コードギアス 皇国の再興   作:俺だよ俺

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第47話 欧州の末路

2017年10月 欧州 

 

ユーロブリタニア内部で起こった内部紛争において、反乱勢力が過半を掌握しEUを飲み込もうと動き出した。対するEUも空中分解と言ってもいい程に統制が取れない状況に陥っていた。

この事態を嬉々として待ち望んでいた存在がいた。

ナチス第三帝国。

このブリタニアの同盟国はキングスレイを通じてブリタニア本国と取引し、ナチス第三帝国は欧州掌握に動く。

つい先ごろまで静観していたイタリア軍はムッソリーニにの命を受けアルプス越えを敢行、スペインでもピレネー山脈にてスペイン軍と戦端が開かれていた。

ユーロブリタニアの動きを静観していたナチスドイツ軍もマジノライン沿いをユーロブリタニアに丸投げする形でベルギーへ電撃的に侵攻、オランダ亡命陸軍他亡命政権軍およびベルギー軍はリール要塞を捨て、フランス領へ逃げ込み始めていた。

 

レイラ・マルカルの演説がフランス市街地で流れる一方で、英国海軍長官グリーン・ワイアット大将の指示を受けた。ステファン・ヘボン少将率いる艦隊がドイツ海軍を警戒しドーバー海峡の封鎖に動き出した。これはフランス海軍と協調した動きである。

 

ユーロ・ブリタニア軍は精鋭兵力の大半をヴァイスボルフ城に注ぎ込んでいた。精鋭でない部隊もどこかしらの前線に配備されていた。

シン・ヒュウガ・シャイングに掌握されたユーロ・ブリタニアであったがその幕切れは意外にもあっけなかった。

ナチスドイツを始めたとした同盟国軍に後ろから撃たれたのであった。

ブリタニア皇帝の同盟者を謳うう第三帝国総統ハインリッヒ・ヒトラーはシン・ヒュウガ・シャイングをブリタニア皇帝の敵と断定し、ブリタニア本国に変わり収拾を付けると言った建前のもとユーロ・ブリタニア軍を攻撃したのだ。

EUと枢軸に攻撃されたユーロ・ブリタニアはひとたまりもなかったのであった。

 

 

また、ブライスガウの帰還に沸き立つユーロピアの市民の心を砕く一撃が、ドイツ・マグデブルグ北東のヒラースレーベンから放たれようとしていた。

 

ヒラースレーベンの砲台司令官、リヒャルト・ストーシ武装親衛隊中将はヒトラー総統からの勅命を受ける。

 

「準備は万全であります!総統閣下!」

『ゲルマン砲及び80㎝ヒトラー砲は、余の誇りとするところでもある。その威力を余の足元でいつまでも民主主義の世迷いごとに傾倒するフランス人どもに、教え込んでやるが良い。』

 

「ハイル・ヒットラー!」

 

これより数週間、この陣地より昼夜を問わずこの陣地より砲撃が放たれることになる。

この攻撃によりフランスの60%の都市は壊滅することになる。

 

「80㎝ゲルマン砲!80㎝ヒトラー砲!全問発射位置へ!」

 

電磁投射式超重砲であるこれらの列車砲は、世界最大級の代物と言えた。

警報が鳴り響く。

 

「発射要員以外は退避せよ。消化班は待機。」

「発砲同調回路修正差0,25秒!総員退避完了!防火窓閉鎖確認!」

 

準備完了の報告を受けたストーシ中将は命令を下す。

 

「全門一斉発射!」

 

ゲルマン砲台より放たれた砲弾は花の都パリを直撃した。

中腹から折れるエッフェル塔、砕け散る凱旋門、無慈悲な砲撃がパリの街並みを吹き飛ばした。

スマイラスがクーデターを起こしフランスを掌握した直後の事であった。

 

「観測班より報告!パリの被害甚大!」

 

「よし!第二射より各砲に割り当てられた目標に向けて自由射撃!!」

 

その後の出来事は散文的であり、若干の曖昧さを必要とした。

ナチス第三帝国は欧州の完全掌握に動いた。

 

フランスは本土を掌握したスマイラスと植民地を掌握したド・ゴールで割れた。レイノー首相は完全にその権威を失墜させた。一方でEUの主導権は英国のチャーチルと、フランスのド・ゴールで争われたが結局平行線で、オランダのヴィルヘルミナ女王が議長に就任する形で収まった。

ちなみにフランス本土の運命だが、前線のEU軍とユーロ・ブリタニア文字通りを吹き飛ばしたナチス・ドイツに加えイタリアとスペインにも攻め込まれたフランスは、一時スマイラスが掌握したのだが、フィリッポ・ペタン元帥が首班となった臨時政権により中部・南部フランスはナチスドイツに降伏し、以後ヴィシー・フランスとして傀儡となった。

英国の支援を受けて抵抗を続けた北部フランスであったが、3国を相手に1国に劣る地方規模では到底太刀打ちできず降伏。北部に停泊する仏海軍及び亡命海軍の多くは脱出し英海軍と合流。陸軍の一部もこれに同行した。

 

サンクトペテルブルクのユーロ・ブリタニアはナチス・ドイツ軍とブリタニア本国の討伐軍によって殲滅されることとなった。ウラル以北にいたロシア軍とワルシャワ条約機構軍も攻勢に出たが大きな変化はなかった。この騒乱でナチスドイツは枢軸軍内での権勢をさらに強めることとなった。また、ユーロ・ブリタニアの各騎士団もシン・ヒュウガ・シャイングの騒乱やその後の討伐で壊滅した。

 

そして、この騒乱で一躍時の人となったwZERO部隊とその司令官レイラ・ブライスガウであったが彼女たちのその後は非常に不透明だ。スマイラスの声明通り死亡したとする意見もあれば、英国かド・ゴールの自由フランスの庇護下にあり現在表に出ていないのは療養中とする意見。トンデモ仮説の域を出ないが日本の潜水艦で脱出し日本に保護されたとするものもある。根拠として、wZERO部隊に日本高官との接点があったというフランス人捕虜の証言がある。とは言ってもこれを挙げてしまうと傭兵になっただとか現地レジスタンスに加わっただとか根拠不明の物もたくさんあるのでこれ以上の言及は避けるものとする。

 

 

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