「……」
人間に戻るとスバルはウォーロックと一緒に公園のベンチで黄昏にふけていた。
≪スバル、これからどうする?≫
「……」
スバルは考えるように目を瞑り、思考を巡らせていた。
(アイツが行ったばしょ……それは間違いなく)
裏地球。
(だが、いく手段がボクにはない……ファントムのようにわざとボクを誘うようなバカをアイツがするとは思えない)
思考を巡らせるスバルにウォーロックも考えるように腕を組んだ。
≪なにかあっちの世界と繋がる手がかりのような手段があれば道は開けるんだがな……≫
「手がかりのような手段……?」
光明を得たようにスバルは立ち上がった。
「一つだけ手が残ってる! 一か八かだけど……!」
≪一か八か?≫
大海原の上に立つとロックマンは心を落ち着けるように息を吐いた。
≪おい、スバル……一か八かの手段って?≫
「そう……ムーの遺産だ!」
拳を握りしめた。
「かつてボク達はムーの進行でムーの遺産をその身体に宿した。あの強大な力ならもしかしたら……」
≪だが、どこにあるかわからないんだぜ≫
「ボクの身体の中にはムーメタルがある。それがきっとムーの遺産の場所へと導いてくれる……きっと」
≪……確かに他にやれることもない。やってみるか≫
「よし!」
海の中へと飛び込み、ロックマンは海中深くへと沈んでいった。
深い暗闇の中、ロックマンは未知の世界に対する恐怖とこれが無駄に終わったらの絶望感を抱えながら沈んでいった。
≪いったいどれくらい深いんだ……電波人間でもこの深さは戻ってこれるか不安になるぜ≫
「うん?」
一瞬、暗闇の中、一閃の光が走った。
「ウワァ!?」
光がロックマンの身体を打ち弾き、遠くへと飛ばした。
「クッ……」
水中で態勢を整えるとロックマンは光の発した場所を見た。
「アイツは!?」
泳ぎ来る巨竜にウォーロックの声が響いた。
≪ブラキオ・ウェーブの残留電波体か!?≫
姿がハッキリしたブラキオ・ウェーブの姿にロックマンは仰天した。
≪トライブキング!?≫
かつてムーを倒すため、一度だけ全ての遺産を使い手に入れた最強形態をブラキオ・ウェーブがトライブオンしてることにロックマンをビックリさせた。
と同時に強い喜びを覚えた。
「ロック!」
「ああ、わかってる!」
ロックマンの姿が赤いノイズに包まれ、姿へと変えていった。
「ノイズチェンジ・レッドジョーカー!」
レッドジョーカーロックマンにノイズチェンジするとロックマンはトライブオンしたブラキオ・ウェーブに迫った。
「お前と遊んでいる時間はない!」
レッドジョーカーの拳がトライブオンしたブラキオ・ウェーブの身体を吹き飛ばした。
「……」
振り返るとブラキオ・ウェーブの中から三つのムーの遺産が現れ、ロックマンの元へと向かった。
「よし!」
レッドジョーカーから元のロックマンに戻ると力の限り叫んだ。
「かつて世界を滅ぼしたムーの遺産よ」
≪オレ達の記憶を≫
「ボク達の明日を」
≪守るために≫
「もう一度……」
「≪一つとなれ≫」
ロックマンの姿がかつて世界を救った最強の姿「トライブキング」へと電波変換した。
「よし!」
手に持った大剣を振りかざし、ロックマンは水中を切った。
「ムーの力よ! ありして存在したもう一つの世界へボクを」
≪オレを≫
「導け!」
トライブキングとなったロックマンの身体が光りとなって消えていった。