千里山 武田信玄と呼ばれた男   作:yuzinn

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時間はかかりましたが投稿します。









新たな力と直感

陣が悩みを竜華に話した次の日、陣の様子の違いは対局にも現れ始める。

 

「う~負けた~」

部室に悔しそうな声が響く。今回の相手はセーラだった。

 

「まあまあ、落ち着いてくださいセーラさん。簡単に勝てたら目標の意味がないじゃないですか」

 

亮はセーラをいつものようになだめる。そこに他の席での対局の終わった一樹がやってくる

「セーラは勝てなかったか…でも、今回の差はかなり小さいじゃねぇか、セーラが強くなっている証拠だろ

」一樹の言う通りで陣とセーラの点差は僅かなものだった。

 

「そらちゃうで!」

しかし、セーラは一樹の考えをあっさり否定する。

 

「今回の点差はうちの実力やのうて、陣のミスによるもんや。そうやろ陣君?」

 

陣に視線が集まる。

 

「…そうだな」

「ミスの内容かてらしくないものや、いったいどうしたんや?」

セーラは陣を見るが陣は

「集中力が乱れただけだ。気にするな」

誤魔化すように流す。その反応はセーラを熱くする。

 

「ふざけとるんか!あんたがそんないミスしないのはうちらが、誰よりもしっとる!」

 

問い詰めるように言うが陣は具体的には話さない。

 

「悩みごとがあるだけだ」

「だから、それを話せいう「セーラ!」止めんといて竜華、うちは「お願いやセーラ、陣君を攻めんといて!」……わかったわ」

 

竜華の必死さにセーラは引き下がる。部室内を微妙な空気が漂う。

 

「すまない、外を空気吸ってくる」

陣は部室を後にした。

 

竜華は一度、セーラを見ると、無言で頷ずかれる。それを確認した竜華は陣の後を追って部室を出た。

陣は屋上で空を眺めている。

 

「陣君、大丈夫?」

「大丈夫…ではないな」

 

否定しようとしたが、竜華の前で強がるのを止める。

 

「〈次の段階〉への糸口はやっぱり見つかってないんやね」

 

陣の悩みの正体は自分を次に段階に押し上げるために何をすれば良いのか解らないことであった。

陣は今の自分のスタイルに限界を感じ始めている。元々陣の麻雀スタイルは人に教えることを目的と作らたスタイルであった。教えるときに複数の打ち方が出来た方が相手に教えやすく、経験も積ませやすいというものである。それ故にこのスタイルの成長にはそれぞれの型を強化する必要がある。逆に言えば強化するしか強くなる方法がない。特に合体技は合成させるの型同士のバランスが重要なので、どれか一つを集中強化するわけにもいかない。では全部強化すれは良いのではないかと考えてられるが、ことはそう簡単なものではない。通常、一つの型を強化するだけで多大な努力を必要とする。それを四つ同時にバランスよく強化するとなればその苦労は計り知れないものである。今まで陣はそれを〈才能〉と〈膨大な数の対局経験〉で補ってきた。しかし。今の段階まで来てしまうと、それだけは追いつかなくなってかたのだ。

 

「強くなる方法は思いつく。でも、それでは時間がかかり過ぎる。夏の大会には間に合いそうもない」

 

陣は自分を強くする方法は自分で見つけてきた。しかし、如何にその手の才能があっても、一人で考えられるのは限界がある。

 

「そのことを対局中よぎってな」

「それがあのミスにつながったんやね?」

「ああ、セーラ逹に悪いことしてしまったな」

そういう陣の背中にはいつものふいんきが感じられなかった。

 

「大丈夫や…きっと見つかる。うちも手伝うから絶対大丈夫や」

 

言い聞かせるように言葉を紡ぐ。

陣がその悩みを竜華以外の仲間逹に話さないのは、話すことで皆の士気が下がるのを避けるためだ。千里山高校最強が伸び悩んでいるとなると、周囲にいらぬ心配をかける可能性がある。特に夏の大会のレギュラー決めが近づいてきているこの時期に士気を下げるのはあってはならない。

だが何時までもこのままと言うわけにもいかない。話さなくてもこのまま行くと士気を下げることになるだろう。

完全に八方塞がりの状態で動けなくなっている。

そうして状態の中、「……なあ陣君…」

 

 

 

 

「ただいま帰りました」

 

竜華があの場で聞いのは陣の家に行けるか、というものだった。

 

「お帰り陣。竜華さんもよくいらしゃったのう。」

「お邪魔します」

 

陣は居間で竜華にお茶を出して着替えに部屋にいった。居間には源三と竜華の二人になる。

竜華が考えたのは陣に解らないなら源三に聞いて見れば良いのではないと言うものだった。簡単なことであるが、練習メニューを自分で考え、思考の檻に囚われている陣には考えつかないものであった。

