多分これが一番…   作:ひろっさん

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8/16 なんか投稿の日付間違えてたのに気付いたけどまあいいや。やっと誤字報告の使い方に気付いた。なんてアホなんだ俺。


時間圧縮より『無』へ

アルティミシアの『時間圧縮』に伴い、テレサは未来と過去と現在がごちゃ混ぜになった空間を漂う。

 

「第一目標:自己の維持とメンバーの集結」

 

クレアが2年がかりで作り上げた補助スーツと、魔女の力、アルティミシアの『時間圧縮』の術式。

それらはテレサの技術を新たなステージへと押し上げた。

 

「“口寄せ”『TNK(たんく)』」

 

まず、戦車を召喚。

その運転席に滑り込み、操作を始める。

 

なぜか出現した道路の壁にぶつけながら加速。

速度が溜まり過ぎて空を飛び始めた。

 

『時間圧縮』の空間の中を、超スピードで飛び回りながら、未来に存在するアルティミシアではない魔女を跳ね飛ばし、それと戦っていたキスティス、スコール、サイファーを拾い上げる。

 

「エルオーネは!?」「まま先生が見つからねえ!」

 

接触が早過ぎたらしく、まだ見つけていないようだ。

 

「“口寄せ”『ミニタツマキ』、“口寄せ”『へいたくしー、イデアさん1人お願い』」

「ニャニャーン!」

 

どこかで風の吹く音がして、さらに2足歩行の猫が召喚され、どこかに消えて行った。

 

「また一段とフリーダムになったわね」

 

条件は同じはずのキスティスが呆れる。

 

ちなみに、キスティスにもクレアが開発した補助スーツは贈られていた。

大人びたプロポーションの彼女が着用していると、同性異性問わずにかなり目のやり場に困るため、その上から赤いコートを着ている。

 

「きゃっ!?」

 

間もなくエルオーネが吹っ飛んできて、スコールが抜群の反射神経でそれを受け止めた。

 

「あら、まあ……」

 

次に困り顔のイデアが、粗末な台車に乗せられ、二足歩行の猫に曳かれて登場。

 

「めっけー!」「ホンマにおったぁ!?」

 

そうこうしていると、セルフィとクレアが駆けつけてきた。

どうやらセルフィが持ち前の勘でここに辿り着いたらしい。

 

「まさか、私が一番最後になったのか……」

 

最後に魔女アルティミシア。

赤と黒のドレスという派手な格好だが、背中の黒い翼はない。

準備している暇もなかったのだろうか。

 

「みんな、準備はいいな?」

 

スコールが声をかけると、皆が頷く。

 

「テレサ、頼む」

「うい」

 

テレサは儀式を始めた。

 

「“『無』を取得”」

 

 

 

エクスデスは目を見張った。

別世界への扉を開く儀式場を封印している最中、突然ひとりでに『無』のエネルギーが注入され、儀式が始まったのである。

 

「馬鹿な、別世界の『無』を操るだと……!」

 

慌ててエクスデスも『無』を操作し、『次元の穴』を閉じようとする。

 

その結果、過剰に『無』のエネルギーが集中した空間ができ、余計に世界線が不安定化、『黒い靄』が発生した。

 

「なっ、しまった……!」

 

エクスデスは自分の失策に気付く。

 

この黒い靄の正体は、空間の裂け目である。

あまりに強大な『無』のエネルギーが集中したことによって、空間が耐え切れなくなり、裂け始めているのだ。

それが無数の細かいヒビとなって目に見えるため、見た目には黒い靄に見えていた。

 

元々、『次元の穴』を開くのに『無』のエネルギーが必要だったのも、空間を引き裂くのに『無』という強大なエネルギー源を必要としたからである。

それによって発生した空間の裂け目を広げ、別世界への通り道を作り出し、維持するのがこの儀式の仕組みだった。

 

だからこそ、エクスデスは知らなかった。

別世界側にも『黒い靄』が発生していたことを。

 

当初、テレサはそれが『無』であると勘違いしていた。

しかし、何度も実験と研究、検証を行う内に、『レビテト』を12回重ねると、似たような黒い靄が、ほんの少し、一瞬だけ発生することを突き止めた。

 

それを発見したのは、1年前のことである。

ルールーの卒業前に『レビテト』のデータがほとんどないという話をし、ルールーが正規の『赤魔法』、同種合成で『レビテト』を12回重ねる実験を行ったのだ。

その時に、まるで『グラビデ』のような重力の歪みが発生した。

同じ地属性の『クェイク』では発生しなかったため、モンスターに使用するなどして何度か実験し、ルールーの卒業後、ヤマザキがその性質を表にまとめた。

すると、『青魔法』の中の『デジョネーター』に近い性質があるということが分かった。

 

そこで、テレサは記憶の中で何度も検証し、ノイズを取り除いていくと、『黒い靄』と同種の現象が発生していることを発見したのだ。

 

