千里山 武田信玄と呼ばれた男   作:yuzinn

10 / 43
大会前の地獄の合宿

早いことで夏期大会の9日前となる。

 

男子麻雀部の練習メニューも大詰めとなり大会前、一週間の泊まり掛けの合宿が始まった。

 

竜華サイド

うちはセーラと麻雀を打ちながら話をしておった。

 

「泊まり掛け合宿?」

「そや、今日から男子麻雀部が陣の家でやっとるそうや」

「それで、その合宿がどないしたんや」

「明日から三連休やし、うちも参加したいんや。一緒にいかへんか?」

「なんでそうなるんや!?」

 

こういうときのセーラの思考はうちでも理解できん。

 

「なんでって決まっとるやないか。強くなるためや!確かに陣のメニューでうちらは強くなっとる。でも今回の合宿に参加すればさらに強くなれる。そう思ったんや」

 

発想はわからんでもないけど……

 

「でもうちらは参加できるんか?」

「大丈夫や許可は取ってある。源三さんに」

「源三さんかいな!」

 

ツッコミいれてもうた。

 

「仕方ないやろう。陣逹、練習中は携帯の電源切ってて連絡とれないんや」

 

だからって普通、源三さんに連絡とらんやろ。

 

「で、一緒に行かんか? 怜も誘ってあんねん」

「用意周到やな、うちは怜が参加できることが驚きや」

 

怜の身体は大丈夫なんやろうか?

 

「なんと、怜の主治医の先生が源三さんの知り合いやったんや。いや~世間は狭いな~♪」

 

もう、驚くのも疲れたわ

 

「ならうちも参加するわ」

 

二人だけを行かせると陣君に迷惑かけそうやからな。

 

「よっしゃ~殴り込みや!」

 

あかん。行く前から不安になってきた。

 

 

成瀬家前

 

「良く来たの三人とも、さあ上がりなさい」

「「「お世話になります」」」

「陣逹は道場におるよ。荷物を置いたら行ってみなさい」

 

 

 

 

道場に入ると陣君以外の男子麻雀部のみんなが倒れておった。

 

「な、なんやこの状況は?」

「驚いとる場合やないで竜華!怜!陣君か源三さん呼んできてや」

「わかっ「その必要はない」陣!」

 

「そいつらは地獄の特訓メニューによる疲労で倒れてるだけだから心配ない」

「だけっていったいどんなメニューをやったらこうなるや?」セーラ  

「経験を積ませるため老人ホームと子供麻雀クラブでひたすら打った」

「じっ時間はどのくらい?」竜華

 

「そうだな~無休憩で8時間くらいか」

「8時間…なんで自分は平気なんや」怜

 

そんな化物を見るような目で見られてもな。

 

「小学生からやっていれば慣れもんだぞ怜」

「慣れって・・もうええわ」

「それで、なんで竜華逹がいるんだ?」

「うちらも合宿に参加するためや!」

 

まあ、なんとなく、来る気はしてたよ。

 

「今更、本気かどうか聞かないけど、辛いぞ」

「覚悟の上や!そうやろ竜華、怜!」

「もちろんや」

「うちも覚悟はできとるで」

「ならいい。おら、お前らもいつまで寝てる。続行するぞ」

 

ゆすってみるが起きない、手っ取り早く起こすには…一撃入れるか。

 

「「「「ぐふっ」」」」

 

「練習中の陣君は鬼や…」竜華      

 

厳しい自覚はある。ここで起きても夜には、また全滅だろうな

 

 

 

夜          

 

陣の予想道理で全員が集中力切れで起き上がれなくなっていた。

 

「一人で運ぶのは無理だな師範に手伝いを頼むか」

 

陣は源三と協力して皆をそれぞれの部屋に運んだ。

 

 

 

 

「ここは…どこや?」

 

怜とセーラは……隣で寝とるな。

 

「確か…練習メニューが終わってみんなで倒れたんや」

 

あかん まだ頭が寝とる。

 

「陣君が運んでくれたんやろか?」

 

