〜sideイッセー〜
木場のあとに続きながら向かった先は、旧校舎だった。
「ここに部長がいるんだよ」
木場がそう告げる。
部長ってリアス先輩のことか?
先輩って何かの部活に属していたっけ?
見ると高城も不思議そうな顔をしていた。
しばらく歩くと、木場の足がとある教室の前で止まる。
俺たちは戸にかけてあるプレートを見て驚いた。
《オカルト研究部》
「「オカルト研究部!?」」
あの二大お姉様の片割れであるリアス・グレモリー先輩がオカルト研究部って……。
「部長、連れてきました」
「ええ、入ってちょうだい」
中からリアス先輩の声が聞こえてくる。
木場が戸を開け、あとに続いて室内に入ると、俺たちは中の様子に驚いた。
室内の至るところに謎の文字が書き込まれていて、中央に魔方陣らしきものがあるのだ!
なんじゃこりゃ!
ん?ソファに誰か座っているじゃないか。小柄の女の子……。
知ってる!あの子知ってるぞ!
一年生の塔城子猫ちゃんだ!
ロリ顔、小柄な体、一見では小学生にしか見えないわが高校のマスコット的な存在だ!
黙々とようかんを食べている。
「こちら兵藤一誠くんと高城龍雅くん」
「ど、どうも」
「こんにちは」
塔城小猫ちゃんは俺の方を見た後、高城の方を見て、ようかんを落としていた。
とても驚いているみたいだが、高城の奴、何かしたのか?
シャー
部屋の奥から水が流れる音。シャワー?
見れば、室内の奥にシャワーカーテン。カーテンに陰影が映っている。
女性の肢体だ。これは、もしかしてリアス先輩の!?
すばらしい!芸術だ!当分、あっちの方は困らなさそうです。
「いやらしい顔」
えっ。今の小猫ちゃん?
いやらしい顔だったか…。それはごめんよ。
「部長、これを」
ん?もう一人いたのか?
「ありがとう、朱乃」
カーテンから、黒髪の女性が出てきた。
この人はもしやっ!
「あらあら、うふふ。はじめまして、私、姫島朱乃と申します。以後、お見知りおきを」
ニコニコ顔で丁寧に挨拶される。
「はっはじめまして、兵藤一誠です」
「はじめまして、高城龍雅です」
姫島先輩は俺の方を見た後、高城の方を見て驚いていた。
なにこれ、デジャヴ?
ジャー。
カーテンが開いて出てきたのは、制服を着込んだ先輩の姿。
「ごめんなさい。昨夜、イッセーのお家にお泊りしてシャワーを浴びてなかったから、今、汗を流していたの。あら、リューガ♪昨日ぶりね。」
そう言って、高城に抱きついている。
くそっ、羨ましいぃぃぃ。
「えっと、こ、こんにちは」
高城もテンパってるし。
「これで全員そろったわね。私たちはオカルト研究部はあなたたちを歓迎するわ」
「ええと、はい」
「悪魔としてね」
ーーーはいっ!?
+ +
〜sideリューガ〜
「悪魔としてね」
へっ?悪魔?
「単刀直入に言うわ。私たちは悪魔なの」
いや、単刀直入すぎるだろっ。
「あなたたちも見たでしょ?黒い翼」
黒い翼?ああ、あれか。あれ、どっかで見たことある気がするんだよなー。
「あれは堕天使。もともとは神に仕えていた天使だったんだけれど、邪な感情を持っていたために地獄に落ちてしまった存在。私たち悪魔の敵でもあるわ」
堕天使か。じゃあ、バラ…バラキエルさんだっけ?も堕天使なのか?
「悪魔と堕天使、そこに天使も加えて、太古の昔から争ってるわ」
「いやいや、先輩。普通の高校生には難易度の高いお話ですよ。え?オカルト研究部ってこういうこと?」
兵藤が突っ込んでいる。俺としては、おまえがピンピンしてることの方が突っ込みどころだけどな。
「天野夕麻。あの日、あなたは彼女とデートしていたわね?そして、殺された。運がなかったんでしょうね。殺されない所持者もいるわけだし」
運がないって…。『強運』っていう本読むと運気があがるらしいぞ。電車の広告に書いてあった。
「運がなかったってそんな!それに俺、生きてるっすよ!」
「あなたは、その身に宿る神器が危険視されて、天野夕麻に殺されたの。そして、私が転生させたわ」
「…神器?…転生?」
「神器とは、特定の人物に宿る規格外の力だよ」
木場が説明する。それ、俺も持ってるんだよなー。
「イッセー、手を上にかざしてちょうだい」
「えっ?」
「いいから早く」
何をする気だ?
