コードギアス 皇国の再興 作:俺だよ俺
皇歴2017年12月1日 筑紫州長崎県佐世保港
枢軸連合諸国の大洋州進出やロシアのバグラチオン作戦の補完作戦であるベーリング海をめぐる海戦への支援などの諸々の理由で、動きを縛られることとなった。今まで活発に動いていた旭日艦隊・高杉艦隊・坂本艦隊・オランダ亡命艦隊はそれぞれの作戦遂行のために、持ち場を離れられなくなる。
その為、琉球以南の地域への派兵のために海軍力の増強を決定。
新艦隊の創設される事となる。この新艦隊の司令長官には沿岸防備局局長宗谷真霜の就任がすでに決定しており。戦時特例として海軍少将として任官することが決定している。
新艦隊の名称は、本国の守備艦隊として再々編成された紅玉艦隊と対になる蒼玉艦隊の名を与えられた。
なお、紅玉艦隊を吸収していた白銀艦隊でも艦隊の再編が行われた。なお、伊豆及び小笠原奪還任務艦隊の増援艦を除く基幹艦は白銀艦隊所属となる。
蒼玉艦隊・白銀艦隊・紅玉艦隊の所属艦艇は以下の通りである。
蒼玉艦隊
イージスシステム巡洋艦艦底津綿津見・中津綿津見・上津綿津見、航空母艦持国天・天城・葛城、軽航空母艦冲鷹、ミサイル航空巡洋艦蒼空・碧空、防空巡洋艦香椎・橿原、護衛艦30隻、沿岸戦闘艦10隻
白銀艦隊
イージスシステム戦艦月読、航空母艦天日鷲、防空軽航空母艦秋津州、軽航空母艦鷲鳳・瑞穂、練習軽航空母艦鳳翔、ミサイル航空巡洋艦 銀河・天空、防空巡洋艦大淀・仁淀・香取・鹿島、護衛艦30隻
紅玉艦隊
正規空母雲龍、軽航空母艦黒鷹・白鷹、ミサイル巡洋艦十勝、防空巡洋艦宇多・宇治、護衛艦15隻、沿岸戦闘艦30隻、武装強化型徴用大型巡視船5隻
蒼玉・白銀艦隊に随行する上陸用舟艇母艦神州丸・秋津島・あきつ丸、徴用フェリーさつま。
沖縄本島を中心とした琉球地域の解放を念頭に置いた解放艦隊。旗頭となるのは日本皇国海軍の超戦艦日本武尊、戦略空母建御雷、戦略空母建御名方に並ぶイージス戦艦月読。白銀艦隊はブラックリベリオン或いは日本本土解放戦の時点で、紅玉艦隊を吸収した状態にあったが、日本本土完全回復前後で各地の官民問わない造船施設をフル稼働して損傷艦船の改修、沿岸防護局の艦船の改造、新造艦の建造が行われた。その結果白銀艦隊の拡充再編と紅玉艦隊の再編が叶ったのである。
新設もしくは再編された艦隊のうち二つ、白銀艦隊と蒼玉艦隊は琉球解放の連合艦隊を編成、これを第二航空機動艦隊と呼称。第二航空機動艦隊は進軍を開始した。
第二航空機動艦隊はブリタニアの戦力がほぼ残されていない吐噶喇列島、奄美群島を解放。
艦隊は沖縄諸島の解放作戦を展開。
「上陸部隊、無事上陸を開始しました。」
桃園宮那子司令官と副官知名もえかは、その様子を淡々と見届けていた。
「援軍の爆撃機隊が向かっているとのことですが、想定より制圧が進んでおりますがどうされますか?爆撃を中止させますか?」
「いいえ、降伏を拒否した海上堡塁や無人島拠点を爆撃させなさい。本艦隊は琉球解放後、さらに南下します。」
2つの艦隊の援護射撃を受けて沖縄本島の辺戸岬と喜屋武岬、荒岬へ上陸。旧エリア11の駐屯部隊の主力であるサザーランドやグロースターはおろか、グラスゴーすらまともにいない琉球諸島の敵軍はさしたる抵抗なく制圧されていく。
「船坂中尉の海軍機兵隊より、本島内の陸上戦力は完全に沈黙したと報告が上がってきました。」
「大本営へ、治安維持部隊を残して本艦隊は南下を開始する旨を伝えなさい。」
「了解しました。」
琉球解放作戦は数日間で完遂され、捕虜は市内のホテルや倉庫に監禁されたのであった。
一定数の治安維持の戦力を琉球地域に配置した艦隊は、南下を開始した。
