グランブルーファンタジー【REDHIANT MYTHOLOGY】   作:RYOU

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アルビオンへと侵入したアーサー達はエルステ・ザーフィアス・アルビオンの三つ巴の
戦いに巻き込まれる事になり、激しい戦闘を繰り広げる。
そんな中で銃工房の姉妹の姉代わりでもある女狙撃手『シルヴァ』と再会する。
そして彼女を仲間に加え、さらに場内へと進撃するのであった。


第五話~蒼き少女と紅き竜~

城へと侵入したアーサー達は物陰に隠れて一度、中の状況を確認する。

 

アーサー

「なんだ?見慣れない奴らと兵士達が戦っている?」

 

見てみると城の門の前で複数の兵士達と恐らくは騎空士であろう数人が戦闘を

繰り広げており、どの人物も手練れのようだ。

 

シルヴァ

「あれはわたしの世話になっている騎空団のメンバーだ、心配はない」

 

ティア

「彼らを利用するようですが今のうちに別ルートからエステル達の仲間を探し

 ましょう、わたし達の目的は元々そちらです」

 

だが騎空団と兵士に加えて両勢力の兵士同士も戦闘をしており三つ巴になっている。

 

アーサー

「すでに城でも戦闘か・・・エステル、会合の場所は分かるか」

 

エステル

「はい、内部については知らせを受けています、いきましょうッ」

 

乱戦の中、草叢を抜けて正面の扉から離れた城側面を行き、そこから中を

見えて人の気配がないのを確認し、窓の止め具部分をパッスランドで撃ち抜く。

彼の意志で性質や形状も変えられるので静音式で音も少なく窓を開ける。

 

シルヴァ

「今はそっちの銃も使いこなしているようだね」

 

アーサー

「前は起動させることもできなかったが今はかなり便利な相棒さ」

 

だがさすがに乱戦の最中だからかすぐに兵士達がやってきた。

 

アーサー

「ッ」

 

まず即座の全弾早撃ちで兵士達の武器を叩き落としたのだが既にその後ろにいた

兵士達に向けて弾奏を2つ宙へ。

 

アーサー

「・・・・・」

 

寸分違わぬタイミングで装填後、瞬間的に見えた刹那にさらに全弾早撃ちから

落ちてきた最後の弾奏を体勢を低くしながら装填し、トドメに全弾早撃ちの

3連コンボを炸裂させて一気に敵を無力化する。

 

ティア

「エステル!無罪の剣よ。七光の輝きをもちて降り注げ!」

 

エステル

「はい!煌めいて 魂揺の力」

 

同時にティアとエステルが昌術を発動する。

 

ティア・エステル

「プリズムフラッシャー!」「フォトン!」

 

まとめて兵士群を薙ぎ払って制圧し、それに一瞬、気を緩めたエステルに

倒れていたが起き上がった兵士が斬り掛かる。が即座に銃声。

 

シルヴァ

「勝って兜の緒を締めよ、油断をしてはいけない」

 

エステル

「は、はい」

 

そしてエステルの案内の元、会談が行われている大広間を目指す一行。

 

エステル

「こっちです」

 

大広前へと続く回廊を抜けようとする4人だったがアーサーがすぐにこちらへ

向けられている『悪意』に気が付いて反応するがすでに遅かった。

直後に爆発音が聞こえて回廊が崩れ、足場が不安定になる。

 

エステル

「あっ―――」

 

シルヴァ

「しまっ――――」

 

アーサー

「チィッ!!」

 

即座に反応し、剣を引き抜くと側面を使ってシルヴァとエステルを柔らかい

捌きで押し込むようにティア目掛けて放り投げる。

 

ティア

「ハッ!」

 

エステルを抱えてティアが崩れた足場を奔り、シルヴァも瞬時に瓦礫の足場

を蹴り、何とかティア達の手も借りて向こうの回廊へと渡る。

しかしアーサーの方は2人を助けたのもあり、逆の回廊へ戻るだけだった。

 

アーサー

「くそっ、分断された―――、ッ!」

 

また襲ってくる火の魔法弾をパッスランドで迎撃し、エステル達に声を上げる。

 

アーサー

「俺もどうにかそっちに行く道を探す!先にエステル達の仲間のところへ行け!」

 

エステル

「そんなッ、駄目です、アーサー!」

 

