コードギアス 皇国の再興   作:俺だよ俺

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第60話 第三帝国の脅威・アースクリーン作戦

皇歴2018年10月18日 中華連邦 洛陽 朱禁城

 

かなりの勇み足で進められた中華連邦本国清王朝の天子蒋麗華と救国の英雄黎星刻の挙式。

天子蒋麗華と黎星刻は勿論の事、馬駒辺他閣僚や敵対関係の北洋軍閥を除くすべての軍閥の長もしくはその代理が参列し、独立もしくは高度な自治が約束された少数民族指導者たちに連邦加盟国の国家元首ならびにその代理、日露からは神楽耶とリュミドラの二人の女帝と西郷南洲副首相とミハエル・ゴルチョバチョフ副大統領が出席した。

 

天子蒋麗華と黎星刻は如何にもな中華的装飾が施されたオープンカーから手を振り国民達に希望を与えた。

 

各国の大使館(ブリタニアは接収。)経由で派遣された式典装備の各国KMFが祝砲を上げて祝福の意を示し、朱禁城まえでも式典装備の鋼髏が出迎えた。

 

国民向けの式典も終わり、朱禁城内で祝賀の儀が執り行われようとしていた時であった。

 

宇羅玩台湾軍区司令官から中華連邦本国陸軍の長官に大抜擢を受けた宇羅玩准将改め大将が秘書からメモを受け取ると顔色が真っ青に変わる。急ぎ足で馬駒辺の下に行き耳打ちする。すると馬駒辺は上座に座る天子と黎星刻に手早く状況を説明すると、元首級来客たちの方を向き式典司会者からマイクを奪い少しばかり大きめの声量で告げた。

 

「祝賀の儀を続けたいところではありますが、非常に重大な事態が発生したことをお知らせします。先ほど、ナチス第三帝国がインド軍区もといインド独立準備政府領域内への侵攻が確認されました。また、ロシアのウラル方面でも陽動とみられる軍事行動があったようです。さらに強調させて頂けますればインドに侵攻したナチス軍は非常に残虐な新兵器を前線に投入した様で・・・今、映像がつながりましたのでモニターに流します。」

 

馬駒辺の合図で祝賀映像が流れる予定だったモニターにインドの様子が流される。

インドの首相ネルーは驚愕と共に叫んだ。

 

「なんだ!あの、頭おかしい陸上戦艦は!?」

 

陸上走行用に前後に巨大なタイヤを装備した戦艦と類似型の巡洋艦が市街地をその巨大な質量で蹂躙している姿が映し出されていた。多数の住民を虐殺していることはすぐにでも想像がついた。

 

「我々は可及的速やかに対処しなければなりません。中華連邦の盟主国として加盟各国及び同盟国に対してこの場を臨時対策議会としてよろしいでしょうか。」

 

馬駒辺は形式的に反対者がいないことを確認するとすぐに話を進めた。

 

「では、連邦法の軍事項目に則り連邦軍の編成を提案し、同時に同盟各国への援軍要請及び支援要請の打診を提案します。」

 

その後、枢軸軍は中央アジア方面からも侵攻を開始し近々のうちに中華連邦本国とも接敵した。

また北洋軍閥はこれに合流し、これに匿われていたシュナイゼルらブリタニア勢は脱出した。また、大宦官寄りで派遣された元首代理も実権がない人間だった朝鮮人民共和国もこれに呼応し反枢軸各国に宣戦を布告し枢軸に加盟した。元首代理はその場で亡命を希望した。

 

ナチス第三帝国は膠着していたウラル戦線での戦闘を活発化させ、新たに中央アジアとインドに戦端を開いた。また、ドーバー海峡を越えスコットランドに上陸する動きを見せていた。

 

 

皇歴2018年10月18日 インド~パキスタン国境 ナチス第三帝国軍

 

タール砂漠のインド軍区軍を突破したナチス第三帝国軍は州都ジャイプルを蹂躙していく。

ジャンタル・マンタルやアンベール城と言った世界遺産も容赦なくその巨大なタイヤで轢き潰す。人々の生活する家々も、そこで暮らす人々も惨たらしく轢殺される。

 

この信じられない光景を、本国より派遣されたワルター・G・F・マイントイフェル参謀総長。彼は前任のヒンデンブルクを追い落して今の地位に付いたヒトラーの新貴族派閥の人物であった。

マイントイフェルは陸上戦艦の艦橋から見える破壊される街を見て愉悦に浸っているかのようにニヤリと嗤っていた。

その横で指示を出している艦長は不愉快そうに眉をひそめた。

 

