「新年あけましておめでとうございます!」
振り袖姿のミソラに頭を下げられスバルは苦笑した。
「今日の晩に言ったばかりだけどね……」
ミソラを居間まで連れて行き手を広げた。
「じゃぁん♪」
「ワァ♪」
テーブルに用意された食事にミソラは顔を輝かせた。
「おせち料理だ!」
急いで席に座りスバルの作ったおせち料理に手を伸ばした。
「いただきまぁす!」
「慌てないの!」
苦笑しながらスバルも自分の席に座った。
「って、オレのぶんがない!?」
「ケホォ……」
「ミソラちゃん!」
腹を妊婦のように膨らましゲップをするミソラにスバルは涙目で怒鳴った。
「急ぎ過ぎだ!」
「だって、おいしいんだもん♪」
スバルの鼻の頭を指差した。
「おいしいおせちを作るスバル君が悪い!」
「あ、あのねぇ……」
「それよりも♪」
「なに、その手?」
右手を差し出され、スバルは首を傾げた。
「わかってるくせにぃ♪」
ニッコリ笑った。
「お年玉頂戴♪」
「あのねぇ……」
ますます呆れた。
「君のほうがお金持ってるでしょう……?」
とかいいながらポケットからのし袋を取り出した。
「少ないけど……」
「スバル君、愛してる♪」
「言ってろ……」
「あ、本当に少ない」
「殴ったろうか!?」
「アハハハハ♪」
ミソラは楽しそうに笑った。
おせちもお年玉も終え、スバルとミソラは元旦の初詣にやってきていた。
「……」
「……」
パンパンと手を叩き頭を下げた。
(今年もミソラちゃんと仲良くやれますように……)
(今年もスバル君とただれた一年を過ごせますように!)
「ッ……!?」
スバルの背中に強い寒気を覚えた。
(な、なんだ、この不快感すら感じる気持ちよさは?)
慌ててミソラを見た。
「……」
静かに目を瞑って祈りを捧げるミソラにスバルは燻しげに目を細めた。
(気をつけよう……)
心の中で警戒心を強めた。
初詣を終え、二人は売店でおみくじを引いていた。
「意外と高いよね、おみくじって……」
800ゼニーも取られ、スバルは苦い顔をしていた。
ミソラも自分の分のおみくじを開きながらスバルを見た。
「最近のは大凶が入ってないって言うしいいじゃない♪」
「新年からテンションは下げたくないよなぁ……」
「ほら、やっぱり大吉!」
おみくじを見せた笑った。
「最近はこういうふうに大吉を引く確率を高めるために多く入ってるんだよ! スバル君も大吉でしょう?」
「……」
スバルの唇が震えていた。
「スバル君?」
スバルのおみくじを見た。
「だいきょう……」
ミソラは言葉を探した。
「こりゃ、ある意味ラッキーだね」
「どこがじゃぁ!」
泣き出すスバルにミソラはアハハと笑った。
「いいじゃん! 大凶ってことはこれ以上下がないんだから後は昇り調子だよ!」
「人事だと思って……」
「そ・れ・に……」
ミソラは自分の大吉を半分に破った。
「え……?」
「ほら、スバル君!」
スバルの分の大凶も半分に破き、半分ずつ交換した。
「これでプラスマイナスゼロでお互い最初からスタートだよ!」
「……」
半分ずつ交換したおみくじを見た。
「ミソラちゃん」
クスッと笑った。
「今日はお寿司にでもしようか?」
「え、本当!?」
「今年最初の贅沢!」
「やったぁ! 回転しないやつだよね♪」
「残念、ボクは回転しないお寿司は嫌いなの」
「庶民~~~~~~~~!」
「じゃあ、ミソラちゃんは回転しないお寿司でたくさん食べれる自信ある?」
「ない……」
「じゃあ、そういうことで回るお寿司でたくさん食べようか!」
「スバル君の庶民胃袋!」
「言ってろ」
スバルの腕に抱きつきながらミソラは不満そうに頬を膨らました。
「スバル君のケチ!」
「ミソラちゃんの贅沢もの!」
「べぇ~~♪」
今年も楽しい一年になりそうである。