アーサー

「何度も言わせるな!!手段のために目的を忘れるなと言っただろ、早く行け!」

 

シルヴァ

「ここはわたし達も前に進もう、ここでは的になってしまう」

 

ティア

「アーサーはあの程度でやられるほどやわな男ではありません、いきますよ」

 

そういってエステルを促し、心配そうな顔の彼女とティア達を見送る。

アーサーの方も一度別ルートを探すために白の内部へと戻っていく。

 

アーサー

「にしても勢力図がバラバラだ、エステルとシルヴァの騎空団に加えてさらに

 エルステとアルビオンの連合軍でその中に細かい派閥同士の争い」

 

あまりにもこの戦場にあらゆる勢力が詰め込まれ過ぎている。

こんなにも都合よく大乱戦になるような状況になるのも考えにくい、それを

考えるとこの一件はさらに厄介事になっているように思える。

 

アーサー

「俺の方も人の心配してる暇はなさそうだな、ワラワラと出てきやがってッ」

 

すぐに兵士達が現れて戦闘に入るのだがこの戦闘に入ってから不思議な感覚に

囚われていた。

それは頭に浮かぶ容姿までは分からないが人物の動きとシンクロするというもの。

 

「―震―――虎――――」

 

掌に気を集めてそれを相手へ叩き付けるイメージ。

 

「旋――――ッ―――華」

 

花びらが乱れ咲くが如く気を込めた剣で周囲を回転しながら薙ぎ払う。

 

アーサー

「(蘇ってくる・・・戦いの記憶だけだが・・・今までにない感覚が)」

 

それに突き動かされるように今までやれなかったような動きと戦闘スタイルを

駆使しながら敵陣を突き進んでいく。

だが別のルートから声が突如として聞こえてくる。

 

アーサー

「人?女の子?ってなんだ、あの小さい飛ぶトカゲは・・・って言ってる場合じゃない」

 

だが距離的に少し遠くパッスランドに手をかけたのだがまた感覚がよみがえる。

 

アーサー

「・・ッ(――――蒼破刃ッ)―――ッ、蒼破ッ!!」

 

いつの間にかラムレイを引き抜いていてそこから蒼い気弾が発射されて女の子と

空飛ぶトカゲに襲いかかろうとした魔物に直撃して吹き飛ばす。

 

アーサー

「なんだ今の・・・?ラムレイで技が発動した・・・ってそれより」

 

襲われていた少女と紅いトカゲの元に駆け寄ると自分達を助けてくれた事に

敵ではないと判断したのか安堵の表情を浮かべる。

 

アーサー

「君達、なんでこんな危険な場所に?どう見ても騎空士にも見えないし」

 

??

「あんだとぉ~!オイラ達は立派な騎空団の一員だっての~!!」

 

???

「ビィさん、助けてくれたのにそんな言い方は駄目ですよ!」

 

なんとも場違いとしか言いようがない。見た感じではどう考えても戦闘向きと

も思えない。というより武器すら持っていない。

そして透き通るような肌と綺麗な青髪の彼女は『ルリア』と言い、トカゲと思

っていたのは竜らしいのだがそれを告げると小さい赤い竜『ビィ』はムカッと

した表情で怒りだした。

 

ルリア

「わたし達、騎空団の皆と離れてしまってそれで仲間を探していたんですけど」

 

アーサー

「つまりは君の仲間が囚われていてそれを助けるためにここに来たと?」

 

エステル達の騎空団とは違うようで話によると元々はこのアルビオンの出身で

突如団から離脱してしまい、それを追いかけてきたらこの戦闘になったという。

それに加えてザーフィアスにエルステも絡み、混沌としているようだ。

 

アーサー

「本当にこいつは俺の思った以上に厄介な事になってるみたいだな」

 

ルリア

「あ、あの・・・!」

 

その少女の顔を見た時にどこかで見た事があるようなデジャブに襲われる。

 

アーサー

「・・・まさか仲間を助けてくれって?」

 

ルリア

「えっ?な、なんで言う前に分かったんですかー!」

 

アーサー

「まぁ・・・似たようなのに付き合ってここに来たんでね・・・」

 

だがそれより早いかラムレイを引き抜いてノールックで狙撃する。

 

ビィ

「な、なんだぁ!?」

 

アーサー

「ゆっくりと話してる暇はなさそうだな、とりあえず移動するぞ、適当に

 部屋ぶち破って中にいないか確認する。おっかなびっくりついてきな」

 

