グランブルーファンタジー【REDHIANT MYTHOLOGY】 作:RYOU
色とりどりの紅葉の葉が舞う森。
その中に立つ一軒の平屋と金属音と炸裂音が響く鍛冶工場。
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「・・・・・・」
そこに腰まである長髪を裏で縛り、その手には大型の拳銃を持った青年が一点を見つめる。
???
「いくですよ~!アー兄~!」
そして木の上には青いフード付きのコートを羽織った小柄な少女がいっぱいに薪を持つ。
???
「いっけ~です、こんちくしょう~!!」
いつもながらの大慌てっぷりに苦笑しつつもその薪群に精神を集中させ、引き金を引く。
刹那に炸裂音が響き渡り、ほぼ同時に薪全てが吹き飛ぶ。
???
「ぴゃあああああ?!?やっぱでけぇ過ぎるです、ここここ、こんにゃ、わひゃー!?」
だが落下した小柄な少女が地面に落ちることなく何かに引っかかった感覚が来る。
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「まったくクムユは相変わらず驚き癖は直らないみたいだな」
柔らかい笑みを浮かべながら見てみると指に引っ掛けて担ぐような形で助けたようだ。
この少女の名前は『クムユ』。
頭には牛のような2本の角が生えている膂力と器用さに長けた種族ドラフの少女だ。
クムユ
「す、すまねぇです、アー兄~。うぅ、クムユ、やっぱビビりすぎですー・・・・」
かなり臆病であわてんぼうで大きな音や大声などが鳴るたびにすっとんきょな毛を上げて
しまい、そのたびに自己嫌悪に陥っている。
???
「アーサー兄~!ご飯で来たよ~!クム坊もおいで~!!」
そして工房の方から元気いっぱいと分かる明るい声が聞こえてきて振り返ってみると駆け
て来たのはこの工房で暮らすもう1人の少女『ククル』。
短めの銀髪に青いリボンをツーサイドアップに束ね白いベレー帽をかぶり、青と白で纏ま
った上着とミニスカート姿に不釣り合いなリボルバー二丁を携える。
アーサー
「ああ、今行くよ、ククル」
クムユ
「朝ごはんです、やっほーい!」
この青年の名前は『アーサー』。
だが実際の名前なのかはわからない。
彼は1年前に近くの河原に流れ着いていたのをこの工房の親方であり、2人の父親に救わ
れて一命を取り留めたのだが自分の名もどこから来たのかも記憶を失っていた。
唯一、彼が握りしめていたペンダントに『δυνατό φως~Arthur~』と書かれており
解読できた方の名をそのまま名前として使っている。
父
「おう、どうだ、アーサー!お前用に作った特製のリボルバーは!」
母
「あんた、銃の事を聞く前にさっさと食べなよ!あんたらも席に座りな!」
ククル・クムユ
「「はーい!・がってんでい!」」
いつもの賑やかな食卓に笑みを浮かべながら席に座って調整している銃を置く。
アーサー
「うん、俺の感覚通りに動いてくれて感触がとてもいいよ、ラムレイ」
磨き上げられた銀色の二連マガジン式の大型拳銃で彼女達にいるもう1人の姉、
というより姉代わりの女性が彼の名前がかつて存在した英雄王と同じなのでそれに
由来して灰色の跳躍者の異名をもつ彼の馬の名を取った1つ目の愛用武器。
ククル
「でもこれの調整ってすごく難しいよね、極限にまで連射性能を高めた調整に
してあってアーサー兄の早撃ちに対応させるのに凄く苦労したもん」
母
「もう片方はもう少し調整が必要みたいだから旦那にもうちょっと時間頂戴ね、アーサー」
アーサー
「ええ、俺ももっと鍛錬を積まないと。旅に出るにも万全の状態にしたいし」
記憶は失っているもののその戦闘能力はかなり高いようで野盗に襲撃された際は
本人曰く『体が覚えていた感覚』だけで制圧してしまったほど。
だが動きに身体のほうが追いつかないのかすぐに疲労してしまうのが難点だ。
父
「お前がここに来てからもう1年になるのか。俺は息子も欲しかったから一緒に
暮らすようになって嬉しいもんだったぜ」
アーサー
