転生者の幽雅な日常   作:九戸政景

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政実「どうも、夏には花火大会に行きたくなる、片倉政実です」
柚希「どうも、遠野柚希です。花火大会か……人混みの中は大変だけど、花火が始まった瞬間、その時に感じてた苦労も一瞬で吹き飛んだような気になるよな」
政実「うんうん、そうだよね。ただ……最近行けない時が多いのがちょっと残念かな……」
柚希「……まあ、そこはどうにか調整してみるしか無いわけだし、色々頑張ってみるのが一番だな。さてと……それじゃあそろそろ始めていくか」
政実「うん」
政実・柚希「それでは、第15話をどうぞ」


第15話 朱く燃ゆるは決意の翼

 眩しく暑い陽射しが照り、ソフトクリームのような形の入道雲が浮かぶ空の下、向日葵(ひまわり)色の林が出現する季節、夏。そんな夏のある日、俺は額に浮かぶ汗を拭いつつ、夕士達と一緒に学校へ向かって歩いていた。

 

 うー……暑い……こんな暑さだと雪花じゃなくても、外に出たくなくなるよな……。

 

 そんな事を思いつつ、俺達に向かって燦々と照りつけてくる太陽を手で(ひさし)を作りながら見ていると、夕士が暑そうな表情を浮かべながら話し掛けてきた。

 

「なぁ……今日って何でこんなに暑いんだ……?」

「……さぁ、な。ただこうなってくると、今日が終業式だけなのが本当に救いに思えてくるな」

「……そうだな。とりあえず終業式を乗り切ってしまえば、後は家に帰って幾らでも涼める。……今日の校長の話が早めに終わる事を今の内から祈っておくか」

「あはは……そう、だな……」

 

 長谷の本音全開な言葉に夕士は笑いながら返事をするものの、その声にはいつものような元気はなかった。

 

 ……まあ、こんなに暑かったら仕方ないよな。

 

 俺はそう思いながら苦笑いを浮かべた後、暑さによる辛さを訴えてくる体に鞭打ちつつ、夕士達に話し掛けた。

 

「……とりあえず、早く学校に着くためにもささっと歩こうぜ?このままだらだらと進んでも、ただただ暑いだけだからさ」

「……賛成」

「……同じく」

 

 夕士達の少し暗めな返事に頷いた後、俺達は他愛のない話をしつつ、少し急ぎ気味に学校に向かって再び歩き出した。

 

 

 

 

「……さて、明日から夏休みですが……」

 

 終業式での体育館に隠っていた暑さと校長先生の長話という二重の責め苦に耐えた後、俺達は教室で先生が話す夏休みにおける注意事項を静かに聴いていた。

 

 毎年毎年同じような内容だから、特に聴かなくても良いように思えるけど、やっぱりこういうのはしっかりと聴いておく方が良いよな。もしかしたら何か新しい情報とかもあるかもしれないし。

 

 そんな事を思いながら聞いている内に先生の話は終わり、先生は日直の生徒に帰りの挨拶などを促した。そして、日直の生徒はそれにコクンと頷くと、少し大きめな声で俺達へと呼び掛けた。俺達が日直の生徒に続いて帰りの挨拶を口にすると、先生は静かにコクンと頷いてからゆっくりと教室を出て行った。

そして、それと同時に帰り始める奴や夏休みの予定について話し合い始める奴とクラスメイト達がそれぞれの行動を取り始めると、夕士がワクワクした様子で声を掛けてきた。

 

「よっし……! それじゃあ俺達も夏休みの事について話し合おうぜ!」

「……それは良いけど、毎年毎年言ってるように宿題の事とかも考えての計画だからな?」

「へへっ、それくらい分かってるって! 後は……今年もお泊まり会はやるよな?」

「んー……まあ、俺の方は問題ないけど?」

「俺の方も問題ないな」

「ん、了解! それじゃあ、今年もお泊まり会をやる事で決まりだな!」

 

 夕士がとても楽しそうに言う様子を見て、俺達は顔を見合わせながらフッと笑った。この長期休暇の際のお泊まり会は小学一年生の夏休み前に夕士が提案した事がきっかけで始まったんだが、何だかんだで俺と長谷も楽しみにしているため、今まで続いている長期休暇内の一大イベントとなっている。

夕士の家と長谷の家にはちょこちょこ遊びに行ってるけど、こういうので行く時はまた違った発見とか楽しみがあるから、俺はとっても楽しみにしている。

 

 ……ただ、そういった時に『絆の書』の皆に色々と我慢してもらう事になっちゃってるのは、スゴく申し訳なかったりするんだよな……。うーん……そうなると、やっぱりもう少し『絆の書』の皆が住み良くなる方法でも考えるべきかな……?

 

 俺が仲間であり大切な家族である『絆の書』の面々について考えを巡らそうとしたその時、とても面白そうに俺達に話し掛けてくる声が聞こえた。

 

「おっ、お前達も早速夏休みの話し合い中か?」

「……ん?」

 

 一度思考を中断し、声がした方へ向いてみると、そこにはクラスメイトである雪村の姿があった。雪村の背中にランドセルがある事から、どうやら帰るところだったみたいだ。

 

「なんだ、雪村か。確かにそうだけど、どうかしたのか?」

「いや、お前達が楽しそうに話をしてるから、ちっと興味が湧いてさ」

「ふーん、そっか。……ところで、今年も何かやる予定はあるのか?」

 

 夕士が少しワクワクした様子で訊くと、雪村は少し申し訳なさそうに返事をした。

 

「うーん……今年はまだ特に考えてないんだよな……」

「うーん、そっかぁ……」

「あ、でも三日後の花火大会は行こうかなと思ってるぜ? やっぱ夏と言えば花火だからな!」

「夏と言えば花火って……二年前に嬉々として肝試しに誘ってきた奴の言葉とは思えないな」

 

 俺がクスリと笑いながら言うと、雪村はニヤリと笑いながら言葉を返してきた。

 

「おやおや~? その肝試しがきっかけで、金ヶ崎と懇意にしている奴がそう言うか?」

「懇意って……何度も言うが、俺はあの子とはそんなんじゃないって……」

 

 俺がため息混じりに言うが、雪村は更にニヤーッと笑うと、少し戯けたような口調で答えた。

 

「いやいや~♪ 別のクラスだから噂程度にしか聞かないけどな? 女子の会話の中でお前の名前が出る度にハッとした表情を見せるとかお前の話をする時だけ饒舌になるとか、そこまで想われてて、そういう仲じゃないっていうのは、ちょいとおかしくないか~?」

「いや、別におかしくはないと……」

 

 俺が反論をしようとしたが、雪村はそれに被せるように更に話し掛けてきた。

 

「それで? お前達も三日後の花火大会は来るのか?」

「……まあ、花火は好きだから行くけどさ」

「俺も行くぜ!」

「それじゃあ俺も行くかな?」

「ん、了解! それじゃあ柚希、他の奴を誘うついでに誘えれば金ヶ崎も誘うから、楽しみにしててくれ! じゃあな~!」

 

 雪村は元気いっぱいにそう言うと、勢い良く教室を飛びだしていった。

 

 ……はぁ、まったくアイツは……。

 

