魔法科高校の鋼の錬金術師   作:Gussan0

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どうも(゜▽゜*)

最近、なつかしきゲーム「鋼の錬金術師 翔べない天使」「鋼の錬金術師2 赤きエリクシルの悪夢」「鋼の錬金術師3 神を継ぐ少女」をやっているんですよ。

改めてやってみて分かった。

ハガレンサイコー( ゚Д゚)b

僕的には3に出てくるヒロイン、ソフィという少女がマジ天使……いや女神といっても過言ではない。

ネタバレになるのであまり言いませんが……3では大総統キング・ブラッドレイと戦うところがありましてですね……こやつを倒さないとあるエンディングシーンが見られないってことがありまして。

そして僕はそのエンディングシーンみたさにキング・ブラッドレイに意気揚々と挑んだのですよ。そして勝ったんです。約100回目のトライでやっとorz

キング・ブラッドレイ

奴は人間じゃない((((;゜Д゜)))

強すぎるorz

倒すのに五時間かかった(´Д`)


では、どうぞ( *・ω・)ノ


第七話 初めての友人

「ったく……くだらねえことしやがって」

 

 

エドは倒れた不良達を一瞥すると少女達と向き合う。

 

少女達は未だに唖然としていた。

 

エドは左手で髪をガジガジとかきながら声をかける。

 

 

「あんたたち…大丈夫か?」

 

 

エドに声をかけられた二人は反応する。

 

 

「あ、はい!その……助けていただいてありがとうございます!」

 

 

「ありがとう」

 

 

「別に…たまたま通りがかっただけだ…」

 

 

エドはそっぽを向きながら答える。

 

だがその顔は少し赤かったので、照れているのが見て分かる。

 

俗に言うツンデレである。

 

男のツンデレって需要があるのだろうか?いや…ただしイケメンに限るのだからエドにも当てはまるのだろう。……ッチ。

 

 

「それよりさっさとここからずらかるぞ。さっきので表の通りが騒がしくなってきたみたいだしな…」

 

 

「は、はい!」

 

 

「分かった」

 

 

そしてエドと少女達二人は移動を開始しようとしたとき、エドがふと止まり、後ろを見る。

 

そこには不良達を倒したまま残っている錬成痕(れんせいこん)が残っていた。

 

 

(流石に(あと)を残しておくのはまずいか…)

 

 

エドがこの世界に来たのは、イレギュラーと呼ばれる人物を見つけ出し倒すためだ。

 

だとすれば…

 

このまま痕跡を残しておくのはやめておいた方がいいだろう。

 

どこから情報が漏れるか分からない。

 

既にこの少女達の前では『錬金術』を使ってしまったが…。

 

 

(まぁ、魔法科高校に入るんなら遅かれ早かれバレることになるか……いや、イレギュラー野郎と接触することを優先するなら……目立った方がいいのか?)

 

 

今までは魔法関係で慣れることに必死で考えていなかったが、その辺りのやり方もおいおい考えていかなければならないだろう。

 

 

(とりあえず元に戻しとくか)

 

 

 

パン!

 

 

 

バシィ!!

 

 

 

エドは両手を合わせ地面へとつく。

 

すると辺りは綺麗になり、争いの跡もすっかり無くなった。

 

そして振り返り再び移動しようとしたとき、こちらを不思議そうに見ている二人の姿があった。

 

エドは二人に先へ行くよう促す。

 

 

「ほら、そんな所でボサッとしてないでさっさといくぞ」

 

 

「は、はい!」

 

 

「うん」

 

 

二人の少女は、先に行くエドの後を小走りで追いかけていった。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

エドと少女二人は商店街の表通りに出てきた。

 

そしてエドは二人に背を向け立ち去ろうとした。

 

 

「じゃあな。もう巻き込まれんなよ」

 

 

だが……無表情の少女がエドの前に回り込み、立ち塞がった。

 

 

「待って」

 

 

エドは少し眉をひそめながらも少女に向き合った。

 

 

「……何か?」

 

 

「お礼をさせてほしい」

 

 

「いらねぇ」

 

 

そして間髪入れずに断ったエドは少女の脇を通り過ぎようとするが……

 

 

 

ババッ!

 

 

 

再び無表情の少女がエドの前に立ち塞がった。

 

 

「お礼をさせてほしい」

 

 

「いらねぇ」

 

 

そして又しても間髪入れずに断ったエドは今度も少女の脇を通り過ぎようとするが……

 

 

 

ババッ!

