とある魂魄(タマシイ)の桜花両刀(デュアルソード)   作:蒼埼

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第二閃【とある学生たちと異界人】

 

「逃げんなって言ってんでしょうがぁ!!」

 

「そんなビリビリ放電しながら追いかけて来るとか、ただの恐怖でしかねぇから!待つわけねぇ!」

 

ツンツン頭の少年は電撃を回避したり、右手をかざして「打ち消しながら」逃亡していた。

彼の名前は上条当麻、自他ともに認められる不幸[兼フラグ建築]少年である。と言うのも彼の右腕【幻想殺し-イマジンブレイカー-】はその手に触れ特殊なものを何事もなかったようにすることが出来る。

そして、当麻を追いかけるまだ幼さが残る少女の名は御坂美琴--『常盤台の超電磁砲』で知られる学園内に7人しか居ない第三位のLevel5の超能力者である。能力は【電撃使い(エレクトロマスター)】で、電撃の他に磁力なども操ることが出来る。

 

「はあああっ!!!!」

 

「おわぁああっ⁉」

 

電撃を左側から打ち込みダメージを与えようとするも無駄に反応がいい当麻はギリギリの所で右手で回避した。

 

「ちぃっ、惜しい!」

 

「お前は本気でオレを殺す気ですかっ!」

 

そんなことを繰り返しながら街中を走り抜け、彼らは人気のない鉄橋へとたどり着く。いつぞやの決戦(?)の場所だ。

 

「なっ、そ、そんなんじゃないわよっ!どうせ、アンタはその奇妙な右手でどうせ打ち消せんでしょうがっ!」

 

そう言った彼女はポケットから取り出したコインを天高く弾いた。

 

「これで……」

 

コインは太陽のひかりを受けキラキラ光りながら落ちてくる。

 

「今日こそ決着つけてやるわっ!!」

 

やがてその輝きは彼女の纏う電撃に包まれ高速で撃ち出される……彼女の必殺技「超電磁砲-レールガン-」だ。

この時点で彼女はまたかき消されるだろうと思っていた。そう彼は、この必殺技ですらなかったコトにしまうのだから……

 

 

だから

 

 

まさか

 

 

まさか

 

 

撃ち出した超電磁砲が

 

 

“自分の頬を掠めて返ってくる”なんて思いもしなかった。

 

 

不幸の権化、上条当麻は我が目を疑った。なぜなら自分よりも幼そうな白髪の少年が御坂の超電磁砲を難なく弾き返し--否“反射させた”のだから

 

「ふぅ、お怪我はありませんか?」

 

「え?……あ、ああ。大丈夫だ」

 

「そうですか。それは良かった」

 

ホッとしたように微笑むその少年は少しキーが高いから声変わりしてないのだろうかとか、赤い目って充血ですかとかいう極めてどうでもいいが当麻の頭をかすめたが、そんなことはホントにどうでもいい。

問題は彼がアレを跳ね返したときにみたあの妙なチカラは何だったのだろうか。彼が踊るように身体を捻じると持っていた刀から渦巻き状に発生したそれは美琴の超電磁砲を弾き返したのだ。

 

「どうかしたのですか?」

 

「お、お前……どうやってビリビリのあれを?」

 

「……ああ、あれのことですか」

 

思い立ったようにポンと手を叩く少年はそして刀を鞘に戻しながらこう答えた。

 

「あれは私の剣技です。『反射下界斬』と言いましてあの程度の力ぐらいなら難なく弾き返せる護身の剣ですよ」

 

まあ、あまりにも強すぎると砕けてしまうんですけどね、とかさらりと言いのけてしまうあたり一体何者なのか。

 

「……マジで弾き返したんすか」

 

「??」

 

当麻の話に小首を傾げる少年。またとんでもないヤツに出会ってしまった、とため息を零す。それはそうと放った本人は無事だろうか、当麻はひょいと覗いてみる。すると

 

 

 

 

新しいおもちゃを見つけたかの、ようにキラキラした目をなさった超電磁砲さまが、そこに降臨なさっておりました。

 

 

 

 

「み、御坂サン……どうなされたのでせうか?」

 

「……っくくく、へぇ〜っ?なかなかやるじゃないアンタ?ふふふっ!」

 

恐るかと思いきやその真逆、好奇心に火が点いてしまったらしかった。御坂はニコニコしながら少年を見つめていた。

 

「おや、むしろやる気を出させてしまいましたか。しかしまぁ、これはこれで好都合だ。こちらは先ほどからいろいろと斬りそびれてウズウズしてるんだ」

 

そして少年は少年でこれはまた嬉しそうに刀を構え直していた。

 

「俺の気のせいならいいのですが、心なしか二人とも顔が嬉しそうですけども⁉というか斬りそびれてるとか、何か殺人犯に近いかそれのニオイがぷんぷんするんですけど!」

 

「まあまあ、いいじゃありませんか。闘いが私を呼んでるんですよ」

 

「よくねぇよ⁈ その発想怖すぎるから!」

 

そんな当麻のことを余所に彼は抜き身の刀を構え直し、こう言い放った!

 

 

 

「この刀に、斬れぬものなどそんなにない!!」

 

 

 

「なにそのテレビショッピングの宣伝失敗してるような言い方!」

 

ホントに厄介なヤツだ、と当麻はひしひしと感じていた。

 

「へぇ、なんだか面白そうじゃない?私は御坂美琴。常盤台の超電磁砲よ!アンタは?」

 

「む、魂魄妖夢と申します。白玉楼にて剣術指南役及び庭師をやらせていただいております」

 

「俺の話は無視ですか……」

 

「ふーん、何かよく分からないけど楽しませてくれるのかしらっ!!」

 

「それはこちらのセリフだっ!!」

 

美琴の電撃と妖夢の斬撃、ぶつかり合う大きな二つのチカラ、果たして速いのはどちらかなのか。とそのとき

 

 

「そこまでですの、お姉様」

 

「く、黒子っ⁉」

 

“風紀委員”白井黒子によりその戦闘は開始される前に終了したのだった。

 

「おや、あなたは先ほどの」

 

「白井黒子ですの、そしてこれはどういうことか説明していただきましょうか?お・ね・え・さ・ま?」

 

「うぁっ、近い近い近い!!ど、どうってその、あいつが私の超電磁砲をはね返したから」

 

「はぁ?はね返したぁ⁈それはどういうことですの?」

 

白井自身もよく分からないっといった感じだ。

 

「どうもこうも彼女の電撃をはね返しただけですよ、ええ」

 

「恐ろしいことをさらりと言わないでくださいまし!!」

 

「巻き込まれた俺の身にもなっていただきたい」

 

「類人猿は黙っててくださいませ」

 

「ちょっと!俺の扱い雑だよなっ⁉」

 

訴える当麻なぞ見向きもせず黒子は妖夢と向き合った。

 

「どうしてわたくしより早く現場に着いたのです?」

 

「そう言われましてもね、走って移動したとしか言い得ないような……」

 

困ったように首をかしげる妖夢を見ているとどうしても突っ込むことができない。この異界人……もはや人間じゃない、と黒子は内心呆れていた。それとほぼ同時初春と佐天が黒子たちと合流、結局勝負は流れてしまったのだった。

 

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