千里山高校学園長室
ここに学園長である佐久間 朝子と何故か陣がいた。
「千里山OBとの練習試合ですか?」
俺は校長に聞き返した。
「そうです。あなた逹男子麻雀部を快く思わない先生方が大会に出場する条件として出してきたものです」
「なるほど、先生方も考えましたね。俺達が惨敗しようものなら、大会に出ても恥を欠くだけだとかいって出場できなくする魂胆ですか」
姑息な手を。
伝統にしがみ付いている奴は新しいことを始めようとする人にとっては邪魔でしかないな
「そのようです。はぁ~伝統ある千里山高校の教師たるものが情けないものです」
「わかりました。その試合をお受けます」
「ごめんなさいね。教師逹を押さえきれないばっかりに…」
「気になさらないください。しかし、これを最後にして頂きたいです」
こんなのが頻繁に有ったら大会どころじゃない
「その点はご心配なく今回以降、男子麻雀部に文句をつけようものなら、解雇の可能性もあると通告してありますから」
「わかりました。それでどのような方逹なのですか対戦するOBの人逹は?まさか、ブロがいるなんてことはないですよね」
流石にプロを相手にするのは辛い。
「その点は大丈夫です。ブロと元プロは来ませんから、ただ…一癖も二癖もある人逹なのは変わりありませんので気をつけてください。実名はここに載せてあります」
俺は出場者の名簿を受け取り、校長にお礼をいい校長室を後にした。
部室に戻り、一樹達に事の次第を話す。
「~と言う訳で一週間後に練習試合が組まれた」
「まだ邪魔すんのか、面倒な奴らだ」
「流石に今回のは頭にくるな」
「僕も怒り浸透ですよ」
「……ムカつく……」
俺もそうだが皆、かなりきてるな。だかこのままだと麻雀に影響があるかもな
「落ち着けみんな、今回を乗り越えれば、もう文句は絶対にないんだ。それに次いでに思い知らせてやれ、俺達の力を」
俺の言葉に全員が笑った。
俺は亮、竜華、怜、セーラと昼ごはんたべていた。
「いくら先生かて、そんなこと許されるん!」
事の顛末を説明すると竜華は怒りをあらわにする。
「落ち着いてください。清水谷さん。僕逹は大丈夫ですから」
竜華を亮が諌めている。俺はその横で優雅に食事をとっていた。
「自分は妙に落ちついとるんやな」
「怜、俺が怒ってないように見えるか?」
「…見えるで」
言い切られたよ。
「実際、話を聞かされたときはイラっときたけど、よく考えればいい機会だから問題ない」
「いい機会?」
「そうだ。大会前に全力で打っててなおかつ、潰れる心配をする必要がない相手が向こうから来てくれたんだ。感謝こそしても恨む理由がない」
俺は部室で見せた黒い笑みをもう一度見せた。
「くっ黒!その笑みを見ると相手に同情してしまいそうや」
俺の笑みにセーラがひきつった顔を見せた。
「クックック本番が楽しみだ」
「興味があるなら見に来るといいよ。陣君の本気も見れるしね」
亮のセリフを最後に俺達は教室に戻る。
練習試合当日、俺達は部室で集合し試合場所である女子麻雀部部室に向かう。
「行く前に言っとくが 教師とOBの連中が騒いでも相手にするなよ。 面倒な対応は俺と亮でやる」
試合前から妙ないちゃもんつけられるのは面倒だ。
「「「「おう」」」」
「失礼します」
女子麻雀部部室(試合会場)中に入るともう何人かのOBが来ていた。
「君らが男子麻雀部かい?」
「はい。若輩者ですが、どうかよろしくお願いします」
陣は丁寧に応対する。
「礼儀はなっているようだね。こちらこそお手柔らかに頼むよ」
「(この人は嫌な人ではなさそうだ)」
20分くらい経つとで見学者の女子麻雀部の人逹も集まる。
竜華逹もいるが変な因縁ふっかけられると面倒なので話かけないように頼んでおいてある。
その後、イラつく言葉を投げ掛けてくる奴もいたが、陣と亮で上手く流した。
「それでは時間になりましたので練習試合を始めます!先鋒は前に着いてください」
今回は男子麻雀部、OB、教師チーム、学園長寄せ集めチーム(麻雀仲間)の四つのチームで争われる。
なお教師チームと学園長寄せ集めチームは一つのチームを必要以上に集中狙いするのは禁止されている。これは学園長の決めたルールである。
対局が始まる。さて、亮はどう動くか?
