BanGDream!〜Side by Side〜 作:音の出るゴミ
4限目が終わり、昼休憩の時間。
ここの学校は昼休憩が一時間半あり、部活動の生徒は昼練。帰宅部はサッカーとかやったりするので比較的自由な時間である。
俺は早雲と美竹さんが学校休みだったからひまりと昼飯を食べる約束をしていたのでそこに有咲を連れていくことにした。
「それでは紹介します!先程友達になりました!市ヶ谷有咲さんです!」
「ご、ごきげんよう」
と顔がひきつりながら挨拶する有咲。
『おい、猫かぶんなよ』
『うるさい!わかってるわそれぐらい!』
「え?早退したんじゃないの?」
人が良すぎる早雲は大丈夫なの?と心配してる。
これ以上誤解を招くわけにはいかないから俺からホントのことを言おう。
「ああこいつ猫かぶってるから、だるくて学校早退しただ」
ガッ!
ケツを思っきし蹴られた。
「ど、どうも」
「私上原ひまりだよー!よろしくねえー!」
「よ、よろしく」
あまり人付き合いが苦手な有咲は俺の背中に隠れる。
「まあ4時間目はありがとうなお前ら」
「どうせまた嫌な夢見たんだろ?」
「当たり」
「うなされてたからわかるわよ」
「けどお前のうなり声は面白かったけどな。動画とったし市ヶ谷さんも見る?」
「ちょお前消せ」
と言いながら早雲のスマホを取ろうとしたら
「はいはい落ち着いてね〜」
ひまりに羽交い締めされる。
ちょっとこれやばい!
「おい!お前背中当たってるって」
「なにが当たってるのよ」
「胸だよ!おっぱい!」
ゴツっ!
今度は膝で股間を蹴られた。
そして動画を見て笑う早雲と有咲。
なんなんだよ今日はまじで……。
☆☆★
有咲は有咲で、学食で一番高い540円のスペシャル日替わり定食頼む。
こいつ俺のお小遣い少ないってこと知ってるのかな?
けどここの学食はほんとに安い。
A定食で340円ボリューム満点だし、栄養もしっかり取れるし、ご飯大盛りも無料。
ここに入って唯一感動してることだ。
「げっ、こんなにあるのかよ」
「有咲学食きたことないからビックリしてるんじゃない?」
「確かにね、学食は高校生の味方だよな」
早雲と俺は陸上してる時から顧問から『食べることも練習だ。たくさん食べるやつほど強いんだ』と言われて送別会の焼肉もどちらが多く食べれるか勝負したのも懐かしい思い出だ。
「ひまりも食いそうだけどサンドウィッチだけで足りるわけなんすか?」
「足りるわよ!」
「嘘だな。こいつ羽沢珈琲店のランチセット平らげるぐらいだから足りねえはず」
「羽沢珈琲店のランチセット全部食えるの!?」
有咲も驚く羽沢珈琲店のランチセットは学割で無料で大盛りになる。
前に高校入学前に早雲とつぐみでスタジオで練習する前に寄ったんだけど、大盛りはとんでもなく増える。
ひまりはそれプラスパンケーキも食べたんだ。
「ただのデブじゃねえか」
「でぶじゃないわよ!これぐらい誰でも行けるでしょ」
「いや私も食えないわあの量は」
「そこは味方してよー!」
みんな笑ってる。
今の自分には考えられないほど充実してるんだな。
それとあの話を伝えなきゃ。
「話変わるけど早雲とひまりに報告があるんだ」
俺は香澄の事を有咲に伝えた事を話、きのうの出来事を伝えた。
☆☆★
「それはほんとなの!?」
「ほんと」
「まだギター弾いてるかも知れないんだよ。それだけを聞いただけでも俺は嬉しいんだよ」
「また4人で楽器弾けて大騒ぎかもな」
そう、ひまりと早雲と香澄と俺で練習する日もあって一番楽しいんだ。
みんなで音を奏でるのが。
ギター二本のリズムとリートが織り成すハーモニーに低音のベースとドラムのリズムが一体になった時はかなり気持ちいいんだ。
吹奏楽もマーチングも同じだ。
例えばの話、倍音が聞こえてくる時の感動と似ているんだ。
けど音がぶつかった時は気持ち悪いんだよな。
それに香澄の歌声は本当に好きだ。
美竹さんの歌声もかなり好きだけど、香澄の声はほんとに綺麗なんだ。
「まあそんな感じだ。次の時間何だったけ?」
「は?今日は学校4時間しかないんじゃねーの?」
と有咲が伝える。
「嘘だろ?」
「ほんとよ。昨日の夜に携帯のメールで流れてたはずよ」
「げ、まじだ。」
「龍太と早雲はメールも確認出来ねえの?ほんとバカだよなぁ」
「「いや!お前は最後まで受けろよ!」」
ここまで綺麗にハモったのは初めてだった。
☆☆★
4時間で学校が終わり、バイクで早雲を乗せて家まで帰った。
俺の家は家族が残したこのアパートだ。
3LDKの一人暮らしにはもったいない立派な家だ
今となっては早雲達の溜まり場になってる。
「で?話ってなんだ?」
俺は早雲に訪ねながら珈琲と灰皿を渡す。
「ああ俺が組んでるバンドの話だよ」
ありがとうと言いながら珈琲を飲みながらタバコに火をつける早雲。
「来週のお前がサポートで出るライブを持って解散するんだ」
「は?まじで?」
早雲のバンドは早雲以外全員三年の先輩で、ギターとドラムの人がかなりの不仲と言う説が流れていた。
バンド自体は人気が高く、ファンク、ハードコアまで何でもこなす凄腕バンドだ。
「ああ、やっぱりドラムの先輩とギターの先輩がやっぱり仲悪くてな」
と言いながら、紫煙をくゆらす。
「そこでだ」
「ああ、お前が言いたいことはわかってる」
「「バンド組もうぜ!」」
俺達は原監督御用達のグーパンチをしながら言っていた。
「けど編成はどうするんだ?」
「俺はドラムも叩けるからドラムでもいい。お前は左足が悪いからドラムは無理だろ」
確かにそうだ。
俺はアキレス腱断裂したせいであまりハイハットペダルは踏めなくなってる。
「そうだな。目標は?」
「お前が決めろ」
「なら親父が高校の時にでた『tenns series in National convention
』だろ!」
「そうこなくっちゃ!」
「まずは今週の日曜日のライブ成功させよう!」
「そうだな!」
俺達はただ全国の舞台に飢えていただけかもしれない。