 雪村が出て行ったドアを見ながら、俺は心の中で深くため息をついた。同じクラスになって以降、雪村は夕士達の影響を受けたのか、何かにつけて金ヶ崎との事を話題に出したりするようになっていた。

 

 ……からかい混じりに言ってるのは分かるけど、否定するのにそろそろ疲れてきたんだよなぁ……。

 

 俺が心の中でもう一度深くため息をついていると、俺の両肩に同時にポンッと何かが置かれたような感触があった。俺がそれにゆっくりと振り向いてみると、夕士と長谷が静かに微笑みながら俺の肩に手を掛けていた。

 

「夕士……長谷……」

「まあ、雪村だってからかいたいから言ってるんだろうし、気にしない方が良いぜ? 柚希」

「その通りだ。このくらいの歳の奴はそういう話が大好物だからな」

「お前達……」

 

 俺はパアッと顔を輝かせながらそこまで言った後、すぐに表情を戻してから言葉を続けた。

 

「……というか、そもそも雪村がああ言い始めたのは、お前達のせいだろ」

「……あ、バレたか?」

「バレたもなにも、それ以外の原因がないだろ……」

「いや、あるかもしれないぞ?

 例えば、二年前に肝試しに行った奴から聞いたかもしれないし、もしくは去年初めて同じクラスになった奴から聞いたかも……」

「だ~か~ら~! それ全部お前達の事だろ!? わざわざそういう言い方しなくても分かるっての!」

 

 俺が珍しく強めのツッコミを入れるも、夕士達は穏やかな笑みを浮かべながら静かに言葉を返してきた。

 

「あはは、悪ぃ悪ぃ。いっつもツッコミを担当させられてるから、ちょっと仕返しがしたくてな」

「そして俺はそれをサッと察知したからすぐに乗った、というわけだ」

「……だろうな」

 

 長谷のニヤリと笑いながら言うその言葉に、俺は少し呆れたように返事をした。

 

 ……ふぅ、やっぱりコイツらに組まれると中々厄介だな。まあでも……。

 

 俺は目の前で微笑んでいる夕士達を見ながらクスリと笑った。

 

 コイツらとだからこそ、俺は素のままでいられるんだろうな。……たとえ、転生者の事とかを隠していたとしても、な。

 

 俺は静かにランドセルを手元に引き寄せ、そのままゆっくりと背負った後、夕士達に声を掛けた。

 

「さて、後の話は帰りながらにしようぜ? 流石にそろそろ帰らないと、腹が減りそうだからな」

「へへっ、だなっ!」

「そうだな」

 

 夕士達が頷きながら答え、ランドセルを背負ったのを確認した後、俺達は夏休み中の話や他の他愛のない話をしつつ、教室を出て行った。

 

 

 

 

「さてさて、今年はどんな夏休みになるかなぁ……!」

 

 学校を出てから、各々の家に向かって歩いている途中、夕士はとても楽しそうな様子でそう独り言ちた。

 

 ふむ、どんな夏休みになるか、か……俺の場合は夕士達と遊んだり勉強したりする他に、智虎達の修行に付き合ったり、俺自身が義智に修行をつけてもらったり、『絆の書』の面々の生活に付き合ったりだから、いつも通り忙しいけど中々充実した夏休みになりそうだな。

 

 半分以上は夕士達に言う事が出来ない夏休みの様子を頭の中に思い浮かべていた時、長谷がふと何かに気付いた様子で静かに声を上げた。

 

「……そういえば、今朝はあんなに暑かったのに、今はそんなに暑くないよな?」

「……言われてみれば」

「……確かにそうだな」

 

 その長谷の言葉通り、額に次々と汗が浮かんだ今朝とは違い、今は暑い事は暑いものの、そこまで汗が出る様子も無く、所謂(いわゆる)“夏の暑さ”と言える程度の暑さだった。

 

 基本的に午前中の方が涼しくて、昼から夕方に掛けての方が暑い筈なんだが……もしかしたらこれは異常気象的な何かなのかな?

 

 今朝の暑さについて、少し考えてみようとしたものの、すぐにはそれらしい答えが浮かばなかった上、夕士達はこの事を特に重要視していない様子だったため、俺も考える事を一度止めた。

 

 ……まあ、そういう事もあるって考える事にするか。たとえ、何か原因があったとしても、“科学的な方”の原因だったら俺にはどうしようもないしな。

 

 暑さの謎について一度そう結論付けた後、俺は再び夕士達と共に各々の家に向かって歩き出した。

 

 

 

 

 いつもの場所で夕士達と別れた後、俺は午後からの過ごし方について考えながら家に向かって歩いていた。

 

 今日は合気道の練習はないけど、夕士達は予定があるらしいしな……まあ、ここはいつも通り『絆の書』の皆と一緒に過ごす事に──。

 

 そう決めたその時、どこからか智虎達と同じような霊力と神力が漂ってきた。

 

 ……この霊力と神力って事は、たぶんアレだな。

 

 霊力と神力の気配の主に大体の予測を立てた後、俺はランドセルから『絆の書』を取りだし、智虎達のページに魔力を注ぎ込んだ。そして、智虎達が『絆の書』から出て来た事を確認した後、俺は智虎達に声を掛けた。

 

「お前達、この漂ってくる霊力と神力に心当たりはあるか?」

「はい、この霊力と神力の気配は間違いなく僕達の友達の物です」

「うん、これは間違いなく麗雀(リーツェ)ちゃんの気配だもんね」

「ああ。しかし……まさかアイツまでこの地に赴いていたとはな……」

「あはは、確かにそうだね。……でも一体どこにいるんだろう……?」

 

 智虎が霊力と神力の主──麗雀の居場所を探ろうと辺りを見回し始めたため、俺も一緒になって霊力と神力の気配に意識を集中した。すると、件の霊力と神力の気配は俺達の上空から漂ってきている事が分かった。

 

 空か……となれば、護龍に頼んだ方が良さそうだな。

 

 現在、『絆の書』の四神’sの中で唯一空を飛ぶ事が出来るのは青龍である護龍だけのため、麗雀が本当に空にいるかを確認するには護龍に見にいってもらう必要があるのだ。

 

 まあ、智虎達が自分の友達の気配を間違えるとは思えないから、その麗雀って奴は今も俺達の上を飛んでるんだろうし、早めに護龍に見に行ってもらった方が良さそうだな。

 

 俺は空を見上げながら決めた後、すぐに護龍に声を掛けた。

 

「護龍、ちょっと空を飛んで来てもらっても良いか?」

「空……ですか?」

 

 護龍は不思議そうな声を上げながら空を見上げたが、すぐに得心した様子で言葉を続けた。

 

「……なるほど、そういう事ですか」

「ああ。たぶんまだいるかもしれないし、とりあえず行ってみてくれないか?」

「承知しました」

 

 護龍は静かにコクンと頷いた後、空へ向かって勢い良く飛び出し、風で体をたなびかせながら空の上にいるであろう麗雀のところへと昇っていった。

 

 ……これでよし。後は護龍が戻ってくるのを待つだけ……。

 

 空を見上げつつ、護龍の様子を見守っていたその時、昇っていった護龍の元へ赤い影のようなモノが凄い勢いで飛んでいった。護龍は自分へ向かってくる赤い影に気付くと、その場に静かに止まり、その赤い影が自分の近くに来るまでジッと待った。

