太陽がさんさんと輝く朝、陣は目を覚ました。
「ふぁ~ここは?」
周りを見渡すがホテルの部屋ではない。
「そういえば帰ってきたんだったな」
長い間、東京のホテルに泊まっていたため自分の部屋に慣れていないようだ。
「おはようございます。師範」
「うむ、おはよう」
慣れたやり取りだが陣はそれに少し笑う。
「ぬ、なんじゃ」
「いえ、このやり取りも久しぶりだと思いまして」
「そうじゃな」
朝の久しぶりの会話は弾んだのだった。
「それでは行ってきます」
「うむ、気をつけてな」
待ち合わせの場所に行くと待ち人は既に来ている。「おはよう、竜華」
「陣、おはよう」
「行くか」
「うん!」
二人は歩き始めた。
「久しぶりの学校だな」
「そうやね、大会で忙しかった分も勉強も頑張らんと」
「確かに…麻雀漬けだったからな。それで進学できなかったら笑えないからな」
そんな話をしながら二人は歩いた。
放課後になり陣逹は部活に向かう。
「みんな、部室行くぞ」
「わかりました」
「おう」
「準備は出来ている」
「…行く…」
「久しぶりの部活や、頑張るで~」セーラ「テンション高いな」怜、メンバーを引き連れて部室に向かう。
部室前で三人と別れる
「後でな、三人とも」
「陣君もね」
そのあとは部室で一年部員を鍛えて時間を過ごした。
「今日の指導はここまで、後は好きに打ってくれてかまわない。最後に帰る人は鍵を頼むぞ」
「「「「「「ありがとうございました」」」」」」
男子麻雀部の部活はある程度の指導をした後に練習メニューを渡し、好きに打たせる形態にしている。質問のある生徒は指導終了後にレギュラーに質問にくるようになっている。この形態の方がのびのび打てると考えたからだ。
「俺は竜華を待つからもう少し打ってから帰るが皆はどうする?」
「私は用事があるから先に帰ることにする」薫
「僕は対局を求められいるので、もう少し残ります」
「…帰る…」
「俺はまだ打つぜ」
一樹、亮は残り薫、良介は帰るようだ。
その後、竜華から部活終了メールが来たので部室を出た。
「陣、聞いてや!」
竜華との合流場所にいるとセーラ走ってきて陣に掴みかかる。
「聞くから離れろ」
呆れつつセーラを引き離す。
「実は「ストップや!」」走ってきた竜華により止めらる。
「はぁ、はぁ、うちの話やし、うちが話す」
「大丈夫か竜華」
「ちょっと…休ませてーな」
竜華の息が整い、怜が追いついてきたので会話を再開。
「それで竜華がどうしたんだ?」
「うん…今日、新部長を決める話し合いがあって うち…選ばれたんや」
「部長にか?すごいじゃないか」
「そういう陣も部長やん」怜
「俺の場合は他にやれる人がいなかったから、消去法でなっただけなんだがな」
「それでも、しっかりやれとるんやからすごいとうちは思うけど」竜華
「ありがとう。それで部長に選ばれたのはわかったけど、それでどうしたんだ?」
「経験のある陣君に相談に乗ってもらいたくて…」
「いいよ、困ったことがあれば相談にのるよ」
「ありがとうな」
「部活の規模が違うからどこまで役に立てるかはわかんないけどな」
「それでもよろしくお願いします」
その後は竜華に部長最低限レクチャーをしながら帰った。
それから数日がたった日朝、陣は源三と食事をしながらテレビを見ていた。「今日、暑くなるようだのう」
「ここ数日が涼しかったから今日は熱中症に気をつけないといけませんね」
「うむスポーツドリンクを忘れないようにしなさい」
「わかりました。行ってきます」
陣はいつものように竜華と登校している。
「この暑さはきついわ」
竜華はタオル汗をぬぐっている。
「昨日まで涼しかったからな。薄めたドリンクで良ければ飲むか?」
「うん、もらってええ?」
竜華が口にドリンクを飲んだ瞬間。
「間接キスなんて大胆やな」
「!ゴホッゴホ」
「大丈夫か!」
むせた竜華の背中を慌ててさする。
「ゴホ、とっ怜いきなりなに言うんや!」
「見たまんまを言うただけやで。陣の飲んどったスポーツドリンクを竜華が飲んで間接キスをした。何か間違いあるん?」
「う!」
「間違い…ないな」
怜の言っていることに何一つ間違いので反撃できない二人であった。
「そう言えば怜はどうしてこの時間に登校してるんだ?普段ならもう少し遅いだろ」
陣と竜華は待ち合わせをしているため普通の学年より少し早めに登校している。この時間に他の学生がいるのは珍しいことなのだ。
「早めに目が覚めただけやで」