「目を閉じて、あなたの中で一番強いと感じる何かを想像してちょうだい」
「一番強い存在……。ドラグ・ソボールの空孫悟かな」
おお、俺も好きだぞ!
「その人物の一番強く見える姿を真似するの。強くよ?軽くじゃダメ」
おおーい!ここであれをやるのか。
「ドラゴン波!」
すべった!気温が今下がったぞ!
カッ!
兵藤の左手が光りだす。
あれが兵藤の神器かー。俺のより派手だな。
「な、なんじゃ、こりゃぁあああああああ!」
「それがあなたの神器よ。あなたは、その神器が危険視されて堕天使に殺されたの。そして、瀕死のなか、私をよんだのよ。この紙から私を召喚してね」
リアス先輩が一枚のチラシを取り出した。
「召喚された私はあなたを見て、すぐに神器所持者で堕天使に殺されたと理解したわ。そこで、私はあなたの命を助けることにした」
だから、兵藤はピンピンしてるんだな。
「イッセー、あなたは私リアス・グレモリーの眷属として生まれ変わったわ。私の下僕の悪魔として」
じゃあ、兵藤は悪魔なのか。
「さて、イッセーの説明はこのぐらいにして、リューガ、あなたのことを教えてちょうだい」
「お、俺ですか?」
「リューガも神器を持っているでしょ?」
気づいてたのか。
「それじゃあ説明します」
あれ?リアス先輩だけじゃなく、木場や塔城さん、姫島先輩の表情が変わったぞ?
「俺の神器は《七つの指輪》です。火・水・氷・草木・雷・土・金属を操ることができます」
俺は指輪を出す。
木場と塔城さん、姫島先輩がとても驚いてた。
「でも、神器の能力が強力すぎて、きちんと扱いきれてないのが現状です」
「それは、魔力で攻撃する火などと違うのかしら?」
うーん?魔力で攻撃するのを見たことがないのでなんとも言えん。
「詳しいことは説明しづらいので、いつか実戦で見せますね」
と言いつつも、そんな機会があるのか?
「ではリューガ、あなた悪魔に転生しない?」
「えっ!悪魔ですか?」
うーん、悪魔か…。まぁ、断る理由もないし、悪魔の方が神器を有効活用できそうだし。
「いいですよ。悪魔になります」
「ほんとう!?うれしいわ!さっそく転生させるわね。ポーンの変異の駒が余ってるから、それでいいかしら?」
駒が俺の中にはいっていった。これで俺も悪魔だな。
「はいっ!これからよろしくお願いします」
「リアス先輩、俺に悪魔を教えてください!」
「イッセー、私のことは部長と呼ぶこと。」
そっか、一応オカルト研究部だもんな。俺もそう呼ばないと。
「俺も”部長”でいいんですよね?」
「えっ、そのリューガには…。リアスって……//」
「俺は頑張るぞ!!!ハーレム王に俺はなる!!!」
兵藤……同じ部活なんだからイッセーでいいのかな?
イッセーが叫んだせいで、部長の声がよく聞こえなかった。
まぁ、”部長”でいいよな。
それにしても、イッセー、ハーレム王って……。
+ +
「あらリューガ、おかえり」
家に帰って、みなみ姉が出迎えてくれる。
ご飯を食べながら、悪魔のことについて話した。
「ーーというわけで、俺は悪魔になったんだ」
「そうなの……」
「みなみ姉?」
どうしよう。うつむいて黙ってしまった。
「でも、あなたが悪魔でも私の弟にはかわりないわ!」
ううっ、みなみ姉ぇええええええ!ありがとぉぉぉおおおおお!
「でも、お姉ちゃんに相談もせず、かってに悪魔になったことは悲しいわ。ということで、今日は一緒に寝ましょうね♪」
「なぜっ?どうしたらそうなるの?」
みなみ姉と一緒に寝たことは少しある。この人、自分の巨乳を俺の顔に押し付けるんだ!理性が飛んじまう!
「もちろん嫌だなんて言わないわよね?大丈夫、下着はつけるわよ」
結局、みなみ姉と寝ることになってしまった。