そして赤い影は、護龍の側で止まると、護龍に向かって話し掛けるような動きを見せ、護龍は赤い影からの話を聞いた後、俺達の方を見ながら赤い影に返事をした。すると、赤い影も俺達の方へと顔を向け、俺達の姿をジッと見つめてから一度コクンと頷き、護龍と共に俺達へ向かってゆっくりと降りてきた。

そして、護龍達が俺達の目の前で止まった後、俺は護龍と共に降りてきたモノの姿をジッと見始めた。護龍と共に降りてきたモノ、それは全身が真っ赤な羽毛で覆われ、蒼い眼と胴体と同じ真っ赤な翼、そして複数に別れた煌びやかな緑色の尾を持った全長が小学生の頭くらいの大きさの鳥だった。

 

 この霊力と神力、そしてこの姿……やっぱりコイツだったみたいだな。

 

 俺はその鳥の正体について確信を得た後、目の前に滞空しているソイツに声を掛けた。

 

「なぁ、お前は『朱雀』の麗雀で間違いないよな?」

「ええ、そうよ。私は『朱雀』の麗雀、この智虎達と一緒で黄龍様の指示を受けて修行に出た四神よ」

 

 俺の問い掛けに真っ赤な翼の鳥──『朱雀』の麗雀はとても落ち着いた様子で答えた。

 

 

『朱雀』

 

 中国に伝わる四神の一体で、南方を守護しており、五行思想においては火を司る神獣。他の四神と同様に様々な物語に登場しているため、同じく中国に伝わる伝説の鳳凰と同じく世界中でその名を知られている神獣と言える。

 

 

 白虎、玄武、青龍、そして朱雀。修行中の身とは言え、まさかこの日本で四神が勢揃いするなんてな……。

 

 目の前で起きているその出来事に、少しだけ感動を覚えていると、智虎と賢亀がとても嬉しそうな表情を浮かべながら麗雀に話し掛けた。

 

「ふふっ、久しぶりだね、麗雀ちゃん」

「最後に会ったのが旅に出る前だから……大体一年ぶりくらいかな?」

「そうね。まあ、貴方達も元気そうで良かったわ。特に智虎が、だけど」

「え、僕?」

「ええ、もちろん。なにせ、いつも色々な物を怖がってたし、修行の話を頂いた時だってとても不安そうな顔をしてたしね」

「う……確かにそうだったね……」

 

 麗雀の言葉に智虎が少しショボンとしたが、麗雀は智虎の姿をジッと見た後、静かにクスリと笑った。

 

「……でも、その様子を見る限り、少しは成長したみたいね。立ち姿にも少しだけ風格みたいなのが出てきたし、纏ってる霊力とかも強くなってるみたいだもの」

「……え? そ、そう……?」

「ええ。……それに、どうやら賢亀と護龍も最後に会った時よりも力が強くなっているみたいだし、だいぶ優秀な師範にでも出会えたみたいね?」

 

 最後の方で俺の方を見つつ、麗雀が楽しそうな様子でそう言うと、智虎がとても嬉しそうな様子でそれに答えた。

 

「うんっ! こちらの柚希さんもそうだけど、僕達がお世話になってる方々は皆さん良い人達ばかりなんだよ!」

「ふふ、確かにそうだね。色々な種族の人達が一緒にいるから、ちょっと戸惑うこととかもあったりはするけど……」

「それもまた修行の一環と思ってしまえばどうと言う事は無く、それどころか新たな事を学ぶ機会にもなる。よって、私達は今の生活を送れている事をとても幸福な事だと感じている」

「皆……」

 

 その言葉を聞いた瞬間、俺は智虎達のその言葉が、そしてその気持ちがとても嬉しかった。俺は別にそう言って欲しいと思って智虎達と接した事は一度として無い。あくまでも俺は智虎達の事を親御さん達から預かってる身であり、俺自身四神’sの皆から色々と学ばせてもらってる身でもあり、他の『絆の書』の皆同様家族のような存在でもあると考えているからだ。だから尚更、この智虎達の言葉が俺の胸に強く、とても強く響いていた。

 

 ……ふふ、俺でこんなになるんなら、アイツら──特に風之真なら感動の涙を流すだろうな……。

 

 俺は目元まで来ていた感動の涙を必死になって堪えた後、クスリと笑いながら智虎達に話し掛けた。

 

「……智虎、賢亀、護龍、ありがとうな。俺もお前達と出会えた事、そしてこうして一緒に修行したり生活したり出来てる事がとても幸せな事だと思ってるよ」

「柚希さん……」

「俺自身まだまだ未熟だけど、お前達の事を支えていけるよう、精一杯努力していくつもりだ。だから──」

 

 俺はニッと笑ってから言葉を続けた。

 

「これからもよろしくな、皆」

「……はいっ、柚希さん!」

「はい、これからもよろしくお願いします、柚希さん」

「こちらこそよろしくお願い致します、柚希殿」

 

 三者三様。その言葉がピッタリ合う程、智虎達の言葉自体は違っていたが、智虎達から感じるその気持ちは同じであると俺は断言出来た。この信頼は実に重い。何故なら智虎達からの信頼だけではなく、俺を推してくれた天斗伯父さんや義智からも、智虎達の親御さん達からの信頼も合わせたもの、それがこの智虎達からの信頼の言葉とも言えるからだ。

 

 この重みに押し潰される事なく、そしてこの信頼全てに答えていけるよう、これからも頑張っていかないとな……。

 

 信頼の重み、その不可視であり確かな物を噛み締めていたその時、

 

「……良いなぁ」

 

 麗雀からポツリとそんな声が聞こえた。

 

「……む、麗雀。どうかしたのか?」

「……いいえ、何でもないわ」

 

 麗雀は首を横に振りつつ、愛想笑いを浮かべながら護龍の問い掛けに答えた後、微笑みながら智虎達に話し掛けた。

 

「そういえば……貴方達はいつ頃からこちらにお世話になっているの?」

「えっとね……僕は去年の秋、黄龍様のご指示を頂いた数日後くらいからお世話になってるよ」

「それで僕は去年の冬からで──」

「そして私は今年の春頃からだな」

「へえ、そうなの。……そういえば、皆自分が司る季節の時からお世話になってるみたいね」

 

 麗雀がその事を指摘すると、智虎と賢亀がハッとした表情を浮かべた。

 

「……あ、本当だっ!」

「そう言われればそうだね。僕、今の今まで全く気が付かなかったよ」

「ふふっ、だね!」

 

 智虎達が楽しそうに話す中、護龍はその様子を見ながら小さく息をついた。

 

「……やれやれ、まさか智虎と賢亀がその事実に気付いていなかったとはな……」

「まあ……よくよく考えてみれば一目瞭然な事だからな」

「はい、その通りです。……こうなれば、私達四神の本来の役割などについて、一度復習をさせた方が良いのでしょうか?」

「んー…流石にそこまではしなくても良いと思うぜ? 一応智虎達も自分達が本来守護すべき物くらいはしっかりと理解してるだろうからさ」

「……まあ、柚希殿がそう仰るのであれば良いのですが……」

 

 護龍はそう言いながら渋々引き下がった後、麗雀の方へ顔を向けた。

 

