最近体調が優れない有楽悠です
「ここからが正念場…‼︎」
一ノ瀬志希は一目散に走り出す
「セメテアナタダケデモコロシマスヨ」
鬼はその真後ろを飛ぶ
(…いや、その案はリスクが高すぎる、でも……)
志希の頭の中には毎秒ごとに幾千もの可能性が生まれ、そして消えていく
廊下を曲がり、階段を上がる
廊下を曲がり、階段を下がる
上がり、上がり、下がり、上がる
その時間稼ぎを6度ほど繰り返したところだった
(あ、これ……行ける‼︎)
志希に電撃が走る
しかしその案は
(私一人ではどうにも出来ない……)
志希は絶えずに走り続ける
ただ、その道は変わっていた
自分が一度も通ったことのない道を通り、『10=1+9』の紙を回収する
そして
(あとは…あれだけ……!)
ここで悲劇
眼前に突如現れたのは青いもう一体の鬼だった
「ここで終わり…か……」
一ノ瀬志希は絶望
というより落胆していた
もう楽しむことが出来ないのか
『一瞬だけではあるが』この時間を惜しんだ
しかし天才
犬死だけはせず
「なーんてね……これ忘れてたなんて言えないにゃー…」
第二の煙幕に紛れる
「ニガシマセンヨ」
「…ッ‼︎」
小さな鬼の闇雲な突進により、志希は足を貫かれる
さらに、煙幕も消えかかり……
(やっぱり無謀だったかにゃ…⁉︎)
「そこの青い鬼! 尋常に勝負です‼︎」
「‼︎」
そこに現れたのは
その手には竹刀
時間を稼いだこと
あのタイミングで作戦が浮かんだこと
ここで一瞬落胆し、刹那という時を過ごしたこと
その全てがここで繋がる
「ちっちゃい鬼さんはこっちですよー♪」
「クッ……」
小さい鬼は一瞬どちらを狙うべきか迷っているようだったが、志希を再び追い始めた
幸い、青い鬼は律儀に珠美の方を向いている
ここで更なる僥倖
目の前に飛び込んできたのはカプセル
それも『短い』であった
(こんなタイミングでこんな事ってアリ⁉︎)
だがしかし、志希の目に浮かんでいるのは絶望や涙ではなく希望
その一色だけ
豆は既に逃げる途中で複数手に入れている
勿論『10=1+9』も
作戦の手はずは整った
「煙幕ももう無い、後は神に祈るだけかにゃ?」
志希は少し微笑むと、その紙と豆腐カプセルに入れ、を窓の外に投げ捨てた
ここで物語は繋がる
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脇山珠美と『つめた〜い』鬼の勝負は時間にして一瞬であった
見事な抜き胴
ただそれだけで十分だった
「解せぬ…何故こうも……」
「人間の絆やら感情やらというのは強固な物になるのやら……」
「やけに冷静な鬼でありますな? まぁ故に助かった様な所もありますが」
「これだから女は嫌いなんだ……」
珠美はまるで何も無かったかの様に兄を背にした
応、未だ戦いは終わっていないからである
「それよりも志希殿…大丈夫であるか?」
つめた〜い鬼が少しカッコいいような気もしますがこんなところでしょうか
一ノ瀬志希はもちろん好きです。
誰が好きかと聞かれると皆と即答しますけど