 

「……」

「それでワシに何かようかのう?」

「え?」

 

どう切り出すか考えていると、源三から話しを振ってきた。

 

「どうして解ったんですか?」

「はっはっは、これでも長く生きとるからな。そのくらいわかるわい」

朗らかに笑う源三。

 

「でしたら、改めて源三さんに相談があるんです。「陣が伸び悩んでいることとかの?」はい」

もう驚きはしないようだ。

 

「うちもいろんな考えたんですけど、解決の糸口が思いつかんのです」

 

真剣な表情の竜華に源三も表情を引き締める。

「確かに今回の問題は若い二人の手に終える内容ではないのう…」

「何とか出来ないでしょうか?」

「解決方法ならある」

 

竜華の問いに目をつむったまま答える

「ほんまですか!?」

「もちろんじゃ、もう少し考えさせようと思うっとたが、これ以上は周りに悪い影響を及ぼしそうじゃのう」

源三は胡座をかいていた膝をを一度叩く。

 

「解決法、ワシが伝授しよう。…陣にそこにいるのは解っておる。卓の着いて相手をしなさい」

「…わかりました」

 

陣と源三の二人麻雀が始まった。

「……俺の敗けです」

結果は陣の敗北。

陣と源三は数え切れないほど対局してきた。しかし、陣が源三を完璧に下したことはほとんどない。故に源三は陣の前に立ち塞がるもっもと身近な壁なのだ。

 

「お主らしくない対局だのう。それに対局も雑念があった。普段のお主なら、そんなことはなかったはずじゃ」

「…………」

「確認するが雑念の内容は成長の糸口が見つからんといったもので良いかの?」

「…その通りです。これ以上強くなるには何をすれば強くなれるのか俺にはわかりません」

「ふむ……ワシから一つ課題を出す」

「課題ですか?」

源三が陣に課題を出すのは稀なことである。

「そうじゃ。課題は〈直感〉を身につけることじゃ」

 

「「直感」」陣、竜華

思わぬ課題にハモる二人。

 

「陣、お主は分析力とそれを生かす力には目を見張るものがある、それが今のお主の実力を作り上げたのも事実じゃ……しかし、こと今回に関してはそれこそが今の成長を阻害しておるのじゃ」

「お主は考えすぎなんじゃ」

「考えすぎ?」

「聞いたことがあるじゃろう。プロの棋士やスポーツ選手は最善の手を考えて動くのではなく、直感で動くと、長い経験の中から自然と最善の手を選び取ることができるのじゃ。プロは考えない、感じるじゃ」

「お主は考えて過ぎて、経験を本当の意味で生かせておらんのじゃ。考えて動いている時点でお主はまだまだ、未熟者じゃ!」そう言った源三には不思議な迫力があった。

これに対して陣は

「……くくく、」

「ぬ?」「陣君?」

「あはははは!」笑っていた。

 

ひとしきり笑いった後、陣は源三を見る。

 

「直感がどうなものであるかは理解できました。それを身につけることができれば俺は今よりもっと強くなれる。そういうことでいいですか?」

強い意思を瞳に宿しながら問う。

 

「そうじゃ、見につけることができればお主が持つ膨大な対局経験を本当の意味で対局に生かせるようになるじゃろう」

「だったら意地でも修得します。竜華と…仲間と共に全国優勝を果たす為に!」

「その息やよし」

「直感にまどろっこしい修得方法はない。対局中に無意識に打てるようになれば修得となる」

完結な説明である。

 

「説明だけ聞けば、簡単そうですね」竜華

「だけどそれだけじゃないですよね?」陣

 

簡単に身につけることができるなら、もっと知られているはずだ。

 

「うむ、今まで考えていたことを無意識にやれるようになるのは容易なことではない。こればかりは数をこなすしかないのう」

「やってやります。

」陣が息込んでいると、竜華からも質問が入る。

 

「直感はうちも習得できるですか?」

「それは可能じゃ、しかし、竜華さんは陣ほど対局経験がないから能力の向上率が下がる可能があるのう」 「かまいません。今のうちより強くなれるなら」

 

竜華の瞳にも強い意思が感じられる。

 

「ならば、ひたすら打ってきなさい。相談なら何時までくるといい」

「「はい」」

二人は直感を身につけるための訓練を始めた。




指摘を貰い、自分のミスの多さにあきれました。一話から文章を修正していこうと思います。
申し訳ないのですが修正が終わるまで更新は週一回に下げます。
文章能力に問題のある作者ですが投げ出さずに続けていこうと思います。

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