「さて、麗雀よ。お前が何故ここにいるのか、修行の進捗など訊きたい事は様々ある。しかし、今は昼時だ。お前さえ良ければ、私達と共に来て欲しいのだが、どうだ?」

「私は……まあ、大丈夫よ。私はどこかにお世話になってるわけじゃなく、ただ旅をしているだけだから」

「分かった。……柚希殿、よろしいですか?」

「ああ、もちろん。俺も麗雀の話が聞きたいし、天斗伯父さんもきっと良いって言ってくれるだろうからさ」

「承知しました」

 

 護龍が静かに頷きながら言った後、俺は四神達の事を見回しながら声を掛けた。

 

「それじゃあ、そろそろ行こうか、皆」

「はいっ!」

「はーい」

「はい」

「ええ」

 

 そして、朱雀の麗雀と共に俺達は再び家に向かって歩き出した。

 

 

 

 

 四神′sと一緒に家に帰った後、俺は天斗伯父さんに麗雀の事を話した。そして天斗伯父さんが快く麗雀の事について了承してくれ、義智達『絆の書』の仲間達に出て来てもらった後、俺は天斗伯父さん達と一緒に昼食を作り始めた。皆の分を作り終え、昼食を居間のテーブルやオルト達の目の前に並べ終えた後、俺達は席に座り一斉に手を合わせた。

 

『いただきます』

 

 そして、美味しそうな匂いを漂わせている昼食を前に、俺達は声を揃えて食事の挨拶をした。

 

 ……うん、今日も美味しそうだ。

 

 俺は目の前に並ぶ昼食を見ながらそう思った。今日の献立はオムライスにコーンとハムとレタスのサラダ、それにトマトスープと洋風一色となっている。オムライスなどのピカピカと光るような黄色にトマトスープなどの綺麗な赤、そしてレタスの目に優しい穏やかな緑色と見た目にも楽しいメニューだ。

 

 俺達も手伝っているとはいえ、仕事の休憩時間にこの料理達を人数分作り、それでいて疲れてる様子は無い。やっぱり天斗伯父さんは神様なだけあって、スゴいよな……。

 

 天斗伯父さんの神様としての力量を改めて思い知った後、俺は皆の食べている様子を微笑みながら眺めている天斗伯父さんに話し掛けた。

 

「天斗伯父さん」

「どうかしましたか? 柚希君」

「……いつもありがとうございます。仕事で疲れている中、俺達や今回の麗雀みたいに学校帰りとかに出会った奴の分まで料理を用意してくれて……」

「ふふ、どういたしまして。ですが、お礼なんて別に良いですよ、柚希君。私は私がやりたいからやっているだけですし、柚希君や皆さんの支援が私の役目なのですから」

「それでも、ですよ」

 

 俺が微笑みながら言うと、天斗伯父さんはキョトンとした後、クスリと笑いながら答えた。

 

「……それなら、ここは大人しくその言葉を受け取っておきますね」

「はい、ぜひそうして下さい」

 

 天斗伯父さんの言葉に対し、俺がクスリと笑いながら答えていた時、ふと四神達が楽しそうに話す声が聞こえてきた。

 

 ……そうだ、そろそろ麗雀から話を聞かないといけないな。

 

 俺は四神達の方へ顔を向けてから麗雀に声を掛けた。

 

「なぁ、麗雀。そろそろお前の話を聞かせてもらっても良いか?」

「……ええ、もちろん良いわ。もっとも、貴方達が面白いと思えるかは分からないけどね」

 

 そう前置きした後、麗雀は静かに語り始めた。

 

「黄龍様のご指示を頂いた後、私は父さん達から修行についての指示を受けた。そして、その私の修行内容、それは旅をしながら自分の師範となってくれる人を探し、その人の元で『火』の力を高めることよ」

「……なーんか護龍よりもムズそうな修行内容だよなぁ、それ……」

「まあね。でも、私は別にそれに文句は無いわ。文句を言ったってしょうがないし、何より目の前の課題が難しければ難しいほど燃えるもの♪」

 

 麗雀が楽しそうに言うと、護龍はやれやれといった様子を見せた。

 

「……変わらないな、お前は」

「変わらないって……どういう事? 護龍」

「……麗雀は昔から何かに挑戦する事、それも難しい事に挑戦する事が好きなのだ。

 そして私達は、それにいつも付き合わされていてな……」

「あー……そうだったね……」

「うんうん……スゴく高い崖を登る事になった時は、本当にどうしようかと思ったよ……」

「……そうだね」

 

 遠い目をしながら言う智虎達の様子から、その体験してきた事の辛さが見て取れたような気がした。

 

 あはは……皆苦労してきたんだな……。

 

 智虎達のその様子に苦笑いを浮かべていると、麗雀が再び話を始めた。

 

「……続けるわね。そして指示を受けた後、私は様々な場所を旅しながら、私の師範となってくれる人を探した。けれど、私の『火』の力は日々高まっていったものの、私の師範になってくれそうな『火』の力に長けている人には中々出会えなかった……」

「『火』の力に長けている者か……神々などであればざらにいるだろうが、現世の術士などから選ぶとなれば、そう簡単に行かぬのは当然だ」

「……まさにその通りよ、この現状には流石の私も諦めたくなってきたもの。そして今朝、偶然この辺りに立ち寄った時、何だかスゴい力の気配を感じたの」

「スゴい力の気配って……まさか、俺か?」

「ええ。……ただ、神力とも霊力とも違う力の気配だったから、ちょっと警戒させてもらったけどね」

「警戒……まさか今朝の謎の暑さって、それだったのか?」

 

俺の問いかけに麗雀はウインクをしながら答えた。

 

「その通りよ。私の中にある『火』の力で周囲の気温を少々上げさせてもらったの。まあ、気温を上げただけだから、霊力とか神力の気配は感じられなかったと思うけどね」

「……まあな。それにあの時は友達との登校途中だったから、たとえ気付けたとしても後回しにせざるを得なかったろうけどな」

「ふふ、そうでしょうね。そしてさっき、また力の気配──柚希が近付いてきたから、もう一度同じ事をしようとしたの。けど、その時に突然智虎達の力の気配を感じたから、とりあえず様子を見るために急いで空へと飛んだの。そして、貴方達の様子を窺っていると、護龍が勢い良く昇ってきたから、話を聞くために護龍へと近付いたのよ」

「そして護龍から軽く俺達の話を聞いた結果、警戒を解いてくれて、今に至るわけか」

「ええ、その通りよ。けど……まさか智虎達が皆同じ人にお世話になっているとは思わなかったわ」

「あはは……確かにそうだよね」

「智虎君と護龍君は天斗さんがきっかけだけど、僕と麗雀ちゃんは完全に偶然だからね」

「うむ……だが、こうして再び会う事が出来たのはとても喜ばしい事だな」

「うんうん、皆の事はいつも心配してたから、やっぱりこうして全員が揃うと何だか嬉しくなるね」

「うん、そうだよね」

「ふふ……確かにそうね」

 

 護龍の言葉がきっかけとなり、智虎達は楽しそうに笑い合い始めた。

 

 ……うん、やっぱり友達って良いよなぁ……。

 