ルリア・ビィ

「は、はい!」「おうよッ!」

 

そこから1人と1匹を護衛しながら彼女の仲間という女性騎士の捜索とティア

達との合流を主な目的として行動を開始する。

今度は目の前に数人の兵士達が現れ、ラムレイを構えて銃口を向ける。

 

アーサー

「(さっきの感覚のまま・・・)―――ッ、蒼破衝!」

 

蒼い一直線に発射された気弾が兵士の布陣を切り裂いて薙ぎ倒し、駆け出して

大剣を大きく振り抜く。

 

アーサー

「風塵衝ッ!」

 

廻りの壁に叩き付けて気絶させ、ルリア達をを促しさらに前進する。

しかし今度はいきなり目の前の扉がぶち破られて兵士達が吹っ飛ばされている。

 

ビィ

「な、なんだ!?」

 

アーサー

「前に出るなッ!俺の後ろに隠れてろ、チッ、次から次へとッ!」

 

煙の上がる先に銃口を向け、相手の出方を待つのだが突如として何かがその

煙を突き抜けてこちらにやってくる。

だがそれは人ではなく槍の切っ先で頬を掠ったが回避し、銃撃を見舞う。

 

アーサー

「ッ」

 

?????

「ッ」

 

元から強度の高いパッスランドとラムレイを二刀流のように使って接近戦を

繰り広げるのだが懐に入られてしまう。

 

?????

「崩蹴月!」

 

アーサー

「ぐおっ?!」

 

?????

「こんなのはどうかしら?残月!」

 

アーサー

「チィッ!!―――――オラッ!!」

 

?????

「ハッ!!」

 

上にいったのを反応したアーサーが宙に飛びながら蹴りを見舞うのだがそれ

は槍の持ち手部分で防がれる。

 

?????

「貰ったわ」

 

アーサー

「誰がだッ」

 

しかしそこから無理やり体を回転させて繰り出してきた突きを避けてさらに

回し蹴りを放ってこれは腕で防がれたがそのまま力で蹴り飛ばす。

 

?????

「くっ――――」

 

間髪入れずに槍を蹴り飛ばして武器を弾き、さらにラムレイの銃撃で槍を天井

に衝撃で突き刺してパッスランドを相手に向けて止まる。

見てみると普通のヒューマンとは違うとがった耳に見た事がない装飾の服なの

だが色々と目のやり場に困る自分よりは年上に見える女性だった。

 

アーサー

「それなりの手練れみたいだがタイミングが悪かったな、さて話を聞こうか」

 

??

「ジュディスッ!」

 

アーサー

「ッ」

 

声に振り向いてみると今度は少し小柄なエステルぐらいの歳に見える少女が

現れてその周りに赤い魔法陣が現れて火球が数個現れる。

 

??

「ぶっ飛べ!!」

 

アーサー

「遅い」

 

突然の事に少し驚いたが速度が遅く、『ジュディス』と言われていた女戦士に

警戒を続けながらでもやすやすと銃撃で迎撃する事が出来た。

 

??

「なっ、見もしないでファイアボールをッ―――、なっ・・・」

 

しかし気づいた時には自分の首筋にナイフの刃が寄せられていて視線だけを後

ろに向けると自分より背の高い妖艶な女性が笑みを浮かべて立っていた。

 

????

「悪いのだけれどそこの子はわたしの連れなの、手荒な真似は止めてくれるかしら?」

 

ルリア

「ロゼッタさん!」

 

それぞれがそれぞれに警戒をするのだが今現在の状態を知るアーサーからする

とこのメンツをみて何か思うところがあったようで警戒しつつ話を振る。

 

アーサー

「これはどうにもそれぞれに誤解があったと思うんだが、どうだい?綺麗なお姉さん達?」

 

話の分かりそうな目の前の『ジュディス』とルリアの仲間であろうもう1人の

女性『ロゼッタ』に目くばせをして返答を求めてみる。

 

ジュディス

「・・・どうやらそのようね、あなたもそちらの方も敵対心は最初からないようだし」

 

ロゼッタ

「これは一度、お互いに情報を整理してみた方がいいと思うわ」

 

パッスランドをホルダーに戻して何かに気づいたようにラムレイを真上に

向けて放ち、天井に撃ち上げていた槍の付近に当てて壁を崩して落とす。

丁度、ジュディスの元に槍が落ちてきてそれをキャッチした。

 

