〜sideイッセー〜
「二度と教会に近づいちゃダメよ」
俺は今、部長に怒られてる。
神側の人間ーーシスターと接触してしまったからだ。
「ごめんなさい。熱くなりすぎたわね。今後、気をつけてちょうだい」
「はい…」
「あらあら、お説教は済みました?」
おわっ、朱乃さん!
「朱乃、どうしたの?」
「討伐の依頼が大公から届きました」
ーーはぐれ悪魔。
主を裏切り、己の欲求を満たすために暴れ回る存在。
それを討伐するよう、大公から依頼が届いたようです。
今、俺たちは森にいる。
「今回のはぐれ悪魔は3体いるの」
「3体も!?怖っ」
「バイザー、そしてその子供のバイサーとハイザーよ」
ネーミングセンスねぇな
「だから3チームにわけるわね。1チーム目は祐斗と小猫」
「はい」
「…はい」
「2チーム目は朱乃とイッセー」
「………」
「はい!頑張ります」
あれ?朱乃さんの返事がなかったな。
「3チーム目は私とリュー「部長」…朱乃、何かしら?」
「イッセー君にはプロモーションを教えなくてはいけません。私より部長が適任なのでは?」
「…わかったわ。それじゃあ、私とイッセー。あ、朱乃と…リューガ……」
「はい♪」
「はい。姫島先輩よろしくお願いします」
「では、探しにいきましょうか」
+ +
〜side朱乃〜
リューガくんと同じチームになれましたわ。うふふ、うれしいです。
さぁリューガくん、そろそろ私のことを思い出してもらわないと困りますわよ。
私はペンダントをそっと握りしめた。
+ +
「ーーその子を渡してもらおう。忌々しき邪悪な黒き天使の子なのだ」
この人たちは誰?怖いよ、母さま!
「この子は渡しません!この子は私とあの人の大切な娘です!絶対に渡しません!」
「……貴様も黒き天使に心をけがされてしまったようだな。致し方あるまい」
術者が母さまに斬りかかったそのときーーー
「おいっ、まて!」
銀髪の男の子が私と母さまをかばうように立った。
「っ!何者だ!そこをどけ!」
「やだね。女の子と女性を襲ってる奴を見過ごせないよ」
「ならばお前も殺すまでだ」
術者が男の子に斬りかかったとき、男の子から雷が放たれた。男の子の指についている黄色の指輪が光る。
あの雷は父さまの……?
「普通の人間ではないようだな。だが、こんなもの、そよ風に等しいわ!」
あっ!男の子が斬られちゃった!でも、すぐに立って私たちをかばう。
「死んでもらおうか。あいつが帰ってくるまえに、我々はそのけがれた子を捕まえなければならんのだ」
やめてっ。その男の子は関係ないよ!
「ーーおい!貴様ら、なにをしている!?」
「お前はバ、バラキエル!!」
父さま!よかった、帰ってきたのね。
「朱璃、朱乃、無事か!?」
「あなた!あの子を助けてあげて!私たちをかばってくれたの!」
「うむ、わかった。ーー貴様ら、覚悟はできているんだろうな」
ビガガガッッ
父さまが黒い翼を広げて、『雷光』を放つ。父さまの『雷光』に術者たちがのまれていく。
男の子は気を失ってしまった。
「早くこの子を手当しないと!家に運ぶわよ」
翌日。
「ーー手当していただいて、ありがとうございました」
「いえいえ、私はあなたに救われたのだから」
「もう行っちゃうの?せめて名前だけでも……」
「俺、リューガ。みなみ姉が心配してると思うから……。それに明日、引っ越すんだ」
「そうなの、残念ね。朱乃があなたのことを気に入ってね、あなたと朱乃がまた会えるようにこれをもらってちょうだい」
そう言って母さまは、ハート型の石に、『A』と『R』を刻んだ。
「朱乃のAとリューガ君のRね」
パキッ
ハート型の石を真ん中で割って、私たちに渡す。
「これをペンダントにしていつも身につけておきなさい。二人が再会した時に自然とくっつくようになってるわ。ただし、再会して相手のことを気づいたらね」
「はい、ありがとうございます。では、これで」
「また、会おうね!!」
私は大きく手を振った。リューガ君もふりかえしてくれる。
また、会いたいな!
「うぅ、朱乃が〜。感謝はしてるが嫁にはやらん!」
「あなた、朱乃が気に入ったんだから、余計なことをしたら怒りますわよ(ニコッ)」
「う、うむ。わわわかっておる」
私たち親子三人でリューガ君の背中を見つめながら、平和を感じた。
+ +
〜sideリューガ〜
俺は姫島先輩と一緒にはぐれ悪魔を探している。
なんか姫島先輩を見ると懐かしい感じがする。
どっかで会った気がすんだよな〜。でも、昔はいろいろあったから記憶が所々とんでるんだよね。
ーーケタケタケタケタ
「きましたわね。はぐれ悪魔ハイザー!バイザーの子にして一番戦闘能力が高いのですわ」
「よし、やるか!」
「はい、うふふ」
ピガガガッッッ
「はぐれ悪魔さんは私の雷光にどこまで耐えられるのかしらね。まだ死んではだめよ?思う存分、楽しませてくださいね、おほほほっ」
姫島先輩の笑顔が怖いっっっ!
この人、もしかしてドS!?
ーーあれ?あの姫島先輩の攻撃、誰かに似ている…。
あっ!バラキエルさんか!あの『雷光』俺を助けてくれた攻撃と一緒だ。
じゃあ、姫島先輩はもしかして……
「あら、死んでしまいましたか。もうちょっと遊びたかったですね。ーーって、あら?」
突如、俺と姫島先輩の胸元が光る。ペンダントが光ってる……?
あっ、このペンダント、あのお母さんからもらったやつで、朱乃ーー姫島先輩と再会してお互いに相手を思い出したら、自然とくっつくんだっけ。
うわっ!
俺の体が勝手に姫島先輩の方に向かっていく。姫島先輩の体も来た。
「きゃっ」
お互いの体がくっつきそうになったところで、姫島先輩がバランスを崩し、俺の方へ倒れてくる。
ビリッ
お互いの胸元の制服が裂け、ペンダントがくっついた!
「リューガ君、思い出してくれたの……?」
「やっぱり、姫島先輩はあのときの女の子ーー朱乃だったんだ。思い出すの遅くなってすいません…」
「いいのよ、こうしてまた会えたのだから。すごく会いたかった。」
朱乃は満面の笑みで言ってくれる。
というか、朱乃の格好がヤバい!
俺が押し倒されるような体勢になってるし、制服も裂けてブラジャーが…。何よりも、谷間がすごい!
「リューガくん……」
朱乃の顔が近づいてきた。
「えっ、ちょ、朱乃……」
お互いの顔の距離が1センチもないところでーー
「朱乃とリューガ、討伐ご苦労さーーーなにをやってるのかしら?」
部長とイッセーがやってきた。
ヤバい!今の状況を見られたら……。
「おい、リューガ!貴様、朱乃さんに何をやってるんだ!そこの位置変われぇぇぇ」
「ちょっとイッセー落ち着け!」
「イッセーの言う通りだわ。何をやってるのかしら?」
部長のオーラが怖いっっっっ
「いや、これには深ーいわけがーーー」
===説明中===
「なるほど、わかったわ。でも、朱乃!あなたには負けないから」
負けないって、何のことだろう?まぁ、とりあえずわかってくれてよかった。
こうして、はぐれ悪魔の討伐を終えたのだった。
俺、何もしてねぇぇぇ
朱乃はバラキエルと疎遠してないので、雷光が使えます。