コードギアス 皇国の再興   作:俺だよ俺

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色々と不満は出そうな気がするけれども・・・どうぞお手柔らかに


第14話 インド洋海戦

 

皇歴2017年5月30日

インド洋には数多くの国々の艦艇が集結していた。

天秤を巡る戦いはこの後も何度か繰り返されるがその中でも最大規模のものがインド洋海戦である。

日本皇国海軍旭日艦隊・紅玉艦隊・白銀艦隊。

皇国連合艦隊。戦艦6、正規空母7、護衛空母15、巡洋艦23他補助艦艇多数。

これに対して枢軸側はナチス第三帝国北海艦隊及び紅海艦隊、ユーロブリタニア海軍地中海艦隊、イタリア王国海軍紅海艦隊。

枢軸連合艦隊。戦艦10、正規空母12、護衛空母6、巡洋艦28、他補助艦艇多数。

 

 

 

 

ナチス第三帝国紅海艦隊旗艦及び連合艦隊旗艦ワイマール

ティルピッツ級戦艦ワイマールそれが独海軍大将ヴィルヘルム・ヨードル提督の旗艦である。そしてヨードル提督は連合艦隊の司令長官でもある。

ヨードルはワイマールの艦橋から枢軸連合艦隊の威容を眺めながら満足げに頷く。

「提督?いかがしましたか。」

参謀長のザワールに不思議そうに尋ねられる。

「ザワール君。戦艦10隻、巡洋艦28隻、空母に関しては若干少なくあるが艦載機数ではこちらが上。そう考えれば全てにおいて日本艦隊を上回っている。勝利は約束されたようなものだ。悦に浸っても仕方なかろう?あの日本武尊を海に沈める栄誉を得られるのだからな。」

 

「ヨードル提督。日本艦隊はよくよく奇策を弄するそうです。足元を掬われぬようあまり浮かれるのはどうかと思います。」

ヨードルとザワールの付き合いは長く、ザワールの歯に衣着せぬ物言いはヨードルも理解しており特に咎めるようなことはしない。だがヨードルは日本艦隊に負けるとは思っていない。ヨードルは並行する空母の甲板に視線を移す。

 

「我々には翼がある。ブリタニアのKMFの様に飛べない機体ではなくMAと言う空飛ぶ機体が…。」

 

視線の先には飛行ユニットマッフを装備したMAダインとゲバイ。そして水中用MAズワイの姿があった。

 

水中用MAズワイ。外殻装甲でフレームを完全に覆っている為、重装甲となっている。つま先に折りたたみ可能なフィンがあり、左手に大型のクローアームを装備しているこの機体はブリタニアのポートマンなど相手にならない強さであった。

ブリタニアとイタリアの空母から戦闘攻撃機が発進していく。

 

「ふむ、ではこちらも…。MA部隊および戦闘攻撃機隊は直ちに発艦!敵航空隊を叩く!」

 

 

枢軸連合艦隊は日本艦隊と激突する。

 

 

 

 

 

ユーロブリタニア海軍地中海艦隊旗艦戦艦グリュンデル

 

「航空戦!!有利!!」

観測員からの報告を受けて満足げに頷くユーロブリタニア海軍地中海艦隊司令ジェイコブ・サマヴェル海軍少将提督。制空権の奪い合いである航空戦闘は未だ継続しているがナチス第三帝国のMAやハウプト戦闘攻撃機によって有利に傾いて来ている。一部の攻撃機が敵艦に爆撃を食らわせたとの報告やMAによる敵艦上への強行戦闘が行われているとの報告も上がった。

 

「ポートマン隊はどうだ?」

サマヴィルの問いに参謀の一人が答える。

「敵の対潜防御は強力です。あまり良い結果は出ておりません。ただしドイツ海軍のMA

ズワイは何隻か駆逐艦級を沈めております。」

 

「水中用機の強化は今後の課題だな。」

 

サマヴィルは顎に手を当て僅かに思考した後。ミサイル射撃戦の開始を指示する。

 

「制空権は確保したと考えていいだろう。射撃戦に入るぞ!イレブンのミサイルは高性能だ油断はするなよ。」

「っは!」

 