問題は『レビテト』の性質ではなく、『黒い靄』の性質である。

『無』ではないとすると、それまでのテレサの仮説が大きく崩れてしまうのだ。

彼女の研究は行き詰ってしまった。

 

それを打開する鍵となったのは、アルティミシアの記憶である。

つまり、未来に研究されていた魔女の力。

アルティミシアは同じ『黒い靄』に関係する現象を、『時間圧縮』の儀式に用いていた。

魔女の膨大な魔力で『黒い靄』を発生させ、それを起点に時空を引き裂いたのだ。

 

『次元の穴』を作り出すのが横穴とすると、『時間圧縮』は縦穴を掘る作業である。

両者の技術は、十二分に応用が利いた。

 

しかし、『黒い靄』を発生させるのに、膨大なエネルギーを必要とするという、大きな壁が立ちはだかる。

FF8側の世界に封じられている『無』を使用すると、『無』のエネルギーに近い場所にあるであろうFF5側にて、お互いの世界の『無』がぶつかり合い、世界を複数吹き飛ばす大爆発を起こしてしまう危険があった。

 

そこで、テレサはなんと、FF5側の『無』を用いることにしたのである。

通常空間の安定した状態では難しいが、よりFF5側、『次元の挟間』に近い『時間圧縮』の最中ならば、十分に可能だ。

 

「『ちょっと異世界行ってくる』」

 

結果、エクスデスの目の前、封印が行われる寸前の儀式場に扉が現れ、そこを通ってテレサが出現した。

実に、テレサが世界の法則の研究を始めて紆余曲折、10年後のことである。

 

「き、貴様……!」

「テレサ・ドゥ、推参や」

 

呻くエクスデスに、テレサは宣言した。

 

「“レベル2オールド、祝福のキッス、レベル5デス”『長く苦しい戦いだった』」

「終わりなや。まだ戦うてへんやん」

「『無』とは一体……うごごごご……!」

「終わるんかーい!」

 

こうして、セルフィのツッコミの中、エクスデスは無に呑まれる。

 

しかし、テレサは驚き、こう呟いた。

 

「え、なんで、第二形態に移行しよるんやコイツ?…FA(ファイナルアタック)封じたんに」

 

ここからが本番である。




――――あとがき

こんばんは、毎度お馴染みのひろっさんです。
エクスデス第一形態は倒れました(白目

本来、カウンターを発生させずに倒す手順ですが、なぜかエクスデスは第二形態へ。
そして、本当の意味でここからが本番となります。

エクスデスに一体何が起こっているのか。
一体なぜクリスタルの戦士達が敗れたのか。
その秘密が明らかになります。



――――設定

『レビテト』:考察、独自設定
味方単体を浮遊させる魔法。
FF8では時間経過で解除され、FF5では永続、戦闘後も継続。

FF8では接地していると一定時間に回復するボスがいるため、それを浮遊させるという特殊な使い方をする。
しかし1戦のみで、それ以外は地属性は吸収してしまえるため、使用されない。

FF5では地震系の攻撃をしてくる敵が多く、なかなか活躍する。
また、『レビテト』だけを解除する行動をしてくるボスも存在し、永続だからと安心もできない。

人間を浮遊させるということは気流操作で浮かせているか、重力操作で浮かせているということ。
気流操作の場合は風属性となるが、『レビテト』は地属性(属性防御Jより)のため、重力操作によって浮遊させていることになる。
重力操作というのは、実は『グラビデ』と同系統の作用であり、1分ほどとはいえ人間(120kg以下)を浮遊させ続けるには、相当に大きなエネルギーを必要とする。

そこから、この小説ではエネルギーとしては中級魔法とした。

エクスデス:考察、独自設定
FF5のラスボス。
序盤ではクリスタルの力で封印されていたが、中盤で復活し、世界中で暴れまくった末に『無』の力で世界中を穴だらけにした、まごうことなき極悪人。
異常に『無』にこだわるが、自前の力でゴリ押しすればいいんじゃないかと思えるほど、エクスデス自身も強い。(ただしムービー中)
割と現場に出てくる上に、色々と自慢げに教えてくれる。

ラストバトルでは『無』の力で強化されたと思しき技を連打してくるが、実は割と色々と効いてしまうため、色々と試せば割と勝ててしまう。
ファイナルアタックでイベントが発生し、『ネオエクスデス』にメガシンカする。

『ネオエクスデス』が本番で、『二刀流+みだれうち』や『クイック+メテオ』といった強力な戦術に対し、ダミーターゲットという形で対策している上、複数の状態異常を与える『グランドクロス』や全体ランダムダメージの『アルマゲドン』、強力な単体物理攻撃の『しんくうは』などを使用してくる。
ただ、それでも何も反撃させずに倒す方法もあり、集めるものを集めていれば、縛らずに倒すのはそう苦労しない。
それが『オメガ』や『しんりゅう』より弱いと言われる理由。

この二次小説では、『光の四戦士』が倒せなかった理由を追加してある。
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