 智虎達の様子を見てそう思っていると、智虎が何かを思いついたように声を上げた。

 

「あっ、そうだ!麗雀ちゃんもここにお世話にならない?」

「え……私も?」

「うん。見ての通り、ここには柚希さんを始めとして様々な人達が一緒に過ごしてるから、色々と勉強になる事もあるからさ」

「そうだね。ここには麗雀ちゃんが求めてるような『火』に長けている人は流石にいないけど、義智さんや蒼牙さんみたいな知識人もいるから、その話の中から何かヒントになる事だって見つかるかもしれないしね」

「……なるほどね、確かに魅力的な提案だとは思うわ」

「それじゃあ……!」

「でも……ごめんなさい。流石にそう簡単には決められないわ」

 

 麗雀が申し訳なさそうに言うと、護龍は静かに腕を組みながら頷いた。

 

「賢明な判断だな。私達は柚希殿や遠野家に住む方々の人となりなどを知っているが、麗雀は今日になって初めて柚希殿などに会った。つまり、まだ柚希殿達に自身の身を委ねても良いと判断するには情報が少ない状態にあるわけだ。

そしてその中で、簡単にお世話になる事を決めてしまっては、ご指示を頂いた黄龍様や麗雀のご両親の期待を裏切る事にも繋がりかねんならな」

「う……それもそうだね」

「うん……言われてみれば、僕達も実際に見たり体験したりした後に判断したわけだしね……」

 

 智虎と賢亀がショボンとしていると、麗雀は再び申し訳なさそうな表情を浮かべた。

 

「……私も本当は智虎達と一緒に修行をしたいけれど、護龍が言うように簡単には判断できないの。ごめんなさい……」

「ううん、それなら仕方ないよ」

「うん。僕達が優先するべきなのは、あくまでも僕達の力の強化と見識を深める事だからね」

「そうだな」

 

 智虎達の言葉に護龍は深く頷いていたが、その眼や様子から護龍自身も残念であり、少し寂しいと思っている事が窺えた。

 

 うーん……どうにかならないもんかな……。

 

 智虎達のために何かしてやれる事は無いかと考え始めたその時、ふと天斗伯父さんから声が上がった。

 

「それでしたら……期間限定の修行体験というのはどうでしょう?」

「期間限定の……」

「修行体験……」

「ですか?」

「はい。要するに、判断するための情報が欲しいわけですから、とりあえずこの日までという期間を決めて、その期間内に自分が必要だと思う情報が集まればそのまま継続。そして逆に集まらなかった上、別の方法の方が良いと思えば、そこで打ち切りという形にすれば良いと思いましてね」

 

 天斗伯父さんが微笑みながら言うと、麗雀と護龍が納得した様子を見せた。

 

「なるほど……確かに期間を決めてやれば、その期間内に情報を真剣に集めようという気になるから、修行などにも一層身が入るかも……」

「……そしてそれに加え、期間を定めている事で、たとえ打ち切る事になったとしても後腐れなく終わる事が出来るからな」

「その通りです。それに、その期間内は麗雀さんにも生活する場所が出来ますから、雨風を凌いだり食料の心配をしたりする必要もなくなります」

「……つまり、私にとっては至れり尽くせりな状況が出来上がる、という事ですね?」

「はい。もっとも麗雀さん自身がそれでも良いと仰るならですが……」

「……こんなに恵まれた条件はないので、私自身はもちろん良いんですが……」

 

 麗雀は少々不安そうな様子で俺達の事を見ながら言葉を続けた。

 

「ただ……皆さんにとって、それについての不満などが無いか。それだけがちょっと不安で……」

「麗雀……」

 

 護龍が心配そうな様子で麗雀の事を見ていたその時、

 

「んー……不満なんて特にねぇぜ?」

 

 話を聞いていた風之真が首を傾げながら麗雀の言葉に答えた。そしてそれに続いて、他の『絆の書』の皆からも次々と声が上がった。

 

「……うむ。その程度の事など、我らにとっては不満の内に入らん」

「ふふっ、そうですね♪」

「うむ、この程度を不満などと思っていては、この者達と住む事など到底出来んからのぅ」

「ここには色々な人達がいる分、色々な事が常に起きてますからね」

「加えて、そのような考えや行いが失礼に当たるなどと考える必要も無いぞ?」

「うん、私達はそういうのはまったく気にしないもんねっ!」

「うんうん、そういうのを気にしてたら、なにも楽しくないからね」

「あははっ! 確かにそうだよね!」

「それよりも、何か私達にお手伝い出来る事があったら、遠慮なく言って下さいね?」

「僕達なりに精一杯お手伝いはしますから」

「皆さん……」

 

 麗雀が少し驚いた様子を見せていると、ヴァイスがクスクスと笑いながら、そして蒼牙がいつものように落ち着いた様子で話し掛けた。

 

「ふふ。皆さんの言う通り、私達は貴女の期間限定の修行体験を応援していますし、何も不満に思ったりはしません」

「よって、お前は何も心配せずに定められた期間の中、ただ自分にとってこの場が有益かを思考しつつ、修行に励んでいれば良い。せっかく、お前の友であり同じ四神の仲間達もいるのだからな」

 

 蒼牙が智虎達の方へ視線を向けると、智虎達は微笑みながら次々と声を上げた。

 

「そうだよ、麗雀ちゃん。僕達にも何か手伝える事があったら遠慮なく言ってよ?」

「僕達の力で出来る事なんてだいぶ限られるとは思うけど、僕達なりに精一杯手伝うからね」

「うむ。私達は友であり同じ四神の仲間なのだからな」

「みんなまで……」

 

 麗雀は義智達『絆の書』の面々や智虎達四神′sの事をもう一度見回した。そして覚悟を決めたような表情を浮かべると、麗雀は天斗伯父さんの方へと視線を向けた。

 

「天斗さん、先程の期間限定の修行体験の件、喜んで受けさせて頂きます。短い間ですが、よろしくお願いいたします」

「ふふ、こちらこそよろしくお願いしますね、麗雀さん」

 

 天斗伯父さんは麗雀に向かってニコッと笑った後、隣に座っている俺へと視線を移した。

 

「柚希君、麗雀さんの修行体験のサポートをお願いします」

「はい、もちろんです。義智達『絆の書』のみんなと一緒に精一杯頑張ってみます」

「ふふ、ありがとうございます」

「どういたしまして」

 

 天斗伯父さんの言葉に微笑みながら答えた後、俺は麗雀に声を掛けた。

 

「麗雀、期間限定ではあるけど、これからよろしくな」

「ええ。何かあったら色々頼らせてもらうわね、柚希」

「ああ、任せとけ」

 

 そう言いながら、俺は麗雀と笑い合った。

 

 さて……この期間限定の修行体験、俺なりに頑張りつつ、麗雀にとって実りあるものにしてやらないとな。

 

 決意を秘めた麗雀の目を見て、俺は静かにそう決意した。そしてその後、修行体験の終了日を丁度良く花火大会がある三日後へ定め、麗雀の修行体験が幕を開けた。

 

 

 

 

 修行体験の期間中、俺は四神′sと一緒に麗雀のサポートに回りつつ、時には夕士達と遊んだり一緒に勉強をしたりしつつ、また時にはいつものように『絆の書』の皆と麗雀の修行内容を話し合ったり、と中々充実充実した毎日を過ごした。