 

 

 

又しても無表情の少女が立ち塞がった。

 

 

「………」ジーッ

 

 

「………」スッ (右に動く)

 

 

 

ババッ! (回り込む)

 

 

 

「………」ジーッ

 

 

「………」スッ (左に動く)

 

 

 

ババッ!(回り込む)

 

 

 

「………」ジーッ

 

 

「………(怒)」ススッ(フェイントをおり混ぜつつ、少女の左から抜けようとする)

 

 

 

ババッ!(エドのフェイントを見抜き、左に回り込む)

 

 

 

「………」ジーッ

 

 

「………(怒)(怒)」ススススッ(右・左・右・左と動き、再び少女の左から抜けようとする)

 

 

 

バババッ!(エドの視線から左であると見抜き、回り込む)

 

 

 

「………」ジーッ

 

 

「………(怒)(怒)(怒)」スススススススッッッッッ(高速で反復横飛びをし、狙いを定めさせず左と見せかけて…少女の右から抜ける)

 

 

 

ババババババッッッッッ!!!!!(エドと同じく反復横飛びで相手の狙いを予測しつつ見極め…右から抜けると見抜き、回り込んだ)

 

 

エドが声をあげる。

 

 

「しつけぇぞ!!」

 

 

「貴方こそ頑固すぎる。こんなに綺麗な美少女二人がお礼をさせてほしいと言っているのに…全く…」

 

 

「し、(しずく)!!」

 

 

「だってほのか…この人…物凄く頑固…」

 

 

雫と呼ばれた無表情な少女はやれやれと呆れつつ、ほのかと呼ばれた純粋そうな少女は慌てている。

 

 

(な、なんなんだこいつら…)

 

 

エドは少し呆れたような表情でそのやり取りを見ていた。

 

 

「とにかく…何かお礼させてほしい」

 

 

「わ、私からもお願いします!!」

 

 

雫とほのかと呼ばれる少女に頭を下げられるエド。

 

ここまで言われたらさすがのエドといえど……断るほど鬼ではなかった。

 

 

「わぁーったよ。少しだけだぞ」

 

 

するとエドの返事に二人は喜んだ。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

そして二人を連れてエドは行きつけの喫茶店の前にいた。

 

 

『喫茶 PINAKO』

 

 

この喫茶店は商店街の人通りの少ない路地にポツンとあるため、穴場スポットであった。

 

エドがドアを開けて先頭をきって入っていく。

 

少女達二人も後に続き、物珍しそうにキョロキョロ見ながら入っていく。

 

 

「雫……ここ知ってた?」

 

 

「ううん。私も初めて」

 

 

「そうだよね」

 

 

店の中は木造作りであり、落ち着いた雰囲気を醸し出していた。

 

まさに隠れた穴場という感じであった。

 

エドは店主と見られる女性に話しかける。

 

女性は眼鏡をかけた背の低い老婦人であった。

 

 

「よ!来たぜばっちゃん」

 

 

「おお。エドじゃないかい」

 

 

老婦人はコーヒーを作っている手を止めエドを見る。

 

そして後ろにいる少女達に気付く。

 

 

「あんたが一人じゃないとは…珍しいこともあるもんだね。それにしても…」

 

 

老婦人は少女二人とエドを見比べ……

 

 

「あんた……また縮んだのかい…。その女の子達と背の高さが変わらないどころか……負けてるじゃないかい」

 

 

「誰が小さいだ!このミニマムババァ!!」

 

 

「言ったね!ドチビ!!」

 

 

「うるせぇ!まめつぶババァ!!」

 

 

「マイクロチビ!!」

 

 

「ミジンコババァ!!」

 

 

二人の悪口はヒートアップする。

 

それを見ていられなくなった二人の少女は仲裁に入る。

 

 

「す、ストップストップです。二人とも落ち着いてください!」

 

 

「落ち着いて」

 

 

そして二人は我に返る。

 

 

「あぁ…あんたたち放っといて悪かったね。今、コーヒー入れるからどこか適当な所に座っとくれ。エド…あんたも何か飲むかい?」

 

 

「オレもコーヒーくれ。あとなんか軽くつまめるもの」

 

 

「あいよ」

 

 

そしてエドは適当な四人掛けの席に座る。

 

少女二人もエドの前に座った。

 

すると老婦人がコーヒーを三人分運んできた。

 

 

「ここに置いとくよ」

 

 

「あ、ありがとうございます」

 

 

「ありがとうございます」

 

 

少女二人がお礼を言う。

 

 