遂に、皇国軍による南洋アジア解放の本格的な一手が打たれたのであった。
皇歴2017年12月8日 関東州東京都千代田区 中央合同仮庁舎
琉球解放がなされたその日の夜。
大高首相は、一般には公表していなかった南洋諸国解放についての臨時記者会見を開く。
敵対国を除く海外メディアも多く集まっており、この行動がいかに注目されたかが解るものであった。
「閣下!大東新聞の中山です。この度の白銀艦隊と蒼玉艦隊の南下は南洋諸国の要請に応えたものなのでしょうか!一部では日本領土の完全回復を持ってブリタニアとの交渉のテーブルに着くべきであるとの声もありますが?」
記者の質問に大高はマイクを寄せて答える。
「はい。私、大高弥三郎は陛下よりお預かりしている統帥権を持って、白銀・蒼玉の両艦隊に対して南洋諸国の解放を命じました。確かに、現状を持ってブリタニアとの外交交渉による解決をと言う意見があるのは事実です。ですが、国民の皆様には今一度思い出して頂きたい。東京決戦の時、彼らの決起なくして我々の勝利はあったのかを・・・。もしあの時、決起が起こらずエリア10・・・南洋からブリタニアの増援が到着したとしたら、果たして勝てたのであろうかと・・・。」
大高の言葉に記者たちは、僅かに静まり返る。
もし、あの時・・・皇国が、黒の騎士団が負けていたらと想像して・・・。
「ブリタニアによって7年以上もの間、辛酸を舐めさせられてきた我々が同じ苦しみを共有する者たちを見捨てると言うことは、非情と言うもの。そして、罷りなりにも彼らには借りを作ったのは事実。それを見捨てると言うのは厚顔無恥と言えるのではないでしょうか?皇国の隣に立って戦おうとしている者たちがいる。それを見捨てると言う愚は犯すべきではないと考える次第であります。」
先ほどとは違う記者が質問を投げかける。
「閣下、軍産新聞の北見です。南洋諸国の独立戦争には、すでに中華連邦の東南アジア加盟国が参戦していますが?彼らとの共闘も視野に入っているのですか?同盟や連合も視野に入っているのでしょうか?」
「もちろん彼らとの共闘は織り込み済みです。政治的な話はこの場では避けさせていただきます。」
大高に食い下がる様に別の記者が問いかける。
「アフリカーナニュースのゲリー・グーセンです!閣下!オランダの旧蘭印軍は皇国との共闘体制を築き上げました!オランダを通じてEUやアフリカ諸国と対枢軸連合の創設の噂を耳にします。南洋の解放はアジアにおける対枢軸連合の布石なのではありませんか!それに、亡国の艦船が仏蘭共同統治領セイロンに集結しているのは」
「会見を終了します!」
大高はここで沈黙し、司会進行をしていた秘書の三浦藍佳が会見終了を宣言する。
皇歴2017年12月9日 10:32 白銀・蒼玉連合艦隊
第二航空機動艦隊がエリア10フィリピンに来援。
ありとあらゆるところで民衆やレジスタンスが決起し、東南アジアの諸国が参戦していたエリア10の戦況は、すでにこちらに傾いていた。
南シナ海において台湾軍区行政長官馬駒辺、同軍区軍司令官宇羅玩、南京軍区司令官劉金星らが本国のブリタニア側としての介入に反対し、先送りされる。
「司令、コレヒトドール島の決起軍司令官より通信です。」
「開いて。」
那子はもえかから通信が届いたことを聞き回線を開くように言う。
「回線開きます。」
『桃園宮閣下。こちら、フィリピン陸軍所属ロニー・ブレスコ中佐であります!日本軍の上陸に合わせて要塞の沿岸砲にて援護します。』
「了解しました。上陸指揮は蒼玉艦隊の宗谷真霜少将にお願いしましょう。」
「わかりました。蒼玉艦隊に揚陸艦預けますね。」