そして、当の麗雀自身も義智達による精神力の修行や雪花達と一緒の力を高める修行に精を出しつつ、他の『絆の書』の住人達と話をしたり手伝いを楽しんでいたり、と中々楽しそうに過ごしている様子が見て取れた。

 

 うん、中々良い感じに進められている気がする。後は……麗雀自身がどう感じてるか、だな。

 

 その点だけは少し心配だったものの、俺は出来る限りの力を振り絞り、麗雀の修行体験のサポートに回った。そして、遂に訪れた修行体験の最終日の夜、俺は力で姿を隠した麗雀達四神′sや風之真達を連れて、夕士達と一緒に花火大会の会場に来ていた。花火大会の会場には老若男女、様々な人達が集まっており、花火が始まる前から楽しそうに話す人達の声で溢れていた。

 

 やっぱり花火大会なだけあって、色々な人達がいるなぁ……まあ、それを見越して義智とか蒼牙とかは天斗伯父さんやヴァイスと一緒に家に残ることにしたんだろうけどな。

 

 家に残ることにしたメンバーの事を思い、俺がこっそりクスリと笑っていると、夕士と風之真がほぼ同時に楽しそうな声を上げた。

 

「へへ、やっぱり花火大会なだけあって、街の人達がいっぱいいるな!」

「うん、そうだな」

『へへっ、やっぱ夏と言いやぁ、花火だからなぁ……!』

『風之真、お前の場合は花火だけじゃなく、スイカとかもあるだろ?』

 

 口に出して夕士に返事をしつつ、力を使って風之真に返事をするという離れ技をこっそりと披露したため、俺は少しだけ疲労感を覚えていた。

 

 ふぅ……思ったよりこれって疲れるんだな……。

 

 すると、浅葱(あさぎ)色の浴衣に身を包んだこころがクスクスと笑いながら話し掛けてきた。

 

『柚希さん。私達は私達でぐるりと回ってきますから、柚希さんは夕士さんや智虎さん達と一緒に行って来て下さい』

『こころ……でも本当に良いのか?』

『はい♪ 私達は私達でのんびりとしていますから、柚希さんは夕士さんや智虎さん達の方に集中してあげて下さい』

 

 すると、そのこころの言葉を皮切りに、風之真達からも声が上がった。

 

『そうだぜ、柚希の旦那。元々、夕士達と一緒に来る予定のところに俺達が付いてきたわけだからな)』

『うんうん。それにこれは麗雀の修行体験のお疲れ様会みたいなものでもあるしね』

『そうそう。ボク達の事はボク達に任せて、柚希は夕士達や智虎達の方に構ったげてよ』

『いざという時はしっかりと柚希さん達の事を呼びますから』

『皆……』

 

 こころ達の優しさに触れ、少しだけ感動を覚えた後、俺はニッと笑いながら返事をした。

 

『分かった。それじゃあ……また後で会おうぜ、皆』

『はい♪』

『おうよ!』

『はーい!』

『りょーかい!』

『分かりました♪』

 

 そしてこころ達は楽しそうに話をしながら、人混みの中へと消えていった。

 

 ……ありがとうな、皆。

 

 心の中でこころ達にお礼を言った後、俺は夕士達や智虎達に声を掛けた。

 

「よし、せっかくの花火大会だし、目いっぱい楽しもうぜ、皆」

「おう!」

「ああ」

『はい!』

『はーい』

『承知しました』

『ええ』

 

 こうして、人間と転生者と四神という一風変わったメンツによる花火大会が幕を開けた。

 

 

 

 

 会場では偶然出会った雪村達と話をしたり、出ている出店を見て回ったり、とある程度花火大会の雰囲気を楽しんだ後、俺達は花火を見るための場所を探した。

そして、それなりに人が少なく並んで座れそうな場所を見つけた後、俺達がそこに並んで座ると、賢亀を頭に乗せた智虎が俺の足下に座り、飛んでいた護龍と麗雀が俺の肩に留まった。

 

 ……ふふ、夕士達もこんな近くに四神がいるなんて知ったら、流石に驚くだろうなぁ……。

 

 そんな事を考えていたその時、メインイベントである花火が大きな音を立てながら次々と上がり始めた。花火は赤や橙、黄色に緑、果ては紫色と様々な色を使って、夜空という黒いキャンバスにまるで絵を描くように上がり続けた。

 

「ははっ、やっぱり花火ってスゴいなぁ……!」

『わぁー……! 色々な色や形があって、スゴく綺麗だなぁ……!』

『うんうん、何だか見とれちゃうよね……!』

「……うん、やっぱりのんびりと花火を見るのも良いな」

『……夜空に咲く花か。うむ、やはりたまにはこのような花も良いものだな』

 

 花火に夕士と智虎達が目を輝かせる中、長谷と護龍はとても落ち着いた様子で花火を眺めていた。

 

 ……ふふ、いずれ夕士達にも皆を紹介する日が来るし、その時はこのメンツがまずは仲良くなりそうだな。

 

 そんな夕士達や智虎達の様子を眺めた後、俺は右肩に留まっている麗雀に声を掛けた。

 

『麗雀、花火大会を楽しんでるか?』

『ええ、もちろん。……色々な所を旅していたから、花火も様々な物を見てきたつもりだけど、やっぱり友達と一緒に見る花火の方が何だか綺麗に見える気がするわ』

『ふふ、そうだろうな。どんな事だろうと、友達と一緒の方が楽しいのは当然だよ』

『友達と一緒の方が楽しいのは当然、ね……』

 

 俺の言葉に麗雀は少しだけ暗い顔をした後、静かに俯きながらポツリと呟いた。

 

 ……麗雀、もしかして……。

 

 俺は麗雀の考えを自分なりに察した後、静かに話し掛けた。

 

『……麗雀、もしかしてだけど、智虎達と一緒に修行を続けたいと思うのは、黄龍様や親御さんの期待を裏切る事になるとか思ってないか?』

『……どうして、分かったの?』

『……何となく、だな。まあ……強いて言えば、さっきの俺の言葉を聞いた瞬間に顔が曇ったように見えたからかな 』

『……そう。私もまだまだ修行が足りないみたいね』

 

 そう言うと、麗雀はポツリポツリと自分の気持ちを話し始めた。

 

『……本当はね、私はこのまま柚希達や智虎達と一緒に修行を続けたい。修行体験を通しての皆との生活は、とっても楽しかったしとても勉強になったから。でも……このまま続けてしまっては、私が何のために修行に出る事にしたのか分からなくなる気がしたの』

『修行に出る事にした理由……』

『……ええ。それに、このままだと皆に甘えてしまいそうだから。私達はあくまでも、四神としての力を高めるために修行に出た。なのに……甘えてしまっては何も得られないし、黄龍様や父さん達の事を裏切る事にもなるんじゃないかって……思えてきちゃって……』

 

 自分の気持ちを話す麗雀の声が徐々に震え始め、目には少しずつ涙が浮かび始めた。

 

 ……麗雀って、本当は護龍よりも責任感や自分が四神である事への使命感とかが強いのかもしれないな。だから、自分自身が他人に甘える事を頑なに拒否しつつ、皆をどうにか引っ張っていこうと自分だけで奮闘する。