枢軸連合艦隊前衛ナチス第三帝国北海艦隊のミサイル発射を皮切りにミサイルの撃ち合い合いが始まる。航空戦においても艦載機のミサイルがあったが日本艦隊の艦載機による迎撃によってその大半は防がれることになる。ミサイルの性能及び戦術においては東北戦争の頃より日本軍に分があり、その事は枢軸連合艦隊の首脳陣も理解していた。

 

 

 

 

白銀艦隊旗艦戦艦月読

 

「枢軸艦隊。噴進弾発射を確認!大石司令長官より新兵器の使用許可下りました!」

 

艦長業務をこなしつつ手にしたタブレットに大石長官の許可が下りていることを確認した参謀長のもえかは艦隊司令の桃園宮那子に伝える。

 

「電波妨害装置を起動。戦術情報処理装置を旭日艦隊・紅玉艦隊含む全艦の戦術情報伝達装置と接合!」

「接続完了しました。艦隊防空戦開始します!」

 

那子ともえかは通常の噴進弾発射機と噴進弾垂直発射機から迎撃ミサイルが発射され枢軸艦隊の発射した対艦ミサイルと艦載機の防空網を突破した敵艦載機をミサイルが迎撃して行く艦隊防空戦の様子を見守る。

 

「敵噴進弾7割の迎撃を確認。個艦防空戦を開始します。」

「近接防空戦の開始は各艦の艦長に一任するわ。」

「了解。各艦に伝達しました。」

 

すでに大半のミサイルを迎撃し、個艦防空戦続いて近接防空戦によってすべてのミサイルの迎撃に成功した。

白銀艦隊旗艦戦艦月読は高度な情報処理・射撃指揮装置を搭載したイージスシステム戦艦なのだ。

 

 

 

旭日艦隊旗艦超戦艦日本武尊

 

「敵噴進弾全て迎撃成功!」

 

原参謀長の言葉を聞いた大石は次々と反撃を命令する。

 

「よし、数ある脅威のうちの一つは退けた。こちらも対艦噴進弾を発射!噴進弾の扱いは皇国軍のお家芸であることを教えてやれ!」

「了解!対艦噴進弾発射します!」

「続いてロ号弾発射準備!敵MAが有効射撃圏内に入り次第迎撃開始。」

「了解!」

 

ここまでは順調に進んでいるが問題はここからだ。

 

 

 

白銀艦隊別働戦隊旗艦晴風

岬明乃。陽炎型護衛艦晴風艦長であり、現在は白銀艦隊の別働戦隊の戦隊長でもある。

 

「魚雷戦用意!イタリア艦隊へ魚雷を発射して足を止めるよ!なお、戦果確認は不要!」

「了解!」

 

「潜水艦隊の海江田中佐より連携準備整ったとのこと!」

 

「魚雷発射用意良し!」

「いくよ!全艦魚雷発射!!」

 

「そのまま取り舵いっぱい!敵艦隊から距離を取って!そのまま噴進弾での攻撃も実施する!」

 

 

 

イタリア海軍紅海艦隊旗艦リットリオ

エンリコ・マローニ少将率いる紅海艦隊は白銀艦隊別働戦隊の水雷攻撃を受けたが体勢を立て直す。

「敵小艦隊の攻撃で補助艦艇の多くがやられました!」

「おのれ!巡洋艦ガリウスとマルゼッテに何隻か護衛を付けてあの小艦隊を迎撃に行かせろ!」

 

 

旭日艦隊所属潜水艦隊指揮艦山波

 

「敵艦隊に穴が開いたぞ。魚雷発射用意は済んでいるな。なら、発射だ。優先目標は敵空母で戦艦はその次だ。撃て!」

 

江田四郎中佐は海軍潜水艦隊始まって以来の英才と呼ばれ旭日艦隊潜水艦部門の長として如何なくその才能を発揮した。

 

 

 

 

イタリア海軍紅海艦隊旗艦リットリオ

 