「親方と御上さんには感謝してるよ。いきなり流れ着いた俺を息子のように接して
くれたし、こうして旅に出るために色々と協力してもらえたし」
母
「何言ってんだい、今更水臭いねぇ~?それよりさっさと食べちゃいなー!」
クムユ
「はや~く食べようってんだい~!ククル姉、アー兄~!」
アーサー
「はいはい、食いしん坊のクムユにどつかれる前に食べるとしますか」
ククル
「ははー♪そうだね、食べよう、食べよう~!」
クムユ
「ククククク、クムユは食いしん坊じゃねぇーです、ぴゃああああ!!」
一同
「はっはhっはっはっはっは!!」
賑やかな笑い声が響く食卓の時間は穏やかに過ぎていく。
アーサー
「・・・・・・すぅ・・・フゥ・・・」
それから日が天から降り注ぐ頃にアーサーは2人をつれて滝の下までやってきた。
彼の手には持ち手に鍔も白くだがその刃は青に白、そして金で装飾された鞘に入っ
たままの剣を持ちながら精神を集中させる。
アーサー
「(感覚を研ぎ澄ませ・・・感覚を剣に乗せて・・・)」
彼の身体を包むように白いオーラが包み込んで段々とその光が強さを増す。
アーサー
「(解き放つッ!)」
跳躍すると同時にそれは常人のそれを遥かに上回る跳躍で滝の上部まで飛び上がる。
そしてその白いオーラを剣に纏わせ、一心に斬撃に乗せようとしたのだが・・・。
アーサー
「げッ・・!?」
しかしオーラが消えてしまって一気に重力に身体を引かれて下に落ちていく。
クムユ
「ややややややや、やべぇーーです!?あっち、こっち、そっち、どっちだ、りゃー!?」
ククル
「わわわわーーー!?アーサー兄!?あぶなぁあああい!?」
即座に手を翳すと地面目掛けて何かが放出されてそれが反発し、身体が浮き上がる。
アーサー
「あ・・危なかった・・・・」
ククル
「もう~、びっくりさせないでよ、アーサー兄~(汗。」
クムユ
「クムユの心臓に悪いってんだい、ですー」
アーサー
「ごめん、ごめん。だけどこの覇気って力はまだ使いこなせないな・・・。前に
工房に来た老獪の剣士が一部の人間にしか持てない力だって言ってたけど」
世界に名を遺した偉人達のほとんどが何かしら覇気の力を持ち合わせており
それを持つのは大いなる力を持ち合わせている証拠というらしい。
ククル
「ってことはアーサー兄もすっごい有名人になるのかな~!わたしその妹って事で
わたしも有名人になっちゃったりするのかな~!?」
クムユ
「わわわわわ、わたしも有名人ですか、こんにゃろう!恥ずかしってんだー、あう!?」
アーサー
「お前達・・・頼むから少し落ち着いてくれ。話が飛躍し過ぎだから(汗。」
その素質はあるもののまだまだ使うには修業が足りないようで最近になってようやく
短時間ではあるが瞬間火力を上げる強化技程度にはなっている。
アーサー
「それにしても俺の持ち物だったんだろうけど・・・何なんだろうな、この剣は」
白い陶磁器のような美しさを持つ広刃の大剣。
彼が流れ着いた時に所持していたものの1つなのだが鞘としっかりと連結されてし
まっているせいで刃を抜くことが出来ないので剣というよりは打撃武器に近い。
ククル
「わたしやお父ちゃんでも全然、重くて持てないのにアーサー兄だけはそんなに
軽々と持てるってのも不思議だよね~?やっぱ凄い人だったんだよ!」
クムユ
「今でもアー兄はめっちゃ強くてかっこいいです!クムユも憧れてるぜ、です」
憧れの瞳で見つめる2人の妹の頭に手を置いて優しく撫でる。
アーサー
「さて・・・それなりにいい修業は出来たし戻るとするか。行こう、2人共」
クムユを肩に担いでククルの方は腕にしがみついてきて一緒に歩き出す。
クムユ
「ひゃわわ~~~!高い、高いってんだ~!いい眺めですー!」
アーサー
「ほら、クムユ、あんまり暴れるとこの前みたいに落ちるぞ~?」
ククル
「ははははは~♪」
その日の夜。
アーサー
「特殊鉱石を受け取りにいけばいいのかい?」
父
「ああ、アウギュステに行ってそこによろず屋がいるから受け取ってきてもらい
たいんだ。ちょっとした旅だが予行練習にはいいだろうよ」
