千里山 武田信玄と呼ばれた男   作:yuzinn

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優勝と帰り道

陣逹が優勝した。

 

千里山高校は男子が麻雀部すら、今年までなかったので、

記者からの注目も凄いものであった。

会場のロビーに姿を表した途端、陣達は揉みくちゃにされることになった。

 

「大丈夫ですか…みんな?」

 

亮は仲間に声をかけた。

 

「私は…大丈夫だ」

 

「…暑かった…」

 

「記者を甘く見ていたな」

 

「………」

 

「陣君は大丈夫そうではないですね」

 

大将だけあって陣は一番揉みくちゃにされたのだ。

 

「みんな、ほんまにおめでとう」

 

「頑張ったな自分等、おめでとうさん」

 

「おめでとう」

 

竜華、セーラ、怜を始めとする女子麻雀部の人逹が祝福の声をかけてくれた。

陣逹も嬉しそうに応対した。

 

帰り電車

 

「今でも喜びが覚めないな」

 

「薫の言うと通りだ。まだ体が燃えてるぜ」

 

「…今日1日は残ってる」

 

「うちも次の大会に出るで~」

 

「あはは。すぐには収まりませんね陣君」

 

反応なし。

 

「陣くん?」

 

もう一度、声をかけたが返事ないので後ろ席を覗き込む。

 

「少し静かにして上げて~な」

 

竜華の声によりわかった陣は眠っていた。

 

「………」

 

「寝てしもうたんか?」

 

「うん、電車に乗ってすぐに」

 

怜の疑問に竜華が答える。

 

「陣が無防備に寝てるのは初めてみるな」

 

「流石の陣も疲れたのか?」

 

「そういえば、部長が言っとな。大将にかかる重圧は他のメンバーとは、一線を概するって」

 

「確かに部を作ってからというもの、陣が全ての中心となって私達は動いてきたからな。負担も一番大きかっただろう」

 

「僕達も頼り過ぎてたのかもしれませんね」

 

陣のありがたさをしったメンバー達であった。

 

「なら、ご褒美をあげんとな~」

 

セーラはよい笑顔で笑った。

 

「ご褒美?」

 

「これや」

 

首を傾げる竜華を無視して、セーラは陣の体を左側押す。

 

そうすると陣は重量に従い倒れる。

 

「え!?」

 

陣の左隣は竜華なので自然と竜華の型に陣の頭がくる。

 

「せっセー「大きな声出すと陣が起きるで」…後で覚えとき」

 

「なら、毒を食らわば皿までや」

 

陣の体をもう一度押す。 竜華の肩からずり落ちた陣の頭は竜華の膝に上に乗る形になった。膝枕の完成である。

 

「なにすん」

 

自分で口を塞ぎ、大声を塞ぎいた。

 

「女の子の膝枕、最高のご褒美やろ」

 

「なら、セーラがやればええやんか」

 

「膝枕といったら竜華やろ。なあ怜?」

 

「確かに竜華の膝枕は気持ちええからな」

 

経験者、怜は語る

 

「ううぅ~」

 

唸る竜華

 

「竜華も満更でもないようやし、これでええ」

 

「………」

 

諦めたようだ。だか少し、顔が赤くなっていた。

そんなやり取りの後ろで一樹は亮達に取り押さえられながら血の涙を流していた。

 

電車を降りるまでの二時間、この状態が続いた。

 

 

最寄り駅到着

 

「ふぁぁ~よく寝たな」

 

陣は何も覚えていないならしい。

 

「なあ~陣?」

 

「なんだ?」

 

「寝心地ど「セーラ、話があるからこっちきいや」うちが悪かった竜華!、助けてな!」

 

何か言おうとしたセーラは竜華に引きずられていった。

 

「なんだあれ?」

 

「陣君には覚えていない幸運があった…そう覚えておいてください」

 

「わけわかんねーよ」

 

帰り道

「そういえば男子勢は個人戦に出るんか?」

 

「僕達の中では陣君が参加しますよ」

 

セーラの質問に何故か亮が答えた。

 

「意外やな。陣は個人戦に興味ないと思うとった」

 

「俺、個人の実力もしっておきたいからな」

 

「そう言う園城寺さん達はどうなんですか?」

 

「私らは誰も出ないんよ」

 

「そうなんですか?三人もお強いのに・・」

 

「うちらが目指すのはあくまでも団体戦優勝やからな」

 

 

いつものように竜華と怜は陣が家まで送っていった。

セーラは方面が同じである一樹に頼んである。

 

「送ってくれていつもありがとうな」

 

「おおきにな」

 

「気にすんな。前にも言たっけど師範にそう教育されているからな」

 

怜は送り届けたので後は竜華だ

 

竜華はまだ膝枕の件が恥ずかしいのか二人になると沈黙してしまう。

 

「竜華」

 

「なっなに?」

 

「膝枕ありがとうな。よく眠れたよ」

 

「覚えとるん!」

 

「座っていた位置とセーラの反応を見れば予想がつくさ」

 

「ううぅ」

 

本日、二度目の唸り。

 

「竜華、着いたぞ」

 

「え?うっうん」

 

「ほんとにありがとうなじゃあな」

 

「ちょっと待って!」

 

「ぬ?」

 

「もう一度と言わせてな。大会、ほんま優勝をおめでとう!ほなな!」

 

綺麗な笑みでそう言い、竜華は走り去っていった。

 

「膝枕に今の笑顔、褒美としては十分すぎるな」

 

「なにキザなセリフ言ってだろな俺は」と言いながら帰り道を歩いた。

 

自宅

 

「ただいま~」

 

「うむ、お帰り陣。それと予選大会、優勝おめでとう」

 

「ありがとうございます師範!」

 

「気を抜くなとは言わんが、抜きすぎないようにな。本番はこれからじゃ」

 

「はい!」

 

元気よく返事をした。

 

「わかればよい。今日は風呂に入って、ゆっくり休みなさい」

 

「はい」

 

疲れていたのか、二度目の就寝もすぐに訪れた。

 

この後に行われた個人戦で陣は2位になり個人でも全国行きを決めた。

 

 

 




一年の個人戦は特になにもないので飛ばします。
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