あの日、君を助けられなかった俺   作:名無しのトミー

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第4話

西宮のお見舞いを済ませたあと結弦と病院を出た。やけに空が赤いと思ってたらもう夕方か…。

 

「結弦、今日はどうするんだ?」

「んー?なにがー?」

「いや、家に帰るのか?それともうちに寄ってくか?」

「あー。母ちゃんが美也子さんとご飯食べたいって言ってたから石田んちにお邪魔するかも」

 

あー。いつものやつか。お袋と八重子さんはとても仲が良くなっていて、環境も似ているから本音を出しやすい相手なんだと思う。だからお袋が八重子さんを家に招いて普段の鬱憤を晴らしてるんだと。

 

「なら一緒に帰るか。」

「うん。あ!そうだ!クレープあそこで売ってるから買ってもいい?」

「いいけどご飯前だぞ。大丈夫か?」

「大丈夫、大丈夫♪」

 

あれは移動式の屋台か?結弦は甘い物が好きらしい。何かにつけて甘い物を買って、それを高そうなカメラで撮り、インスタ?に投稿するんだと。結弦は昔からカメラが好きだからなぁ…いや前よりかは被写体が綺麗なものばかりだし、結弦の撮影能力も高いから俺もなかなか見とれてしまうんだがな。

 

俺は結弦を連れて、クレープ屋に寄った。結弦は「このチョコといちごが乗ってるやつください!」って元気に店員さんに言っていた。俺はどうしようか…あまりこういうものは食べたことないから選ぶのが難しい。かなりの時間迷っていると店員さんから「スイカとチョコのクレープなんていかがですか?」と言われた。せっかくなので頼んでみるか。期間限定らしい。俺は別に『期間限定』って言葉に弱いわけじゃない。ただオススメされたからだ!っと自分に嘘をついてみる。

 

1個500円で2人分だから1000円だ。俺は財布から偉そうな人が書いてある紙切れを差し出して、品物を貰う。

 

「ちょ…石田、いいって、自分のもんくらい自分で出すよぉ!」

「年上にいい顔させろって、ほら早く食わねぇと日が暮れちまうぞ」

「うん…ありがとう」

 

昔に比べて結弦は、感謝の言葉をよく使うようになっている。

もっと無愛想って感じだったのが嘘みたいだな。

 

結弦はクレープを美味しそうに頬張る。あーあー。口の横にチョコ付いちゃってるよ。でも教えない。

俺もスイカとチョコのクレープを食べる。スイカがチョコの味に負けてないか?あ、でもちょっと塩っぽいからなかなか美味しいな。

すぐに食べ終わり、ついてた紙をゴミ箱に捨てる。

 

まずい。なかなかボリュームがあったから夕飯危ないかもな…でも結弦も共犯者だからすこし手伝ってもらうか。

 

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