母
「おつかいみたいなもんだけど旅がどんなもんかを体験するにはいいんじゃない?」
アーサー
「分かった、準備して明日にでも取りに行ってくるよ。そうだ、銃の調整を頼むよ」
父
「任せとけ、明日までにはしっかりと状態にしあげておくぜいッ!」
家族が寝静まった夜。アーサーは1人、星空を眺めて物思いに耽っていた。
アーサー
「いまだに昔の記憶は戻らない。1年前に記憶を失った状態で気絶していたのを
親方と御上さんに拾われて・・・家族が出来て兄妹も出来て・・・記憶を失う
前の俺もどこかで家族や仲間に囲まれていたんだろうか」
唯一、自分を記したのは胸に付けているペンダント。
この世界にはない文字でこちらと一致していたのは自分の名前『アーサー』とい
う事だけ、だが持っていた剣からすればそれに準じた世界で生きていたのだろうか。
「(コンコン)」
部屋のドアをノックする音が聞こえて入るように促すとそこに立っていたのは
ククルで寝間着姿で入ってくると無言でベッドに上がってきた。
アーサー
「どうした?怖い夢でもみたのか?」
ククル
「も、もう・・・わたしそんな子供じゃないもん。ちょっと気になっちゃって」
少し考える仕草をする彼女の次の言葉を待つが何とも意外なものだった。
ククル
「アーサー兄は旅に出てもし記憶が戻って帰る場所が見つかったらもうこの家には
帰ってこないのかな・・・?クムユとかすっごく寂しがるし、お父ちゃんとお母
ちゃんも・・・わたしもチョッチ、さ」
アーサー
「もしかして今回の遠出の事か?ちょっとしたおつかいだぞ?」
ククル
「ほら、今回じゃなくていつか本当に旅に出た時の事だよ」
彼女はクムユに憧れの姉、両親から誇れる娘とそれを自覚しているせいかそれに対
する努力を惜しまず、それによって無茶をする事もあるのだが彼が家に居候となっ
てからは家族も彼に頼る事も多くなり、上手く彼女をフォローしていた。
アーサー
「まったく・・・相変わらず人からの好意や期待に応えるのは得意なくせに誰かに
頼ったり、背負って貰ったりするのは下手っぴだな」
そういって頭に手を置いてワシワシと撫でる。
ククル
「こうやってなんからしくない感じになっちゃうのアーサー兄の前だから・・・
わたしなりには頼ったり、おぶってもらったりしてるもん」
アーサー
「それでもまだまだ下手過ぎる。俺だって思う事があればお前やクムユにだって相
談してるだろ・・・まぁ、全部ってわけでもないがその俺より酷いぞ、ククル」
ククル
「うぅぅ~~~」
月明かりが差す中でククルを促すと自分の膝の上に座らせて2人で空を眺める。
アーサー
「心配しなくていい、確かに自分の事を知りたいとは思うし、俺には生まれ故郷が
あるんだろうけど俺にとって、今はここしか知らないが俺の第二の故郷だ。
そしてここで出会ったククルにクムユ、親方に御上さん達が俺の家族だよ」
落ち着かせるように労わるように撫でて彼女に微笑む。
ククル
「約束、だよね」
アーサー
「あぁ、約束だ」
安心しきったように体を預けてくるククルを支えながらしばらくして落ち着いたようだ。
アーサー
「さぁ、落ち着いたなら部屋に戻りな。もうゆっくり眠れるだろ」
ククル
「・・・・・、えい!」
だがククルはそのままアーサーのベッドにもぐりこむと顔だけだして手招きする。
アーサー
「妹の憧れの姉になるって息巻いてるのにそんな事してたら子供っぽくなるぞ~?」
ククル
「いいじゃん、別に~。アーサー兄の前は『妹』のククル、子供っぽくていいんだもん」
苦笑いしながら寝床に彼も潜り込んで寝る体勢になるとククルが寄り添ってくる。
なんとも嬉しそうな顔でじゃれつくのだが少ししてゆったりとした寝息が聞こえてきた。
アーサー
「・・・・・やれやれ。まだまだ手のかかる『妹』だな」
木漏れ日が差す朝。
まだ寝息を立てているククルの乱れた前髪を指先で直し、布団をかけ直す。
アーサー
「こうしてみるとまだまだ子供だな・・・いってくるな、ククル」
部屋を出るとすでに親方と御上さんはすでに起きていて机には彼の2丁拳銃が