「ほれ…エド」

 

 

「サンキュ」

 

 

そして老婦人は仕事に戻っていった。

 

エドはコーヒーを一口飲むと少女達に話しかける。

 

 

「まぁ、まずは飲めよ。ここのコーヒーうまいんだ」

 

 

「はい」

 

 

「うん」

 

 

二人はコーヒーをソッと飲み、ホッと一息つく。

 

 

「おいしい」

 

 

「うん」

 

 

エドは二人の様子を見つつ、話しかけた。

 

 

「まずは…軽く自己紹介でもしとくか。オレはエドワード、エドワード・エルリックだ」

 

 

「えっと……私はほのか、光井ほのかです」

 

 

(しずく)……北山雫」

 

 

三人とも互いに自己紹介をしてから本題に入った。

 

 

「あの、エルリックさん!さっきは助けていただいてありがとうございました!本当に助かりました!!」

 

 

「ありがとう」

 

 

二人が頭を下げる。

それをエドは苦笑いしながら答えた。

 

 

「さっきも言ったろ。たまたま通りがかっただけだ。だからもう気にすんな。それとオレの事はエドワードでいい。あんまり名字で呼ばれ慣れてないんだよ」

 

 

エドはコーヒーを一口飲む。

 

 

すると無表情少女……北山雫がジッと見つめていることに気付く。

 

 

「なんだよ?えっと北山…だったか」

 

 

エドは日本人って名字が先なんだよなあ~と思いながら話を振る。

 

 

「私もあまり名字では呼ばれ慣れてないから雫でいい。それと…聞きたいことがあるんだけど聞いてもいい?」

 

 

「なんだよ?」

 

 

「エドワードさんは…『魔法師』なの?」

 

 

雫の質問にエドはピクリと反応する。

 

そして少し考えてから簡潔に答えた。

 

 

「まあな」

 

 

すると続いてエドの前にいるほのかが話しかけてきた。

 

 

「あの…エドワードさんは何歳なんですか?見たところ私達と歳は変わらなさそうですけど…」

 

 

「十五歳だ」

 

 

「そうなんですか!?私達も十五歳です!」

 

 

「同い年」

 

 

するとほのかが少し興奮したように…雫が無表情で話す。

 

エドは個性的な奴らだなと思いながら返事をする。

 

 

「だったら別にタメ口でいいぞ。敬語なんて疲れるだろ」

 

 

「えっと……う、うん。わ、分かったよ。じゃあ私もほのかって呼んで」

 

 

「おう、ほのか」

 

 

エドワードは特に照れることなくほのかの名前を呼ぶ。

 

こう見えて精神年齢百歳を超える男エドワード・エルリック。

 

この程度の場面など長い人生では何度もあった。

 

だが向かい側にいる純粋少女ほのかはそうではなかった。

 

男子と話すときでも基本的に名字で呼ばれ慣れているため、面と向かって名前を呼ばれたことは限り無く少ない。

 

その結果……

 

 

「ほのか…顔真っ赤」

 

 

ほのかは顔を真っ赤にさせ少し俯いた。

 

 

「じゃあエドワード…もうひとつ聞いてもいい?」

 

 

すると雫が新たに話を切り出す。

 

 

「なんだ?」

 

 

「エドワードがあの不良達を倒したときに使ってたのは……魔法なの?」

 

 

「雫……それはマナー違反じゃ!?」

 

 

「でもほのかも気にならない?」

 

 

「それは……気になる…けど」

 

 

エドは少し考える。

 

魔法師の魔法を詮索するのはこの世界ではマナー違反である。

 

だがエド自身…そこまで『錬金術』のことは秘密にするつもりはない。

 

魔法科高校にいけばどちらにしろ……詮索されることは予想できるからだ。

 

この世界には古式魔法というものが存在する。

 

古式魔法は一族の秘伝などで伝えられていることが多く、術式や能力など秘密にされていることが多い。

 

元々この世界でのエドワードの扱いは古式魔法『錬金術』を扱うドイツの没落貴族の末裔という()()である。

 

なので…説明する部分を間違えなければどうということはない。

 

そもそも『等価交換』という基本や法則、物質の理解をしなければ……『錬金術』は使うこともできないのだから。

 

 

「あれは…古式魔法の一種だ」

 

 

「「え?」」

 

 

二人はエドが答えるとは思っていなかったのか目をパチクリとさせる。

 

 

「古式魔法『錬金術』。オレはその魔法を扱う一族の末裔だ」

 

 

「「『錬金術』??」」

 

