流星のメモリアル   作:スーサン

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本物を超える偽物

 宇宙に飛び立ち、迫りくる彗星・メテオにダークサイドロックマンは仰天した。

「ムーに匹敵する強大さと凶悪さ……こんなものが世界に存在したなんて」

「話は後だ! まずはこの彗星の欠片を一つだけ、地球に落とす。大きさを間違えるな! 少しでも直径を誤ればたくさんの人が死ぬ、一か八かの作戦だ」

「わ、わかってる!」

 緊張したようにロックバスターを構えるダークサイドロックマンにロックマンは胸に手を当てた。

「これを上げるよ」

「え……?」

 ロックマンの手から三つのムーの遺産が手渡された。

「こ、これは……?」

 ダークサイドロックマンの姿がトライブキングへとトライブオンした。

「似合ってるよ」

 本物を超えた偽物となったトライブキングにロックマンは満足そうに頷いた。

「君は……」

 信じられない行動を取るロックマンにトライブキングは困惑した。

「こんなことしていいのか?」

「ボクにはこれがある……」

 ロックマンの姿が赤いノイズに包まれ強いエネルギーが生まれた。

「ここはノイズの塊……今なら200パーセントの力が発揮できる」

 ノイズの繭に包まれたロックマンの姿がレッドジョーカーへ爆散するように生まれた。

「こ、これが……」

 姿を変え、トライブキングと同等の力を持つレッドジョーカーにさらに驚いた。

「それが本物の力……ボクが望んでも手に入らない姿」

 拳を握りしめ、トライブキングは吠えた。

「だが、もうそんなのどうでもいい! レッドジョーカー……君が言うようにボクは"本物を超える"!」

「そうだ! 一緒に行くよ!」

 レッドジョーカーとトライブキングのロックバスターが輝いた。

「ダブルロックマン……」

「ショットオオオオォオオォオォオォォ!」

 凄まじい光がメテオへとぶつかり、閃光が瞬いた。

「やったか!?」

 レッドジョーカーの言葉にトライブキングの声が上がった。

「いや、まだだ!」

「なに!?」

 吹き飛んだメテオが龍の姿へと変わり、トライブキングとレッドジョーカーに吠えた。

「ク、クリムゾンドラゴン……ボク達のエネルギーを喰って完全体になったのか?」

 トライブキングの声が響いた。

「どうする、レッドジョーカー……!?」

「そうしないと今度はこっちの地球が滅ぶ!」

「……」

 バトルカードを読みこみ、ソードを構えた。

「うん?」

 ボォ~~とするトライブキングにレッドジョーカーは顔をしかめた。

「トライブキング?」

「……そうか」

「え……?」

 全てを悟ったようにトライブキングは微笑んだ。

「これが本物の力か?」

「トライブキング、こんな時にどうしたんだ?」

「思いついたのさ……本物を超えて、なおかつ君たちの世界とボクの世界を別のものへと救う手段を」

「え……?」

 トライブアウトしダークサイドロックマンに戻ると晴れやかな顔をした。

「やっぱり、この世界は再構築する……"滅びることなくロックマンが存在した世界へ"と」

「な、なにをする気だ……?」

 ダークサイドロックマンは咆哮を上げるクリムゾンドラゴンに向かった。

「さぁ、一緒にやろう……この世界の人たちを犠牲にせずボクの望んだ本物を超える力を」

「……」

 クリムゾンドラゴンのノイズがダークサイドロックマンへと飲み込まれていった。

「こ、これはぁ!?」

 凄まじいプレッシャーにレッドジョーカーは吹き飛ばされそうになり、足を踏ん張った。

「これがノイズの力……」

 限界量を超える力にダークサイドロックマンは拳を握りしめた。

「世界を滅ぼす彗星よ……その力を使い、今、この世界を……滅んだ世界を滅ばなかった世界へと再構築しろ!」

「ッ……」

 裏地球……いや、裏宇宙全てが強い光へと包み込まれ爆発した。

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