流星のメモリアル   作:スーサン

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巷で人気

『え~~……巷では戦うアーティスト、ハープ・ノートに人気が集まってる模様です』

『ハープちゃん。可愛いよね』

『ハープ・ノートのブロマイド、コンプリートしてます!』

『正直、もう、ロックマンいらなくない』

 プツンッとテレビを消すとミソラはバフンッとベッドに横たわった。

「……」

《怖い顔してるわね?》

「だって……」

 あぐらを組むようにベッドの上から起き上がると、ミソラはぷくぅと頬を膨らませた。

「スバル君をいらない奴扱いなんって許せないもん」

《それだけ、アナタが注目されてる証拠でしょ……もっと、胸を張らなきゃ?》

「ヒーローはスバル君だもん!?」

《はいはい、ご馳走様?》

 惚気に近い不貞腐れ方をするミソラにハープは苦笑した。

 ぴるるるるる……

「ッ!?」

 慌ててハンターVGを手に取り、電源をオンにした。

「スバル君! どうしたの、いきなり電話して」

『あ、うん……テレビを見て、ミソラちゃんが絶好調なのを知って、なんだか急に話したくなって』

「えへへ……でもね、世界のヒーローはスバル君だけだよ」

『じゃあ、ミソラちゃんは僕のヒーロー……いや、ヒロインだね』

「え……」

『ヒーローはヒロインがいるから戦えるんだよ。今も昔も……そして、これからも』

「ス、スバル君……」

 顔を赤らめるミソラにスバルは照れたように笑った。

『これから、どこかに遊びに行こうよ。最近、寒いし、南国の地に行くとか……どう』

「いいねいいね。水着、用意してるから、期待しててね」

『はは……じゃあ、電波空間で待ち合わせね』

「りょうか~~~い!」

 シュビンッと敬礼し、ミソラは電源を切った。

《スバル君も最近、電波空間を私用に使うこと多くなったわね?》

 悪いとは言わないが、良いとも言い難い。まぁ、自分が言えた義理じゃないけど……

「さぁ~~て……水着に着替えないと。変身を解いた瞬間にスバル君をビックリさせないと」

 そういい、ミソラは勝負下着ならず、勝負(上下分かれた、かなりきわどい)水着を取り出し、微笑んだ。

「脱・少女かしら」

《いい加減にしないと、あっちこっちからクレームが来るわよ?》

「大丈夫、肝心な部分は(自主規制)がかかるから」

《……》

 ハープはなにも言えず、呆れた。

 

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タイトル「二人だけの雛人形」

 

 

「ふぅんふぅんふぅん……♪」

 鼻歌を歌いながら五段に並べられた台の一番上に二体の人形を置くと、ミソラは満足げに腰に手を置いた。

「完成!」

 自信満々に目の前に飾られた人形たちに、額に流れた汗をふぅとため息を交えながら拭いた。

「スバル君、入っていいよ」

「わかった……!」

 ガチャリとドアが開き、スバルが入ってくるとミソラはジャーンと今、飾ったばっか人形たちを見せびらかした。

「綺麗でしょう、私の雛人形!?」

「おお!?」

 部屋に入り、いきなり目に入ってきた人形たちにスバルは顔を真っ赤にした。

「……お雛様とお内裏様の顔がボクとミソラちゃんに似てない」

「えへへ……」

 顔を赤くし、両手を後ろにやるとミソラはテレ臭そうに笑った。

「実はこの日のためにオーダーメイドしたんだ。いや~~……高かった」

「オ、オーダーメイドって」

 バカップルじゃないんだから、そんなことしなくっても……

 いや、普段からの言動を見れば、十分バカップルだが、いくらなんでも、お金を使ってまで、バッカプルにならなくっても……

 スバルは色いろな心の中のツッコミを飲み込み、息をすった。

「さて……スバル君に見せたし、片付けようか」

「え……出したばっかでしょう」

 いきなり片付け始めようとするミソラにスバルは慌てて叫んだ。

「だって、雛人形は片付けるのを遅れると婚期を逃すって言うでしょう。こんな事でスバル君と結婚を逃すのはバカバカしいでしょう」

「う……!?」

 キッパリと結婚まで考えているミソラの未来計画にスバルはタジタジとなった。

「でも……」

 出されたばっかの雛人形にスバルは、どこか同情を覚えた。

「出したばっかなのに……」

 もっと、一緒にいたかっただろうに……

 出会って早々にもう押入れの中に閉じ込められる自分たちの人形にスバルはふと思いついた。

「ちょっと待って」

「え……」

 片付けようとするお内裏様を手に取り、スバルはニコッと笑った。

「また、来年、逢おうね」

 そういうと、スバルはミソラ似のお雛様に自分似のお内裏様の顔を近づけ、

「あ……」

 ミソラの顔が真っ赤になるのも気にせず、スバルは人形たちをキスさせた。

「じゃあ、片付けようか」

 スバルも満足したのか、ニコッと笑うとどれから片付ければいいか、聞いた。

「……そ、そう思ったけど」

「……」

「もうちょっと出してようかな……ひな祭りは今日一日残ってるし」

 スバルも嬉しそうに、うんっと頷いた。

「じゃあ、今日は二人でお雛様とお内裏様を見ながらお菓子を食べながら、話し合おう」

「うん! きっと、お雛様たちも喜んでるよ」

 そういうとミソラはそっと絨毯の敷いた床に座り、スバルにも座るように促した。

 スバルもミソラと同じようにお雛様を見て座り、そっと肩をくっつけた。

「お花を上げましょう」

「ぼんぼりに~~……」

 二人は綺麗に声を合わせながら眠るように目を細め歌い続けた。

 不思議と雛人形の顔が微笑んだように二人は見えた。

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