でも、そんな生き方を続けていては、いつか絶対に潰れてしまう。自分自身が支えられる責任などには絶対に限界があり、自分だけで生きていこうなんて事は殆どの奴が出来るわけが無いからな。だったら、俺が掛けてやるべき言葉は……。

 

『……なぁ、麗雀……』

『麗雀よ、甘えるのはそんなに悪いことなのか?』

『え……?』

『……え?』

 

 俺達が不思議そうな声を上げながら護龍の方へ向くと、護龍はとても真剣な表情を浮かべながら言葉を続けた。

 

『麗雀、私は甘える事は悪いことだとは思わん。むしろ、今の私達は様々な方々に甘えるべき時期だと考えているが?』

『甘えるべき時期って……そんなのおかしいわ。私達は黄龍様のご指示を受けて、今こうして修行に出ている。なのに甘えるべき時期って……絶対におかしいわ』

『おかしくなどはない。確かに私達は修行中の身だが、それと同時に(よわい)の上ではまだ幼子だ。その幼子である私達が、様々な方々に甘えていけないという道理がどこにある? 麗雀よ』

『そ、それは……!』

 

 麗雀が護龍からの問い掛けへの答えに詰まっていると、更に智虎と賢亀も麗雀に話し掛け始めた。

 

『護龍君の言う通りだよ、麗雀ちゃん。コレを言い訳にする気は無いけど、僕達はまだまだ子供だ。それなのに、四神としての責任感とか使命感を必死に背負おうとしたら、絶対にどこかで潰れちゃうよ』

『そして潰れちゃったら最後、たぶんもう元には戻らない。だから、そうならないためにも今の子供である内は柚希さんや天斗さん、そして『絆の書』の皆さんに甘えないまでも、少しでも助けてもらう方が良いんだよ』

『智虎……賢亀まで……』

 

 智虎達の言葉を聞いても、まだ自分がどうするか決めあぐねている麗雀の様子を見て、護龍が静かに声を掛けた。

 

『麗雀よ、お前も本当は分かっているんだろう?四神としての責任感や使命感も大事だが、今の自分にとってそれらは背負っていくには明らかに重すぎるという事が』

『……そんなの分かってるわよ。でも……たとえ重すぎたとしても、それを背負おうとしないと、黄龍様や父さん達の期待を裏切る事に……!』

 

 花火の光に照らされつつ、目に涙を溜めながら心からの声を吐き出す麗雀に対して、護龍はいつも通りの落ち着いた様子で麗雀に話し掛けた。

 

『麗雀よ、お前の修行内容はたしか……様々な場所を旅しつつ、己の師範となってくれる者を探し、その者の元で『火』の力を高める、だったな?』

『そうよ……でもそれが一体……!』

『……やはりお前は、お前の両親がなぜそのような修行内容を定めたのか、その真意をお前は理解していないようだな』

『修行内容の……真意……?』

『ああ。……まあ、これはあくまでも私の予測に過ぎないが、恐らく大体同じような考えであると思っている。お前の修行内容をこのように定めた真意、それは……お前に他者と触れ合い、他者に心を許すという事を知って欲しかったから、だと考えている』

『他者と触れ合い、他者に心を許すという事を知って欲しかったから……。私……そんなに他人の事を信用してないように見えるのかしら……?』

『信用してるしてないというかは……もう少し家族以外の人にも甘える事を覚えて欲しかったから、じゃないかな?』

『うんうん。今回の件もそうだけど、麗雀は何かあったら自分だけで抱え込んだり解決しようとしたりする事があるからね』

『家族以外にももう少し甘える、か……』

 

 麗雀は智虎の言葉をポツリと繰り返した後、夜空に咲き続けている花火に視線を向けた。

 

『……私、たぶん本当は怖かったのかもしれないわね……父さん達や智虎達はいつも近くにいてくれたけど、他の人は絶対にそうとは言えない。いつかはこの花火が散るみたいに儚くその関係性が無くなってしまうって、そう……思っていた。

だから、他人との関係性の始まりとなる触れ合いとかを無意識の内に避けていた。そうじゃないと、私の中でいつの間にか大切な存在になって、その人との別れる事になるのが絶対に辛くなってしまうから……』

『麗雀……』

『そして智虎達の言う通り、四神としての責任感や使命感を自分だけで背負おうとしていた。そうすれば、それにだけ自分の目が向くから、他人との触れ合ってる暇なんて無いって自分に言い聞かせることにも繋がるしね。

 ……でも、今の私にとってやっぱりそれは辛かった。だから、天斗さんからの提案を受けたんだと思うの。無意識の内に柚希達に助けを求めるために。

『誰か私を助けて……!』

『誰か私を支えて……!』

 ……みたいにね』

 

 麗雀は夜空に咲き続ける花火を少し哀しそうに、そして淋しそうに見詰めながら言った後、静かに俺の方へと顔を向けた。

 

『ねえ、柚希。私……今からでも誰かに、柚希達に甘えても良いかな? 自分が今まで一人で抱え込んできた物を柚希達に支えてもらう事って許されるのかな?』

『……甘えても良いし、許されるに決まってるだろ? 麗雀』

『……そっか』

『ああ』

 

 俺がニッと笑いながら言うと、麗雀はとても安心したような表情を浮かべた後、ニコッと笑いながら話し掛けてきた。

 

『……それじゃあ早速、その言葉に甘えさせてもらおうかな。三日間の皆との修行体験はとても楽しかったから、これからも続けていきたいしね♪』

『麗雀ちゃん、それって……!』

『ええ。皆、これからもよろしくね』

『……ああ、よろしくな、麗雀』

『……うんっ!これからもよろしくね、麗雀ちゃん!』

『ふふっ、よろしくね、麗雀』

『麗雀、これからもよろしく頼むぞ』

『……うんっ!』

 

 麗雀は年相応のとても良い笑顔で返事をした。

 

 ……さて、麗雀にもそろそろ伝えないとな。

 

 俺がいつものように『絆の書』の事について話そうとしたその時、遠くから俺達の事を呼ぶ声が聞こえてきた。

 

『おーい! みんな-!』

『こんなところにいたんだね-!』

 

 声のした方に視線を向けると、そこにはとても嬉しそうな様子でこっちへと向かってくるオルトと鈴音の姿があり、その後ろからは風之真とアンを肩に乗せたこころがゆっくりと歩いてきていた。

 

『オルト、鈴音……それにこころ達まで……良くここが分かったな』

『えへへっ、僕の嗅覚と……』

『ふふっ♪ 私の力を使ったらすぐに分かっちゃいましたよ』

『ふふ、なるほどな』

 

 オルトの嗅覚とこころの覚の能力があれば、確かにすぐに見つかるか。

 

 そんな事を思いつつ、花火を見ている夕士達の方へ俺がチラリと視線を向けると、こころがクスクスと笑いながら話し掛けてきた。

 

『大丈夫ですよ、柚希さん。花火と私達だけの会話法のおかげで、夕士さん達にはまったく柚希さん達の会話の様子は見えていなかったみたいですから♪』

『……そっか、それなら良かったよ』

『ところで……この様子を見る限り、麗雀も仲間になったってぇ事で良いのかぃ?』

『ええ、そうよ。皆、これからよろしくね』

『おうよ! 何かあった時は遠慮無く頼れよな、麗雀!』

『ふふ、私達でよければいつでもお力になりますから』

『……ええ、そうさせてもらうわね』

 

