭合同パーティーの会場の窓から見える凄惨な光景に、真由美は顔を青褪めさせながら戦慄していた。

 

両隣にある窓から同じ光景を見ているほかの生徒達も、同様の反応をしている。

 

パーティー会場の外に広がる富士演習場の平原には、数十の軍用車両が転がっている。

 

いずれも大破・横転し、炎上している車両もある。

 

そして、燃え上がる車両の炎に照らし出される地面には、倒れ伏して動けずにいる無数の人影があった。

 

この富士演習場に常駐している、国防軍の兵士である。

 

そんな死屍累々と呼ぶべき地獄のような光景の中心に、一際大きな存在感を放つ異形の姿があった。

 

夜闇に揺らめく炎に照らし出されたその姿は、全高五メートルに届きそうな、小山と見紛う程に巨大だった。

 

球体じみた肉体を持つそれは、ごつごつとした岩肌を彷彿とさせる表皮を持ち、象を彷彿させる四本の丸太のように太い足でその巨体を支えている。

 

その頭頂部には、一メートル近い突起状の水晶が角のように生えている。

 

大きく裂けた口からは、ギザギザとした鋭い牙が無数に並び、これまた巨大な舌を伸ばして、悍ましい咆哮を上げていた。

 

 

「……合成獣(キメラ)、だな」

 

 

「まさか……アレが!?」

 

 

真由美の隣で窓の外の光景、その中心にいる存在を見ていた十文字が、真由美の呟きに答えるように口を開いた。

 

思わず振り返った真由美が見た十文字は険しい表情をしており、そのコメカミの辺りからは冷や汗がツーと流れていた。

 

十文字もまた、目の前の光景に大きな衝撃を受けていたのだ。

 

合成獣とは、複数の生物の合成して生み出された、自然界には存在しない人造生命体である。

 

ギリシア神話に登場する怪物『キマイラ』が語源とされており、実際に生み出される個体も、合成する獣の組み合わせ次第ではあるものの、伝承に近い見た目をしている。

 

古くは錬金術やそれに類する古式魔法によって生み出されるとされていたが、現代魔法による遺伝子操作で同様の生物を生み出せないかと、その昔研究が行われていたことがあった。

 

だが、研究を進める中で絶滅危惧種の動物の密猟が横行したことや、自然界に存在しない生物を作り出すことによる生態系破壊のリスクといった、様々な問題が指摘されたことにより、古式魔法・現代魔法を問わず、合成獣の研究を行うことは現在では国際法で禁止されていた。

 

だが、いつの時代にも違法行為に手を染める者はいるもので、合成獣の研究を行う闇の組織は今でも存在している。

 

つい最近の事例で言えば、ブランシュの一件で、司一がアジトで飼っていたものが記憶に新しい。

 

 

「私は実物を見るのが初めてなんだけど……話に聞く合成獣とは、大きさがまるで違うわね」

 

 

「……あれ程のサイズは俺も初めて見る。この前のブランシュの一件で見たものとは大違いだ」

 

 

闇の組織で未だに違法研究が行われているはいえ、実戦投入を前提とした軍事用合成獣の研究を行う組織はそうそういない。

 

戦闘能力に秀でた合成獣は凶暴そのものであり、創造主である人間に牙を剥くことも少なくないからだ。

 

加えて、合成獣はその戦闘能力や体の大きさに比例して、創造・管理するのに莫大なコストを必要とする。

 

そして、そんな巨大生物を飼育しようものならば、警察組織に嗅ぎ付けられるリスクも増す。

 

そういった理由から、軍事用の合成獣と出くわす機会というのは稀なことだった。

 

ちなみに十文字も、ブランシュの一件以外で十師族の任務で違法組織の摘発に際して合成獣を見たことはあるが、体毛の青い猫やら、体毛の黄色い鼠やらといった、鑑賞目的の色物と呼ぶべきものばかりだった。

 

故に、普段と変わらない表情ながら、目の前に現れた合成獣の存在に、心底驚いていたのだ

 

 

「しかもあの合成獣、見間違えでなければ、さっき“魔法”を使っていたわよね?」

 

 

「ああ……確かに俺も見た。それに、あの魔法式と事象改変反応。俺達の使う現代魔法というより……」

 

 

「十文字君も気付いたのね。やっぱりあれは……“錬金術”よね?」

 

 

真由美と十文字をさらに驚愕させていたのは、合成獣が発動した“魔法”もとい“錬金術”にあった。

 

古式魔法に分類される錬金術を含め、魔法という技術は、改めて言うまでも無いことだが、人間が使用することを前提として開発された技術である。

 

断じて、それ以外の動物や植物が行使できる技能ではない。

 

だが、今目の前に現れた合成獣は、真由美や十文字が見る中、確かに魔法式を空中に展開した上、魔法と呼ぶべき異能を用いて国防軍の戦車や歩兵を薙ぎ倒したのだ。

 

そしてその際に発生する光や周囲の物体に起こる現象は、エドワードという錬金術師の後輩を持つ二人には見慣れた、錬金術の錬成反応そのものだったのだ。

 

 

「合成獣は元々、錬金術によって生み出されたっていうから……そこが関係しているのかしら?」

 

 

「エルリックなら何か知っているかもしれんが、今はそれどころではないな」

 

 

目の前で起こった異常現象を冷静に分析しようとしていた真由美だったが、十文字の言う通り、確かに今はそんなことを議論している場合ではない。

 

巨大な合成獣の出現によって、この後夜祭に参加していた九校の生徒全員が浮足立っているのだ。

 

さらに、合成獣は鈍重な足取りではあるが、こちらを目指して進行を開始している。

 

誰かがこの混乱を早々に収拾しなければ、さらなる大惨事になりかねない。

 

そして、この場でそれができるのは、十師族の者だけなのだ。

 

 

「兎にも角にも、今はこの混乱を鎮める方が最優先だ。確か、中条もここに来ていたな」

 

 

「ええ、そうね。まずはあの子に頑張ってもらわないとね」

 

 

二人はまずこの場の混乱を収めるために動き始めた。




次回、戦闘開始。

では、また( `・∀・´)ノ
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