BanGDream!〜Side by Side〜   作:音の出るゴミ

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猫かぶり女と赤のランダムスター

「いってえ!いきなりビンタすることないだろうが!!」

 

いや、いきなりビンタされることはわかってました。

 

「ビンタするに決まってるだろ!そんな事言われると!」

 

ごもっともです。

ありがとうございます!

 

「市ヶ谷さんもサボりか?」

 

「ここは私のサボリスポットですけど?」

 

さも息を吐くように言い出してきたぞこの人……。

 

「屋上は学校の共有物だぞ」

 

「なら未成年ほお前はなんで学校の共有物でタバコを吸ってるんだ?」

 

「うぐっ」

 

「ここから離れないと先生にチクっちゃおうかな〜」

 

「ならお前はなんで屋上でサボってるんだよ」

 

「私は早退扱いになってるからいいんです〜」

 

こいつ……!

成績優秀だから先生に好かれてるからと言って!

 

「なら俺はクラスメイトに市ヶ谷さんが猫かぶってる事ばらすわ」

 

「それは卑怯だから!」

 

「俺はクラスメイトと全員と喋ってる認識があるしみんな市ヶ谷さんの事心配してるし、憧れてるからな〜」

 

「わかったって!だからそれは言うなー!」

 

「なら交渉成立。俺は市ヶ谷さんが猫被ってること言わない変わりに市ヶ谷さんは俺が屋上でタバコをすってたことを言わない」

 

「わかったから!頼むから言うな!」

 

ふぅ。

これで一件落着だ。

 

「で?今市ヶ谷さんはなにしてたの?」

 

「お前にいう必要あるか」

 

「あるよ。お互いサボってるんだから言ってもいいやん」

 

「ったく。わかったわよ。ここの景色見てたんだよ。綺麗だからさ、色々と考えたい時にはここの景色見たら考えがまとまるんだよな〜」

 

「それはわかるわ。俺も今考えたい気分だからな」

 

「頭悪そうな顔して考えることが出来んのか?」

 

と嘲笑うかのように笑って答える市ヶ谷さん。

頭いいからってそこまで言わなくてもいいじゃないか。

 

「当たり前よ。頭悪いけど悩みとか考えたい気持ちがあるんだよ」

 

「どんなこと悩んでるだよ。ここであったも何かの縁だし、相談乗ってやってもいいぞ」

 

「そっか、市ヶ谷さん俺以外に友達いなさそうだし誰にも言わなさそうだもんな」

 

「誰が友達いないだと!?それとなんで私は染谷と友達になってるのよ!」

 

「え?喋った時から友達じゃん?」

 

「うっ!」

 

市ヶ谷さんの顔が赤くなってる。

照れてるのか?

 

「は、今ので照れてるとか可愛いとこあるじゃん」

 

LINEとかなら(笑)ってつけてやりたい。

 

「うるさい!うるさい!」

 

「市ヶ谷さんおもしろいね!」

 

「からかうなばかっ!」

 

そう照れる市ヶ谷さんが可愛く感じて、もっと弄りたくなる。

 

「………有咲でいいわよ」

 

「へ?なにが?」

 

「呼び方よ!呼び方!」

 

久しぶりに大きな声で笑ってしまった。

 

「なら俺も龍太でいいよ!改めてよろしくね!有咲!」

 

「うるさい!……よろしく龍太」

 

最後のところは小声で聞こえなかったけど、あまりいじると可愛そうだからまぁいいか。

 

「まあさ同じクラスメイトのさ戸山香澄って知ってるか?」

 

☆☆★

 

「それ実話か?」

 

「実話に決まってるだろ。嘘でこんな話言えたらとんでもねえ詐欺師になれるぞ」

 

「お前も大変だな、私でも多分龍太の立場になってるかもしれねえからな」

 

「けど最後の言葉一方的に悪いんだよ」

 

「まあ話変わるけどな、その戸山香澄な、昨日うちに来たのよ?」

 

「は?」

 

俺は的外れな答えに驚く。

 

「私の家ね、小さい時にピアノ習ってて1曲出来たら星のシールが貰えるんだ。それが楽しくて何故か電柱とかにどんどん貼ってたんだよ」

 

「お前ん家もしかして流星堂?」

 

「げっ!お前も知ってるのかよ」

 

「当たり前だ。あそこの蔵で眠ってるアンプひとつ俺が買って機械オタクの先輩が直して使ってるんだよ」

 

「なら話が早いわ。その星のシールをたどって行ったんだよその戸山香澄が」

 

「それで?」

 

「ああうちの蔵にあった赤のランダムスターをずっと見つめてな、私がなんで来たのか問い詰めてる時にその赤のランダムスター何円で売ってくれるかしつこくてさ」

 

俺はその言葉を聞くと無意識に

 

「頼む、そのランダムスター安価で香澄に売ってくれ」

 

と肩を掴んで有咲に頼み込んでいた。

 

「な、なんでだよ」

 

「俺は青のランダムスターを使ってるんだ。お前が俺の話聞いてわかってもらえると思うけどあいつと仲直りしたら、色は違うけど同じギターで同じ音を弾きたいんだ。お願いだ譲ってやってくれ」

 

「けどあれは、売る予定だから」

 

「35万!」

 

「は!?」

 

「俺が35万出すから!」

 

親父の遺産を使ってしまうがこればかりは責めてものお詫びだ。

許してくれ親父。

 

「……いやお金は要らないから」

 

「……え?」

 

「いやお金はいいよ。なんか龍太が必死になってるの見て別にいいやって思ってな」

 

「けどあれ手に入れるのめちゃくちゃ大変だったんだぞ?」

 

「なら今日昼飯おごりで許してやるよ」

 

「ほんとか!?よっしゃ!」

 

人様に見られたら恥ずかしいはしゃぎ方をしてしまった。

ほんとに心がすこし晴れたような気がした。

これで香澄に少しでも恩返しを出来たらいいと思った。

いつかは仲直りしてまたあいつと歌いたい。

こればかりは変わらないものだ。

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