 そう風之真達に返事をする麗雀の表情からは、受け入れられた事への安心感とこれからに対しての希望のような物が見て取れた。

 

 ……うん、やっぱりこういう時のこころや風之真って本当に頼りになるなぁ……。

 

 そんな事を思いつつ、俺はこっそりとバッグから『絆の書』を取りだした。そして麗雀に声を掛けた後、俺は自分自身の事や『絆の書』の事について麗雀へと話した。すると、麗雀は護龍のようにとても興味深そうな様子を見せた。

 

『転生者に『絆の書』……なるほど、智虎達の成長の影にはそんな物が関わっていたのね』

『まあ、そうだな。さて、と……』

 

 俺は静かに『絆の書』の空白のページを開きながら、こっそりとこころへと渡した。

 

『こころ、頼むな』

『ふふ、任せて下さい♪』

 

 こころが微笑みながら絆の書を受け取った後、麗雀は自分の右の翼を、そして俺は左手に『ヒーリング・クリスタル』を握りつつ、目を瞑りながら右手を空白のページへと置いた。

そして、いつものように奥底にある魔力が腕を伝い、空白のページについている右手の中心にある穴から『絆の書』へと流れ込むイメージが浮かんだ事を確認した後、俺は静かに魔力を流し込み続け、必要な量が流れこんだ後、俺は静かに目を開けて『絆の書』を確認した。

するとそこには、晴れ渡った青空の下で翼を大きく広げて飛ぶ麗雀の姿と朱雀についての詳細が書かれた文章が浮かび上がっていた。

 

 よし……とりあえずこれで良いな。後は麗雀を出してやるだけなんだけど……。

 

 俺が再びチラリと夕士達の方へ視線を向けると、幸いにも夕士達はまだ花火に夢中になっていた。しかし『絆の書』の住人達が出て来る時に発している光はそこそこ明るいため、今麗雀の事を出してしまったら、気付かれてしまう事はほぼ確定だった。

 

 うーん……どうしようかな……。

 

 麗雀を出してやる方法について考え始めたその時、

 

『……賢亀、護龍、ちょいと手伝ってもらうぜ?』

『……はーい』

『……承知しました』

 

 ニヤリと笑いながら言う風之真の言葉に、賢亀と護龍が静かに頷きながら答えた。

 

 ……アイツら、一体何を……?

 

 俺が不思議に思っていると、護龍が神力を使って近くに生えていた木から数枚ほど葉っぱを落とした。そしてそれを見るや否や、賢亀が水の力を使って、その場に即席の水溜まりを作り出した。すると、風之真はその場所へ向けて軽く風を送り、風之真の風が小さな渦となると、護龍が落とした葉っぱを不自然に浮かばせ始めた。

 

 ……そうか、風の渦は肉眼では見えづらいから、風で舞っているわけじゃなく、浮いている葉っぱの様子は明らかに不自然に見える。後は、この渦の音とかで夕士達の注意を引ければ……!

 

 風之真達の考えに俺が気付いた瞬間、近くから鳴り始めた風の音に夕士達が気付き、そちらの方へと視線を向けた。

 

「……えっ、何だこれ……!?」

「……葉っぱが風で浮いているし、いつの間にか水溜まりが……?」

 

 風之真達が起こしてくれた現象に夕士達が気を取られている内に、俺はすぐさま麗雀のページに右手を置き、そのまま魔力を注ぎ込んだ。そして、『絆の書』から小さな光の珠が浮かび上がり、そのまま俺の右肩の方へ移動すると、徐々に麗雀の姿へと変化していった。

 

 ……ふぅ、これで何とかなったな。

 

 無事に麗雀が『絆の書』から出て来た事を確認した後、俺は風之真に向けて軽く頷いた。すると、風之真はニヤッと笑いながらコクンと頷き、風の渦へ向けて軽く風を送り、力を相殺させる事で風の渦を消滅させた。

そしてそれにより、浮かび上がっていた葉っぱがひらひらと水溜まりへ落ちると、夕士達は不思議そうな様子で呟くように声を上げた。

 

「……落ち、た……?」

「……何だったんだ、一体……?」

 

 その様子を見ながら、俺は夕士達に対して少し申し訳ない気持ちを感じていた。

 

 ……本当ならしっかりと説明してやりたいけど、夕士達にこの事を話すのは現在(いま)じゃなく、もっと先の未来じゃないといけない……。夕士達には悪いが、今だけはしらばっくれさせてもらおう。

 

 夕士達の様子を見ながらそう考えていると、夕士達が弾かれたように俺の方へと体を向けた。

 

「柚希……今の見たか?」

「……ああ、見たぜ? 何だったんだろうな、一体……」

「……本当にな。まるであの辺りだけ上昇気流でも発生したみたいになっていたしな……」

「……そうだな」

 

 夕士達と一緒に悩むフリをしながら、俺は力を通して風之真達にお礼を言った。

 

『風之真、賢亀、護龍。本当にありがとうな』

『へへっ、どういたしましてってな!』

『どういたしまして、柚希さん』

『どういたしまして、柚希殿』

 

 風之真達の返事にこっそりと頷いた後、俺は肩に乗っている麗雀に声を掛けた。

 

『すまなかったな、麗雀。しょうがなかったとはいえ、中々出してやれなくてさ』

『ふふ、気にしないで、柚希。その間、例の居住空間って物をのんびりと楽しむ事が出来たから、私としては大満足よ』

『そっか、なら良かったよ』

 

 静かに微笑みながら返事をした後、ふと花火が打ち上がっていた方へ視線を向けると、どうやら作戦中に花火は終わっていたらしく、帰る準備を始めている人の様子がチラホラと見えた。

 

「……どうやら、花火は終わったみたいだな」

「え……あ、本当だ」

「道理でさっきから静かだとは思っていたが……

 まあ、花火とはまた違った不思議な現象に出会えた分、俺達の方が得したような気がするな」

「へへっ、だな!」

 

 夕士と長谷が楽しそうに話す中、俺はそっと『絆の書』をバッグへと戻し、バッグを背負い直してから夕士達や風之真達に声を掛けた。

 

「さて、と……それじゃあ俺達もそろそろ帰ろうぜ」

「おう!」

「ああ」

『おうよ!』

『はい♪』

『はい!』

『はーい!』

『りょーかい!』

『はいっ!』

『はーい』

『承知しました』

『ええ』

 

 そして、俺は夕士達と話す傍らで風之真達とも話しつつ、満天の星空の下を歩いて家に向かって歩いていった。




政実「第15話、いかがでしたでしょうか」
柚希「これで四神は全員揃ったわけだけど、次回出て来るのも四神関連の奴だよな?」
政実「うん、そのつもりだよ」
柚希「ん、了解。そして最後に、この作品についての感想や意見、評価などもお待ちしていますので、書いて頂けると嬉しいです。よろしくお願いします」
政実「よし、それじゃあそろそろ締めていこっか」
柚希「そうだな」
政実・柚希「それでは、また次回」
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