 

「ああ。『錬金術』は物質の構成元素や特性を理解し、物質を分解し、そして再構築する。オレはそれを実践しただけだ。……それよりオレも聞いていいか?」

 

 

「なに?」

 

 

「もしかしてお前らも……『魔法師』なのか?」

 

 

エドは気になっていたことを聞いた。エドが『錬金術』を使ったとき、二人は()()驚いたものの…それだけだったのだ。

 

エドは二人のリアクションの少なさから彼女達が『魔法師』ではないか?と疑っていた。

 

 

「はい」

 

 

「うん」

 

 

すると二人はサラリと答えた。

 

少し身構えていたエドは……肩透かしを食らったようなリアクションを取る。

 

二人はそんなエドのリアクションに気付くことなく…のほほんと話し続ける。

 

 

「すごく興味深かった。あんな魔法見たことない」

 

 

「すごかったよねぇ。こうやって手をパンって叩いたら、地面からバーンって出てきて」

 

 

「ほのか…なんだか子供っぽい」

 

 

「し、雫だってビックリしてたじゃない!!」

 

 

「私はほのかほど…はしゃいでないから」

 

 

そんな前の二人をみつつ、エドはガックリと項垂れる。

 

少し警戒していたのがバカらしくなってきていた。

 

 

「エドワード…」

 

 

「んあ?なんだ?」

 

 

すると雫が再び話しかけてくる。

 

 

「エドワードはどの学校に通ってるの?」

 

 

「あ、それ私も気になってた」

 

 

二人が興味津々といった感じで聞いてくる。

 

エドは少しだるそうに答えた。

 

 

「オレは学校にいってない。義務教育ならとっくに通信教育で終了してるからな。行くとしたら高校からだ」

 

 

「そ、そうなんだ。エ、エドワードは…どこの高校を考えてるの?」

 

 

するとほのかが少し顔を赤くさせながら聞いてくる。

 

エドの名前を呼ぶのに少し照れがあるようだ。

 

だがそんな乙女の変化には鈍い男エドワード・エルリック。

 

ほのかの変化には欠片も気付かず、普通に答える。

 

 

「確か……国立魔法大学付属第一高校だったか」

 

 

するとエドの返答にほのかは反応する。

 

 

「そ、そうなの!?わ、私達もそこを受けるつもりなんだよ!!」

 

 

「お、おお……そ、そうか」

 

 

エドは少し引きながらなんとか答える。

 

 

「丁度いいじゃないかエド」

 

 

そこに喫茶店PINAKOの店長兼オーナー、六兵留(ロクベル) ピナコがサンドイッチを持ってやってきた。

 

 

「どういう意味だよばっちゃん」

 

 

「あんたがこの店によく来るようになってから一ヶ月、あたしゃあんたの友達を一人たりとも見たことがないよ」

 

 

「うぐ……」

 

 

「いつもこの店に一人で来ては、魔法関係の小難しい本ばかり読んでるじゃないか」

 

 

「あれは勉強してんだよ!!」

 

 

「だったら尚更、この子達に友達になってもらいな。その年で友人の一人もいないんじゃ心配を通り越して不安になっちまうよ」

 

 

「だからって不便なことなんてなにもねぇっつーの!!」

 

 

「あんたたち……こいつの友達になってやってくんないかねぇ?こんなナリでもこの商店街じゃ皆、孫みたいに可愛がっててねぇ」

 

 

「シカトすんな!!」

 

 

エドとピナコのやり取りに慣れつつある雫とほのかは、笑顔で答えた。

 

 

「「もちろん/です!」」

 

 

二人の反応にピナコは満足そうに頷くとエドにニヤリと笑い掛けた。

 

 

「良かったねエド」

 

 

「!!!」

 

 

そこにエドは顔を赤くさせながらピナコの持ってきたサンドイッチをほおばるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「エドワード…アドレス交換しよう?」

 

 

「あ、ああ。分かったからそんなに前のめりになるな。顔が近い」

 

 

「あ、雫ずるい!エドワード私も交換しよう!!」

 

 

「だあー!分かったからそんなに前のめりになるんじゃねぇ!!顔が近いんだよお前ら!!」

 

 

こうしてエドはこの世界での初めての友人を作ったのだった。

 




エドワード……初めての友人を得るの巻。

とりあえずピナコばっちゃん出してみました。

だってイメージ的に喫茶店のマスターとか超似合いそうですやん(゜-゜)

次回はまた時間飛びます。

では、また(・∀・)ノ

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