「空母アクィラ被弾!サン・ジョルジョ大破!駆逐艦シチリア、ルキオ、マルコーニ轟沈。巡洋艦ラズロー、ミルバ大破!魚雷多数、こちらに来ます」

 

「な、ぬわぁあ!?追撃に出した艦を呼び戻せ!」

 

「間に合いません!!あ、護衛空母エウローパ、ジュゼッペ被弾!」

 

「後退!後退!艦隊を後方へ!!」

 

イタリア艦隊は艦隊に甚大な被害を受けて後方へ下がる。

 

 

 

 

旭日艦隊旗艦超戦艦日本武尊

 

「まもなく、敵艦隊と砲戦距離に入ります!」

 

電測員より敵機接近の方を聞いた大石は今まで以上に深刻そうな顔つきに代わる。

 

「月読を本艦の後方へ!護衛各艦に空母を守る様に伝達!煙幕、電波妨害金属片、熱線放射欺瞞弾発射!」

 

「敵機接近!」

「全艦対空戦闘開始!!」

 

「迎撃、間に合いません!!護衛艦夕波・佐々波轟沈!!護衛艦朝霧大破!」

「っく、やはりMA相手は厳しいか!」

 

防空権を突破してきたMAはその高い旋回性能を持って器用に弾幕を躱す。無論命中して撃破することもあるがミサイルの様な追尾機能があるわけではないので絶対の迎撃とはならない。うえにそのミサイルも戦闘機以上にトリッキーな動きをするMAには対応しきれないところもある。とは言えミサイルの命中率は決して低いものではない。だが、その様な言い訳は今ここで戦っている者達にとっては何の慰めにもならない。

 

「敵水中機の接近を確認!」

 

水測員からも報告が上がる。

 

「対潜噴進弾を発射!並びに防護爆雷を投下!」

 

「防空護衛空母義昭と義氏、敵水中機が取り付きました!!」

「引きはがすように伝えろ!…やはり、MA・KMF優位は時代の流れか…。致し方なしだな。……ライラ皇女の身柄は確保した!全艦戦域より離脱せよ!殿は旭日艦隊が行う!」

 

「紅玉艦隊の川崎長官より通信!読み上げます!『キョクジツカンタイ モ ハクギンカンタイ モ コウコク ノ カナメ ナリ シンガリ ハ コウギョクカンタイ ガ ヒキウケル』なお、川崎長官より電信の受信装置に不調ありとのことです…。」

 

「この戦いで得られたものは小さくはないかもしれない。だが、失ったものが大きい事は間違いない。川崎長官…。総員敬礼!」

 

 

紅玉艦隊旗艦戦艦伊勢

 

川崎長官はここを自分の死地と決め艦橋要員に自分の秘蔵酒を解禁させて自分も茶碗に入った酒を一気に煽る。

そして、張り裂けんばかりの大声量で艦内放送を付けた状態で全乗組員を鼓舞する。

 

「空母とその護衛は旭日艦隊と白銀艦隊に付いて戦域より離脱せよ!残りの艦艇は本艦に続き敵艦隊を迎撃せよ!旭日艦隊と白銀艦隊を離脱させ皇国の命脈を永らえさせるのだ!」

 

 

 

 

ナチス第三帝国紅海艦隊旗艦及び連合艦隊旗艦ワイマール

 

「敵空母轟沈!敵艦隊後退していきます!」

電測員・水測員から次々と敵機敵艦の撃墜撃沈報告が上がってくる。それを聞いたヨードルはニヤリと顔をゆがめ悦に浸った。

 

「敵のミサイル攻撃で連合艦隊も被害を受けたが、敵艦隊はそれ以上だ。追撃戦に入るぞ!日本武尊を沈められそうにないのは残念だが大漁であることには違いない。」

 

ヨードルに対してザワールが横槍を入れる。

「イタリア艦隊はどうしますか再編に手間取っているようですが?」

 

「放っておけ!パスタ野郎が役に立ったことなど一度もなかったのだ!奴らには張りぼて以外には何も期待しておらん!追撃は実施する!」

 

「敵艦隊の一部が突出してきます。あれは紅玉艦隊でしょう。」

「旭日艦隊ではないのが本当に残念だが紅玉艦隊も十分な手柄だ。攻撃開始!」

 