置いてあった。
親方
「おう、準備は出来たか。銃の調整も出来上がったぞ」
御上さん
「行く前にささっと食べてっちゃいな。飛空艇の出る時間までもう少しあるから」
アーサー
「ありがとう」
クムユ
「うぅ~・・・・おはようでふ・・・」
寝床から色々とだらしない感じで起きてきたクムユが皆に挨拶をする。
アーサー
「って、こらこら、クムユ。ちゃんと服を直せ、てか枕を持ってこないの」
やれやれとクムユから枕を預かってそのまま洗面台まで連れて行って顔を洗わせ
目を覚まさせる。こちらもまだまだ手のかかる妹のようだ。
アーサー
「やれやれ、さてと・・・そろそろ行かないとな」
立てかけていた剣と二丁の銃『ラムレイ』と『パッスランド』をホルダーに
入れ、それに御上さんが仕立てたという特製のロングコートを持ってきた。
御上さん
「わたしの自信作だよ。やっぱり見た目もしっかりとしなきゃ締まらないだろ?」
アーサー
「ありがとう、御上さん。んっ、ククルも起きたか」
そして起きてきたククルも妹同様にいろいろとだらしない事になっていた。
アーサー
「あぁ~もう、姉妹揃って似なくていいとこまで似てるな、ほら、顔洗って
さっぱりしてこい。ほれ、クムユ、寝ぼけて指をくわえるな」
親方
「はっはっは!!お前もすっかりこいつらの兄貴だな、アーサーッ!」
アーサー
「まだまだ目が離せなくて旅におちおち出てられないよ、まったく」
苦笑しながらも荷物をまとめて家を出ようとしたら姉妹2人がお見送りする。
クムユ・ククル
「「いってらっしゃ~い・・(です~)」」
アーサー
「やれやれ、本当に締まりがないな(汗。あぁ、いってきます」
ここはこの島にある飛空艇港。彼自身もこの1年をここで過ごしていたがこう
して外の世界に出るのは初めての事でかつての自分は見ていたのかもしれない
が飛び立つ飛行艇から見るどこまでも続く空の世界はとても真新しく映った。
アーサー
「おぉ・・・島があんなに小さく見える。考えたら島から出るのも初めてだな」
ククルとクムユは以前、ある騎空団に所属していてしばらく外の世界を見て回
ったらしく、そこを考えると2人に比べて世界は知らない。
だからなのか2人から聞く外の世界の話は兄ながらとても興味を惹かれていた。
アーサー
「島から多少は見えていたけどそれ以上に点在してる無人島やら岩島が多いな
たまに島にいない魔物が現れるがああいうところから飛来してくるのか」
基本的に無人島や岩島にも魔物は生息しており、質量や元素量の問題で気流に
流されてくる島群もあるのでそこから自分の島に落ちてくるものもいる。
それから調整の終わった愛銃のもう1つ『パッスランド』を引き抜く。
この銃は実を言えばこの世界には無い技術で作られたモノらしく、親方もこれ
の調整はかなり苦労したらしくオーバーホールできるのだが通常の銃よりさら
に扱いが難しい、言ってしまえば実弾銃ではないのだ。
アーサー
「俺の魔力と気を吸収して弾として撃つ・・・そう説明はされたけどこの剣と
同様に何で俺がこんな武器を持ってるんだ、昔の俺は何してたんだかな?」
だが確実に言えるのはこの2つの武器は自分の手足のような感覚で扱える武器
で重さも感じない程に自分にフィットしている武器で他の人間が持つと最早、
重厚な巨石でも乗せられたような状態になる。
アーサー
「・・・・やめておこう。今、これを考えてもしょうがない・・・。ちょっと
中でも見てみるかな、確か飛空艇ごとに色々と特徴があるらしいし」
アーサー
「本当にこれがこんな値段なのか・・・?いや、こういう場所はこういうもんか?」
売店のような場所に来たのだが自分の島で見慣れたモノがこういった場所では
恐ろしく高値で売られているのに何故か、ある意味の外の怖さを知った気がした。
店員
「Aセット、1000ルピになりますー」
アーサー
「(これ俺なら半分の値段で作れる・・・なんて言えないよな)どうも」
普段から台所なども手伝っているので価格的に納得がいかないアーサーだった。
??????