「マイントイフェル参謀総長、ここまでやる必要があったのでしょうか。」

「あたりまえだろう。ヒトラー総統は増えすぎた人口を改善するために劣等種の排除を始めたのだ。総統閣下のお考えに異を唱えるおつもりか?」

「・・・いえ。」

「では、進撃を続けたまえ。」

 

アドラステア級陸上戦艦、陸上走行用に前後に巨大なタイヤを装備した戦艦で大型のビーム砲を連装8基、小型のビーム砲を3連装1基、連装2基(艦首下方と艦橋後部に各1基)、対空機銃を単装35基搭載している。その傍で陸上巡洋艦リシテアも多数追従している。

 

この狂気的な艦隊はナチス第三帝国のハインリッヒ・フォン・ヒトラー総統に傾倒するナチ党の圧倒的な支持を持って建造され、彼らの劣等民族根絶思想を物理的に体現した様な悍ましい艦隊であった。

 

この艦隊の主力として投入されたのは第六世代機にあたる新型メタルアーマー(MA)とサブフライトシステム(SFS)。MAゲドラフとブルッケング、SFSアインラッド(格闘用カッターを内蔵したツインラッドもある。)である。

 

また、MAとしては異色なバイク形態のガリクソン、ガンツァーとドーラと言う機体の合体機であるガンドーラが投入された轢殺艦隊であった。さらには、MAの空戦能力を向上させたFA(フォルグアーマー)シュワルグが投入されインド軍含む中華連邦空軍を圧倒し始めていた。

 

「全軍、進軍の手を緩めるな。イク少佐のガッダール隊に先行させろ!総統閣下のアースクリーン作戦を完遂するのだ!!」

 

 

 

 

皇歴2018年10月19日 中央アジア~中華連邦本国 

 

ナチス第三帝国のインド侵攻に乗じて中央アジアの枢軸同盟軍が侵攻を開始した。

中華連邦本国の内戦を静観していた彼らだったが、ナチス第三帝国のインド侵攻、神聖ブリタニア帝国からの要請と条件が重なり、今まで枢軸同盟の賑やかし程度の存在だったルーマニア、ハンガリー、ブルガリア、ポルトガルと言った国々が枢軸同盟有力国のイタリアを焚きつけて中央アジアの占領地から枢軸同盟諸国軍が中華連邦へ進軍したのだ。

当初はナチス第三帝国が主導しようとしたが、大宦官派の旧中華連邦軍やシュナイゼル救出のためのブリタニア軍もいるのでイタリア軍他の枢軸諸国軍でも問題ないとヒトラーが判断したと言う経緯もある。ナチス第三帝国とパイプを持つギネヴィア第一皇女が中央アジア方面軍の中核をナチス第三帝国と勘違いしていたのは誤差の範囲と言えよう。

 

 

枢軸中央アジア方面軍の旗艦であるイタリア軍のビグ・ダブデはイタリア軍のダブデ級陸上戦艦を大型化した陸上戦艦であり、第三帝国からライセンスを得て自国生産されたイタリア産のゲバイやダインが満載されていた。枢軸有力国で人型兵器開発に出遅れたイタリアはナチス第三帝国や神聖ブリタニア帝国からMAやKMFのライセンスを取得してゲバイやグラスゴーを生産していた。イタリア独自の兵器はマゼラ系戦車であり、アタックと呼ばれる無反動砲を主砲とする主力戦車、フタックと呼ばれる対空戦車、ベルファーと呼ばれる自走迫撃砲戦車、アインと呼ばれる空挺戦車がある。また、航続距離等に問題のあるドップ戦闘機(改やⅡも存在し若干の改善はみられる。)も存在する。

 

「ふむ、中央アジアの中華連邦は弱卒だな。それに最初に踏み込む中華連邦本国領は北洋軍閥の友軍支配地域・・・容易かろうさ。」

 

ビグ・ダブデの艦橋から中華連邦から脱出して来た神聖ブリタニア帝国のシュナイゼル皇子が乗る浮遊航空艦アヴァロンが艦隊の横を通過して行く様子を見ながら、アルベオ・ピピニーデン大佐は革張りの司令官用の席に座って足を組んだ。

 

「このまま、我がイタリア軍は中衛を務める。シュナイゼル殿下の心遣いのブリタニア軍はお客様だ。後衛か後詰に回せ。」

「前衛はいかがしますか。」

 

副官の問いにピピニーデンは少し考える仕草をしてから。

 

「他の同盟諸国の軍を充ててやれ。彼らにも少しは花を持たせてやらねば、可哀そうだろう?」

 

 

 

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