紅玉艦隊と枢軸連合艦隊の間でミサイル射撃戦・砲射撃戦・艦載機による対艦戦闘が行われる。そして、戦場において偶然とは起こるものである。

 

「ぐわぁあ!」

 

艦橋付近に戦艦日向の砲弾が命中したのだ。

 

ザワールは横で倒れているヨーデルを助け起こすが意識を失っている。ザワールは他の参謀達に連合艦隊指揮権の移譲を命じてヨーデルに代わって紅海艦隊の指揮を執り始めた。

 

 

 

 

 

ナチス第三帝国海軍北海艦隊旗艦空母ゾーリンゲン

 

紅玉艦隊の艦艇の大半が轟沈し、連合艦隊の指揮権移譲を受けたカール・フォン・ローブ中将は追撃継続を命令しようとしたが、それは出来なかった。

中華連邦海軍の介入である。中華帝国の直轄艦隊を中心にインド軍区や他の連邦傘下国の艦艇が枢軸艦隊の側面を突く形で現れたのだ。

『こちらは中華連邦海軍連合艦隊である。貴艦隊は連邦領海の境界線上にある。これ以上の戦闘は我が国の安全保障上の問題で看過できない。よって神聖ブリタニア帝国・ナチス第三帝国・イタリア王国・日本皇国のすべての艦艇に対して速やかに離脱することを望むものである。この要請が聞き入れられない場合はこの海域にいるすべての艦艇を全て撃沈する。繰り返す…』

 

インド洋の公海での会戦であったがライラ皇女回収のための戦いでもあった今海戦は連邦領海を越えてすぐに発生した。その為、艦隊の動きによって連邦領海に侵入してしまったのだ。

 

「くそ!せっかくのチャンスを!だが仕方がない、本国の許可なく中華連邦を相手にする訳にはいかない。艦隊は戦域を離脱する!」

 

 

このインド洋海戦において日本艦隊は紅玉艦隊を失い旭日艦隊と白銀艦隊に少なくない被害を受けた。この戦いを受けて日本皇国はすでに開発に力を入れているKMF以外にもMAや航空戦力の充実に力を入れていくことになる。

 

 

 

ナチス第三帝国 ベルリン 総統官邸

 

「旭日艦隊を殲滅出来なかったことは残念だが、極東の黄色い猿ども自慢の艦隊の一つを海の藻屑に変えられたことと日本武尊と言った新鋭艦の多くに手傷を負わせたことは評価しよう。リッペ君、ゲーリング君。君達もよくやってくれた。おかげでインド洋の主導権は我が第三帝国のものとなるだろう。今回の功績を持って空軍も海軍も目を掛けてやらねばならんな。よろしく頼むぞ二人とも、今後の活躍を期待している。」

 

「「ハイル・ヒットラー。」」

「ありがとうございます閣下空軍は閣下の為に鋭意活躍して行くことをお約束します。」

「海軍も同様です。」

ヒトラーは空海軍の長官二人から視線を移し陸軍長官の方に視線を向ける。

「ところでルーデンドルフ君。陸軍からは最近はあまりそう言った嬉しい話を聞かなくなったな。陸軍はどうなんだい?」

 

「申し訳ありません閣下。マジノ線、アフリカ戦線ではフランスをはじめとする抵抗勢力が強硬に反抗を続けており膠着状態となっております。ですが、マジノ線はオランダ戦線を破りましたのでもう間もなく吉報をお届けできるかと…」

「そうかね。それなら良いのだ。」

 

アフリカや中東ではEU諸国やその他の国が頑迷に抵抗を続けているが、欧州においては敵対する存在はほぼフランスとベルギー。そして瓦解中のオランダだけと言ってよい状況である。北欧はスカンジナビア連合王国があるが同国は完全に領土内に引きこもり中立を宣言した。無論、手を出してくる様子はない。また、対ロシアの戦線も戦線の一翼をユーロブリタニアや他の枢軸国が担うことでかなりの余裕を残している。ヒトラーの欧州制覇の野望は目前であった。

 

 

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