陣は怜の顔を見た後に
「……なあ怜?」
「なんや?」
「おまえ、顔色悪くないか?」
「え?そうなん怜!」
竜華はすぐに怜の顔色を見る。
「ほんまや怜、学校休んだ方がええんちゃう?」
「竜華は心配性過ぎるで私は大丈夫や」
「でも!「竜華」陣君?」
陣は竜華を止める。
「怜、学校についたら保健室に行くぞ」
怜がこうなったら自分手意見を変えないと理解したようだ
「でも「口答えは許さん。顔色が悪いのは事実だ」了解や」
強めの言葉で怜の反論を潰す陣。
「保健の先生から許可が降りたら部活には出れるだろ?」
「…わかった」
「そういうわけだから少しだけ急ぐぞ竜華」
「うん♪」
少し急ぎめに学校に向かった。
学校についてすぐに怜を保健室に連れていき。中への付き添いは竜華に任せて教室に向かう。教室には一樹がいた。
「おはよう」
「おう、おはよう…なあ竜華と怜と登校して来なかったか?」
「怜は顔色が悪いから保健室で、竜華はその付き添いだ」
「大丈夫なのか?」
「わからん、まあ保健室にいれば大事には至らないと思うが…」
「みんな、おはよう」
竜華が入ってくる。
「怜の容体はどうだ?」
「保健室で寝とる。先生は様子見するって言うとったで」
「了解、昼休みに行ってみるか」
「そうやね」
「俺も行くぜ!」
「行くのはいいがうるさくしたら…潰すぞ」
威圧を放ちながら釘を指しておく。
「わっわかった」
昼休みに行ったときは寝ていたので起こさないように保健室を出た。
そして放課後の部活、部活中、陣は無言でいる
「………(昼に見た怜の顔色、朝より悪くなってなかったか)」
「陣君、どうしたんですか?」
「いや…少し気になることがあるだけだ。気にしないでくれ(先生も放課後になったら帰らせるって言ってたし…考え過ぎか?)」
「なら、いいですが…」
「顧問の先生と部活の必要書類出すから、少し出てくる」
「わかりました」
「…これでいいな。成瀬書類に不備はない戻って良いぞ」
「わかりまし「大変です!」彼女は…」
教室に飛び込んで来たのは女子麻雀部の部員であった。
「何事だ?」
教師の一人が事情を聞く。
「園城寺さんが倒れました!」
「なに!すぐに救急車を呼べ」
職員室が急に騒がしくなる。その中で陣は
「(怜が倒れた……冷静になれ!今出来ることを考えろ!)」
陣は真っ白になりかけた頭に冷静さを取り戻すために自分の額に拳を叩き込む。
周りは陣の奇怪な行動に静まり返る。
「成瀬なに「先生!」なっなんだ?」
「車で学校来てましたよね!?」
「そうだが…それが「出してもらえますか?」何故だ?」
陣の気迫に退きながらも答える。
「怜を病院に運ぶためです。この炎天下の中では熱中症患者に足を取られて、救急車がいつ来るかわかりません。それなら先生の車で連れていった方が確実です。」
「わっわかった準備してくる」
「お願いします。俺は怜の容体を見てそちらに運びます。」
陣が応急措置のやり方を祖父より習っているのは教師陣も知っているので異議を唱える人はいなかった。
一通り指示を出した陣はもの凄い速度で女子麻雀部部室に走った。
「失礼する」
部室に入ると竜華とセーラが怜に呼びかけているところだった。
「怜!怜!」
「怜しっかりせえ!」
「竜華!セーラ!」
「陣…くん…」
「陣遅いで!」
二人ともパニックになっているようだ。
「見せてみろ」
怜を竜華から受け取り容体を確認する。
「(呼吸が早い、それに体温もかなり高い、チンタラしてる時間はないな)」
「陣君、怜は大丈夫なん!?」
竜華は陣にすがるような目を向ける。
「
正直わからない。だから一刻でも早く怜を病院に連れて行くのが先決だ。行くぞ」
怜を負担が少ない体制で抱えあげ、救急車に急ぐ 。
玄関口に着くと、もう車は来ていて、中には陣と竜華が乗り込んだ。
先生が限界ギリギリまでスピードを出してくれたおかげで早めに病院に到着できた。
予め電話をしていたので病院についてすぐに怜は手術室に入った。
陣と竜華ひ手術室前の椅子でたた待つことしか出来なかった。
竜華は陣にしがみつき、少しでも安心感を得ようと必死だった。
それが解っているから陣は安心させるように竜華を撫で続ける。
一時間ほどで怜の両親も駆けつけ、たたひたすら怜の無事を祈った。
それから何時間過ぎたわからない。そんな中、手術室のランプが消え、出頭医が出てくる。緊張感が漂う中、出頭医が結果を伝える。その結果は…