グランブルーファンタジー【REDHIANT MYTHOLOGY】 作:RYOU
美しき女流剣士『ティア』と第一王女候補『エステル』と一先ず休息を取るために
立ち寄った停留港でティアから語られた『覇気』と『その先の力』。
それは『
アーサーも防戦一方にするのがやっとという圧倒的な力を見せる中で自分にもそれ
と同じ力が宿っていると話すティア。
刹那、覚えのないはずのビジョンに映る少女と心へ響く言葉に彼の中に眠っていた
力が片鱗を垣間見せ、自らの過去にさらなる謎が増えるのであった。
休息を取ったアーサー達はついに城砦都市アルビオンに到着した。
だがすでに中は騒然としていて規制などもしかれ始めていたので3人は兵士
達の眼を盗みつつ内部へと侵入する。
エステル
「早くユーリやフレン達と合流しないと・・・ッ!」
アーサー
「それで仲間のいる場所は見当がついてるのか、エステル?」
エステル
「はい、恐らくあの丘の上にある古城がそうだと思います。確かアルビオン
の領主の住居が会談場所といっていました」
ティア
「それではまずはあそこを目指しましょう。ですが・・・」
先ほどから気になっていたのは兵士だけならいざ知らず何故か魔物までが
街中を徘徊しているという点だった。
エステル
「元々、この都市には鍛錬のために魔物が放し飼いになっていると聞きました」
アーサー
「まったくもって迷惑極まりない鍛錬方法だな、このままじっとしてても埒があかない」
ティア
「最低限の敵を倒しつつ、前進することを最優先にしましょう」
それぞれ武器を構えるがアーサーはラムレイとパッスランドを構える。
アーサー
「俺が後衛で援護する、エステルは支援、ティアは前衛を頼めるか?」
ティア
「お任せを」
そしてそれぞれ飛び出して一直線にアルビオンの城へと駆け出す。
アーサー
「だがなんだ・・・この大きな力と纏わりつくような『悪意』は・・・」
妙にざらつく感覚を覚えつつも目の前の戦況に集中し直す。
ティアが前衛として道を開き、裏からエステル、最後尾からアーサーが銃で
2人の援護をしながら魔物の群れを薙ぎ払っていく。
アーサー
「ッ」
得意の早撃ちで一度に数体の動きを制止、撃破を同時に行い走る速度を損なわない
援護射撃にエステルも速力補助の昌術で2人を補助する。
ティア
「ストップ!!」
エステル
「な、なんで―――きゃっ!?」
即座に気づいたアーサーがエステルの前に出て大剣を盾にし、即座にリロード
目の前の建物に向かって早撃ちを撃ち込む。
すると窓を破って数人の兵士が落ちてきたのだが見た事がない鎧兵士に見覚え
のあるエルステ帝国の兵士もいるようだった。
アーサー
「こいつら何でつるんでるんだ?話的には敵対勢力じゃなかったか?」
ティア
「考えられるのはそれぞれの兵士内で派閥が違う・・・といったところですか」
アーサー
「どうやらつるんで悪巧みをしているのは間違いなさそうだな」
瞬間、察知する『悪意』。
アーサー
「(!)そこ――――」
まだいた兵士に気づいて引き金を引こうとしたのだがそれより早く兵士は
狙撃されたのか鎧が砕けてその場に倒れてしまった。
エステル
「いきなり兵士が倒されてしまいましたッ」
ティア
「まさか・・・狙撃?でもどこから?」
アーサー
「・・・・・・・」
撃たれた状態から方向を割り出し、そちらに視線を注視すると高い塔の窓口に
何か光が煌めくのを見つけて何となくだが察するものがあった。
アーサー
「2人共、一度、あの塔を目指すぞ」
ティア
「何かあるのですか?」
アーサー
「恐らくこっちにとって好転するきっかけになる・・・と思う」
エステル
「ッ!また魔物です!」
さらなる魔物の襲撃で今度はアーサーが先頭を奔り、ティアが最後尾につく。
だが向かってくる魔物に怯むことなく足を止めず走り続けるが数体薙ぎ払い
1体がアーサーに飛びかかる。
エステル
「アーサー、右――――」
しかし次の瞬間には魔物は何者かに狙撃されたのか撃ち落とされていた。
さらにラムレイの早撃ちを目の前にある塔目掛けて放つと直後にまた銃声が
聞こえてきて金属同士の激突音と共に裏の建物へと跳弾で飛んでいく。
ティア
「んっ・・・ッ。どうやら建物の中にもいたようですね。ですが跳弾で全員を
寸分たがわず撃ち抜くとは」
アーサー
「相変わらずの鷹の眼ってところだな。まさかこんなところで会うとは」
すると塔の上からロープが降りてきてそれをつたい、1人の女性が降りてきた。
????