宗谷真霜は沿岸防備局局長であったが、沿岸防備局の軍組織への組み込みによって海軍少将階級が与えられた。南洋解放の功績を持って中将昇進も内定済みであった。
また、桃園宮那子や知名もえかも、ある種の学生階級であった准階級が外れ晴れて少将と中佐として任官していた。
「では、白銀艦隊は・・・。」
「南沙へ向かうわ。そこで友軍と合流してスル海、セレベス海のエリア10残存艦隊を叩くわ。」
皇歴2017年12月9日 10:41 フィリピン コレヒトドール島要塞
「駆潜艇や魚雷艇、残っている艦艇に歩兵を全て載せろ!皇国軍と共闘しマニラを解放する!」
ブレスコ中佐に急かされるように、要塞の兵達は戦闘艇のある島の港へと駆け出して行った。
皇歴2017年12月9日 11:52 旧フィリピン共和国
宗谷真霜少将の指揮の下、コレヒトドール島要塞を通過していく水雷電や揚陸艦艇。
また、日本艦隊来援の報告を契機に離島で燻っていた旧軍部隊がルソン島やヴィサヤ諸島の主要な島々に上陸を開始。
揚陸艦艇から上陸を果たすKMF震電や雷電、17式砲戦車などの大小の戦闘車両。
民衆の暴動を抑えきれないエリア10ブリタニア軍は、バターン半島やマニラ湾の大半に上陸を許し次々と拠点を陥落させられていった。
皇歴2017年12月9日 旧フィリピン共和国首都マニラ
フィリピン共和国首都マニラを中心とした首都圏は解放された。
ケソンメモリアルサークルに掛けられていたブリタニア国旗の幕は、引き摺り降ろされ民衆によって火が放たれていた。マカティ市を占有していたブリタニア富裕層の多くは避難していたが、取り残されたもの達の運命は・・・説明不要であろう。
首都圏地域を解放したことで現地レジスタンスや義勇軍は活気付き、各地で勝利を収める。
3日後には日本皇国軍やピースマークやグルカ傭兵軍を中心とした義勇軍の活躍もありフィリピン全域の解放が為された。
そしてマラカニアン宮殿、ブリタニア総督府として使用されていた旧フィリピン大統領官邸は再び正統なる主を迎え入れることとなる。
「国民諸君!!共和国再興は成った!!我々の!!フィリピンの勝利だ!!だが、これで終わりではない!!次はアジアの同胞を救いに行くのだ!!!」
「「「「「わぁああああああああああああ!!!」」」」」
フィリピン独立諸派と皇国軍に奉じられたホセ・ドテルレル元大統領は、臨時政府大統領に就任。国民の歓声と共にフィリピン共和国の再興を宣言したのであった。
皇歴2017年12月12日
3日前のフィリピン独立宣言と日本軍上陸を契機にフィリピンはルソン島、ヴィサヤ諸島、ミンダナオ島がこの3日間でフィリピン臨時政府軍によって奪還されてしまった。
そして、日本軍、フィリピン臨時政府軍は戦力をインドネシアに投入する動きを見せていた。もはや、インドネシアの独立も避けられないものとなった。
そしてこの日、日本皇国軍の白銀・蒼玉艦隊からなる解放艦隊とフィリピン臨時政府の派遣部隊がカリマンタン島とスラウェシ島を急襲。スラウェシ島での抵抗は続いているが、ブルネイ軍や現地レジスタンスのが優勢だったカリマンタン島はブリタニアより解放されるに至った。
皇歴2017年12月12日14:00 インドネシア・リアウ諸島 第二航空機動艦隊旗艦月読
「友軍との会合ポイントを確認。艦船を照会中です。」
もえかの言葉に、那子は特に返事をすることなく照会が終わるのを待った。
「タイ王国海軍旗艦空母チャクリ・ナルエベトを確認。タイ王国海軍以外にシンガポール・マレーシア、ベトナム、カンボジアの艦船も確認できます。」
「東南アジア諸国も遂に重い腰を本気で上げたって事ね。」
リアウ諸島にはすでに東南アジア諸国の空母から魚雷艇までの多種多様な海軍艦艇が集結していた。