流星のメモリアル   作:スーサン

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シューティングスターオンライン2【初めましてから始めるRPG編】

 今、ミソラは大人気オンラインゲーム「シューティングスターオンライン2」にハマッていた。

 ソーシャルゲームが主流になる今期にとって時代遅れとも言えるオンラインゲームでありながら一線を画し、たくさんのユーザーに愛される人気ゲームである。

 その人気の根底はその自由すぎるキャラクタークリエイトにあった。

 幼女から熟練した男性、さらにロボットまで自由に作れ体型も太めから細め、グラマスと本来の遊びである戦いを差し置いてオシャレに気を使うユーザーも存在するまさにセカンドライフである。

 そこでミソラは自分そっくりのキャラクターを作り、電脳空間で作られた「ゲームの世界」を楽しんでいた。

 

 

「……」

 SSO2の世界の中でミソラに勧誘され仕方なくゲームを始めたスバルは腕を組んでミソラのアバターが来るのを待っていた。

「まったく……いつになったら来るんだ?」

「スゥバル君、お待たせ♪」

「え……!?」

 背中から抱きつかれ、慌てて振り返った。

「ミ、ミソラちゃん、遅かったね……?」

「えへへ……」

 クルリとターンした。

「エステルームに行ってデート用のオシャレをしてきたんだ♪」

「えすてるーむ?」

 首を傾げるスバルにミソラは呆れた顔をした。

「そういうスバル君こそ、初期装備のオシャレなんて……」

「し、仕方ないだろう……始めて間がないんだから」

 少し不貞腐れた顔をした。

「はは♪」

 楽しそうに笑った。

「じゃあ、今日はゼニーを貯めてオシャレアイテムをたくさん買っちゃおう♪」

 スバルの手を握った。

「早く行こう!」

「ちょ、ミソラちゃん……」

 カウンタールームにつくとミソラは急いでクエストの受注を始めた。

「スバル君はまだ初心者だから簡単なステージにするね」

「あ、ありがとう……」

 クエストを引き受けるとミソラはスバルの手を引っ張って走った。

「行こう!」

「う、うん……」

 受けたクエストのステージへと向かうゲートをくくった。

 

 

 新しい惑星につくとスバルは襲い来るモンスターに剣を構えた。

「おりゃ!」

 剣の一刀で襲い来るモンスターを叩っ切るとスバルは伊達を決めるように構えた。

「やったぜ……ん!?」

 気付いたらスバルの背後に大きな爪を振り上げたモンスターが襲いかかってきた。

「しまった!?」

「スバル君、危ない!」

「え……?」

 襲いかかってきたモンスターが吹き飛ばされた。

「こ、これって……?」

 自分の前に現れた小さなモンスターにスバルは目を瞬かせた。

「モンスター?」

「いいでしょ~~……♪」

 自分に懐くモンスターの頭を撫でミソラは得意げに豊かな胸を張った。

「つい最近実装された新職業の「テイマー」専用のモンスターなんだよ!」

「テイマー?」

「モンスターと協力して敵を倒す新職業なんだよ! まだ新要素だからどういう利点があるかわからないから使ってみたんだ♪」

「かっこういいね……」

 ミソラに懐くモンスターにスバルは羨ましそうに目を細めた。

「じゃあ、これが終わったら職業をチェンジして使ってみようよ!」

「で、出来るの?」

「職業を自在に使って自分に合ったものを探すのもこのゲームの特徴なんだよ!」

「な、なるほど……」

 ミソラの目が鋭くなった。

「スバル君、危ない!」

「え……?」

 頭上に襲いかかってきたモンスターをミソラのモンスターが頭突き仕返した。

「おお……?」

 自分の前で格好良く着地するモンスターにスバルは感動の異を唱えた。

「さぁ、さっさとクエストをクリアしよう!」

 スバルの手を握った。

「ちょうどライブの予告も合ったし!」

「ラ、ライブ……?」

 

 

 基本ステージに戻ってくるとミソラはスバルの手を引っ張った。

「さぁ、行こう!」

「え、あ、うん……」

 「ショップステージ」と言われるエリアにたどり着くと奥地に設置されたライブ会場を認めた。

「なにが始まるの?」

「いいものだよ!」

「いいもの?」

「あ、来たよ!」

「え……?」

 ライブステージが光り輝きその中央から一人の美少女が現れた。

『みんなぁおまたせぇ♪』

 会場が活気立った。

「え、なに?」

 なぜかヲタ芸をするアバターまで現れた。

「なにが起きたの?」

 ステージの美少女が明るくてを振った。

『今日も全身全霊で歌を届けるからねぇ♪』

 美少女はノリノリでダンスをダンスを踊り歌い出した。

「おぉ……」

 さらに活気だつ会場にスバルは驚いた。

「ライブが始まった」

 ミソラも手を振ってステージに合わせて身体を揺らした。

「ここまで来るとこのゲームもある意味、立派なセカンドライフだよね♪」

「う、うぅ~~ん……うん?」

 

 

「う、うぅ~~ん……うん?」

 ライブ画面を見ているとスバルのハンターVGから電話の音が流れた。

「なんだろう?」

 ゲームの画面を弄りながら「ログアウト」を押した。

「はい、もしもし?」

 電話に出た。

『星河スバルさんですか?』

「そうですけど……」

『私、株式会社セカイのものです』

「セカイ?」

 どこかで聞いたことのある名前だなとスバルは首を傾げた。

『実は当社でサービスを行っているゲーム、シューティングスターオンライン2でお頼みしたいことがありまして』

「SSO2……!?」

 今更になってさっきまでプレイしていたゲームの会社だと気づいた。

「あ、はい、ゲームはボクもプレイしてます!」

『プレイして頂けてましたか! ありがとうございます!』

 本当に嬉しそうに声を弾ませるスタッフの声にスバルはうんうんと頷いた。

『実は今度企画しているゲームのイベントで響ミソラさんをゲストとして参加して欲しいんです!』

「ゲ、ゲスト参加?」

 ビックリするスバルに電話の声が響いた。

『詳しい内容は後日、伺っていいでしょうか?』

「も、もちろん!」

『ありがとうございます! 後日、そちらの事務所に伺わせていただきます!』

 電話が切れた。

「……」

 スバルは慌ててゲームをログインした。

 

 

「あ、お帰り……」

 ライブ会場に戻って来るとミソラは少し頬を膨らましていた。

「せっかくのライブに仕事の話なんて無粋だなぁ……!」

「そう言わないでよ」

 苦笑した。

「実はミソラちゃんにライブの仕事が来たんだよ!」

「ライブ……?」

 考えるようにアゴを上げた。

「それどのクエスト?」

「現実の仕事の話だよ!」

 どっぷりとゲームのセカイに浸かっているミソラの反応にスバルは呆れ果てた。

 

 

 その後日……

 

 

「ハッピーラッピーモンスターマッピー♪」

 ミソラのために書かれた作詞を歌いながらミソラはボックスの中でノリノリにリズムを刻んでいた。

「今日もアドベンチャー♪」

 ミソラの歌を聴きながらスバルもウットリした顔をした。

「いい歌ですねぇ」

「ええ、しかもミソラさんがゲームキャラクターとしてゲスト出演していただけるとなれば当社としては今度のイベントの成功を確信しています!」

「絶対に成功させますよ……だって」

 大好きなゲームの挿入歌を歌える悦びにミソラの背中は輝いていた。

「ますますゲームが好きになりますよ。ミソラちゃんは……!」

 背中から感じる強い悦びにスバルも嬉しくなり微笑んだ。

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