目を覚ましてお礼に行かんと。

 

 

 

 

今に下りると陣がお茶を飲んでいた。

「早かったな。他はまだ寝てるぞ」

「うん。何や目が覚めたんや。あと運んでくれてありがとう」

「どういたしまして、と言っても竜華達を運んだのは師範だ。同世代の異性が触るのは、いやかもしれないと思ってな」

「なら、源三さんにお礼に言わんとな」

 

よかった。流石に異性に寝てる所を運ばれんのは恥ずかしいわ。

 

「丁度いいから、今のうちに風呂の説明させてくれ」

「そうやね。お願いや」

「竜華達には女子用の大浴場を使って欲しい」

「女子用があるん?」

 

「師範の武術の弟子の中には女性もいるから、改築して作ったんだ」

「それなら納得や」

 

でも、いくらかかったんやろうか?陣君の家って意外に金持ちなんかな~ 。

 

「女性の入浴セットは揃ってるから好きに使ってくれ」

「了解や♪怜達が起きたら行くわ」

「最後に覗きの心配はしなくていいぞ」

「え?」

竜華は目を丸くする。

 

「竜華達の入浴中は俺も含めて男子は師範の監視下に置かれるから」

確かに源三さんを掻い潜ってうちらを除きに来るのは不可能やな

「そっそうか?なら安心して入れるわ」

 

竜華は目を覚ました怜とセーラを連れて風呂に来ている。

 

「いや~予想以上にやったわ陣の地獄メニューは、竜華と怜はどうやった?」

「きつかったわ。でもこれなら強くなれる気がするわ」怜

「怜の言うと通りや、今年は無理やったけど来年は必ず大会にでるんや!」

 

セーラ、意気込むのはええけどお風呂で騒ぎすぎやで

 

夕食

 

「人数が多いから、初日はシンプルにカレーにした」

「「「「「「「「「いただきます」」」」」」」」

「このカレー私版のよりおいしいな」

「すこし手を加えているからな」

 

夕食後はみんなすぐに就寝となった。

 

早朝、竜華は目を覚ます。

 

「早く起きすぎてもうた。散歩でもしよう」

 

陣の家の庭を散歩していると道場前から音が聞こえる。   

 

「何やこの音?」

 

道場中を覗き込むと陣と源三が手合わせをしていた。

 

「動きが乱れとるぞ!」

「まだまだやれます」

 

陣君が強いのはしっとったけど、普段は手加減してるんやな。不良に絡まれたときとは強さの次元が違うわ。

そうや、タオル持っていこう。

 

朝練終了

 

「お疲れ陣君、源三さんもお疲れ様です。どうぞ」

竜華がタオルを渡してくれる。

「ありがとう竜華」

「フォッフォッフォ。タオルを持って来てくれるとは、豪勢じゃのう。ありがとう竜華さん」

「喜んでいただけてよかったです」

 

面と向かってお礼を言われると何や、恥ずかしいわ。

 

「それじゃあシャワー浴びてくる」

「うむ。今日の朝食はワシが作るからゆっくりでよいぞ」

「了解です」

「竜華さんは他の人を起こしてきてくれんか?男子は後でかまわんか」

 

「はい。任せください!」

 

朝食タイム

「「「「「「「「「いただきます」」」」」」」」」

「うまい!」「美味しいです源三さん」「…お代わり」

 

こうして男子麻雀部+竜華達の三人は地獄の合宿をこなして行った。

 

合宿最終日、最後の課題を全員無事にクリアーする。

 

「これにて合宿の全メニューを終了する!

あと2日は各人好きに過ごしてくれ」

 

「「「「「「「「ありがとうございました」」」」」」」」

「ワシからも一言、言っておく。男子麻雀部よ、悔いが残らないように全力で上を目指してきなさい」

「「「「「はい」」」」」

「竜華さん逹も次の大会、楽しみしとる」

「「「はい」」」

 

俺達は大会の予選の日を迎えた。

 




次は予選大会です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。