ジュディス

「あなた相当に強いのね、まさかあれだけやられるとは思わなかったわ」

 

アーサー

「まぁ、一応は鍛えてるんでね」

 

ロゼッタ

「手荒な真似をしてごめんなさいね、それと大丈夫だった、ルリア、ビィ?」

 

ルリア

「はい、アーサーさんに助けてもらいました!」

 

ビィ

「この銃使いの兄ちゃん、かなり強いんだぜ~!」

 

そしてそれぞれの持っている情報を持ち寄って今現在を整理してみる。

 

リタ

「エステルと一緒にいたの!?なんでちゃんと見てないのよ!!」

 

アーサー

「すまんな、あの橋が崩れる状況じゃ向こう岸に吹っ飛ばすので精一杯だった」

 

そしてリタとジュディスはエステルの言った騎空団のメンバーらしく、この

場に共に来た皇帝候補の1人である『ヨーデル陛下』の護衛で来たようだ。

そしてルリアとロゼッタ、ビィの3人は旅の途中で騎空艇の整備で訪れたのだが

その際に仲間の『カタリナ』という女騎士がここに捕まっているらしい。

 

アーサー

「(―――――ッ)」

 

凍り付くような寒気、いや『悪意』を感じて視線を向ける。

 

ルリア

「ど、どうしたんですか?アーサーさん?」

 

感じた『悪意』は今までとは違うあの少将など可愛く思えるような粘く深淵を

感じる重い『悪意』、そしてそれに寄り添うようにある『強大な力』。

 

アーサー

「ロゼッタ、ジュディス、こいつらを頼むぞ。それとこっから動くな」

 

そういって1人、その『悪意』を感じる方向へと走っていく。

 

リタ

「あ、あんた、待ちなさいよ!」

 

ルリア

「アーサーさん、1人じゃ危ないです、わたし達も―――」

 

だが2人をロゼッタとジュディスの2人が止める。2人もアーサーまでとはいか

ないが無いか大きな力が徐々に存在感を放ち始めているのを感じていた。

 

ジュディス

「1人では少し心配だけれどこちらもそうは言っていられないようね」

 

ロゼッタ

「出来るだけ早く片付けて彼を追いましょう、この力は・・・『星昌獣』よ」

 

ルリア

「感じます・・・物凄く大きな力・・・」

 

そしてアーサーのように感じ取っている唯一の少女ルリアもそれに震えた。

 

 

 

 

 

 

 

????

「ふふふっ・・・もう少し、もう少しで私は全てを手に入れられる。早く

 早く私の物に・・・さぁ、害虫駆除としましょう、シュバリエ」

 

重く粘いオーラとその傍らに寄り添う小さくも強大な圧を持つ光。

その狂喜にも満ちた笑みを浮かべて欲するモノを掌中に収めるために最後の

仕上げに入ろうとしていた。

 

 

 




次回のREDHIANT MYTHOLOGYは



「君は・・・・?」

「なるほどあんたがルリアの言っていた女騎士か」

場内を『悪意』の元へ走っていたアーサーは途中、ルリア達の仲間で掴まっていた
女騎士『カタリナ』と出会った。

「その方から離れていただけますか?あなたのような下等な存在が触れていい方では
 ないのです・・・さぁ、死になさい」

「分かりやす過ぎなんだよ、その粘りつくようなどす黒い『悪意』はな」

そしてこの乱戦の首謀者でカタリナの後輩と名乗る女騎士『ヴィーラ』が現れる。

「わたしは償わなければならないんだ、彼女の想いと期待を裏切ってしまった」

苦悩するカタリナ。

「あいつとあんたに何があったかは知らないがな。ただ言えることは・・・ッ」

そんな彼女を叱咤し、全ての首謀者たる『ヴィーラ』との対峙。

「私のお姉様にかける想いは何よりも強く、尊いものなのです。あの少女の
 陳腐な想いとは違うのです」

「想いの強さは認めてやる、だがお前のそれは一方的だ。少なくとも俺の知る
 誰かが誰かに与える『愛』とは違う、それだけは確かに絶対だ」

「だが・・わたしは・・・ッ」

「てめぇがその剣に護ると決めたもんぐらいちゃんと見ろッ!!!




            第六話~狂愛と星の騎士~


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