「久しぶりだな、アーサー」
長い銀髪の髪に青と白を基調とした服にロングブーツ、背中には大型の狙撃銃
を背負った長身の女性だった。
????
「まったくいきなり全弾撃ちとは少し驚いてしまったじゃないか」
アーサー
「よく言うよ、人の最速を軽々と跳弾で的に当ててるくせに」
そしてお互いに拳を突き合わせて笑みを浮かべる。
アーサー
「やはり鷹の眼は伊達じゃないな、さすがの狙撃だ、シルヴァ」
シルヴァ
「君も以前よりさらに腕を上げているな、アーサー」
どうやら彼女はアーサーの知り合いらしく『シルヴァ』というらしい。
ティア
「聞き覚えがあります、確か全空一とも評される狙撃の名手だったかと」
シルヴァ
「全空一かはわからないが狙撃の腕には覚えがある。そういう君こそ確か
ここ数年で名を轟かせている凄腕の女剣士じゃないかな?」
ティア
「それに関してはあなたと同じ意見という事にさせていただきます」
エステル
「アーサー、この方とお知り合いだったんです?」
とりあえず移動しながらシルヴァとの関係を説明していく。
アーサー
「ここに来る前に俺が世話になっている工房の妹2人の話をしただろう?
シルヴァはその2人にとって姉みたいな存在なんだ、俺も2人経由で彼女と
知り合ってな。それ以来は妹達含めて四姉弟(兄妹)みたいになってるんだ」
シルヴァ
「そういえばククルとクムユは元気にしているかい?」
アーサー
「元気過ぎて困るくらいだよ。まぁ、まだまだ目が離せないって感じだが」
シルヴァ
「だが何故、アーサーがこんな激戦区に来ているんだ?まさか騎空士に?」
そして自分が今に至るまでの過程をかいつまんで説明し、それに苦笑する。
シルヴァ
「相変わらずのお人好しのようだな、アーサーは」
アーサー
「ほっとけ」
目的地の城へと進軍する4人。
そしてティアはアーサーの確かな変化を感じていた。
ティア
「いい集中状態ですね、アーサー」
アーサー
「んっ?」
ティア
「『
になっているようですね。その状態でも高いパフォーマンスが発揮できるはずです」
一度、『
る座禅の時に今までより早く深い集中状態になれるようになっていた。
無論、戦闘においてもそれは+のようで感覚が研ぎ澄まされているのが分かる。
アーサー
「(まぁ、確かに戦闘が始まってからいつものように集中してても妙に落ち着いて
るし呼吸も乱れない、それにこれだけ動いても汗もほとんどかいていない)」
エステル
「でも確かにアーサー、今までよりとても落ち着いているように思えます」
アーサー
「だからと言って過信し過ぎるなよ、そこまで背負えないからな」
シルヴァ
「安心しろ、君たちの後ろはわたしが護る」
アーサー自身もシルヴァの腕は知っている。全空一の鷹の眼が後ろを護って
くれるというのだからこれほど心強い事はない。
そのまま隊列を組んで目前に迫る城へとひた走る4人。
シルヴァ
「しいばらく見ない間に鍛え直したようだな、アーサー。前と動きが格段に
よくなっているよ」
アーサー
「まぁ・・・俺も兄貴だからな。鍛えないといけないところでもあるのさ。
そっちは友達の弓の使い手には会えたのか?」
シルヴァ
「・・・各地で名を馳せてはいるがまだ出会えていない。会ったとしてもまだ
自分がどうしたいのかもよく分かっていないからな」
アーサー
「・・・そうかい」
だがいつものような軽い笑みに小生意気な言葉を口にする。
アーサー
「まっ、あんまりカッコ悪いtこ見せんなよ?ククル達に姉と兄という立場で
かっこが付かないからな、一応は年上だろ、シルヴァ姉ちゃん?」
少しおどけたような揶揄う口調で言うとやれやれという表情のシルヴァ。
シルヴァ
「ならそちらもカッコ悪いところは見せるなよ?見せたら2人に報告だ」
アーサー
「言ってろッ」
激しい戦闘の中、久方ぶりの仲間『シルヴァ』と再会し城へと走るアーサー。
しかし彼の前にはさらに強大な『悪意』が待ち構えているのだった。
次回のREDHIANT MYTHOLOGYは
「すでに城でも戦闘か・・・エステル、会議の場所は分かるか?」
「いきましょうッ」
城内部でも帝国兵同士、さらにアルビオン兵の三つ巴の戦闘が繰り広げられていた。
そんな中、敵の罠によって分断させられるアーサー達。
「キャッ!?」
「・・ッ(――――蒼破刃ッ)―――ッ、蒼破ッ!!」
蘇ってくる感覚に戸惑いつつもそこでまた1つの出会いをする。
それは1人の少女と1匹の竜だった。
「ありがとうございます」
第五話~蒼き少女と紅き竜~