「ロン 16000」
「な!?」
結果は決まったな。それにしても亮の奴、いつもより相手をおちょくってるな。OBを潰す気満々だ。
先鋒戦時点で一位の俺達と4位のOBチームとの差は54000点、同情してしまいそうだ
次鋒戦、薫には何のアドバイスもしてないけど、問題ないだろ。薫に小細工も揺さぶりも通用しない、真正面から全て叩き潰されるからな。
「ツモ 8000オールです」
真正面から来るだけに普通に負けるより自身を失うだろうな。
次鋒戦終了、OBとの差はまた広がる。教師たちの顔が引きつってきている。
中堅戦、これだけ点差があれば一樹はひたすら守るだろな あ~なった一樹はかなり厄介だ。
「テンパイッス」
「私の上がり牌!」
一樹は相手の上がり牌をしっかり押さえていた。中堅戦終了
副将戦、良介は打ち筋はとにかく読みづらい、天性の勘で麻雀を打つから、良介の性格や思考に詳しくない奴だとなにやってのか理解すんのはかなりキツイだろう。
「ロン……1000、2000」
「ここで安手!?」
自分で教えたり集めたりしといてなんだが、多種多様な連中が集まったな。
副将戦も余裕で勝利する。後は俺だな、となると俺の相手は部室に入ったときに話かけてきた女性か、この人は過去のパイプで変わった所はなかった。卒業後に開花したタイプか……面倒そうだな。
「やっぱり君が大将か?先程も言ったけどお手柔らかにね」
「出来るならお手柔らかにしたいですけど、貴方が相手だとそうはいかなそうなので、全力で潰しに行きます」
大将戦開始
「ロン、4000オール」
いきなりの上がられたか、それに打手が読みづらいな。もう少し様子を見るか。
「(陣君が押されとる!)」竜華
「あちゃー陣君、押されてるよ。あの人けっこうやるな」一樹
「一樹、感心してる場合やないやろ」怜
「大丈夫ですよ。前に言いましたよね。陣君の本気が見れるって。陣君が本気になったらあの程度の人は相手じゃないですから」
そう言う亮の眼には絶大な信頼が見えた。
亮の話を聞いていると。
「ロン、18000」
陣が上がる声が聞こえた。
《攻撃は焼き付くすかの如く高い役と風のように素早く安い役を上がる》
《防御は山の如く守り、時に気配がないように静かになり林のように受け流す》
四つの型を持ち、それを必要に応じて使い分ける これが陣の本来の麻雀スタイルである。
大将戦終了、結果一位は男子麻雀部、二位との差を約90000点をつけて圧勝した。
「いや~強いね君、中盤からは手も足も出なかったよ」
「貴方もお強かったですよ。ただ俺はあなたの麻雀のクセを見抜いた。それにより格段に有利になり勝利した。それだけです」
「私のクセか、良かったら教えてくれないかい?」
「わかりました。……というのがあなたのクセです。だから……すれば俺が上がるのが格段に楽になります」
「なるほど、確かにそうだね。でも良くこんな小さな癖を見つけられたね 」
「そこは説明しても理解できないと思いますよ」
「それは残念だ。君達なら大会でも活躍できるとだろう。頑張ってくれ男子麻雀部の諸君」
話終わったのを見計らい校長が全体に響く声で宣言する。
「この結果をもち千里山高校校長、佐久間 朝子の名をもって男子麻雀部の大会出場を認めます!」
こうして俺達は二つ目の試練を合格し、誰にも文句の言わせない大会出場権を手に入れた。