「は、離してください!」
????
「姫様、今すぐお戻りください。ご自分の立場をお考えください」
アーサー
「・・・・(汗。このトラブルからやってくるのは疫病神でもついてるのか?」
あまり関わらないようにと思って席に座り、目的地につくまで厄介事でつかいを
滞らせないように極力気配を消していたのだが。
??????
「わたしはどうしても彼に伝えないといけない事がッ!」
????
「それはわたし達で通達をすると言ったはずですが、聞き分け下さい」
??????
「できませんッ!そういって何もしてくれなかったではありませんか!」
????
「・・・・・あまり駄々をこねるようでした手荒な真似になりますが・・・?」
その直後。
????・????
「ぶお!?」「あちゃああああ!?」
見事に1人の少女に言い寄っていた甲冑の男達の顔面にケーキと熱々の紅茶が
直撃して目潰しと高熱地獄を食らった2人は悶絶していた。
??????
「????」
アーサー
「騎士の癖に女の子の扱い方くらい習わなかったのか?あんまり荒い男はモテ
ないと思うんだけどね?」
????
「き、貴様ーーー!!」
????
「栄光あるザーフィアス帝国騎士に!このような愚行をッ!!」
しかしこの手の対処法は慣れたモノで先手必勝である。
そんな前口上をした直後に前蹴りから回し蹴りの連打で2人揃って即KOする。
帝国兵1・帝国兵2
「うべ!?がは・・・ッ」「ぐがっ!?・・・ッ」
アーサー
「御託並べる前に相手倒すくらいはするんだな、栄光ある騎士様よ」
少しして途中の停留場についたので密かに2人は飛空艇の外へと放り出しておいた。
アーサー
「やれやれ・・・早々にこのゴタゴタとは。やっぱり疫病神でもついてるのかな」
??????
「あ、あの・・・・ッ」
振り返るとさっき兵士に追われていた女の子が現れる。
見たままのお姫様というような上等な生地で出来ているドレス調の服を身に
まとっている桃色髪と翡翠色の眼が特徴的だった。
??????
「あなたにお願いしたい事があるんですッ」
アーサー
「ちょ、ちょっと待てッ。いきなりなんなんだ、てか君は誰ッ?」
慌てすぎた事を理解して少し息を整え、凛と姿勢を正して自ら名乗る。
エステリーゼ
「ザーフィアス帝国皇帝第一候補、エステリーゼ・シデス・ヒュラッセイン
と申します。あなたの腕を見込んでお願いがあります、わたしを城砦都市
アルビオンまで連れていって欲しいんです!」
突如として現れた皇帝第一候補と名乗る少女『エステリーゼ』。
彼の旅路は最初から波乱の幕開けとなった。
次回のREDHIANT MYTHOLOGYは
「どうしてもアルビオンにいって伝えなければいけないことがあるんです!」
帝国兵に追われていた少女『エステリーゼ』を助けたアーサー。
少女のあまりの必死さにある意味、折れる形で同行することになる。
「俺はアーサーだ」
「改めてお願いします、アーサー」
しかし突如としてもう1つの大国『エルステ帝国』の船に襲撃される。
「悪いんだけどそこのお姫様を渡してくれるかな~?じゃないと殺すよ
、僕の殺戮兵器『アドウェルサ』でさぁ!」
エルステの少将と名乗るハーヴィン族の帝国幹部とその兵器との対峙。
「お前みたいな世間知らずの役立たずが皇帝になれるわけないだろ~!
僕が上に上がるために兵器の部品になってればいいんだよ、はは~♪」
第二話~満月の姫~